肥前鹿島からの特急利用客は博多方面が9割
肥前鹿島にはこれまで特急「かもめ」が停まっていましたが、長崎新幹線が2022年に暫定開業すれば、新幹線のルートから外れるため、このままでは特急が停まらなくなります。そこで2022年の暫定開業から3年間は14本、その後は10本の特急のみが肥前鹿島まで走ることになりました。さて、新幹線暫定開業によって大幅に特急の本数が減る肥前鹿島ですが、博多、長崎どちらの方向への利用が多いのでしょうか?
2020年11月に調査した内容によれば、圧倒的に博多方面への利用が多いのです。特急利用者の約9割です。朝の上りの乗車、夕方の下りの降車が多く、その半分以上が博多や佐賀への通勤客です。鹿島商工会議所を通じて地元企業に聞き取った話では、博多方面への出張や地元への来客時に特急が利用されているようです。
佐賀県はJR九州に対して利用者のニーズに配慮したダイヤ編成をすることを求めていますが、まず最初にしなければならないことは肥前鹿島の特急利用者を増やすことです。今までは幹線上にあったので、逆に言えば恵まれていたのです。肥前鹿島からの特急利用者が多ければそれなりの配慮はしますし、少なければ廃止になるだけです。長崎線の特急は昼間は1時間に2本ですが、朝夕は3本あります。そのあたりの時間帯に肥前鹿島発着の特急が走ることでしょう。博多方面への通勤に対応できます。
(参考:佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/640161)
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Comments
肥前鹿島からかもめ利用は博多へビジネス需要と県庁所在地佐賀への通勤用務 高大学生の通学利用(多くは普通列車利用ですが)もあります。逆に長崎県側へは少数の用務のみで希少(毎便数人)です。長崎線は元来長崎、佐賀県間相互の流動は少なく両県内完結か、福岡県への流動が大部分であり新幹線西九州ルート問題の要因にもなっています。鹿島市の人口は2万7千人程度で鹿島博多特急は朝夕動かせばよい程度の需要ですが、鹿島は武雄と異なり高速道路のインターも遠く(車で30分弱)JRへの依存度は高かっただけに利便性低下の反発は強いようです。有明線全体の将来含め落としどころは難しい所です。
Posted by: 肥前 愛 | 2021.04.18 09:59 AM
肥前 愛さん、こんにちは。
* 鹿島は武雄と異なり高速道路のインターも遠く(車で30分弱)
肥前鹿島にこれまで特急がたくさん停まっていたのは、長崎線上にあったという好環境が作用していたからではないでしょうか?
これからは肥前鹿島自体の実力が試されます。肥前鹿島への需要があれば特急が来るのですから。
Posted by: たべちゃん | 2021.04.18 04:56 PM
遺憾ながら人口 経済力から鹿島に単独で特急列車を将来的にも維持できるのは厳しいでしょう。在来線幹線ルートの途中にある中小都市が、新幹線に置き換わられてルートから外れ優等列車はなくなり都市間流動が不便になる事象は九州でも大牟田 阿久根など見受けられます。地方都市の利便性を維持し地域格差(県庁都市とそれ以外など)を広げないためにも現行の地方鉄道の高速化(新幹線化)システムを政治的にも見直す時期と思います。
Posted by: 肥前 愛 | 2021.04.18 08:45 PM
肥前 愛 さん、おはようございます。
* 在来線幹線ルートの途中にある中小都市が、
大牟田の場合、博多からの直通快速が一部を除いてなくなってしまったのが痛いです。
* 地方都市の利便性を維持し地域格差(県庁都市とそれ以外など)を広げないためにも
今の在来線クラスのスピードなら車に負けてしまいます。車に勝つなら新幹線クラスが求められます。
もちろん、新幹線も普通も貨物も改良された線路を走ることができればベストですが、こうなったらお金が新幹線以上にかかってしまいます。頭の痛いところです。
Posted by: たべちゃん | 2021.04.19 05:58 AM