JR西日本に電気式ディーゼルカー
JR西日本には国鉄時代につくられた古い車両が大量に残っています。電車は227系や521系の導入でアーバンネットワークでなくても新車が入るようになりましたが、ディーゼルカーはキハ40系などが大量に残っています。
そのJR西日本ですが、1両だけ新型の電気式ディーゼルカーをつくることにしました(観光用の特殊な車両ですが、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の87系はハイブリッド式のディーゼルカーです )。DEC700と言われる車両で、JR東日本のGV-E400系と同じ電気式ディーゼルカーです。ディーゼル発電機で発電した電力により、モーターを駆動して走行するもので、電車のシステムを取り入れたものになります。機械部品を削減し、運行やメンテナンスにおける安全性や安定性の向上が期待できます。運転台や機器室はユニットとして車両に組み込まれるかたちとなり、工期の短縮やコスト削減が期待できます。ちなみに、最高速度は時速100キロです。
DEC700は広島支社下関総合車両所新山口支所に配置され、今後、山口線や山陰線などで試運転が行われるようです。また、バッテリーを搭載すればハイブリッド方式にもなります。ハイブリッド方式についての検証試験も行う予定です。DEC700そのものは量産の予定はなく(ただ、営業運転に転用することは可能なようです。その場合、定員は90人、うち座席は25席です。1列+2列の転換クロスシートです。2扉です)、今のところ芸備線三次-広島間などで走っているキハ40系を置き換える計画もないとのことですが、DEC700の試験結果を踏まえてキハ40系等の置き換え計画がつくられることでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210625_03_dec700.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/06/26/347088.html、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=767195&comment_sub_id=0&category_id=113、「鉄道ファン」2021年11月号 交友社)
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