京都市交通局、新型コロナウイルスで「トラフィカ京カード」廃止へ
国内のみならず海外からも多くの観光客が訪れた京都ですが、新型コロナウイルスの影響で環境客は減り、京都市交通局の経営は苦しくなっています。この状況は2021年度も続くと予想され、2021年度予算では地下鉄が58億円、バスが56億円の赤字を見込んでいます。地下鉄については、収支改善に向けた計画の策定が必要となる経営健全化団体になる可能性が高いようです。バスについて言えば、最大の赤字予算となった1999年の62億円に近い数字で、累積資金不足は過去最大となるようです。
そこで京都市交通局は、いくつかの合理化策を打ち出します。地下鉄については、磁気券が使える自動改札機を減らし、ICカード専用にします。券売機も減らし、保守管理費を減らします。すでに設計が始まっている北大路駅を除いて、烏丸線のホーム柵整備やそのための車両改造を先送りします。「運行情報等お知らせモニター」の設置など、安全に影響しない事業を延期します(車両の更新は行います)。毎週金曜日に行っていた終電の延長を無期限に休止します。バスについては、利用状況に合わせてダイヤを見直し(3月20日にダイヤ改正を行い、観光客の多い路線を中心に減らします)、車両数も減らすことによって、修繕費などを削減します。均一区間において前乗り後降り方式に変える予定でしたが、それを延期します。切符については、10月に企画乗車券の価格適正化と、「トラフィカ京カード」(地下鉄、市バス、京都バスに乗ることができる磁気カード。1000円で1100円分、3000円で3300円分使えます)及び「昼間回数券」の発売停止を行います。2023年4月には各種割引乗車券や乗り継ぎ割引をなくしてポイントサービスに変えます。観光客がよく使う600円のバス1日乗車券の廃止はともかく(お金がそれなりにある観光客には地下鉄とバスを乗り継いでもらい、中心部のバス路線を整理します)、後は市民への影響が大きそうです。ポイントサービスもほかの事業者を見る限り、魅力のないものになりそうです。
話は変わりまして、京都市バスは山科には走っていません。1997年に地下鉄東西線が開通したときに撤退したのです。その後、京阪バスが走っていますが、どうやら2021年中に市バスと京阪バスとの共同運行を始める方向で話が進んでいるようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/104537、KBS京都ホームページ www.kbs-kyoto.co.jp/contents/news/2021/02/n20210224_108660.htm、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210303/k00/00m/040/160000c)
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