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2年前から運休している金剛山ロープウェイ、廃止へ

 大阪府と奈良県にまたがる標高1125メートルの金剛山は、大阪府側から金剛山ロープウェイで登ることができました。1966年に開業し、約1.3キロ離れた標高708メートルの千早駅と標高975メートルの金剛山駅の間を約6分で結んでいました。開業直後には年間16万人の利用がありましたが(一番多い1973年度には年間24万人の利用がありました)、半分以下にまで減少していき、赤字になっていました。ロープウェイのある千早赤阪村は、開業以来合計6億円を一般会計から繰り入れています。ここに追い打ちをかけたのが、駅舎の耐震不足。2018年の大阪北部地震の後に検査したところ、これが最終的な引き金となって、2019年3月から運休しています。

 耐震工事を行わないとロープウェイは再開できないのですが、それには開業以来更新していない電気設備の工事などを含めて約12億円の費用がかかります。この負担について千早赤阪村は財政的に厳しいと判断して、2月にロープウェイを廃止することにしました。千早赤阪村は金剛山駅付近に村営宿泊施設を持っていましたが、これも同時に廃止します。

 千早赤阪村は金剛山ロープウェイを民間に譲渡することも考えていますが、その期限は秋までで、譲渡先が見つからない場合は施設を撤去します。自然公園内にあるので原状復旧も必要で、植林も含めて約5億円かかります。残すにしても潰すにしてもお金がかかるのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP2L6RDLP2LPPTB002.html、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/210218/wst2102180017-n1.html、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210219-OYT1T50160/)

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