「ユーロスター」がコロナで経営危機
ドーバー海峡をくぐって、イギリスとヨーロッパ大陸を結ぶ「ユーロスター」。新型コロナウイルスの感染が広がる前は、1日当たり片道約50本の列車が走っていました。ロンドンとパリの間は早朝から夕方まで毎時1本程度走っていました。
しかし新型コロナウイルスの影響で他国との移動が厳しく制限され、「ユーロスター」の本数は激減しています。ロンドン-パリ間とロンドン-アムステルダム間を1往復ずつするだけで、乗車率もかつての80%から1%に激減しています。当然ながら運営会社のユーロスター社の経営は悪化。日本とは違って、鉄道会社に政府からの支援があるヨーロッパですが、ユーロスター社にはそのような支援がなく、破綻の危機に陥っています。なぜでしょうか?
その理由はユーロスター社がどこの国の会社か、ということ。法的にはイギリスの会社ですが、資本面から言うと、フランスの会社なのです。もともとは、イギリス運輸省が出資するイギリスの鉄道会社も株を持っていましたが、2014年に売却され、イギリス政府やイギリスの鉄道会社は全く株を持たなくなったのです。ですから、イギリスはユーロスター社を支援しないのです。ところが株を持っているフランスの立場から言えば、法的にはイギリスの会社、ですからフランスもユーロスター社を支援しないのです。
このままでは、資金繰りがつかないことから夏にも経営破綻すると言われています。どこが支援するのでしょうか、あるいは支援せずに破綻に向かうのでしょうか? 環境面からも鉄道がこの効果を発揮することができる区間だけに、破綻することだけは避けたいところです。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/417127)
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