札幌市電の延伸、採算取れず
2015年に西4丁目-すすきの間が開業し、環状線になった札幌市電ですが(ただし、1日に起きた信号設備の故障で、西4丁目-すすきの間が運休しています。復旧には数か月かかるようです)、以前にも記事にしたように、延伸の構想があります。
延伸先は、札幌駅前方面、桑園方面、苗穂方面の3つが考えられています。かつて札幌市電はこの3方面にも延びていましたが、廃止されたのです。札幌市はこの延伸について、シミュレーションや国などとの勉強会を行ってきましたが、融雪対策に必要なロードヒーティング化に伴う整備費用やランニングコストなどを考えると、現時点では黒字になる見込みがないことがわかりました。
環状化によって利用者が増加した札幌市電ですが、依然として赤字です。2020年4月から上下分離が行われているぐらいです。2022年度には延伸の可否が決定されるようですが、現時点で黒字の見込みがない状態では、厳しいと言わざるを得ないのかもしれません。特に札幌駅前方面はすでに地下鉄がありますから、あえてさらに鉄道を整備するという大義名分が立ちにくいというのもマイナスに働きます。
(追記)
運休していた西4丁目-すすきの間ですが、5月4日に運行を再開しました。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/03/26/344348.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/b8f05f91aea388e0a44e29c816633d0958d1f5ea、https://news.yahoo.co.jp/articles/bb2be08af15424af098cebb209f6946814a83b6e、札幌市交通事業振興公社ホームページ https://www.stsp.or.jp/sc20210502c/)
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