60年前のパターンダイヤ
2021年3月のダイヤ改正で、JR四国は徳島線の一部区間でパターンダイヤを導入しました。阿波川島まではほぼ30分間隔、穴吹まではほぼ60分間隔です。このほか徳島地区では、牟岐線徳島-阿南間で2019年3月からパターンダイヤを導入しています。このようなパターンダイヤは、昔から大都市圏の国鉄や私鉄などで採用されてきました。時刻表を見なくても列車の発車時間がわかるので、利用しやすいです。ところでこのパターンダイヤ、徳島で約60年前に採用していた時期がありました。どういうことでしょうか?
当時の国鉄は、SLが中心。しかしSLは、煙を出します。そこでSLをディーゼルカーに置き換える無煙化計画が出てきて、四国にディーゼルカーが導入されました。そのときの幹部が、コストをかけずに無煙化を行うため、SLを朝夕のみとし、昼間はディーゼルカー1両にして増発させました。ダイヤが不均等だと特定の列車に混雑が集中するので、等間隔となるパターンダイヤにしたのです。幸い、当時の徳島地区で優等列車は高徳線の準急1往復だけだったので、パターンダイヤが組みやすかったのです。30~60分間隔のパターンダイヤとなり、国鉄はPRのため、路線図の入ったカードをつくりました。このようやパターンダイヤは、土讃線土佐山田-須崎間、予讃線松山-伊予市間、高徳線でも行われました。
パターンダイヤのダイヤにより乗客は増えましたが、そのために1両では運びきることが難しくなりました。2~3両に増結すると、車両が足らなくなり、一部列車を運休しないといけないようになりました。そうこうしているうちに道路事情が改善し、舗装された道路をバスや車が走るようになりました。パターンダイヤは数年で消滅したそうです。
ここ近年でパターンダイヤを導入した区間は、それなりに利用者がいる区間です。そういうところにはサービスの状況を図り、使われる鉄道を目指さないといけません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASP796WYPP6BPTLC02D.html)
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