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木次線出雲横田-備後落合間の輸送密度は18人

 JR西日本は、2020年度の輸送密度を発表していました。

 JR東日本のところでも触れましたが、2020年度は新型コロナウイルスの影響で利用者は減っています。ですからここでも2019年度のものと併用して見ていきたいと思います。

 JR東日本のときもそうでしたが、JR西日本においてもいくつかの区間において分けかたが以前より細かくなっています。木次線もそのひとつ。2019年度のデータでは木次線全線で190人でしたが、2020年度では出雲横田で分割され、宍道-出雲横田間では198人、出雲横田-備後落合間では18人でした。木次線全体では133人なので、新型コロナウイルスの影響がなくなればもう少し上がるでしょうが、とても鉄道で維持するのは無理な状況です。保守で運休しているとき、出雲横田-備後落合間ではジャンボタクシーを使っています(そのときの乗車記はこちら)。それで足りるぐらいの需要なのです。宍道-出雲横田間でも厳しいぐらいです。

 芸備線も細かくなっています。2019年度は備中神代-東城間は81人、東城-備後落合間は11人、備後落合-三次間は215人、三次-狩留家間は713人、狩留家-広島間は7987人でした。ジャンボタクシーが適当な超ローカル線から地方交通線に位置づけるのが申し訳ないような大都市近郊の区間までバラエティに富んでいます。それが2020年度では備中神代-東城間は80人、東城-備後落合間は9人、備後落合-備後庄原間は63人、備後庄原-三次間は348人、三次-下深川間は929人、下深川-広島間は8444人となりました。備後庄原-三次間は意外とありますが、それより東は論外と言ったところです。ローカル線では加古川線も分割されました。2019年度は厄神-谷川間は1938人でしたが、2020年度では厄神-西脇市は2435人、西脇市-谷川間は215人となりました。西脇市までは鉄道としての役目を果たしますが、西脇市-谷川間については、阪神大震災で迂回路として役立った実績を差し引いても鉄路を維持すべきかどうか難しいところです。

 阪和線と山陽線では、枝線を分離しています。2020年度の鳳-東羽衣間は8883人、兵庫-和田岬間は8749人です。兵庫-和田岬間は朝夕しか走らないのに鉄道として十分な数字を稼いでいます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2021_08.pdf、https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2020_08.pdf、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/jrw-yusomitsudo2020/)

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