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September 2021

回送列車でゴミ回収

 駅には飲み物の自販機があります。飲み終わった後の空になった容器は専用のリサイクルボックスに入れられます。この空き飲料容器はリサイクル会社に運ばれるのですが、その輸送手段として回送列車を使う実証実験を10月1日から14日の間、行います。

 どういうことでしょうか? 清掃員が自販機横にあるリサイクルボックスに入れられた空き飲料容器を回収します。そして、その回収された空き飲料容器は回送列車に積み込んで(回送列車は各駅に停まりますが、空き飲料容器を回収する駅は日によって変わります)、車両基地まで持って行きます。回送列車は10:20に北千住を出発し、北春日部までの各駅で積み込み、12:00ごろに南栗橋車両管区春日部支所に到着します。南栗橋車両管区春日部支所では分別作業を行い(数日分まとめて行うようです)、リサイクル会社に引き渡されます。

 なお、車両基地での分別作業は障害者雇用を推進するためにつくられた特例子会社のシンフォニア東武が行います。障害者雇用にもつながります。
(参考:東武鉄道ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210924134353E9JVfgh1hTkgacJeD8CAow.pdf、「鉄道ジャーナル」2021年12月号 鉄道ジャーナル社

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無人駅での車椅子の乗降、運転士や車掌にさせる?

 無人駅で車椅子で列車に乗ろうとする人がいます。事前に連絡があるなら近くの主要駅から駅員を派遣しますが、そのような連絡がなかったらどうすればよいでしょうか? 24日のことですが、国交省は無人駅で障害者がスムーズに乗り降りできるようにするためのバリアフリー対策素案をまとめました。それによれば、車椅子の人の乗り降りを手助けする駅員がいない場合には、運転士や車掌が列車から降りて介助することになります。2020年度中に具体的な指針を定めます。

 さすがに、いくら突然のこととは言え、車椅子の人の乗り降りを拒否することはできないでしょう。緊急避難的に、運転士や車掌にやってもらうのはやむを得ないです。ただ、特に運転士が介助すると、列車が遅れる原因になってしまいます。多くの人に迷惑をかけてしまいます。このために今まで運転士による介助が行われなかったのです。よほどの急用でない限りは、事前に駅に連絡しておくのが望ましいでしょう。鉄道会社に負担させずに、地元自治体が介助する人をレンタルするのも良いです。

 そもそも、車椅子の人がどうやって駅に来るのかということを考えたら、長距離でない限りは介護タクシーで直接目的地に運んでもらったほうが速いような気がします。無人駅だらけのローカル線で、車椅子の人を乗せなければならない必要性は薄いような気がします。国交省は鉄道会社に負担を押しつけるだけで、お金を出そうとはしません。車椅子の人の介助が必要だからと言って、駅員を置く費用を負担してくれるわけではありません。道路は整備されるのに鉄道にはほとんどお金を出さず、ジリ貧になるだけです。このままでは、ローカル線や無人駅が潰れ(もしくは減便でされ)、車椅子以外の人も不便になるだけです。

(追記1)
 2022年3月12日から当分の間、JR東日本は、小海線の一部駅などで、乗務員(運転士または車掌)が車椅子の人を介助する試行を行います。

(追記2)
 2022年2月1日から香椎線の一部の駅において、事前に連絡がなくても乗務員が車椅子の人の乗降の手伝いをするという試行を行います。なお、駅の構造により対応できない駅も結構あるようです。また対応する駅も、乗務員が対応するのはホームでの乗り降りだけで、ホームまでの移動は自分で行わないといけません。どうやら鉄道で対応するのは不向きのようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210924/k00/00m/040/222000c、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20220128-2259284/、JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/01/31/220131_jyoukou_jyoumuin_otetsudai.pdf)

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横浜市交通局に現金で乗ることができないバス

 10月1日から、横浜市交通局の109系統に首都高速を走る便ができます。平日の朝夕のみに走る、「特急」です。「特急」は平日の朝に横浜駅前→大黒税関正門前間及び横浜駅前→C3バース間(合計9便)、平日の夕方にスカイウォーク前→横浜駅前間及び大黒海づり公園→横浜駅前間(合計8便)を走ります。大黒ふ頭まではノンストップで、大黒ふ頭ではこまめに停まります。高速道路を走るため、通常のバスより座席数の多いリムジン型車両(観光バスタイプ)の車両が使われます。また、バスの中で立つことはできず、座席定員制となっています。

 この「特急」の運賃はほかのバス同様、大人220円、子供110円です。高速道路を通るからといって加算料金がかかることはありません。ただ、この「特急」では、キャッシュレスの実証実験を行います。支払いはVisaのタッチ決済のほか、「PASMO」や「Suica」(チャージはできません)、定期券、1日乗車券のみが使え、現金での利用はできません。乗るときには注意が必要です。

 なお、この「特急」ですが、今のところ2022年9月30日までの運行を予定しています。
(参考:横浜市交通局ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/kotsu/bus/oshirase/default20210826.files/0058_20210906.pdf、https://www.city.yokohama.lg.jp/kotsu/bus/oshirase/default20210826.files/109cashless.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/110899)

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高鍋駅を整備して宮崎交通のバスが乗り入れ

 鉄道とバスが同じところを並行して走っているケースがあります。いろいろ事情はあるのでしょうが、鉄道とバスが小さいパイを巡って争っているだけとも言えます。

 これまでもJR九州と宮崎交通は、交通サービスの利便性向上のため、協力して取り組んできましたが、さらに深めるため、宮崎県における地域輸送サービスにおける連携に関する覚書を締結しました。そして、覚書を締結した後の最初の取り組みとして、高鍋駅を整備すること等によって、列車とバスを乗り継ぐ人の利便性向上と利用促進に向けた取り組みを行います。

 利便性向上と利用促進に向けた取り組みは以下の4つです。(1)まず最初に高鍋駅バス停(ロータリー内)に停まるバスを大幅に増やし、鉄道とバスの乗り継ぎをしやすいような運行体系及びダイヤにします。これまで一部の系統のみ停車していた高鍋駅バス停(ロータリー内)に、宮崎市街地と高鍋・木城温泉を結ぶバスも全便停車します。このロータリーへの乗り入れは10月1日に行います。 (2)スマホアプリ「my route」を使って、木城町・高鍋バスセンター方面から宮崎市中心部に向け、高鍋駅でバスから鉄道を乗り継ぐときに便利でお得なデジタルチケットを10月1日から発売します(スマホのアプリで購入するもので、駅やバスセンターでは発売しません)。スマホがそのまま切符になり、運転士や駅係員にスマホの画面を見せれば良いのです。 (3)これまでも高鍋駅前にはバス停がありましたが、上屋やベンチなどの待合設備がありませんでした。これでは、バスを待つのもしんどいです。そこで、高鍋町から支援を受け、バス・鉄道乗りつぎ施設の整備を行います。バス停を駅舎正面に動かし、駅舎内にバス時刻表や路線図を掲出します。ベンチも増やします。また、すでに3月から列車の走行位置とバスのロケーションシステムをひとつの画面で表示できるようにしています。 (4)現在、「JR&宮交バス『お買い物デジタルきっぷ』」が発売されていますが、これにアミュプラザみやざきで使うことのできるショッピングチケット引換券2000円分をつけて、1500円(子供1170円)で発売します。10月1日から2022年3月31日までの期間限定、枚数限定です。
(参考:JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/09/17/210917_JR_miyakoubuss.pdf)

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宇都宮のバス、4路線を統合

 東北線で宇都宮の次の駅は岡本。その宇都宮と岡本の間には、関東自動車のバスが走っています。

 その関東自動車ですが、10月1日にダイヤ改正を行います。岡本方面へのバスは、実は4つの系統で成り立っています。平日の岡本方面で見ると、多くても1日12便です。それをまとめて実質的に1つの系統にします。10月1日からはJR宇都宮駅東口-御幸ヶ原元町-岡本駅西口が26本(平日の岡本方面の本数)、岡本駅西口からさらに和久まで走るのが2本(平日の岡本方面の本数)です。合計28本でダイヤ改正前の26本から若干増えています(東武宇都宮まで行かなくなったことにより、運行時間が大幅に短縮され、それを増便に充てています)。改正後のルートは利用者の多い停留所を選んでいますので、一部の停留所には停まらなくなります。

 なぜこのようにまとめたのでしょうか? 関東自動車も新型コロナウイルスの影響で利用者は減っています。このような中、近隣の系統をまとめ、そこに集中することによって運行本数を増やすのが狙いです。統合された系統は約30分間隔でバスが走ります。

 話は変わりますが、6月30日からの昼間(9~16時)、地域連携ICカード「totra」や、交通系ICカードを使った場合、宇都宮市内のバス運賃に上限を設けます。上限の額は400円、遠い区間だとお得です。なお、現金で払った場合や、市境を越えての乗り降りは通常料金となります。
(参考:下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/501309、https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/457109)

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一畑電車、10月1日に増便のダイヤ改正

 一畑電車は10月1日にダイヤ改正を行います。最近のダイヤ改正は減便など暗い話題が続きますが、一畑電車のダイヤ改正は、増便がメインの前向きのダイヤ改正です。詳しく見ていきましょう。

 改正後の平日は北松江線が上り26本、下り27本、大社線が上り26本、下り23本の合計102本。現行の98本から4本増えます。増便がなされるのは16時以降で、これまで最大55分間隔だったのが最大43分間隔になります。ただ、最終に関しては利用実態に合わせて、現行から最大20分繰り上げます。電鉄出雲市7:17発特急「スーパーライナー」松江しんじ湖温泉行きは2分繰り上げ7:15発とします。

 改正後の休日は北松江線が上り24本、下り24本、大社線が上り23本、下り23本の合計94本。現行の85本から9本増えます。電鉄出雲市-出雲大社間の特急(直通便)を1往復から4.5往復に増やします。ただ、最終に関しては利用実態に合わせて、現行から最大55分繰り上げます。

 なお、このダイヤ改正に合わせて10月1日から、朝ラッシュ時のみ駅員を配置している出雲科学館パークタウン前、大津町、朝日ヶ丘を完全無人化します。大津町は水曜(水曜が祝日のときは翌平日)の朝に限り、駅の窓口を開けるので、そのときは定期券や回数券を買うことができます。松江しんじ湖温泉は9月16日から、駅員を1人体制にします。朝夕のラッシュ時には売店従業員が列車の集改札業務に加わるため、そのときは売店を一時的に閉めます。
(参考:一畑電車ホームページ https://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2021/09/)

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アルピコ交通の全線復旧は2022年夏?

 アルピコ交通上高地線は8月中旬の大雨の影響で西松本-渚間に架かる田川橋梁(長さ38.7メートル)の橋脚が傾き、松本-新村間で運休しています。代わりにバスでの代行輸送をしています。

 このアルピコ交通はいつ復旧するのでしょうか? かなり時間がかかるようです。8月中旬の大雨では、増水で河床が削られ、2本ある橋脚のうち、1本が傾きました。橋桁や線路が歪んでいます。これを直す工事は、雨の少ない時期になるのを待って行います。11月以降になります。肝心の橋脚が川の中にあるからです。歪んだ橋桁を外して修理し、傾いた橋脚を交換します。傾いていないもうひとつの橋脚は補強します。運行再開は2022年夏になるようです。

 工事費は数億円かかる見込みで、国や長野県、松本市に支援を求める方針です。

(追記1)
 10月8日から渚-新村間でも列車が走るようになり、代行バスの運行区間が松本-渚間に短縮されます。

(追記2)
 一部区間で運休が続いていたアルピコ交通ですが、2022年6月10日に運転を再開します。
(参考:信毎web https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021091300721、アルピコ交通ホームページ https://www.alpico.co.jp/traffic/news/474/、https://www.alpico.co.jp/topics/train/-2022513.php)

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地鉄路面電車、10月10日から交通系ICカード利用可能に

 富山地鉄の路面電車は、独自のICカード(「ecomyca」、「passca」)のみ使うことができます。交通系ICカードは使えません。地元の人はともかく、ほかの地域から来た人は使うことができません。

 ところが、以前にも書いた通り、富山地鉄の路面電車でも「ICOCA」等、10種類の交通系ICカードが使えるようになります。10月10日からなので、当初の予定より1年早くなったようです。

 交通系ICカードが使えるのは富山地鉄の路面電車。鉄道や路線バスでは利用できません。車両の降車口の扉横に交通系ICカード専用のカードリーダーがありますので、そこにタッチします。運転士横にあるカードリーダーは「ecomyca」、「passca」用なので、そちらにタッチしてはいけません。交通系ICカードは支払いのみに使え、チャージはできないので、あらかじめコンビニ等でチャージしておく必要があります。交通系ICカードの販売も行っていません。運賃は現金で払ったときと同じく、大人210円、子供110円。「ecomyca」、「passca」とは違って割引はありません。ある程度使う機会があるなら「ecomyca」、「passca」を買えばいい話です。交通系ICカードが使えるだけで十分でしょう。

(追記)
 交通系ICカードの導入費用7400万円は富山市が全額負担しました。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210910_08_icoca_toyama.pdf、北國・富山新聞ホームページ https://nordot.app/818574483769556992、富山テレビホームページ https://nordot.app/819868247331274752)

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山万で顔認証乗車の実証実験

 ユーカリが丘をぐるっと回る新交通システムの山万。この山万ですが、9月15日から顔認証で乗車することができる実証実験を行っています。正確に言えば、5月からコミュニティバスにおいては顔認証での実証実験をしていましたが、それを新交通システムにも拡大することにしたのです。

 今回の実証実験では、パナソニックの顔認証技術とジョルダンの決済・チケット管理システムを組み合わせて、非接触、非対面での本人確認とチケット確認、乗車管理を行います。バスの場合、顔認証端末を車内の乗車口付近に設置しますが、鉄道では各駅の改札にポールを置き、そこで顔認証を行います。業界初の仕組みだそうです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/110724)

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「ICOCA定期券」を持つとフリー切符が格安に

 テレワークや休校で会社や学校に行く機会が減ると、定期券を買わずに回数券等で対応するようになります。回数券等になると、どうしても節約して乗る機会を減らそうとします。どんどん運賃収入が減っていきます。定期券は割安ですが、一旦買えば一定の収入が入ります。そこでJR西日本では、JR西日本エリアを利用区間に含む「ICOCA定期券」を持っている人に特典をつけるキャンペーンを行っています。「ICOCA定期券『プラス』キャンペーン」です。

 このキャンペーンは、これから「ICOCA定期券」を買う人(新規、継続どちらでも可)と、すでに「ICOCA定期券」を持っている人で、特典の内容が変わります。これから買う人は、9月15日から10月15日の間にWEBでエントリーをします。定期券の購入日が9月15日から10月15日の間であれば、定期券の有効期間は問いません。特典は11月中に受けることができます。その特典とは、関西エリアの普通列車が1日乗り放題となる、「関西近郊『プラス』乗り放題きっぷ」(敦賀、園部、篠山口、上郡、柘植、和歌山まで利用可能)を1枚1000円(子供500円)で買うことができるものです。11月中に2回買うことができ(乗車日の3日前から前日まで購入することができます)、1回で3人分まで買うことができます。なお、「関西近郊『プラス』乗り放題きっぷ」は「e5489」で購入します。休日には定期券の範囲外に出かけてみたいです。

 すでに特典利用期間(11月1日~30日)を有効期間に含む「ICOCA定期券」を持っている人については、(1)11月中のレンタサイクルが2000円で乗り放題となるサブスクリプションサービス もしくは(2)京都鉄道博物館入館時におけるオリジナルクリアファイルのプレゼント(1回限り) のどちらかが選ぶことができます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210910_03_icoca_cp.pdf)

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シーサイドライン、米軍上瀬谷通信施設跡地への新交通システムに否定的

 横浜市の米軍上瀬谷通信施設跡地で2027年3月から9月にかけて、国際園芸博覧会(花博)が行われます。横浜市はそのアクセスとして相鉄の瀬谷との間に新交通システム(「上瀬谷ライン」)をつくることを考えています。2020年度中に国交相に対して許可(特許)を申請する予定です。

 その新交通システムの運行事業者には、シーサイドラインが想定されています。横浜市南部で新交通システムを運営している第三セクターです。横浜市は9月7日、シーサイドラインに「上瀬谷ライン」の運行事業者になるように要請しました。地下トンネルや軌道は横浜市がつくり、車両、駅施設、電気・通信設備、車両基地はシーサイドラインが整備します。シーサイドラインの負担額は300億円以上になると言われています。横浜市は11月末までに回答することを求めています。シーサイドラインは横浜市の第三セクターなので本来なら提案を拒否することができない立場なのですが、シーサイドラインとしては米軍上瀬谷通信施設跡地への新交通システムには否定的です。テーマパーク構想などの跡地利用の具体案が決まらないため、採算が取れる見通しが立たないからです。半年間の花博がある時期は乗るでしょうが、それが終わるとガラガラになる危険性もあります。

 また、シーサイドラインは、「上瀬谷ライン」が瀬谷と米軍上瀬谷通信施設跡地だけを結ぶ路線であることも否定的になる理由としています。テーマパークに行く人しか利用しない路線では、使われるか否かはテーマパークの状況によって決まります。公共交通機関とは通勤や通学、ショッピングやレジャーなど、様々な目的を持って使ってもらうものであり、テーマパークにしか使えない「上瀬谷ライン」はそれに当てはまらないというのです。2駅間だけの計画ではなく、全体の計画をつくり、将来像を明らかにしないと難しいのです。そもそも、花博までに間に合わせることも厳しいとしています。特許の申請には8か月かかる審査があり、その後の着工に際しても国交省の認可が要ります。完成後も検査や試運転があります。結構厳しいのですが、横浜市からは具体的なスケジュールが示されていないのです。

 シーサイドラインは10月から数回、外部の公認会計士と弁護士が関わって検討会議を開きます。横浜市から資料を提供してもらい、運行事業者になるかどうかを判断します。市長も代わったことですし、事業の見直しができるチャンスでもあります。花博の間はシャトルバスでしのぎ、長期的にはどうするか別途考えたほうが良いのかもしれません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASP9N6V0DP9LULOB00R.html)

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新しい倶知安駅は行き違いができない

 北海道新幹線建設に伴い、倶知安駅が移設されます。10月31日に供用を開始します(これに伴い、10月30日の夜と31日の朝、一部の列車が運休し、バス代行輸送となります)。

 駅舎(駅舎の場所は今と変わりません)から約40メートルの連絡通路を渡っていく新しいホームはホーム1本のみ。延長92メートル、幅4.5~5メートルです。ホームの延長が92メートルということは、4両編成までしか停まらないということでしょう。往年の倶知安駅の姿を考えると、寂しい現実が現れています。

 また、新しいホームは島式ですが、長万部方面に行くのは2番線のみです。1番線は小樽方面への折り返ししかできません。行き違いができなくなります。行き違いのできる隣の駅(小沢、ニセコ)も離れていますが、これでやっていけるということでしょう。ある意味、跨線橋がなくなるので、バリアフリーはやりやすいです。

 もっとも、北海道新幹線の開業によって、倶知安から在来線が消えると言うことも十分にあり得ます。それを考えると、新しい駅はコストを抑えた簡素なものにするのが賢明でしょう。
(JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/210917_KO_KuccyanSt.pdf)

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阪急、武庫之荘-西宮北口間に新駅

 阪急神戸線の武庫之荘-西宮北口間は約3.3キロあります。阪急神戸線の中では最も距離があります。その武庫之荘-西宮北口間に新駅ができるようです。新駅ができれば、神戸線では1937年の武庫之荘以来の新駅となります。

 新駅ができるのは、武庫川の上。尼崎市と西宮市の境になります。この橋の上にホームを置き、東西両側に改札を置きます。武庫川にかかる橋は上下線の間隔が広くなっていますので、その間にホームをつくります。島式ではなく相対式が2本できます。尼崎市側からも西宮市側からも使えるのです。両方とも徒歩や自転車で駅に来ることを想定していて、駐車場の設備はないようです。阪急によれば、どの種別の列車が停まるかどうかは決まっていないようが、どうやら特急は停まらないようです。

 元々武庫之荘-西宮北口間に新駅をつくるという話は武庫之荘ができた直後の1942年からありました。西宮市側は駅の設置に前向きでしたが、尼崎市側は財政が厳しいため、厳しい姿勢を取っていました。ところが2013年に兵庫県、西宮市、阪急がつくる検討会に尼崎市も加わり、8年かけて研究してきた結果、新駅設置が尼崎市にとっても効果があることが判明しました。人口が増え、税収が増えるなどのメリットがあるようです。

 駅の建設費は駅舎などに約50億円、高架下にできる駐輪場と道路に各約5億円の合計約60億円。改札が2つあり、橋の上に駅をつくるので高めとなっています。国の補助金をもらうという前提で計画を組んでいます。国、両市、阪急がそれぞれ1/3ずつ負担する計画ですが、尼崎市と西宮市の負担割合はまだ決まっていません。

(追記)
 2022年11月のことですが、尼崎市、西宮市、阪急の3者による基本合意書の署名が行われました。新駅は遅くとも2032年までに設置されます。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/202109/0014649940.shtml、https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202211/0015771840.shtml、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/mukogawashineki/、サンテレビNEWSホームページ https://nordot.app/816607188782055424)

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京王バス、渋谷-新宿-新橋間に1日3往復の新路線

 京王バスは10月1日から新路線を開設します。

 その路線は、渋谷駅から新宿駅西口を経由して新橋駅に行くもの。都バスでないのに東京のど真ん中を走るのは珍しいです。渋谷駅と新宿駅西口の間は路線バスらしくこまめに停まりますが、新宿駅西口-新橋駅間の停留所はかなり絞られています。新橋駅行きは新宿御苑、四谷一丁目、大手町(グランキューブ)のみ、渋谷駅行きは四谷一丁目、東京メトロ新宿御苑前駅のみです。なお、新宿駅西口-新橋駅間は上下でルートが大きく異なります。

 そして、本数が極めて少ないです。たったの1日3往復しかありません。これでは正直言って使えないバスなのですが、水素燃料電池バスの実験目的で走らせるのでしょうか? ちなみに、運賃はほかの路線バス同様、210円です。
(参考:京王バスホームページ https://www.keio-bus.com/news.php?id=3790)

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10月16日からSL「大樹ふたら」の定期運行を開始

 東武は鬼怒川線のSL「大樹」のほかに、東武日光発着でSL「大樹ふたら」を走らせています。2020年10月から、月1回程度の臨時運行を行っています。

 そのSL「大樹ふたら」ですが、10月16日(土)から、定期運行を始めることになりました。運行初日の10月16日を除いて、主に平日を中心に走りますが、運行日に決まった法則はなく、平日でも鬼怒川線のSL「大樹」のみが走る日もあります。SL「大樹ふたら」が走る日のダイヤは次の通りです。SL「大樹ふたら71号」が下今市11:28発東武日光11:51着、SL「大樹ふたら72号」が東武日光12:33発鬼怒川温泉13:48着(途中下今市、東武ワールドスクウェアに停車)、SL「大樹6号」が鬼怒川温泉15:37発下今市16:14着(東武ワールドスクウェアに停車します)です。座席指定料金は鬼怒川線、日光線のみのときは大人760円、子供380円、鬼怒川線と日光線にまたがるときは大人1080円、子供540円です。なお、SL「大樹ふたら」の切符は10月8日から発売します。

 話は変わりますが、10月1日からSL「大樹」の重連運転が始まります。JR北海道から来たC11 207が先頭に、その次に真岡鐵道から来たC11 325が連結されます。後は車掌車と「ドリームカー」を含む客車3両です。DLは連結されません。なお、この重連運転は旅行商品として発売されます。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210901131023KqeesciZp-HTJeAPdVdIQg.pdf、https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210907125133f2qogM368vJbD3nzMYu7lQ.pdf)

 

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通学定期の割引分を公が負担するのも一案

 たくさん鉄道やバスを利用する人のために、定期券というものがあります。定期券には誰でも使える通勤定期と、通学に使うための通学定期があります。通勤定期の割引率も結構高いですが(ただし休日などを考えると、120日ぐらいは使えません。そのことを考慮して割引率を設定しないといけません)、通学定期の割引率はさらに高いです。交通事業者によっては、週1回ぐらい乗れば元が取れてしまいます。

 2018年度のデータによれば、全国に地方鉄道が95社ありますが、そのうち半数以上の53社で、通学定期の利用者は全体の1/3を超えています。しかし、通学定期収入の運輸収入全体に占める割合は13%に留まっています。利用者数の割には収入がよくないのです。ところで、この定期券の割引はだれが負担しているのでしょうか? まず、そのひとつは交通事業者です。通勤定期は当然ですが、通学定期も交通事業者が負担しています。通学定期が安いのは、家計の教育費用の負担を軽減し、教育の機会均等を保証するためだと言われています。公共の要素が強いにも関わらず、国などの負担がなく、交通事業者が負担しています。負担するのは交通事業者だけではありません。その交通機関を利用するほかの利用者も運賃が上乗せされるかたちで負担しているのです。この負担を免れるには、車などほかの交通手段にしないといけません。

 そこで、通学定期の割引額を国が教育予算の一環として負担することを主張する人もいます。これまでは大都市圏など黒字路線の利益でカバーできていたのですが、新型コロナウイルスの影響でJR(東日本、東海、西日本)や大手私鉄でも巨額の赤字に苦しんでいます。地方では人口減少も加わり、6月に発表された地域公共交通総合研究所の実態調査によれば、何らかの補助や支援がないと2021年度中に経営が困難となる交通事業者が46%にもなります。鉄軌道だと58%にもなります。交通事業者は多くが民間企業ですが、公共の要素が強いです。民間企業として経営が成り立たないことでも、公共のためになるのなら、補助をすることは当たり前です。車を使っている人にも負担させることができます。

 余談になりますが、地方鉄道やバスに比べて、JRの割引率は高いです。そのため、需要が極めて少なく、第三セクターでも経営ができないレベルの鉄道でも、JRでの維持を求める声が強くなってしまいます。ローカル輸送は、JRの得意とするところではありません。小回りの利く地方私鉄あたりの出番です。このあたりの是正も併せて求められるでしょう。
(参考:朝日新聞9月2日朝刊 中部14版)

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大井川鐵道、SLの客車を休憩所として貸し出し

 新型コロナウイルスの影響で、飲食店が休業したり、テイクアウトのみの縮小営業をしたりしています。そうなると問題は「どこで買ったものを食べるか?」です。

 そこで大井川鐵道は、千頭に停まっているSLの客車を休憩所として貸し出すことにしました。9月27日までの「きかんしゃトーマス」が運行されている日の13時20分から14時までの間の約40分間、SLの客車を食べる場所として貸し出すことにしました。車両は旧型ですが、抗菌、抗ウイルス加工済みで、窓を開けて換気を徹底しています。

 鉄道利用者でなくても、入場券の150円を買えば、利用することができます。なお、混雑時には、利用人数を制限することもあります。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/c2e004aa2b52134f27438eb56fd26100734465a0)

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東武、紙の回数券を発売

 東武は9月30日で回数券の発売を終了しますが、その東武が期間限定で回数券を限定発売します。

 発売する回数券は、補充回数乗車券(手作業発行式)。印刷された回数券にゴム印で押していくものです。普通回数乗車券(大人)、時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券の3種類で、いずれも1冊1500円です。浅草、池袋など13か所ある定期券売り場で発売しますが、発売する回数券の区間はあらかじめ決められています。例えば、浅草で発売する回数券は、浅草-東向島間のみを発売します。

 なお、今回発売される回数券は、在庫がなくなり次第、発売を終了します。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/news/202109081816302x3v7A1DbS9_4YyZiUQqsQ.pdf)

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射水市、海王丸パーク-岩瀬浜間のバスを26日で廃止

 射水市は海王丸パークと岩瀬浜を結ぶコミュニティバス、「海王丸パーク・ライトレール接続線」を走らせています。2006年度に実証運行を行い、2007年4月から本格運行を始めました。休日に限り1日4往復運行し、運賃は500円です。富山から高岡まであいの風とやま鉄道、高岡から海王丸パークまで万葉線、海王丸パークから岩瀬浜までは「海王丸パーク・ライトレール接続線」、そして岩瀬浜から富山駅までは富山地鉄の路面電車に乗れば一周することができます。

 この周遊ルートを構成する射水市のコミュニティバスですが、ここ近年利用が伸び悩んでいました。「鉄軌道王国とやま 1日周遊乗り放題きっぷ」が発売された2014年度の年間利用者は4270人にもなりましたが、その効果は1年限り。翌年以降は1300~1600人台に落ち込みました。さらに新型コロナウイルスの影響でさらに落ち込み、2020年度は984人になりました。また、富山地鉄の「ぶりかにバス」とも競合します。「ぶりかにバス」は富山県の補助を受けて走るバスで、海王丸パークにも立ち寄ります。越ノ潟から渡し船に乗って、対岸から富山駅へのバスに乗り継ぐ方法もあります。

 そこで射水市は26日でこのバスを廃止することにしました。なお、10月からは「ぶりかにバス」を平日、休日ともに増便して対応します。
(参考:北國・富山新聞ホームページ https://nordot.app/810964231532396544)

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京急、京急久里浜以遠を減便

 京急は10月18日から、平日日中(11~15時)のダイヤを修正します。

 修正する区間は、京急久里浜線の京急久里浜-三崎口間。三浦半島の先のほうの区間です。この区間も1時間に6本の列車を走らせていますが、減便し、概ね20分間隔にします。1時間に3~4本に減ります。休日のダイヤには変更はありません。

 ちなみに、平日日中(11~15時)の久里浜発車時点での下り線(三崎口方面)の利用状況は、2019年が乗車効率10~20%、2021年が乗車効率10~15%です。京急は減便の理由として新型コロナウイルスを挙げていますが、元々乗車効率が高いとは言えず、沿線の利用者(YRP野比-三崎口間の乗車人員の合計)はこの20年間で34049人(2000年度)から29914人(2019年度)に約12%も減少しています。このまま概ね20分間隔で恒常化するのかもしれません。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2021/20210915HP_21079EW.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/keikyu-kurihama-dia/)

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JR北海道、2022年春のダイヤ改正の概要を発表

 JRは春に全国的なダイヤ改正を行います。2022年春もダイヤ改正を行うようです。JR北海道も2022年春にダイヤ改正を行います。そしてまだ秋に入ったばかりなのに、その概要が発表されました。

 新車が追加投入されます。「おおぞら」には283系のものと261系のものがありますが、261系22両を追加投入し、全ての「おおぞら」を261系に統一します。283系は定期運用から引退するものと考えられます。283系は1997年にデビューした車両ですが、25年で定期運用から外れることになります。261系には携帯電話充電コーナーや設けられ、車椅子スペースが拡大するなど、車内設備の向上が図られますが、振り子式の車両が消えることになります(ただし、283系の振り子機能は停止しています)。

 H100形も30両追加投入されます。キハ40が置き換えの対象です。置き換える線区は根室線新得-釧路間と石北線旭川-上川間。根室線は54本の列車を全て置き換えます。石北線は24本中19本が追加置き換えとなります(2本はすでに置き換え済みです)。冷房が備えられ、(車両が低床化されているため)ホームの段差が縮小し、トイレも車椅子対応のものになります。車両の性能が良くなり、ダイヤの見直しがなされることもあって、所要時間が短縮する予定です。新得-帯広間の場合、現行の平均は63分ですが、5分ほど短縮されます。20分程度短縮されるものもあるようです。

 札沼線には新駅、ロイズタウンが開業します。しかし、ダイヤの制約のため(交換設備の不足?)、全部の列車が停まるわけではありません。1割程度は通過する方向です。宗谷線の東風連を名寄方向に1.6キロ移設します。駅前も名寄高校になります。名寄高校から約200メートルのところにできます。名寄高校には快速も含めて24本全てが停車する予定です。新函館北斗での北海道新幹線と「北斗」の接続時間には余裕がありすぎるところもありましたが、それを見直します。上下合わせて10本程度、最大20分の短縮を行います。

 固定費の削減のため、「おおぞら」の編成短縮を行います。通常はグリーン車1両、指定席2両、自由席2両の5両編成ですが、4、5、10、11月の平日など利用者の少ない時期は、自由席を1両減らして4両編成にします。かなり寂しくなりますが、このことにより動力費の削減を図ります。札幌-旭川間の特急の減便を行います。30分間隔で運転されている時間帯の「ライラック」2本を臨時列車化します。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期に限り運転します。2021年3月のダイヤ改正で休日のみの運転とした「カムイ」4本については、運転日の更なる縮小を考えます。

 札幌圏については、通勤通学客の減少する休日に普通列車10本程度を運休させます。札沼線では日中や夕方の運転本数や編成両数を見直し、動力の削減を図ります。札幌圏以外の普通列車の見直しも行います。函館線岩見沢-旭川間、室蘭線苫小牧-岩見沢間、日高線、根室線新得-池田間、宗谷線旭川-名寄間で減車を行います。函館線岩見沢-旭川間で減車するということは、電車(3両ないと走ることができない)をディーゼルカーに置き換えるのでしょうか? 函館線函館-森間では減車及び休日の運休を行います。減車や休日運休は合計20本程度行います。駅の廃止も行います。根室線釧路-根室間で1駅(糸魚沢)、宗谷線1駅、函館線5駅(池田園、流山温泉、銚子口、石谷、本石倉)の合計7駅を廃止する方向です。地元自治体と協議中です。

 これらの施策により、動力費が年間約7000万円、駅の維持費用が年間約1000万円、合計約8000万円の経費が削減されると見込んでいます(人件費や清掃費については精査中)。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210915_KO_3.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/589583、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/590545)

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2年ぶりの旅で長野、新潟へ(3)

 翌日の11日早朝、新潟5:56発の吉田行きに乗る。E129系の6両編成。吉田からは柏崎行きに乗り換え。同じE129系だが、2両編成と短くなっている。ただし、ワンマン列車ではなく、車掌が乗っている。柏崎に近づくと、高校生などが乗ってくる。土曜なのだが、部活なのだろうか?

 柏崎からは特急「しらゆき2号」に乗る。駅の自動券売機で自由席特急券を買い、一番後ろの4号車に乗る。今回の旅で乗った新幹線、特急の中で一番これが混んでいた。直江津や上越妙高で降りる人が多かったが、上越妙高は北陸新幹線に乗り継いだのだろう。とすると、直江津で降りた人はどこに行ったのだろうか? 終点の新井まで乗る。

 新井まで行ったのは、10:10発の快速に乗るため。実はこの快速、455系・413系で運転されているのだ。少し前まで北陸で当たり前のように見ることができた車両だが、521系への置き換えによって出番がなくなり、えちごトキめき鉄道にやって来たのだ。貴重な交直流急行型車両の生き残り、本来なら北陸で現役で走っているときに別れを告げたかったが、そのような機会がなく、えちごトキめき鉄道で走らせているこの機会に訪れたのだ。えちごトキめき鉄道での走行もそう長くはないようなので、乗りたいなら今のうちだ。快速がやって来た。塗装は国鉄時代の塗装に戻っている。455系はともかく、413系にはなかった塗装だ。後ろには急行用のヘッドマークが取り付けられていて、「赤倉」となっている。ただし「赤倉」は名古屋と新潟を長野経由で結んでいた急行なので、交直流電車で走ったことはない。

 最後尾の455系に乗る。ボックスシートは指定席となっているので(ツアー用なので、当日に購入することはできないようだ)、ロングシート部分に座る。前の413系部分もボックスシートは埋まっていた。車内の広告は昭和40年代の国鉄のポスターだ。特急などの増便が相次いだころの、元気が良かった時代のポスターだ。上越妙高までのひと駅という短い間だったが、最後の交直流急行型電車を味わうことができた。

 上越妙高からは「はくたか558号」と「しなの10号」を乗り継いで名古屋に戻る。普通列車に乗ることが多いので、スピード感が違う。あっという間に名古屋に戻っていった。

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2年ぶりの旅で長野、新潟へ(2)

 えちごトキめき鉄道の窓口で、これから使う「えちごツーデーパス」を買う。次の列車は17:49発の直江津行きなので、それまでの間、新幹線の高架下の、キハ52が展示されているところに行く。椅子が何脚か置かれているが、その椅子は「トワイライトエクスプレス」の食堂車の椅子だ。高校生が自習していた。

 発車時間が近づいてきたので、えちごトキめき鉄道のホームに行く。17:49発は糸魚川始発。それほど乗る人はいないと思っていたが、キハ122が1両で走るので(JR時代は交直流電車が走っていたが、えちごトキめき鉄道になったときにディーゼルカーになった。1両で走ることができるのもディーゼルカーにした理由のひとつである)、座席は埋まっている。次の新駅、えちご押上ひすい海岸でも高校生などが乗ってきた。途中の駅で降りる人が出たので空いた席に座り、塩尻で買った駅弁を食べる。

 直江津で新潟行きの快速(直江津18:43発)に乗り換え。E129系の4両編成だが、空いている。楽にボックスシートを占領することができる。これならこの快速で駅弁を食べたほうが良かった、と思っていたら、高田方面からの列車がやって来て、立つ人も出てくる。ボックスシートを1人で占領しているのが申し訳ないぐらい。直江津18:43発は快速といいながら、柿崎までは各駅に停まる。その間に降りていって、柿崎を出るころには元の状態になった。帰宅用の列車として機能していたのだ。柿崎から先は本来の快速になる。停車駅が少なく、結構飛ばす。柏崎から乗ってきた人は長岡で新幹線に乗り換える人が多かった。長岡からは県内の移動で乗る人が見られた。

 このままこの列車に乗って新潟に行っても良かったが、東三条で乗り換えて弥彦線に乗る。上のほうが黄色く塗られた弥彦線用の115系3両編成。いきなり高架になり、信越線から分かれる。20時過ぎの列車だが、途中駅でも意外と乗り降りがある。新幹線乗り換え駅の燕三条に到着。国鉄時代につくられた、薄暗い通路を歩いて行くが、実は改札は新幹線側にしかない。在来線は無人駅の扱いなのだ。乗る人がわずかなので寂しい新幹線ホームに行き、燕三条20:50発の「とき341号」(E2系10両編成)に乗って新潟へ。「えちごツーデーパス」なら特急券を買えば新幹線や特急に乗ることができる。

 ところでなぜ燕三条からひと駅、新幹線に乗ったのだろうか? その理由は、新潟での新幹線と在来線との対面乗り換えを試してみたかったからである。普通、新幹線と在来線を乗り換えるには、階段を上ったり下りたりする必要があり、面倒だ。ところが新潟は在来線の高架化をきっかけに改造し、羽越線の特急「いなほ」について、同一ホームでの乗り換えができるようにしたのだ。新潟に到着。向かいに停まっているのがこれから乗る「いなほ13号」。歩かないと行けないとはいえ、反対側に歩くだけなので楽だ。幸いなことに、改札(ホーム上にあるが、新幹線と在来線を乗り継ぐためには通らないといけない)もそんなに遠くはない。羽越線がフル規格新幹線、フリーゲージトレイン、ミニ新幹線になればいいのだが、実現の可能性は低い。それなら次善の策で乗り換えを楽にするこの動きは評価できる。乗り換えた「いなほ13号」はE653系の7両編成。元々は常磐線の「フレッシュひたち」用の車両で、グリーン車はなかったのだが、「いなほ」にするときに1両をグリーン車に改造した。普通車の2列分の座席を潰して1列にしている。贅沢なグリーン車だ。前後にはついたてがあり、リクライニングを倒しても迷惑にならない。グリーン車は18席あれば十分だからか、後ろのほうはグリーン車専用のフリースペースになっている。日本海を眺めるのに便利なようになっている。せっかく新潟まで来たので、同じ新潟市内の豊栄までという非常に短い区間だが、グリーン車に乗ってみた。ホテルは新潟なので、帰りは普通列車で戻ったが、新潟は高架ホームではなく、地平ホームに着いた。駅からホテルまでは飲食店もあるが、すでに閉まっているのか、人通りは少なかった。(続く)

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2年ぶりの旅で長野、新潟へ(1)

 9月10日は「青春18きっぷ」の最終日。千種6:23発の普通中津川行きに乗り、終点の中津川で乗り換え。中津川でスーツ姿の通勤客は降り、観光客や登山客だけが乗り換える。中津川からの列車は2両編成と短いが、車両は転換クロスなので、車両は名古屋を走るものと変わりはない。後ろの車両に乗ったので、塩尻まで扉が開くのは木曽福島のみ。人の動きも同じように、目立つのは坂下、南木曽、木曽福島、奈良井ぐらい。

 塩尻で30分以上停まるので、40年ほど前まで駅のあったところに行く。東京寄りの南東側にあり、「しなの」のように名古屋と長野を結ぶ列車は塩尻でスイッチバックをしていたのだ。店もかつての駅のあたりのほうが明らかに賑わっている。駅に戻ると、中津川からの列車はまだ停まっていたが、客は降りていて、ガラガラになっていた。中央東線に乗り換えたか、先発で松本に行く普通に乗り換えたのだろうか? 代わりに車掌が乗り、松本近郊の列車に生まれ変わっていた。松本に近づくにつれ、だんだん乗ってくる。

 松本でも時間があったので、駅ビルで時間を潰し、少し早いがホームにある立ち食いそばで昼にする。大糸線の次の列車は松本11:20発の南小谷行き。進行方向左側にのみボックスシートがあるE127系の2両編成で、座席はかなり埋まっている。大糸線は元々私鉄だったので駅の間隔は狭く、駅もコンパクト。跨線橋ではなく、構内踏切で対応しているところもある。最初は混んでいたがだんだん降りていき、有明で車掌も降りてワンマンになった。その後も客は降りていき、信濃大町を過ぎるとガラガラに。

 松本から2時間ほどで南小谷に到着。糸魚川への接続が良くないので、ここで途中下車。13:35発の村営バス(実際の運行はアルピコ交通)で小谷温泉に行く。バスはマイクロバスでなく大型の車体だが、私1人しか乗っていない。バスは片側1車線の整備された道路をゆっくりと走り続けていたが、急に険しくなり、道も細くなると小谷温泉山田旅館。1555年に武田信玄の家臣によって発見された由緒正しい温泉で、明治時代にはドイツで開催された万国霊泉博覧会に日本を代表する温泉として登別、草津、別府とともに出品された実績がある。700円払って外湯に入る(元湯には入ることができなかった)。外湯は少し歩いた別館にあり、小さな内湯と露天風呂がある。日帰り入浴は15時までということだったので、短い時間ではあったが温泉を楽しむことができた。帰りは15:22発のバスに乗ったが、そちらには始発から乗ってきた登山客が1人いた。

 南小谷から再びJRに乗る。ここからは非電化なのでディーゼルカーになる。キハ120が1両だけで走るのだ。松本方面からの接続が良いので、南小谷発車時点で10人弱が乗っている。大糸線の非電化区間はかなり規格が悪いようで、減速しなければならない区間が多く、ノロノロと走る。余りにも需要が少ないので、こうやってノロノロ運転ながらも残っているだけありがたい部類なのだろう。途中駅で乗る人が若干いたので、10人ほどになって糸魚川に着く。(続く)
(参考:小谷温泉山田旅館ホームページ https://otari-onsen.net)

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2年ぶりの旅で長野、新潟へ(0)

 9月10日から11日にかけて、長野と新潟に行ってきました。例年秋には泊まりの旅に出かけるのですが、2020年は行けませんでした。

 明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。

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北陸鉄道石川線、LRTやBRTになる?

 新型コロナの影響で、北陸鉄道の浅野川線は20%、そして石川線は30%も減少しました。石川線のほうが減少の度合が高いのは、石川線の沿線に学校が多いからです。

 この金沢に関して度々出ているのが、金沢から中心部を通って、野町まで行く新交通システムの構想。金沢市では2016年から議論をしていますが、そのルートは金沢港-金沢駅-香林坊-野町間となっています。金沢の中心部をちゃんと通るものに変わっています。すぐにできるものではありませんが、中長期的なものとして考えられています。なお、浅野川線はすでに1500Vに昇圧されていて、かつ北鉄金沢駅が地下になっているため、対象外です。浅野川線の列車が金沢の中心部まで走るわけではないようです。

 輸送手段はLRTとBRTの2案が考えられています。金沢の中心部には時間帯限定ですが、バス専用レーンを採用しているところもあり、ここを走ることになるのでしょうか? 基本的には地上を走りますが、香林坊付近は片側2車線と道幅が広くないため、そこをどうするかは課題です。

 ところで、なぜ石川線に乗り入れるのかと言えば、LRTの車両基地として石川線のを使うからです。金沢の中心部に車両基地を置く場所はなく、既存の車両基地を使うことを考えているのです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/ishikawasen2021/、「鉄道ジャーナル」2021年6月号 鉄道ジャーナル社

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徳島県西部から高松空港への無料バス

 四国交通はこの9月1日から11月30日までの3か月間、剣山など徳島県西部の観光地と高松空港とを結ぶ無料のバス路線の実証実験を行っています。

 徳島県には徳島空港がありますが、徳島県西部を訪れる観光客は高松空港を利用する人が多いようです。ところが、徳島県西部と高松空港とを結ぶバスはありません。かつては琴平バスが走らせていましたが、新型コロナウイルスの影響で運休しています。

 無料のバスはどういうルートで走るのでしょうか? 大型バスを使用した「ASANスーパーエコー」は、阿波池田バスターミナルから高松空港、道の駅藍ランドうだつ、道の駅貞光ゆうゆう館、吉野川ハイウェイオアシスなどを経て阿波池田バスターミナルに戻る西回りと、逆回りの東回りがあります。毎日、各2便を運行します。一部の運行はことでんバスに委託します。なお、同一県内のみの利用はできません。

 マイクロバスを使ったものもあります。美馬市観光に運行を委託して走らせる「Mt.Tsurugi開運アクセスバスYAHHO!」です。高松空港から貞光ゆうゆう館などを経て剣山登山口の見ノ越に行きます。見ノ越で3時間40分停車した後は、かずら橋、大歩危峡などを経て阿波池田バスターミナルに行きます。1日1便で、毎日運行します。見ノ越から先は見ノ越まで利用した人のみ利用できます。また、見ノ越からつるぎ町が運行しているコミュニティーバスを使って貞光ゆうゆう館に戻った人については、休日だけに限りますが、貞光ゆうゆう館から高松空港への直行バスも走らせます。こちらも美馬市観光に運行を委託します。これら実証実験で走らせるバスは、いずれも予約は要りません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP927282P80PTLC01H.html)

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キセル防止には現金で払う場合の運賃を高くするのも一案

 七尾線に521系が投入され、この3月から「ICOCA」が使えるようになりました。七尾線では一部の駅を除いて駅にIC改札機がなく、車内にある改札機にタッチして乗り降りします。バスならごく普通の話ですが、鉄道での採用例は少なく、ほかには境線和歌山線紀勢線があるぐらいです。

 ところが、1両か2両の境線、紀勢線とは違い、和歌山線や七尾線での乗り降りのしかたは複雑です。七尾線の場合、2両の場合は一般的なワンマン列車と同じく、IC改札機のない駅では、1両目の後ろの扉から乗り、前の扉から降ります。降車用の黄色いIC改札機が運転席のすぐ後ろにしかないからです。ところが4両の場合は、どの車両から乗って、かつ降りても構わないのです。ちゃんと乗るときと降りるときに改札機にタッチしておけば良いのです。改札機にタッチすれば音が鳴ります。タッチせずに乗り降りすれば鳴らないので、周りの乗客は気付きます。周囲の人の目でチェックするのです。

 紙の切符の場合はどうするのでしょう? 2両編成の場合は一番前の扉から降ります。しかし、4両編成の場合はどこの扉からでも降りることができるのです。運転士に切符を見せることなく降りることができるのです。ある意味恐ろしいシステムです。堂々と切符を持っているふりをすれば、降りることができるのですから。このblogをお読みの皆様はしないでしょうが、演技力が問われます。

 無人駅などで切符を買わずに乗車するケースもあります。普通、ワンマン列車では降車時にお金を払っております。しかし七尾線では車内でお金を入れずに、駅の乗車券箱に整理券とともに現金を入れるのです。ちゃんとお金を払うことは期待できないでしょう。

 このように不正乗車の危険性が高いものの、なぜ「信用乗車」を採用しているのでしょうか? 参考にした記事にはその答えは載っていないので推測に過ぎませんが、運賃が安い上にちゃんと徴収するコストが高いので、ある程度の穴は見逃しているのでしょう。本来なら罰則を強化すればいいのですが、そのような動きは全くありません。

 それなら、現金で払うときの運賃を上げてはいかがでしょうか? ICカードを持っているか、あらかじめ駅で切符を買っておけば良いのです。フリー切符の類を充実させるのも良い考えです。ともかく、先に切符を買わせておくのです。

 ただ、七尾線だけ現金で払うときの運賃を高くするわけにはいきません。JRの硬直的な運賃制度との整合性がとれないのです。JRでやっていけるのは新幹線や特急がたくさん走っている路線か、大都市近郊路線ぐらいです。誰がどうやっても鉄道としてはやっていけない芸備線クラスの路線は論外としても、それ以外でもJRでなくても構わないような路線はたくさんあります。七尾線もそのひとつかもしれません。
(参考:「鉄道ジャーナル」2021年6月号 鉄道ジャーナル社

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ジェイアールバス東海、名古屋駅近くのホテルでの休憩サービスを開始

 夜行バスは便利ですが、風呂に入ることはできません。旅慣れた人なら近くの銭湯を知っているかもしれませんが、そういう人は少数派でしょう。

 そんな中、ジェイアールバス東海は、9月1日から、名古屋駅近くのホテルでの休憩サービスを始めました。休憩サービスを行うホテルは名古屋駅桜通口から北に9分のところにある、ベッセルホテルカンパーナ名古屋。駅の西側にある名古屋駅のバス乗り場からかなり離れているので注意が必要です。名古屋駅のJRバスハイウェイバス乗り場に乗り入れる全路線が対象で、バス乗車券(一部路線では乗車券を回収するので、代わりに「施設利用案内」を渡します)をホテルのカウンターに呈示します。利用可能日はバスの乗車日及び到着日です。

 休憩サービスの種類は4種類あります。休憩(ラウンジ使用)が500円、朝食&休憩(ラウンジ使用)が1500円、入浴&休憩(ラウンジ使用)が1000円、朝食&入浴が2000円です。このホテルでの日帰り入浴が1200円ですから、割安です。
(参考:ジェイアール東海バスホームページ https://www.jrtbinm.co.jp/topics/e/post_537.html、ベッセルホテルカンパーナ名古屋ホームページ https://www.vessel-hotel.jp/campana/nagoya/)

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名鉄、10月1日から「manaca」マイレージポイント改定

 名鉄の「manaca」はあまり率は良くないですが、利用度合に応じてポイントがつきます。マイレージポイントです。ところが名鉄は10月1日からマイレージポイントの改定を行います。

 どのような改定なのでしょうか? 現行の名鉄のマイレージポイントは利用金額と利用回数に応じて付与されます。ところが10月1日以降は利用回数によって付与することを止め、利用金額に対する付与率を引き下げます。月に2001円以上利用しないとポイントがつかないことは変わりませんが、付与率が今の半分になります。

 代わりにできるのが、平日昼間の利用金額に応じて付与されるポイント、「平日昼間利用ボーナスポイント」。1か月間(1日から末日)の昼間時間帯(10~16時)の利用金額に応じて付与されます(休日は適用外です)。5000円以上で100ポイント、10000円以上で300ポイント、20000円以上で1500ポイントです。平日の昼間の利用に対してポイントを付与することで、利用者の多い朝夕からシフトさせようとしているのです。

 リニモや豊橋鉄道、名鉄バスも10月1日からマイレージポイントの改定を行います。改定内容はリニモは名鉄と同じ、豊橋鉄道は利用回数に応じて付与されるポイントを改定します。名鉄バスはボーナスポイントがなくなり、基本ポイントも現行の1/10の0.2%になります。ほとんどなくなると言っても過言ではないでしょう。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2021/__icsFiles/afieldfile/2021/08/18/210819_mairejipoint_kaitei.pdf、愛知高速交通ホームページ www.linimo.jp/news/2021081909512165.html、豊橋鉄道ホームページ https://www.toyotetsu.com/news/000280.html、名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/436)

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嵯峨野線亀岡-園部間、2022年春に減便か?

 JR西日本は10月2日にダイヤ改正を行います。近畿エリアもそうでないところも減便になる区間がたくさんあります。

 減便のダイヤ改正は今回で終わりではありません。2022年春にも行います。JR西日本単独のダイヤ改正なので他社に影響を与えるような大きなことはできない10月のダイヤ改正と異なり、2022年春は全国的なダイヤ改正ですから、大掛かりなことができます。

 その2022年春のダイヤ改正ですが、減便になるところがひとつ判明しました。それは、嵯峨野線の亀岡-園部間。この区間の昼間の運行本数を減らすのです。この区間は特急を除いて、快速(亀岡以西は各駅停車)と普通が毎時1本ずつ走っています。それを1本に減らすのです。平日のみ減らすようです。園部で福知山方面との接続がない、普通を減らすのでしょうか?

 これに対して地元の亀岡市、南丹市などは本数の維持を求めています。一度減らすと新型コロナウイルスが終わっても元に戻らないと考えているからです。JRが減便することに反対するため口を出す話はどこでもありますが、そんなことをする暇があるならお金を出さないといけません。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/636000)

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福井県と東京、大阪、名古屋との旅客流動に関する備忘録

 福井県と東京、大阪、名古屋を行き来する人は、どのような交通機関を使っているのでしょうか? 少し古いですが参考にした資料に2015年に国交省が行った全国幹線旅客純流動調査の結果が載っていましたので、備忘録として紹介しておきます。

 福井県から東京都へ移動するときに、鉄道を利用した人は年間32.4万人。これに対して自家用車は5.4万人、航空機は5.2万人、バスは1.6万人です。乗り換えはありますが新幹線と特急を乗り継いで3時間半程度なので、それなりに本数がある鉄道が利用されています。

 福井県から大阪府へはどうでしょうか? 鉄道は年間49.4万人と増えますが、自家用車は78.6万人と鉄道の1.6倍になります。距離が東京に比べて短いので、車でも何とかなるということでしょう。北陸新幹線敦賀乗り換えによって大して所要時間は短くならないものの乗り換えの手間は増えるので、早期の全線開業が待たれます。バスは3.7万人です。スピードに差があるので、それほど利用されていません。

 福井県から愛知県になるとさらに様子が変わります。鉄道が年間16.9万人であるのに対して、自家用車は157.8万人。鉄道の9倍以上で、車の圧勝です。大阪府よりもさらに近く、「サンダーバード」ほど速くはなく、名古屋自体が車社会なので、車のほうが便利なのです。バスも5.5万人に増えています。「しらさぎ」と高速バスを比べると、所要時間は約2時間10分と約2時間40分なので、「しらさぎ」のほうが30分ほど速いのですが、値段が5810円と3300円と大きく差がつきます(双方とも回数券などの割引切符はあります)。「しらさぎ」も全体的には速い部類なのですが、それでも明るい展望が見えないです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2021年6月号 鉄道ジャーナル社

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東北・上越新幹線の小荷物輸送は9月30日まで

 昨日の記事でも書いたとおり、鉄道で荷物を運ぶ動きが広がっていますが、元々新幹線では荷物を運んでいました。「新幹線レールゴー・サービス」です。新幹線の乗務員室を使って書類などの荷物を運ぶもので、1981年8月に東海道新幹線で始まりました。山陽新幹線は1982年から、東北・上越新幹線では1985年3月から始まっています。鉄道の荷物輸送が一部を除いて1986年11月で廃止されてからも、「新幹線レールゴー・サービス」は「ブルートレイン」での荷物輸送とともに残り続けましたが、東海道・山陽新幹線は2006年3月に廃止され、東北・上越新幹線のみが残っていました。

 ところがその東北・上越新幹線での荷物輸送ですが、9月30日に廃止されます。「新幹線レールゴー・サービス」に集配サービスのついた「ひかり直行便」も廃止されます。

 ただ全国で鉄道で荷物を運ぶ動きが広がっている以上、このまま引き下がることはできません。JR東日本も新幹線を利用した新たな荷物輸送サービスを始めます。詳細は9月中に発表されます。

(追記)
 JR東日本の新幹線を活用した新しい荷物輸送サービスは、10月1日から東京-仙台間及び東京-新潟間で行います。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/08/23/348813.html、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/20210928_ho03.pdf)

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JR九州「はやっ!便」、博多-熊本間でも実証実験

 JR九州の「はやっ!便」は5月18日から、かつて車販準備室だったところを活用して荷物を運ぶサービスです。現在は博多-鹿児島中央間のみで行われています。生鮮品やお菓子のギフトなどの食品類、駅弁の定期輸送が全体の85%を占めています。変わったものとしては、手術器具などの医療機器、工場向けの部品、家族への衣類、パソコン、タブレットのやりとりにも使われています。

 その「はやっ!便」ですが、区間を追加することにしました。新たに追加する区間は、博多-熊本間。当初から想定されていたところです。最初は実証実験というかたちで行われました。8月10日に第1回の実証実験を行う予定でしたが、大風や大雨のため延期され、8月24日が第1回ということになりました。8月中の毎週火曜日、熊本を11時台に出発する新幹線で、朝に獲れた鮮魚、野菜、駅弁、特産品などを運びました。これに合わせて、毎週火曜日に開かれる博多の「つばめマルシェ」では、鹿児島の食材に加えて、熊本の食材の販売も行っていました。

(追記)
 博多-熊本間でも「はやっ!便」を始めることにしました。2022年1月18日から始めます。最速1時間50分で両駅の間を運びます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/08/16/210816_hayabin_kumamoto.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/12/23/211222_hayabin_hakata_kumamoto.pdf)

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E257系、波動用に改造されていた

 E257系は中央線の特急、「あずさ」や「かいじ」に使われてきました。ところが新型車両のE353系が投入され、中央線から追い出されました。一部は改造されて「踊り子」用に改造されましたが、それ以外は定期運用を失いました。臨時列車用として待機していることになります。

 ところが、この臨時列車用のE257系ですが、こちらも改造されています。機器の更新がなされているようで、5000番台になっています。先頭車には荷物置き場ができたようですが、「踊り子」に設置されたコンセントはないようです。車体は白地ですが、窓の付近が緑と黒になっています。

(追記)
 E257系には増結用の2両編成のものがありましたが、そちらは2020年度中に全て廃車となりました。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/cb0dfa41c125943bd4fccf0214dc2ec5261e6372、「鉄道ファン」2021年11月号 交友社

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JR東日本、2022年春から繁忙期と閑散期の差を拡大か?

 新幹線などの指定席特急券の値段は、一部を除いて乗車する時期によって変わります。繁忙期は通常より200円増し、閑散期は200円引きなのですが、JR東日本はこの差を拡大することを考えています。時期は2022年春からで、ほかのJR各社と協議しています。3段階しかない料金区分を増やすかどうかも検討しています。なお、繁忙期は値上げしますが、閑散期は値下げしますので、トータルの収入は変わらないようです。

 混雑する時期を高くし、空いている時期を安くすること自体は賛成ですが、指定席と自由席の差が530円しかない以上(例外はあります)、思い切って差をつけることはできません。自由席より指定席のほうが安いということになりますから。閑散期の値下げは正規料金で下げるのではなく、割引切符で対応したほうが柔軟にできるのではないかと思います。

 また、通勤定期についても、ピーク時間以外でのみ使うことができるものをつくるようです。そしてその減収分はラッシュ時でも使うことのできる、現行の通勤定期で賄うことを考えているようです。仮にピーク時間以外用の通勤定期を10%値下げし、その定期を通勤客の1~2割が利用した場合、現行の通勤定期は1.1~2.5%の値上げになります。ピーク時間以外用を値下げするのは当然ですが、そのためだけに現行の通勤定期を値上げするのはしっくりこないものもあります(今の通勤定期が運賃に比べて安すぎる、という話は別にありますが)。

(追記)
 JR東海も繁忙期の値上げ等は行う方向ですが、料金の設定やシステムの改修などで時間がかかるため、導入時期は未定です。

 また、JR西日本も繁忙期の値上げ等は考えているとのことです。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/325917、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210907-OYT1T50147/、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD0879R0Y1A900C2000000/、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210908/2000051033.html)

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紀勢線紀伊田辺-新宮間でサイクルトレイン

 自転車をそのまま列車の中に積み込むことができる、サイクルトレイン。JR西日本は、紀勢線紀伊田辺-新宮間において、サイクルトレインの実証実験を行っています。

 実証実験の期間は9月1日から11月30日まで。平日は9~17時(9時から乗車可能、17時までに乗車する必要があります)、休日は終日利用できます。紀勢線紀伊田辺-新宮間の普通列車に乗車することができます。運賃以外の追加料金は不要で、事前予約の必要もありません。思い立ったときに乗ることができるのです。車内が混雑していない限り人数制限なしで、自転車を解体して積み込む必要はありません。目的地に着いたらそのまますぐにサイクリングできるのです。

 車内では自転車の転倒や滑走を防ぐため、ゴムなどで固定する必要があります。また、子供も利用できますが、その場合は保護者の同伴が必要です。駅によっては跨線橋や階段のある駅もありますので、事前に確認しておく必要があります。エスカレータは使えません。

(追記1)
 紀勢線のサイクルトレインは好評だったため、2022年12月31日まで延長されることになりました。また、合わせて、12月1日から平日の利用時間が9時から終電までに拡大されることとなりました。

(追記2)
 2022年4月1日からは、御坊-紀伊田辺間にもサイクルトレインが拡大されます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210824_01_cycletrain.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211124_01_cycletrain.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220323_01_cycletrain.pdf)

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横浜市長、旧米軍施設のテーマパークも見直し、新交通システムも?

 選挙でトップが変わると、今まで進められていた計画が見直されることが良くあります。

 横浜市もそのひとつ。8月の選挙で市長が替わったことにより、IRの構想が消えようとしています。そして、旧米軍上瀬谷通信施設跡につくられる予定だったテーマパークも消えるかもしれません。建設するかどうか、最初の段階に戻って再検討する考えです。元々このテーマパークは相鉄ホールディングスが検討していましたが、この春に断念し、大手不動産会社が引き継いだところです。もっとも、引き継いだとは言っても、先には進んでいないようです。

 こうなったら、テーマパークへのアクセスとなる新交通システムも怪しくなります。新交通システム建設のためにかかる横浜市の負担は400億円以上、果たしてこれだけかけてつくるべきか、という話になってきます。2027年の国際園芸博覧会は予定通り行いますが、半年程度ならシャトルバスでしのげば何とかなるでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/fb48011fb4ed802389d9577bb707f6eb1ef850bb)

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Visaのタッチ決済を使うと5割引

 南海は、一部の駅でVisaのタッチ決済を行っています。タッチ決済機能のあるクレジットカード等を専用の自動改札機にかざすことによって、乗り降りできます。

 このVisaのタッチ決済ですが、期間限定で5割引になります。期間は9月2日から8日までと、9月16日から22日まで。実証実験を行っている駅同士で乗車すると、通常の運賃から5割引になります。ただし、南海の想定した予算に達した時点でこのキャンペーンは終了します。終了する場合はホームページで告知がなされます。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/contents/visa-transportation/campaign/)

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「J-WESTポイント」1000ポイントでグリーン車に

 「J-WEST」カードを使うと、利用度合に応じて「J-WESTポイント」が貯まります。この「J-WESTポイント」の使いかたとして、「SMART ICOCA」にチャージする、商品に交換する方法がありますが、「J-WESTポイント」を使わないと手に入れることができない切符があります。「J-WESTポイント特割きっぷ(e5489専用)」です。

 この「J-WESTポイント特割きっぷ(e5489専用)」ですが、今回、山陽新幹線のグリーン車を使うものができました。「J-WESTポイントグリーンきっぷ(e5489専用)」です。大阪市内-博多間など8区間が用意されています。山陽新幹線の普通車指定席の「eきっぷ」の値段(正規の値段より若干安くなっています)に「J-WESTポイント」1000ポイントを足すだけでグリーン車に乗ることができるのです。もちろん、1000円でグリーン車に乗ることはできないので、その分お得です。

 「J-WESTポイントグリーンきっぷ(e5489専用)」の利用期間は9月1日から12月15日まで。発売期間は8月25日から12月15日まで、乗車日の13日前5:30から乗車当日まで発売します。「e5489」でのみ発売し、駅の「みどりの窓口」では発売しません。子供用の設定はなく、席数限定の商品です。切符を「e5489」で購入した後は、引換前でも変更はできません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210823_05_jwest_point.pdf)

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車内で注文すればエキナカ商品が届く

 新幹線や特急列車は窓が開かず、駅での停車時間が短いので、途中駅で欲しいものがあっても買うことができません。車内販売も縮小を続け、観光列車の類を除けば営業している列車はごくわずかです。

 そんな中、JR東日本などは、9月4日から10月1日までの休日に、一部の列車において、車内で注文しておけばエキナカ商品を座席まで運んでくれるという試行を行っています。

 対象となるのは、「Maxとき316号」(新潟10:18発)、「Maxとき321号」(東京12:40発)のグリーン車(15、16号車2階席)。自分のスマホで対象列車の座席にあるQRコードを読み取り、専用サイトにアクセスします。上り列車は長岡発車前に、下り列車は高崎発車前までにCoCoLo湯沢「ぽんしゅ館」の商品の中から注文します。越後湯沢到着時に「ぽんしゅ館」のスタッフが注文された商品を車内に積み込み、車内のスタッフが座席まで運びます。代金は車内で現金、交通系電子マネー、クレジットカードで支払います。

 この試行を行う目的は、「座席認証&オーダーシステム」による利便性とニーズの検証、車内サービスの将来像策定に当たっての検証データの収集です。ところで、QRコードは前の座席の背もたれにあります。ということは、列車の進行方向によって座席の向きが変わります。「座席認証&オーダーシステム」ではそのあたりも計算しているとのことです。最終的には、途中駅の駅弁が購入できるようになればいいです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/niigata/20210823_ni01.pdf)

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681系や113系の更新計画、消える?

 新型コロナウイルスの影響で利用者が大幅に減り、財務基盤が大幅に悪化したJR西日本。公共交通を担うにもかかわらず、国がお金をくれるわけではないので、増資で賄うことになりました。新たに株式を発行し、9月中に最大で2786億円あまりの資金を調達します。

 JR西日本はこの増資で債務の返済を行うほか、新幹線の車両増強や老朽化した特急の更新、スマホを活用したIC乗車券などのデジタルサービスの投資を行います。

 ところで、JR西日本の車両の置き換え計画は以前、記事にしたことがあります。新幹線から貨車まで、JR西日本の保有する車両を製造年度別に分けて表にしたものですが、欄外には今後の車両置き換え計画が書かれています。2018年のときは381系、113系・117系、681系・281系・283系について書かれていましたが、今回は381系についてのみとなっています。1年遅れて、2023年から2024年にかけて新製車両に置き換える計画です。681系や683系を改造して投入するのではないようです。

 それでは、残る113系・117系、681系・281系・283系についてはどうなったのでしょうか? 113系・117系の置き換えが遅れることにより、岡山地区などの置き換え計画はさらに遅れると予想されます。281系については航空需要が改善すればいずれ271系に置き換えるでしょう。681系は北陸新幹線が敦賀まで開業すればいらなくなるので(敦賀までなら直流でも対応できます)、状態の悪いものから廃車して、状態のいいものは289系化すればいいのです。問題は283系で、単純に需要が減ったので代替車両を用意せずに廃車になるというシナリオが十分考えられます。白浜まではともかく、そこから先の新宮方面はどんどん減っています。以前より車両が少なくても足りるのです。283系がなくなると紀勢線から振り子車両がなくなるので、それに対応した車両や線路の保守が要らなくなります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/company/business/material/pdf/list_rolling_stock.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210901/k10013236991000.html)

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東武、9月30日で午後割、夜割を廃止

 東武の特急は、時間帯によって特急料金が変わるものもあります。午後割や夜割と言われているもので、日光線の「けごん」、「きぬ」、伊勢崎線の「りょうもう」の一部列車に設定されています。

 しかし、9月30日をもって、午後割や夜割が廃止となります。10月1日以降の乗車分からは時間帯にかかわらず同一料金になります(日光線の「けごん」、「きぬ」は10月1日以降も、平日と土休日では料金が異なります)。

 10月1日乗車分からは、インターネットでの特急券購入や「トブポアプリ」で購入した場合のみ、午後割や夜割が使える割引キャンペーンを行っています。割引キャンペーンは9月1日から2022年2月28日までです。このようなキャンペーンを行うことによって、インターネットでの特急券購入やアプリの利用を増やそうとしているのでしょう。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/news/2511/、https://www.tobu.co.jp/news/2512/)

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休日の「こだま」に「お子さま連れ専用車両」

 ビジネス客が主力のJR東海の東海道新幹線ですが、学校が休みのときには子供連れ用に「ファミリー新幹線」というものを走らせています。

 そのJR東海ですが、この秋、学校が長期の休みでないにもかかわらず、「お子さま連れ専用車両」を走らせます。普段の休日にも販売して欲しいという声があったからです。

 「お子さま連れ専用車両」が走るのは、10月2日から12月19日までの休日(26日間)。東京-新大阪間に毎日2往復設定します。下りが「こだま711号」(東京8:57発)、「こだま735号」(東京14:57発)、上りが「こだま712号」(新大阪8:54発)、「こだま736号」(新大阪14:54発)で、いずれも13号車の普通車指定席です。

 「お子さま連れ専用車両」に乗るには、ジェイアール東海ツアーズの旅行商品を申し込まないといけません。大人が1人以上かつ子供(乳幼児を含みます)が1人以上いる場合のみ申し込むことができます。主な区間の値段は、東京・品川-名古屋間が大人9600円、子供5200円、東京・品川-新大阪間が大人12300円、子供6600円、名古屋-新大阪間が大人5700円、子供3200円です。9月9日から発売を開始し、乗車日の4日前まで申し込むことができます(代金の支払い方法、切符の受取方法によって異なります)。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041365.pdf、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20210903-EU6YDQNAS5LZNBX2JMFB6PJCOA/)

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北陸新幹線並行在来線、福井県が原案を示す

 北陸新幹線が敦賀まで開業すると、北陸線の金沢-敦賀間が並行在来線としてJRから分離されます。8月23日のことですが、このうち福井県部分の経営計画案が明らかになりました。

 今現在は、関西や名古屋方面への特急がたくさん走る北陸線ですが、新幹線が開業するとその特急は消えてしまいます。そこで普通列車を増やすことにしました。増便が目立つのは、人口の多い福井-武生間。快速を含めて22本増え、福井-武生間は日中でも1時間に2本の運転になります(現在は1時間に1本)。芦原温泉-福井間、武生-敦賀間も若干増えるようです。芦原温泉から石川県方面は今のところ44本のままですが、石川県のIRいしかわ鉄道と協議して、増便を行う可能性もあります。朝夕は福井-敦賀間に快速を走らせます。朝夕4本ずつ走ります。停車駅は未定ですが、福井-敦賀間を現行の普通より10分ほど短い、40分弱で結びます。関西や名古屋との速達機能もあるようです。そのほか、パターンダイヤの採用も検討しています。

 ただ、特急がなくなった以上、今のような安い運賃は無理です。値上げを行います。定期外や通勤定期の運賃は現在の1.15倍に引き上げます。通学定期は1.05倍です。開業6年目以降はさらに値上げされ、定期外や通勤定期は1.20倍になります。通学定期は1.05倍のままです。先行する富山県や石川県の事例を参考にして決めましたが、これでも赤字です。貨物列車の線路使用料収入がありますが、それでも11年間で約70億円の赤字になります。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/news/20210830-OYTNT50078/、福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1386727)

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南丹市長、北陸新幹線に否定的な発言

 北陸新幹線が単なる東京と北陸を結ぶ新幹線ではなく、その特性を発揮させるためには、未着工区間の敦賀-新大阪間を開業させる必要があります。

 この未着工区間は、東小浜、京都、松井山手を経由しますが、東小浜-京都間は南丹市美山町をトンネルで通ります。南丹市美山町はかやぶきの里として知られているところです。ここを長大トンネルで通過します。トンネルを掘れば、残土が出てきます。観光業や環境に影響を与える危険性もあります。

 美山町は環境アセスメントが進んでいないのですが、そんな中、美山町のある南丹市の西村市長が市議会9月定例会の一般質問で北陸新幹線について発言をしました。西村南丹市長は自らは許認可の権限はなく工事を止めることはできないとはしながらも、北陸新幹線には否定的な発言を行いました。

 北陸新幹線が金沢まででき、あと2年半で敦賀まで開業することを考えると、そこから西だけができない北陸新幹線は関西にとってデメリットばかりが大きく、全線フル規格での開業で新大阪まで直結する以外の選択肢はありません。北陸新幹線に反対するなら長野新幹線のフル規格化の段階で反対すべきだったのです。今更遅いというのが正直なところです。

 ただ、南丹市の懸念するところも理解できます。もともと北陸新幹線は亀岡に駅ができる予定でした。南丹市の隣で、トンネルを掘ることによる環境問題はありますが、近くに駅ができるというメリットも享受できます。ところが京都に駅ができることになり、デメリットだけが残った格好になります。新幹線の駅の場所を変更したことによって利益を享受する京都市が中心となって配慮すべき話でしょう。駅を呼び寄せた以上、「お金がない」と言って逃げることは許されません。

(追記)
 2021年10月の段階になっても、美山町の環境アセスメントは全く進んでいません。最悪のことを考え、次善の策も考えておいたほうが良いかもしれません。北陸新幹線が全線開業しないことは、関西にとって大きなマイナスですから。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/630160、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/cf25293f95b4b26f07bd9c703b410d8b9b7f1e7e)

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日田彦山線代行バス、10月から減便

 日田彦山線の一部区間は、2017年7月の豪雨で大きな被害を受け、BRT化することになっています。BRT化されるまでの間は、代行バスを走らせています。

 その日田彦山線代行バスですが、利用状況を考慮して、10月1日から減便を行います。減便されるのは上りが彦山発添田行き3本(早朝2本、夜1本)、下りが添田発彦山行き(夜1本)です。いずれも区間運転の便で添田と日田を結ぶものではありません。

 BRT化されるまでは現状維持で行くと思っていたので、早朝や夜間の利用者が少ない便とはいえ、このように減便がなされるとは意外です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/08/31/210830_hitahiko_daikou.pdf)

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「えきねっと」で予約してJR東海で、「EXサービス」で予約してJR東日本で

 これまでJR東日本のインターネット予約「えきねっと」で予約した切符はJR東日本、JR北海道、JR西日本(一部に限ります)の駅で、東海道・山陽新幹線のインターネット予約「EXサービス」(「エクスプレス予約」及び「スマートEX」)はJR東海、JR西日本の駅でしか受け取ることができませんでした。

 ところが、2022年春ごろ(予定)から、受け取ることができる駅が増えます。「えきねっと」で予約した切符はJR東海の主な駅の指定席券売機で受け取ることができるようになります。「EXサービス」で予約した切符はJR東日本の東京都区内、横浜市内・川崎・鶴見線内、小田原、熱海の各駅の指定席券売機で受け取ることができるようになります。これまでは東京などJR東海の駅に行かないと「EXサービス」で予約した切符を受け取ることができなかったのですが、周辺の駅でも対応できるようになるのです。

 インターネット予約は便利ですが、同じJRグループであるにもかかわらず会社の壁はかなり高いです。全部の会社のシステムを統合してひとつにまとめるのが望ましいでしょうが、暫定的には他社でも受け取ることができるようにすることが求められるでしょう。仲が悪いと言われるJR東日本とJR東海ですが、徐々に会社の壁を低くしようとしているところなのかもしれません。

(追記)
 JR東海主要駅での「えきねっと」で申し込んだ切符の受け取りが2022年4月1日からできるようになりましたが、割引切符の類を受け取ることはできません。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041364.pdf、えきねっとホームページ https://www.eki-net.com/top/oshirase/pdf/receive202202.pdf)

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