西九州新幹線の並行在来線、肥前浜まで電化を維持
西九州新幹線が開業すると、これまで多数特急が走っていた肥前山口-諫早間には、特急が走らなくなります。このうち需要が比較的多い肥前山口-肥前鹿島間は電化のまま残しますが、肥前鹿島-諫早間は電化設備を撤去し、非電化にする予定でした。
ところが、この計画が変わりました。電化を維持する区間を1駅延ばして、肥前浜までにするのです。JR九州からの提案で、電化を維持する区間が延びることにより発生する費用(年間数百万円?)はJR九州が負担します。
なぜ肥前浜まで電化を維持することにしたのでしょうか? 肥前鹿島のホームの構造が影響しています。肥前鹿島には線路が2本しかなく、特急、電車、ディーゼルカーの3本の列車を同時に停めることはできません。これに対して肥前浜には線路が3本あり、電車とディーゼルカーの乗り換えが容易になります。ディーゼルカーは遅いので佐賀まで直通することは難しいですが、電車ならこれまで通り直通できます。もちろん、肥前浜より南からは佐賀に直通することはできませんが、需要は少ないのでそれは仕方がないと割り切っているのでしょうか?
(参考:佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/692577、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/755568/)
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Comments
たべちゃんさんこんにちは。肥前浜駅まで電化維持になった背景は複合的と思います。
鹿島駅の1面2線で留置線がない状況では、朝の時間発着する特急と普通列車を裁くのは元々困難です。当初は普通列車を気動車化して山口乗り換えでなんとか考えていたようですが、佐賀県が佐賀直通(高校生が佐賀の高校に通う)でないと利便性低下する旨訴えたため、普通電車を鹿島まで入れる検討をしたところ鹿島での乗り換え設定は困難となったようです。幸い浜は2面3線で対面乗り換えもできる構造です。夜間滞泊運用も在り都合良かったのでしょう。太良町~鹿島南部の高校生通学需要は1日200人程度で対面主体なら行政(是は特に太良町)も意見しないと踏んだのでしょう。所謂有明線区間は県境で高校生需要が分断され、盲腸線を2本つないだような実情で浜以南ならNDC単行(一部2連)で十分ですが、是に限らず地方行政の現状維持を第一とする方針は悩ましいです。浜以南は別の輸送モードを検討すべきと小生も思いますが、ご存じの両県の問題が絡みかなりの時間を要するでしょう。
Posted by: 肥前愛 | 2021.06.19 09:39 AM
肥前愛さん、こんにちは。
* 佐賀県が佐賀直通(高校生が佐賀の高校に通う)でないと利便性低下する旨訴えたため、
肥前山口-肥前鹿島間と肥前鹿島-諫早間の普通列車の輸送密度がわからないと正確なことは言えないのですが、肥前鹿島当たりまでは電化を維持しておかないとやっていけないでしょう。特急もディーゼル車両が必要になります。
* 是に限らず地方行政の現状維持を第一とする方針は悩ましいです。
JRが運営している限り、地元自治体はお金のことを気にせずにJRに要求するだけです。自分の懐を痛めないのですから、現状認識がない要求もできてしまいます。
Posted by: たべちゃん | 2021.06.19 12:36 PM
所謂有明線の正確な輸送密度は同区間のJR九州の発表分はかもめの通過輸送量が入り不明ですが、長崎県 佐賀県が統計データで出している途中駅の乗降客数からの小生の推計値(佐賀県側は鹿島まで 長崎県側は諫早まで乗車すると仮定して)で諫早ー肥前鹿島間のローカル平均輸送密度は450-500人です。尚県境区間は実感としての50人以下程度を追加しています。鹿島以北は同様の計算ではかなり不正確ですが2000人は越えています。佐賀までの利用が多いようでローカルも主体は電車維持が妥当でしょう。
山口ー諫早といってもローカル輸送の性格は3つに分けられ最適解は難しいと思います。またこの問題で長崎県側からの発信はほぼありません。県としては諫早市内問題と矮小化思考されている可能性が有ります。
Posted by: 肥前愛 | 2021.06.19 10:02 PM
肥前愛さん、おはようございます。
* 所謂有明線の正確な輸送密度は
確かに肥前鹿島まではそれなりの需要があるので電化鉄道で残すのが妥当なところでしょう。特急がある以上電車が必要なので、わざわざ架線を取っ払う必要もないです。
これに対して肥前鹿島(肥前浜)-諫早間は需要が少なく、特急がなければバスでも対応できるぐらいです。
Posted by: たべちゃん | 2021.06.20 09:08 AM
たべちゃんさん ご意見ありがとうございます。
有明線の諫早口も諫早が人口13万都市でその25km先に有る県都 長崎への通勤通学需要もあり東諌早-諫早の輸送密度は1500人弱のはずで、諫早近郊部のバス転換は平日市街地道路の混み具合から現段階での賛同は難しいと思います。バス転換が妥当な閉散区間をどう認定するか(現状の輸送量なら多良ー湯江でしょうが)中核都市へ向かう盲腸線の末端区間廃止が簡単でないのと同様です。両県の行政が絡むだけに20年は維持(上下分離)がベターな選択でしょうか。将来を見据えて長崎県側も住民行政JRを交えた検討会が必要と痛感しています。
Posted by: 肥前愛 | 2021.06.21 12:09 AM
肥前愛さん、こんばんは。
* 有明線の諫早口も諫早が人口13万都市で
今のダイヤを見る限り、諫早近辺だからと言って本数が大きく増えるわけではありません。廃止すれば線路敷をバス専用道として使えますので、経営が難しいのならばBRT化すればいいという認識です。
JRではなく第三セクターなら積極策を採ることができるかもしれませんが。
Posted by: たべちゃん | 2021.06.21 09:30 PM
15年前にバス転換で
沿線自治体に説明して同意を取っていれば
できたのでしょうが
JR九州に負担金を年100億押し付ければ
沿線自治体全てと
いうより鹿島市の同意
取れる可能性はあったのでは
もちろんJR九州にすれば
株主に対する背任行為ですけど
莫大なお金を積んで同意を取るしかないので
割り切るしかないです
Posted by: フリーダム | 2021.07.02 07:53 AM
フリーダムさん、こんばんは。
* 15年前にバス転換で
肥前山口-肥前鹿島間を除けば需要は少ないでしょうから、JR九州としてはできるだけサービス水準を落として赤字を少なくするのがベターな経営判断でしょう。
Posted by: たべちゃん | 2021.07.02 10:09 PM