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November 2021

「SL銀河」は2023年春まで

 釜石線を走るSL、「SL銀河」。2014年4月から運行を開始しました。しかしこの「SL銀河」、2023年春をもって運行を終了することになりました。

 運行を終了する理由は、旅客車として使っているキハ141系の老朽化のため。キハ141系はもともと客車の50系だったのですが、ディーゼルカーに改造され、キハ141系になりました。札沼線で走っていたのですが、札沼線の電化で不要となり、JR東日本にやって来たのです。「SL銀河」では、エンジンがついていることを活かして、急勾配のある釜石線でC58との協調運転を行ってきました。客車ならともかく、ディーゼルカーなので、製造から40年が経つとかなり古くなって不具合が生じているのでしょう。

 2021年の運転は12月5日までです。土曜日に花巻から釜石に行き、日曜日に釜石から花巻に戻ります。2022年は春から再び走り、初冬まで走ります。2023年は春のみ走り、そこで「SL銀河」の運行を終えます。「SL銀河」の運行終了後ですが、新たな観光列車の運行を考えるとのことです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/morioka/20211119_mr01.pdf)

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「はやとの風」、2021年度で廃止

 2022年秋から佐賀、長崎の両県で走り始める、「ふたつ星4047」についての続報です。

 「ふたつ星4047」はキハ47、キハ140、キハ147から成る3両編成。全車指定席で、定員は80人程度です。1号車と3号車が客席で、真ん中の2号車が共用スペースや販売カウンターを配置した「ビュッフェ・ラウンジ車」です。客室乗務員が沿線の軽食、飲料、スイーツ等の販売を行います。なお、外観は有明海や大村湾の水面に映えるパールメタリックを基調としたものとなっています。プレスリリースを見る限り、白っぽい色がベースで、そこに金色のロゴとラインがデザインされています。

 そしてここからが肝心なところですが、この「ふたつ星4047」の車両、既存の普通列車車両を改造するのではありません。すでに観光列車として使われている車両を改造するのです。その観光列車とは、「はやとの風」と「いさぶろう」、「しんぺい」(「いさぶろう」、「しんぺい」は予備車を改造します)。このため、「はやとの風」は2021年度中に運転を終了します。

 九州新幹線部分開業時は人気列車だった「はやとの風」ですが、最近は振るわず、2018年からは休日など利用が多く見込めるときのみの運転になっています。豪雨や新型コロナウイルスの前からこのような状況だったので、さらに厳しい状況になっていることは明白です。また、「いさぶろう」、「しんぺい」は「かわせみ やませみ」とともに、肥薩線を離れています。肥薩線の復旧は難しいと判断しているのでしょうか?

(追記)
 「はやとの風」は2020年9月から運休していましたが、12月25日から2022年3月21日までの休日(2022年1月23日を除く)と年末年始、最後の1週間の2022年3月14日から18日までの間に運転します。吉松-鹿児島中央間を1日2往復し、全車指定席です。

 ということは、ダイヤ改正は2020年3月26日にするのでしょうか?
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/11/26/211126_4047_design.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/11/30/211130_hayatonokaze_last_run.pdf

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房総-関西間に直通バス

 シダックスグループの大新東は、地方のコミュニティバスなどを運行している会社です。その大新東ですが、12月17日から千葉県の房総地区と関西とを結ぶ夜行バスを走らせます(関西発は翌18日から)。房総と関西とを直結するバスはこれが初めてのようです(千葉県でも北部なら、すでに関西と直通するバスがあります)。

 ダイヤは以下の通りです。関西方面行きは、21:20に君津バスターミナルを出て、木更津駅西口は22:00発、東京・町田バスターミナルは23:40発です。このほか君津駅南口、木更津・金田バスターミナルにも停まります。翌朝は京都駅(八条口)5:50着、大阪・梅田(プラザモータープール)7:00着、難波OCAT(湊町バスターミナル)7:30着を経て、終点のユニバーサル・スタジオ・ジャパンには8:00に着きます。反対の房総方面行きは、20:25にユニバーサル・スタジオ・ジャパンを出て、難波OCAT(湊町バスターミナル)は21:00発、大阪・梅田(プラザモータープール)は21:30発、京都駅八条口は22:30発です。翌朝は東京・町田バスターミナル5:00着、木更津駅西口6:35着を経て、終点の君津バスターミナルには7:10に着きます。このほか木更津・金田バスターミナル、君津駅南口にも停まります。町田を経由することにより、東京や横浜方面からの客を拾うこともできます。なお、年末年始の12月31日から1月2日の間は運休します。

 車両は4列シートで夜行としては窮屈ですが、両サイドにカーテンによる仕切りがあるので、感染症対策にもなります。運転士は2人で運行します。運賃は季節や混雑状況によって異なり、片道3000~10000円です。早期予約割引や往復割引もあります。
(参考:シダックスホームページ https://www.shidax.co.jp/corporate/press-release/2021/14441/

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金沢市・津幡町-南砺市間に無料バス

 11月13日から金沢市・石川県津幡町と南砺市の間にバスが走り始めました。

 このバス、何と無料です。金沢市にある物流会社のアペックスが、沿線の施設から協賛金を集め、その協賛金で28人乗りのマイクロバスを走らせています。県をまたぐ無料バスは、全国初の事例だそうです。

 ダイヤは次の通りになっています。最初の便は7:57に金沢駅を出て、南砺市城端曳山会館を経由して津幡町役場まで行きます。2便目は津幡町役場と曳山会館を往復します。最終便は津幡町役場から曳山会館を経由して17:23に金沢駅に到着します。つまり、金沢駅-曳山会館間は1日1往復、曳山会館-津幡町役場間は1日2往復します。途中、アル・プラザ津幡、イオン金沢店、道の駅福光、福光駅、城端駅などに停まります。

 実はアペックスの無料バス、今回登場した南砺市を経由するルートを含めて6つのルートを走っています。金沢市、津幡町のほか、白山市、かほく市、羽咋市、内灘町にも走っています。
(参考:北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/580310

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新型コロナウイルスワクチンを2回打てば、名鉄高速バス1000円引き

 名鉄バスは、新型コロナワクチンの接種等をした人が、名鉄バスセンターの窓口で予約制の高速バスの乗車券や回数券を購入した場合、次回の購入時に使うことができる1000円の購入補助券をプレゼントする、「高速バス ワクワクキャンペーン」を実施しています。

 購入補助券をもらうには、名鉄バスセンターの窓口で新型コロナワクチンを2回接種したことを証明する書類を提出するか、PCR検査での陰性証明など、新型コロナウイルスの陰性を証明するもの(高速バスの乗車券等を購入する日の3日前までに発行したものに限ります)を呈示する必要があります。購入補助券は11月6日から、1000枚限りで配布します。インターネット、コンビニ、旅行会社等、名鉄バスセンター以外で購入する場合は、この購入補助券はもらえません。なお、名鉄バスセンターでのみ払い戻しも可能ですが、その場合は購入補助券も返還しないといけません。

 そして、手に入れた購入補助券は、2022年1月11日から3月13日までの間に、名鉄バスセンターの窓口で1100円以上の高速バスの乗車券を購入する場合に使うことができます(乗車日が3月14日以降でも構いません)。乗車券の購入の際には、購入補助券を手に入れるときに呈示した新型コロナワクチンを2回接種したことの証明等を、再度呈示しなければならないことがあります。なお、こちらも名鉄バスセンターで払い戻すことができますが、購入補助券は消えてなくなります。

 距離にかかわらず購入補助券が定額であることを考えると、信州、高山、北陸、関西などの比較的短距離のほうがお得なようです。
(参考:名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/840)

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JR北海道にラッセル気動車

 線路の雪を除雪する方法として、ラッセル機関車を使う方法と、除雪作業車を使う方法があります。JR北海道は両者を併用していて、雪の多い線区はラッセル車を使います。しかし、JR北海道で使用しているラッセル車、DE15は1972年から1980年にかけてつくられたものなので、すでに41~49年経っています。古くなっているため腐食している部分があり、部品が生産中止になっているものもあり、今後継続して使うことが厳しくなっています。

 そこでJR北海道は、DE15の置き換え用として、ラッセル気動車、キヤ291形をつくることにしました。車両の両端に固定式の除雪装置をつけ(DE15の場合、夏季は除雪装置を取り外して機関車として使えますが、キヤ291形はどうするのでしょうか? 夏は遊ばせるのでしょうか?)、DE15と同程度の除雪性能を備えます。環境に配慮したディーゼルエンジンを搭載し、愛称は「Vermilion Russel」(「朱色のラッセル車」の意味)です。今回製作されたのは1両のみで、総工事費は約5.7億円です。2021年度は石北線に導入し、除雪状況等の確認を行います。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20211110_KO_291.pdf)

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東武、2023年度に新型特急車両

 500系「リバティ」が導入されたものの、やはり東武の看板列車と言えば、「スペーシア」。個室もある豪華な車両ですが(少し前まではビュッフェもありました)、平成初期の車両なので、古くなっています。そこで、以前からはありましたが、「スペーシア」の新型車両をつくることにしました。

 2023年に導入される新しい「スペーシア」は、N100系と言います(愛称は未定です)。カラーリングは日光東照宮の陽明門などに塗られた胡粉<ごふん>の白を基調としています。6両編成を4本しかつくらないので、9編成ある現在の「スペーシア」より貴重な存在です。通常の特急は「リバティ」でまかない、それよりランクの高い特急として位置づけるのでしょうか? 昔の東武なら、特急と急行として分けるところです。座席数は212席なので、284席の現行「スペーシア」よりさらにゆったりした車両になります。新しい「スペーシア」にも個室があり、ラウンジなどもあります。カフェカウンターもできますので、休止したビュッフェが復活するのでしょうか? もうビュッフェは復活しないものと思っていたので、意外です。運行する区間は、浅草-東武日光・鬼怒川温泉間ですので、JRには直通しません。JRに直通する列車はどうするのでしょうか? N100系を増備するのでしょうか? それとも、「リバティ」がJRに乗り入れるのでしょうか?
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20211111115910j-Hxsy54wjgySVaKcD-UrQ.pdf)

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沖縄まで日帰り旅行(2)

 再びモノレールに戻り、2019年に延伸した区間に乗る。本来ならもっと早く乗るべきだったが、延伸から2年あまり経ってようやく乗ることができた。首里を出るとモノレールは坂を下る。運転席の手前にある座席から見たら、その坂のきつさがよく分かる。どうやら首里が一番高いところにあるようだ。2つ目の経塚からは浦添市内に入る。浦添前田を出るとなぜかトンネルに入り、出たところが終点のてだこ浦西。

 てだこ浦西にはバスターミナルがあるが、出ているバスは琉球大学行きぐらいで、寂れている。せっかく整備されたバスターミナルも活用されていないようだ。ところが、10分ほど歩いたところに高速バスのバス停がある(てだこ浦西には案内はない)。幸地バス停だ。モノレールとは関係なくつくられたバス停なので単なる偶然なのだが、那覇空港・那覇市内にも、名護方面にも行くことができるのだ。高速バスは1時間に1~2本出ていて、次は15:45発だ。しかし、時間になってもバスは来ない。7分ほど遅れてやって来た。自由席なので、空いている席に座る。2席を1人で使うことのできるぐらいの、ほどほどの混み具合。この高速バス、私の乗った幸地もそうだが、沖縄道でも細かくバス停があり、短距離での利用もできる。この前乗った中国道のハイウェイバスみたいだ。しかも途中のバス停でも利用者はいる。次の琉大入口では3人降りた。その後の中城、喜舎場、山里の各バス停では乗り降りがなかったが、沖縄南インターでは私を含めて5人が降りた。

 沖縄南インターは沖縄の市街から近いところにある。歩いて10分ほどで沖縄市の中心部を貫く幹線道路、国道330号線にたどり着く。片側2車線の立派な幹線道路で、車がひっきりなしに行き交っている。目の前で90系統のバスが通過した。しかし、しばらくすると27系統のバスがやって来た。これも那覇バスターミナルまで行くバスだが(同じ那覇バスターミナルに行くバスでも、経由地によって系統が分かれる)、途中どこを通るのかは分からない。ただ、那覇に行くことは間違いないし、90系統もこのバスも遅れているようだから(所定のダイヤでは27系統の園田発は16:12だが、10分ほど遅れている)、乗ることにする。バスは前と中ほどに扉があるが、乗り降りに使うのは前のみ。降りる人を下ろしてから、乗せるのだ。どこを通るか分からないので、ガイドブックの地図を広げて、席に座る。

 どうやらバスは国道330号線を進んでいるらしい。バスは北中城村のあたりを除いて市街地を走るが、ところどころフェンスで区切られたところがある。米軍基地だ。普天間飛行場は有名だが、それ以外にもいくつか米軍の施設がある。そういうところをバスは走っていくのだ。バスの乗客は多くても15人ほどだが、乗り降りは結構多い。バスは宜野湾市の南あたりで国道58号線に移り、1時間40分ほどかけて終点の那覇バスターミナルに着いた。すっかり暗くなっていた。

 モノレールに乗って空港に戻る。お土産を買ってから夕食にしようとしたが、店は閉まっていて、なかなか食べることができず。ようやく搭乗口のところで立ち食いのところを見つけ、沖縄そばを食べる。帰りの航空機も行きと同様、前の便からの遅れを引きずっていた。帰りの便は時刻表では那覇20:10発。到着がかなり遅くなるので、行きよりかは若干空いていた。最初はグループ客で騒がしかったが、途中、照明を落としていたので、静かにスマホの画面を見ている人が多かった。那覇空港を出たときは30分近く遅れていたが、どこで遅れを取り戻したか、中部空港に着いたときは15分遅れになっていた。

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沖縄まで日帰り旅行(1)

 北海道新幹線が開業したときに使おうと思って、泉佐野市に「ふるさと納税」をし、「ピーチポイント」を手に入れた。ところが予約していた便が直前に欠航してしまい、「ピーチポイント」は宙に浮いた状態になってしまった。次に航空機に乗るのは、沖縄モノレールが延伸したとき。それまでの間、有効期限のある「ピーチポイント」を失効させないため、何度か航空機の予約とキャンセルを繰り返す。沖縄モノレールが2019年10月に開業し、2020年の秋に乗りに行こうかと思っていたら、新型コロナウイルスの影響で行くことができなかった。ようやくこの秋に少し落ち着いてきたので、この機会を逃してはならないと思い、急遽日帰りで沖縄に行くことにしたのだ。Peachの沖縄便は1日2往復。自動的に行程は決まった。

 乗るのは中部空港10:15発の便なので、朝はゆっくりでも間に合う。中部空港には9時ごろに着いた。5年ぶりに航空機に乗るので、乗り遅れないように先にチェックインを済ませておく。搭乗3日前に届いたメールをプリントアウトし、二次元コードを機械にかざしたら、すぐにチェックインできた。どうやら乗る便は、前の便の遅れを引きずり、15分遅れで出るようだ。次に保安検査場に行き、検査を受ける。水筒にお茶を入れているので、前と同じように少し飲む。後は出発まで待つだけだ。那覇に着くのは13時ごろになるので、昼も買っておく。なぜか松浦商店の駅弁を買う。

 定刻を過ぎてから搭乗開始。10:40ごろになってようやく動き出す。機内では客室乗務員が緊急時の対応について説明しているが、チーフらしい男性のキャビンアテンダントは、台湾の人だ。日本語能力のいらないパイロットはともかく、国内線の客室乗務員が外国人なのは初めてだ。もっとも、日本語がきちんと話せるのだから問題はない。しかも関空がメインのPeachらしく、笑いまでとることができる。航空機は離陸した。紀伊半島を右手に見ながら飛んでいく。紀伊半島上空を離れると後は海の上なので、どこを飛んでいるか分からない。本を読み、空港で買った弁当を食べる。昔懐かしい、幕の内弁当だ。沖縄が見えてきた。中部から南部にかけては住宅などが建ち並んでいる。ところどころにある草地は米軍基地だ。空からならその様子がよくわかる。航空機は沖縄を東海岸からぐるっと回り、30分遅れて那覇空港に着いた。

 当然ながら那覇空港から乗るモノレールも、予定から遅れて那覇空港13:35発。何回か乗り降りするので、一日乗車券を買っておく。24時間有効で、自動改札機にQRコードをかざして乗る。通常の自動改札よりも少し時間がかかる。モノレールは窓が大きいため、座席は小ぶり。ただ、終点まで乗っても40分弱なので、さほど問題ではないだろう。鉄道が長い間なかった沖縄にモノレールができてもうすぐ20年。日中でも都心部では座席が埋まるぐらいには乗っていて、定着したように思われる。かつての終点、首里で下車。首里城に行く(一日乗車券を呈示すると少し安くなる)。首里は首里城の最寄り駅だが、守礼門までは歩いて20分かかるので、意外と遠い。沖縄戦で破壊された首里城は1992年に再建されたが、2019年の火事で焼失してしまった。今は遺構を見ることができるだけだが、2022年からは再建工事が始まる。しばらくは建築中の姿を見ることができるようだ。(続く)
(参考:首里城にあった掲示)

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沖縄まで日帰り旅行(0)

 12日のことですが、日帰りで沖縄に行ってきました。

 明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。

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七尾線も減便を検討

 すでに大幅な減便が行われることがアナウンスされている2022年春のダイヤ改正。JR西日本も嵯峨野線での減便が明らかになっていますが、北陸のほうでも減便が行われることが明らかになりました。

 減便が行われるのは七尾線。1日54便ありますが、乗客の少ない早朝や深夜、それに昼間の列車を8本減らします。もともと七尾線は赤字で、新型コロナウイルスが収束しても完全には元に戻らないとJR西日本は考えています。これに対して地元自治体は、列車を減らしても運転間隔があまり開かないようにすることを求めています。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/360294)

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函館-新函館北斗間存続させると大幅赤字か?

 昨日に記事にしたとおり、北海道新幹線が開業すると函館-小樽間がJRから分離されます。函館-新函館北斗間もJRから分離されます。

 函館-小樽間の中には正直言って鉄道を維持させるのが難しいところもありますが、函館-新函館北斗間は鉄道を維持させるだけの需要があるでしょう。しかし、この区間を第三セクターで維持させると赤字が多額になり、函館市など地元自治体だけでは負担できないようです。30年間の累積赤字が484億円にもなるのですから。

 もっとも、第三セクター鉄道の赤字をどうやって負担するかはまだ決まっていません。そもそも、函館-新函館北斗間はバスでは運びきることができないぐらいの需要があるのですから、鉄道を維持させるのが妥当なところでしょう。函館-新函館北斗間については標準軌にして、札幌からの直通列車を走らせるようにしたほうがよさそうです。
(参考:「鉄道ファン」2021年12月号 交友社)

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函館線余市-小樽間をBRT化するなら、どこを走るのか?

 北海道新幹線が開業すると函館-小樽間は並行在来線として、JRから分離されます。このうち、長万部-余市間は需要が少なく、貨物も通らないことから、鉄道を廃止してバスにする案が有力のようです。これに対して余市-小樽間は一定の需要があることから鉄道のまま残すべきだという声もあります。

 ただ、余市-小樽間については、BRT化するという案もあります。ただ、BRTだとバスは専用道を走るというイメージがありますが、この余市-小樽間の場合は違うようです。国道は整備され、トンネルも付け替えられているところがありますが、鉄道は築100年以上のトンネルもあり、しかも急勾配を避けるため国道に比べてカーブが多く、距離が伸びています。当然ながら単線で、すれ違いはできません。基本的には改良が進む国道を走ったほうが良いのです。市街地の小樽付近は渋滞を避けるために専用道にしたほうが良いようにみえますが、駅構内は塩谷側まで電化されているため、駅に乗り入れることができないのです。連節バスは一度に多くの人を運べますが、車両の値段が高く、塩谷付近の長い坂や小樽の市街地でちゃんと走行できるかどうか確認しないといけません。専用道がつくられるのは、余市の市街地ぐらいかもしれません。こうなると、普通のバスと大して変わらない状態になります。

 ちなみに、余市-小樽間を第三セクターで残す場合、駅を追加します。駅の候補地は余市町内と小樽市内に1か所ずつ、2か所につくります。余市町のほうは余市協会病院、北星学園余市高校付近、小樽市のほうは小樽桜陽高校、長橋十字街付近にできます。余市町のほうは新駅設置によって2030年度の利用者が382人増え、小樽市のほうは新駅設置によって2030年度の利用者が604人増えます。また、新駅設置によって初期投資が1.2億円かかりますが、駅をつくることで単年度で9400万円の収入増が見込まれます(2030年度の場合、2.34億円から3.28億円に増えます)。2030年度のトータルの収支は4.85億円の赤字から3.95億円の赤字に改善されます。

 本数を増やすことも考えています。現行では最小でも35分間隔ですが、これを終日28分間隔にします。1日でいうと16.5往復から39往復と倍以上に増えます。車両は3編成6両と予備2両の合計8両、運転士はほぼ倍に増えて31人になります。ただ、こちらのほうは収支がよくありません。仮に増発により利用者が5割増えても、2030年度の赤字は4.85億円から5.41億円に5600万円増えます。運転士の人件費が年間7000万円増えるのが影響しているようです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hokkaido-heikozairaisen20211101/)

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E531系に国鉄風塗装

 常磐線などを走っているE531系は、前任の415系を引き継ぎ、青色の帯を巻いています。

 ところが、かつての交直流電車の塗装は小豆色とクリーム色の2色塗りでした。415系も青色の帯を巻くようになったのは途中からで、最初は小豆色とクリーム色の2色塗りでした。JR東日本は、国鉄時代末期まで使われてきたその2色塗りの塗装をE531系で再現することにしました。

 なぜそのようなことをするのかと言えば、今年(2021年)は、常磐線の主要な車両基地である勝田車両センターが操業を開始してから60周年という節目の年であるため。これを記念して昔の塗装をラッピングというかたちで再現することにしたのです。

 ラッピングされるのは、E531系のうち、5両編成1本。すでに11月5日から、水戸線や常磐線(小山-友部-原ノ町間)で、定期列車として走ります。期間は2022年度末までです。2022年1月ごろからは、上野東京ラインや常磐線(品川-友部間)でも走らせる予定です。

(追記)
 E531系の国鉄風塗装のラッピングは2026年度初めまで延長されることになりました。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/mito/20211102_mt01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2022/mito/20221118_mt02.pdf)

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姫路市の運送会社が駅舎を建設?

 姫新線の太市駅の駅舎は3月に建て替えられ、券売機とICカード用改札のみの簡単な駅舎になりました。ところが、この駅が立派になります。

 なぜかと言えば、鉄道とは全く関係のない会社が旧駅舎跡に本社社屋をつくり、建物の1階部分を駅利用者などのスペースにするのです。旧駅舎跡に本社社屋をつくったのは、姫路市内の運送会社、関西陸運。地域貢献の一環として、駅の機能もある本社社屋をつくったのです。

 本社社屋は2階建て。1階にはカフェレストランが入っています。ガラス張りの店内には、地元産の食材を活かしたパスタや定食を食べることができます。トイレは始発から最終まで利用することができます。ほかに待合スペースがあり、憩いや交流の場所として使うことができます。なお、2階はオフィスです。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/202110/0014804744.shtml)

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近鉄、定期券呈示で月替わりの割引

 近鉄は11月6日から2022年3月31日までの間、近鉄の定期券(「KIPS ICOCA定期券」、「ICOCA定期券」、磁気定期券等)を持っている人に対して、「近鉄電車 定期券でおトク!」サービスを行います。サービス利用日において、有効期間内の定期券を呈示すれば、月替わりで割引等のサービスを受けることができるのです。通学定期でも、子供の定期でも構いません。

 どんなサービスがあるのでしょうか? まず、11月は生駒ケーブルの帰り(生駒山上→鳥居前方面)が無料になります。持参人を含めて4人まで無料になります。12月は近鉄百貨店で、指定された飲食店での割引やドリンクのサービスが受けられます。1月(4日から)は大阪、京都、四日市にある近鉄・都ホテルズにおいて、指定されたレストランでの10%割引が受けられます。2月はハルカス300(展望台)の大人入館料が200円割引になります(高校生以下は100円割引)。3月は志摩スペイン村のパスポート(1日券)が半額になります。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_info/news_info/service_211104.pdf)

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大阪モノレール、12月11日から休日12分間隔に

 大阪モノレールは12月11日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では、本線(大阪空港-門真市間)において、休日ダイヤ(11時~21時台)の運転間隔を10分から12分に変更します。この時間帯において、利用が減少しているからです。また、この5月から減便のため休止している千里中央-門真市間の区間運転列車(休日の夕方に設定)を廃止します。彩都線(万博記念公園-彩都西間)についても、休日ダイヤの変更があります。現在、12~14時台は20分間隔で運転していますが、その運行本数を増やして、12分間隔にします。反対に、10分間隔の11時台、15~21時台は12分間隔になります。

 なお、今回のダイヤ改正では、始発や最終の時刻に変更はありません。また、平日についても変更点はありません。

 話は変わりまして、大阪モノレールは11月1日から2022年2月28日までの期間限定で、2種類のモバイルチケットを発売します。モバイルチケットによる乗車券のデジタル化実証実験として行います。ひとつが「休日満喫1dayモバイルチケット」、もうひとつが「オフピークモバイルチケット」です。「休日満喫1dayモバイルチケット」は期間中の休日、始発から最終まで大阪モノレール全線に乗ることができます。値段は大人650円、子供300円です。「オフピークモバイルチケット」は期間中の平日のみ使うことができます。10~16時の間に入場し、16:45までに出場する必要がありますから、昼間限定です。「休日満喫1dayモバイルチケット」同様、大阪モノレール全線に乗ることができますが、大人限定の切符で、子供の設定はありません。値段は500円です。

 なお、これらのモバイルチケットは、駅では発売しません。購入及び利用には、「ジョルダン乗換案内」のアプリが必要です。また、自動改札を通ることができず、乗車時、降車時ともに有人改札を通り、駅係員の確認を受ける必要があります。駅係員は認証用スマートフォンを使って読み取ります。
(参考:大阪モノレールホームページ https://www.osaka-monorail.co.jp/monorailwp/wp-content/uploads/2021/11/20211112pressrelease.pdf、https://www.osaka-monorail.co.jp/monorailwp/wp-content/uploads/2021/10/20211020_2_pressrelease.pdf

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北総鉄道、2022年10月に値下げ

 北総鉄道は運賃の高い鉄道で知られています。建設のときの費用が高くついたことが原因です。単年度では利益を稼ぐことができても、累積欠損が大きく、そのお金を稼ぐために高い運賃を維持せざるを得ませんでした。ところが、ようやく累積欠損を解消することができる見通しが立ちました。そこで、北総鉄道はほぼ1年後の2022年10月1日に値下げをすることにしたのです。

 運賃は京成など他の鉄道と比べて極端に高い、中距離帯を中心に値下げを行います。一番値下げ幅が大きいのは、12~14キロの区間。現行では580円ですが、それを480円に値下げします。100円の値下げです。1円単位のICカードだと580円から475円と105円の値下げになります。そのほかの短距離帯、長距離帯も20円以上の値下げを行います(ICカードの場合は15円以上)。初乗りも210円から190円になります(ICカードは203円から188円)。通勤定期もこれに準じて値下げを行います。ただし、運賃が下がるのは京成高砂-印旛日本医大間のみで、新鎌ヶ谷-成田湯川間、京成上野-成田空港間など印旛日本医大をまたがる場合は値下げの対象外です。押上-千葉ニュータウン中央間など京成高砂を経由するものは、北総鉄道部分のみが値下げとなります。

 大きいのは通学定期の大幅値下げ。子育て世代への配慮や若い世代の入居促進につながるよう、家計への負担の大きい通学定期運賃について、大幅な値下げを行います。勤め先が負担してくれる通勤定期と違い、通学定期は各家庭が負担しないといけません。その値下げ幅は驚くほどで、現行では14990円(大人1か月)の京成高砂-印西牧の原間が4990円になります。ちょうど10000円の値下げで、京成と同額になります。京成高砂で京成に乗り継げばそれぞれ合算されるでしょうが、それでも大幅な値下げです。また、値下げになる区間も運賃や通勤定期と違って長く、京成高砂-印旛日本医大-成田空港間です。
(参考:北総ホームページ https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2021/11/20211119_pressrelease.pdf、京成ホームページ https://www. keisei.co.jp/information/files/info/20211119_171803706503.pdf)

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「のぞみ」子供0円

 新幹線に乗ると、運賃のほか、特急料金もかかります。ところが11月24日から12月19日までの間、対象となる区間において、「エクスプレス予約」、「スマートEX」を利用した場合、子供の代金を実質無料にします。

 どういうことか、詳しく説明します。まず、「エクスプレス予約」または「スマートEX」の会員であることが必要です。法人会員や訪日旅行者向け会員は対象外です。そして、子供を含めた全員がチケットレスで乗車する必要があります。駅で切符に引き換えると対象外です。なお、チケットレス乗車をするには、事前に全員分について、利用する交通系ICカードを登録しておく必要があります(会員本人は「EX-ICカード」も可)。

 対象となる列車は、2022年で運行開始30周年を迎える「のぞみ」。対象となる区間は「のぞみ」停車駅相互間です。具体的には、東京・品川・新横浜-名古屋・京都・新大阪・新神戸・岡山・広島・小倉・博多間、名古屋-岡山・広島・小倉・博多間、京都・新大阪・新神戸-広島・小倉・博多間、岡山-小倉・博多間です。列車を乗り継ぐことはできません。また、大人と子供を1人以上含む、2人以上で同時に申し込む必要があります(最大6人まで可能です)。なお、普通車のほか、グリーン車も対象ですが、早特商品や「e特急券」は対象外です。

 さて、どうやって子供の代金を無料にするのでしょうか? 切符を買ったときはいったん子供の分も払います。その後、乗車してから2週間程度経ってから、子供の利用代金をクレジットカードに振り込みます。クレジットカードの請求のタイミングにより、返金が翌月以降になることもあります。具体的にどれだけ戻るのかと言えば、「スマートEX」で大人1人、子供1人が通常期に「のぞみ」普通車指定席片道を利用した場合、大人14520円はかかりますが、子供7250円分は後に返還され、実質0円になります。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041579.pdf)

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シーサイドラインが「上瀬谷ライン」参画を拒否

 相鉄の瀬谷と上瀬谷通信施設跡地にできるテーマパークとを結ぶ新交通システム、「上瀬谷ライン」。この「上瀬谷ライン」ですが、同じ横浜市内の第三セクター、シーサイドラインが参画することが想定されていました。

 ところがそのシーサイドライン、以前にも記事にしたとおり、参画に否定的でした。そして、その考えは変わりませんでした。16日に新交通事業への参画について検討する会議を開き、参画しないという結論を出したのです。

 なぜそういう結論になったのでしょうか? 理由はいくつかあります。(1)横浜市が計画するテーマパークについて、新型コロナウイルスの影響を踏まえた検証が乏しいこと (2)2027年に開催される国際園芸博覧会に間に合わないこと (3)横浜市の考えている収支計算の前提がシーサイドラインの認識と異なっていること (4)リスク対応策が具体的でないこと などです。一応、シーサイドラインは参画を再検討する条件も挙げていますが、結構厳しいです。(1)新交通を横浜市北西部の拠点駅に延伸すること (2)新交通の採算が取れること (3)収支が悪化した場合に横浜市が補填すること などです。

 横浜市の第三セクターで、本来なら拒否されることはないシーサイドラインに拒否されてしまったら、本当に厳しいです。2027年の国際園芸博覧会はシャトルバスでしのぎ、新交通システムは長期的な課題と考えたほうがよいでしょう。

(追記)
 結局横浜市も、国際園芸博覧会開催までの新交通システムの整備を断念し、バスなどの代替手段を検討していくことになりました。新交通システムの整備は跡地にできるテーマパークができるときに改めて検討することになります。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/143163、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20211210/1000073617.html)

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JR西日本、岡山地区に新型車両導入

 JR東日本やJR東海に比べて新車の導入が遅れていたJR西日本ですが、ようやくアーバンネットワーク以外でも新車が入るようになりました。広島や奈良、南紀では227系、北陸では521系が大量に導入され、様子ががらりと変わっています。しかし、岡山地区については新車導入の話はなく、分割民営化から30年以上が経ってもごく一部を除いて国鉄型車両だらけです。

 ところが、その岡山地区に、新型車両が入ることになりました。導入する新型車両は広島や奈良、南紀で運転中の227系をベースとした車両です。と言うことは、227系ではなく229系など別の名前になるのでしょうか? 導入する線区は山陽線などです。導入する車両数は、2両編成と3両編成を合わせて101両ですから、全部を置き換えることはできず(2021年2月現在、岡山電車区の電車は事業用を除くと289両ありますが、大半は国鉄型車両です)、まだまだ国鉄型車両が働き続けるということになります。

 岡山地区に導入される新型車両は、2023年以降順次導入予定です。既存の国鉄型車両と入れ替えることになります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211118_06_new.pdf、「鉄道ジャーナル」2021年5月号 鉄道ジャーナル社

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315系は2022年3月5日、中央線で運転開始

 JR東海が新たに投入する通勤型電車315系、その運転開始日、投入区間が明らかになりました。運転開始日は2022年3月5日、中央線名古屋-中津川間に投入されます。

 この後も315系は次々に投入されます。中央線名古屋-中津川間は、特急を除いて、2023年度中に315系に統一されます。今は211系と313系が混用されて使われ、編成の長さも列車によって様々ですが、これがロングシートの8両編成に統一されるのです。プレスリリースを読む限りでは10両編成はなくなるようですが、ロングシートに統一されるので問題はないと考えているのでしょうか? また、中津川以遠で使う車両の入れ替えはどうやって行うのでしょうか? 神領から回送で持って行くのでしょうか? また、315系は時速130キロを出すことができるので、315系に置き換えが完了した段階で、中央線のスピードアップができます。

 もちろん、新車を投入するということは、古い車両が廃車になるということでもあります。315系の投入によって置き換えられるのは、211系(250両)、213系(28両)、311系(60両)です。いずれも国鉄末期から分割民営化初期にかけてつくられた車両です。このうち、JR東海で唯一の国鉄時代につくられた車両(211系8両)は、2022年3月中に引退します。つまり、この時点でJR東海が保有する全ての車両が、JR東海発足以降につくられた車両になるのです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041578.pdf)

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名古屋に水陸両用バス

 陸だけでなく、水上も走ることができる水陸両用バス。名古屋でもその水陸両用バスに乗ることができるようになりました。

 水陸両用バスは11月2日から運行を始めました。毎週月曜日と年末年始を除いて、毎日1日3本走ります(4月から10月までは名古屋港での海上バスクルーズが1日4本となりますが、名古屋港から栄に行く便が2本になります。また、干潮などの理由により運休することもあります。事前に運休する便は発表されています)。栄から名古屋港に行き、名古屋港で海に入ります。陸に上がってからは再び陸上を走り、栄に戻ります。所要時間は約135分(栄→名古屋港→栄)。値段は大人3500円、子供1750円、幼児500円です(名古屋港での海上バスクルーズだけだと若干安くなります)。

 チケットはインターネット、電話、そして現地(栄、名古屋港)での販売の3つの方法があります。
(参考:東急鯱バスホームページ https://www.shachi-bus.com/marine/)

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山形新幹線も全車指定席に

 自由席は指定席よりも安い値段で席に座ることができますが、当然ながら席が確保できているわけではありません。人気列車なら始発駅に近いほうが有利で、しかもその始発駅で長時間並ぶ必要があります。

 JR東日本は「はやぶさ」、「かがやき」などで全車指定席を採用していますが、2022年春から山形新幹線においても全車指定席にすることにしました。そして、同じ2022年春から、山形新幹線「つばさ」及び秋田新幹線「こまち」において、新たな特急料金体系を採ることにしました。

 どのように変わるのでしょうか? これまで新幹線と在来線の区間にまたがって利用する場合と、在来線区間のみを利用する場合とでは在来線区間の料金体系が異なっていましたが、2022年春以降はこれを統一することにしました。また、これまで新幹線と在来線の区間にまたがって普通車指定席を利用する場合は、それぞれの区間の座席指定席料金相当額を合算していましたが、2022年春以降は東京方面-山形方面あるいは東京方面-秋田方面を利用する場合に限り、新幹線区間のみの料金とします。現在、新幹線と在来線の区間にまたがって利用する場合、在来線部分はA特急料金の約3割引となっていますが、この変更により割引分をカバーします。

 「つばさ」は今回の変更により全車指定席になりますが、在来線区間のみを利用する場合で、座席の指定をしないときは、「こまち」と同様に指定席特急料金よりも割安(通常期の料金から530円引き)となる特定特急料金で普通車指定席の空席を利用することができます。また、東北新幹線郡山-福島間(山形新幹線で米沢以遠にまたがる場合も含みます)においては、普通車指定席を利用する場合でも座席指定料金相当額を合算した特定特急料金(通常期の場合で1410円)で利用することができます。郡山と福島は隣駅ですので、自由席だと安くなります。基本的には「つばさ」は東北新幹線において「やまびこ」と併結して走りますが、ごく一部単独で東北新幹線を走るものもあります。その単独で走る「つばさ」のために特例ができたのでしょう。

 さて、この変更により、山形新幹線、秋田新幹線の特急料金(以下、全て通常期で考えます)はどうなるのでしょうか? まず、東京-山形間の場合で考えます。現在指定席を使っている人は、東京-山形間の運賃と東北新幹線の特急料金は変わりません。しかし、福島-山形間の特急料金が1230円から1130円に下がります。100円安くなるのです。運賃と料金の合計では11550円から11450円になります。自由席の人はどうでしょうか? 東京-山形間の運賃は変わりませんが、東北新幹線の特急料金は530円増えます。福島-山形間の特急料金も850円から1130円に上がり、280円高くなります。運賃と料金の合計では10640円から11450円になります。以前から全車指定席の東京-秋田間の場合は、盛岡-秋田間の特急料金が1680円から1580円に下がるので、運賃と料金の合計では18120円から18020円になります。まとめると、新幹線と在来線をまたがって利用する場合、普通車指定席なら100円から150円安くなります。普通車自由席なら760円から810円高くなります(ただし座席が確保できます)。在来線区間のみを利用する場合、普通車指定席なら0円から280円安くなります。普通車自由席(変更後は特定特急券)でも0円から280円安くなります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/sendai/20211116_s01.pdf)

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JR東日本も2022年春は大幅減便

 JR西日本は2022年春に大幅な減便を伴うダイヤ改正を行う予定ですが、JR東日本も2022年春に大幅な減便を行います。深沢JR東日本社長は9日の記者会見で、2022年春のダイヤ改正で大幅な減便を行うことを明らかにしました。

 なぜそのような大幅な減便を行うのでしょうか? 新型コロナウイルスの影響で利用者が大幅に減って、業績が悪化しているからです。11月上旬の新幹線や在来線の利用者数が、新型コロナウイルスが出てくる前の2019年11月に比べて5~7割に留まっているからです。ここまで利用者が減っているので、業績も悪化します。2022年3月期の連結業績予想の最終利益は1600億円の赤字です。何とかして赤字を削減しないといけません。そこで出てきたのが、減便なのです。編成車両数を減らすことやワンマン運転化なども行います。改正後のダイヤは12月に公表します。

 深沢JR東日本社長の話では、地方路線を廃線にすることは考えていないようです。廃線にするには地元との交渉は必要でしょうし、すぐにできるわけではありません。廃線にするにはそれなりのお金も要ります。中長期的な課題でしょう。それなら減便のほうが手っ取り早いです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20211109-OYT1T50194/)

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「海幸山幸」が日豊線に

 日南線は9月の台風14号の影響により、一部区間で運休しています(年内に運転を再開する予定です)。特急「海幸山幸」も運休しています。

 その「海幸山幸」ですが、11月21日、23日、27日の3日間、日豊線宮崎-鹿児島中央間を走ることになりました。3日間とも、1日1往復します。ダイヤは、「海幸山幸71号」が宮崎13:53発、鹿児島中央16:44着、「海幸山幸72号」が鹿児島中央10:10発、宮崎13:28着です。いずれも途中、南宮崎、都城、霧島神宮、国分、隼人、鹿児島に停まります。

 全車指定席で、すでに切符は10日から発売されています。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/11/10/211109_umisachiyamasachi.pdf、南日本新聞ホームページ https://373news.com/_news/storyid/145742/)

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養老鉄道、9時以降なら1000円乗り放題

 養老鉄道は期間限定で、平日朝9時以降ならお得な一日乗車券を発売しています。

 その一日乗車券は、「オフピーク限定オータムフリーきっぷ」。平日朝9時以降の列車に乗ることができます(休日は始発から乗車できます)。11月1日から11月30日までの間、桑名、大垣などの主要駅で、大人1000枚、子供300枚限りで発売されています(通信販売もありますが、そちらは15日までです)。有効期間は11月30日までのいずれか1日で、値段は大人1000円、子供500円と安くなっています。大垣→揖斐→桑名と行くだけで元が取れます。

 また、同じように発売期間や乗車できる列車に制約がありますが、養老を訪れるのに便利な、「オフピーク養老往復特割きっぷ」があります。大垣から養老までの往復乗車券です。
(参考:養老鉄道ホームページ https://www.yororailway.co.jp/oshirase/651_index_msg.html)

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上信電鉄、1200円の「特別割引1日フリー乗車券」を発売

 高崎と下仁田とを結ぶ上信電鉄には一日乗車券の設定がありますが、高崎-下仁田間の片道運賃が1130円するので、一日乗車券は2260円します。

 ところが上信電鉄は11月と12月に、お得な一日乗車券、「特別割引1日フリー乗車券」を発売します。発売期間は11月3日から12月26日まで(高崎、吉井、上州富岡、下仁田の各駅で発売)、利用できる日は11月と12月の休日です。発売当日限り有効です。全線が乗り放題ですが、値段は大人1200円、子供600円なので、片道運賃に少し追加するだけで1日乗り放題になるのです。ただ、発売枚数に制限があり、売り切れ次第発売終了となります。

 なお、お正月には大人500円、子供250円で全線乗り放題の「寿・ワンコイン1日フリー乗車券」が発売されます。12月27日から各有人駅で5000枚限りで発売され(有人駅でも、無人となる時間帯は買うことができません)、2022年1月1日、2日のどちらか1日が乗り放題です。

(追記)
 11月19日、上信電鉄から、「特別割引1日フリー乗車券」の発売を終了することが発表されました。発売予定枚数に達したためです。
(参考:上信電鉄ホームページ https://www.joshin-dentetsu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/7ae73397e50ecab9b7733478b858c8a6.pdf、https://www.joshin-dentetsu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/11/a0f7f8d8869b0aec32e215758de7173f-1.pdf、https://www.joshin-dentetsu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/11/9c80f5bccd17959ac197f86e6a2c6765-1.pdf)

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くま川鉄道、11月28日部分運転再開

 2020年7月の豪雨で大きな被害を受け、全線運休しているくま川鉄道。代わりにバスが走っていますが、通学需要が大きいため、たくさんのバスが必要になります。通学ラッシュ時間帯の湯前7:10発の便は、途中駅から追加されるものを含めて、大型6台、小型2台の合計8台で運行されています。このほか、高校に直行する便も設定されています。

 このくま川鉄道ですが、以前にも記事にしたとおり、比較的被害が小さかった肥後西村-湯前間(18.9キロ)が運転再開することになりました。運転再開日は11月28日です。運転再開後のダイヤはまだ決まっておらず、決まり次第発表されます。

 残る人吉温泉-肥後西村間(5.9キロ)は引き続き、バスによる代替輸送を行います。ただし、代替バスは平日と土曜日のみの運転で、日祝の運行はありません。学校が休みのためでしょうが、遠方から乗りに訪れるときは注意が必要です。ちなみに、肥薩線も運休中のため、遠方から訪れるときは高速バスで人吉インターに行きます。すぐ近くのコンビニが代替バスの停留所です。

(追記1)
 くま川鉄道から、部分運転再開後のダイヤが発表されました。

 平日、休日ともに途中駅での交換が不要な、1本の列車が行ったり来たりするダイヤを組んでいます。区間運転(肥後西村発あさぎり行き、あさぎり発湯前行き)のものを含めて平日は上下合わせて13本、休日(鉄道は日祝も走ります)は上下合わせて15本が走ります。平日、休日ともに朝のラッシュが終わってから休憩があり、平日は16時前まで、休日でも11時半ごろまでは全く列車が走りません。人吉温泉-肥後西村間のみに走る代替バスは平日は5往復、土曜日は7往復走ります。

 なお、部分運転再開日の11月28日は、始発から昼過ぎまで臨時ダイヤとなります。通常運転は湯前13:25発からです。

(追記2)
 くま川鉄道は、部分運転を行うため、中間にあるあさぎりに仕業検査と交番検査を行うことができる車両基地を新設しました。また使用する車両は、全般検査が終わったばかりのものを使用しています。
(参考:くま川鉄道ホームページ https://www.kumagawa-rail.com、https://www.kumagawa-rail.com/運行情報-service-info/時刻表-time-table/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/54fddea514177530a3c7503d780490e6623e2fcc、「鉄道ジャーナル」2022年1月号 鉄道ジャーナル社

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中国山地のローカル線に乗る(4)

 鳥取で折り返し。来た道を戻る。鳥取14:10発の智頭行きはキハ47の2両編成。今度は智頭まで行かずに、途中の郡家で降りる。向かいに停まっていた若桜鉄道に乗るのだが、「昭和」という水戸岡デザインの車両。中ほどにはテーブルのついた背の低いボックスシートがある。ロングシートもソファー風になっていて、ロングシートだから外れ、というわけではない。JRから乗り換えた客15人ほどで発車。途中の駅で少しずつ降りていき、30分ほどで終点の若桜に着いた。

 若桜鉄道の切符を持っていなかったのでどうやって運賃を支払うのかと思っていたら、駅の窓口で一日乗車券を買えば良いとのこと。一日乗車券は760円なので、往復運賃より120円も安くて済んだ。折り返しの若桜15:13発に乗る。行きは1両だったが、帰りは2両になっている。前に増えた1両は、SUZUKIの「Hayabusa」というバイクの宣伝のラッピング車両だ。なぜ若桜鉄道に「Hayabusa」のラッピング車両があるのかと言えば、若桜鉄道に隼という駅があるかららしい。車内は転換クロスシートなので、座席のレベルから言えばそちらのほうが上だが、「昭和」はそう乗る機会のない車両なので、帰りもそちらにする。行きと違って帰りが2両編成で、しかも車掌が乗っているのは、鳥取からの折り返しを考慮してのもの。はっきり言って供給過剰だが、最後の最後で大量に乗ってくる。八頭高校前で女の子を中心にたくさん乗ってくる。郡家までの運賃は100円、高校生の1か月通学定期は1830円と安いが、それでも定期が売れればそれなりの収入になるのだろう。毎日乗ってくれることになるからだ。郡家からは再びJRになり、智頭へ。智頭止まりで智頭急行に乗り入れないのだが、車両は智頭急行のものだった。その智頭行きの車両、終点の智頭に着いたら智頭急行に入るかと思っていたら、そのまま鳥取に折り返すらしい。なぜJRで完結する列車に智頭急行の車両を使うのか、不思議なところである。

 「秋の乗り放題パス」では智頭急行に乗ることができない。智頭急行分は別払いだが、智頭急行の切符はJRの駅では売っていないので、隣の智頭急行の駅に行って、切符を買う。クレジットカードも使える。まだ次の列車まで時間があるので、駅前のスーパーまで行く。「ikari」のロゴがあるので、神戸の高級スーパー、いかりスーパーの系列のようだ。ここで夕食用の弁当を買い、駅に戻る。智頭急行は京阪神や岡山と鳥取とを結ぶ特急の通り道。合わせて1日13往復も走っている。智頭16:52発の「スーパーいなば8号」に乗る。2両編成で、前が自由席。何とか2席とも空いている席を見つけて、座る。智頭急行の特急は速く、振り子を使って飛ばす。普通列車のみが停まる駅のホームは短く、あっという間に通過してしまう。高速運転に適した路線になっているので、駅でもスピードを落とさずに通過することができる。正直言って、通過したことすら分からない。途中の佐用でも乗る人がいて、約40分で上郡に到着。本当にワープしたみたいだ。

 上郡からはJRに戻ったので、ここから先は普通列車の旅。17:37発の姫路行きに乗る。115系の6両編成。一番前の車両に乗ったが、転換クロスシートだった。乗ったときは相席にならない程度の混み具合だったが、途中から乗ってきて混んでくる。ただ相席を嫌うため、横に座らずに立つ。余計に混んで見える。姫路からは新快速。1日に2往復だけある「Aシート」のある列車だ。空いている席を見つけ、座る。「Aシート」に座るには乗車整理券が必要だが、どこで買えばいいのかと思っていたら、発車後に車掌が席まで来て、そこで買えばいいとのこと。発車後に車掌が来て、乗車整理券500円を「ICOCA」で払う。途中から乗ってくる人もいて、三ノ宮でほぼ満席。大阪で降りる人もいるが、代わりに乗ってきて、席は埋まったまま。ひとつの席で乗車整理券が2枚売れるのだから効率がよい。

 どうやら混雑する時間帯なら新快速にも有料座席の需要はありそうだが、今は1日2往復だけの試運転状態。本格的に実施するには、車両も必要だし、指定席にするか乗車整理券にするかも決めないといけない。料金収受のため全ての便に車掌を乗せるとコストがかかる。決めなければいけないことは多いのだ。北陸新幹線が敦賀までできて、余る特急用車両の処遇が決まらない限り先に進めないのだろう。余談だが、「Aシート」で有料なのは座席だけで、デッキは無料だ。デッキに立つ人は多く、トイレも使うことができる。通勤帰りの人を乗せた「Aシート」も京都を過ぎると空いていき、終点の野洲に着くころにはガラガラ。野洲からは米原行きに乗って、名古屋に戻った。

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中国山地のローカル線に乗る(3)

 倉敷5:43発の西出雲行きに乗る。伯備線の列車は岡山方面から直通するのがほとんどで、倉敷始発は珍しい。西出雲行きは115系2両編成。ワンマンである。早朝なので座ることができると思ったいたら、セミクロスシートが災いして、座ることができず。これから朝を食べるので、相席にはしたくなかったのだ。総社で開いているボックスシートを見つけたが、ほかの人も座ってきたので、食べることができず。途中の駅から、ワンマン列車のはずなのに、車掌が乗ってきた。「ICOCA」が使える区間なので、ワンマンでもそうでなくても全ての扉から乗り降りできることには変わりがない。備中高梁で大半の客が降りて、ガラガラになる。相席の人も降りて、ようやく朝食を食べることができる。その後も乗客は増えることなく、新見に到着。車掌もここで降りる。

 昨日は新見から芸備線に乗ったが、今日は姫新線に乗ることにする。7:04発の東城行きを見送り、7:18発の津山行きに乗る。同じキハ120だが、芸備線は1両、そしてこちらの姫新線は2両。後ろの車両に乗ったが、私以外誰も乗ってこない。朝霧の中を列車は走る。ガラガラの列車に乗ってきたのは、3駅過ぎた刑部。この駅から高校生が乗ってくる。ほかの駅でも乗ってくるが、中国勝山で大量に降りる。ただ、中国勝山で降りずに残っているのもいるし、逆にここから乗るのもいる。完全に高校生がいなくなったのは美作落合。ここにも高校があるようだ。津山の扇形機関庫を博物館にしたものが、「津山まなびの鉄道館」。機関庫は駅と反対側にあり、ぐるっと回らないといけないので、歩くと10分ほどかかる。博物館の入館料は310円だが、駅に置いてあったチラシを持って行くと、団体割引と同額の240円になった。ちょうど小学生の団体(遠足?)が来ていて、かなり賑わっていた。

 同じ道を歩いて駅に戻り、片上鉄道に乗りに行ったときに乗り残した区間に乗る。そのときは林野から乗ったので、そこまで乗れば良い。津山9:56発の佐用行きに乗り、林野で下車。しかし折り返しの列車は当分来ないし、並行して走るバスもない。ここで出ているのが高速バス。姫新線の北に中国道が走っており、そこを走る「中国ハイウェイバス」を使って津山に戻るのだ。国鉄時代から走っているバスなので、一部区間を除いては短距離の利用もできる。「中国ハイウェイバス」は美作インターに停まる。林野から2キロほどのところにあるが、津山駅行きのバスの発車時間は10:36、16分で着かないといけない。事前に津山のコインロッカーに荷物を入れておいたので身ひとつで走る。発車時刻の3分前にバス停に着いた。なお、林野にはタクシーも停まっているので、走るのが苦手ならそれを使っても良い。ところが、走ってきたにもかかわらず、バスは定刻に来ない。大阪からの高速バスなので少々の遅れはしかたのないことだが、事前に分かっていればここまで走ることはなかったのだ。バスは10分ほど遅れてやってきた。「ICOCA」が使えるので、ICカードリーダーにタッチして空いている席に座る。バスは遅れを取り戻すべく走ったが、津山市内も渋滞していて、遅れを取り戻すことができないまま津山駅に着いた。

 津山で昼にしようと思ったが、時間の余裕がなかったので、そのまま11:35発の智頭行きに乗る。キハ120の1両編成だが、こちらもテスト期間中なのか、高校生が乗っている。25人ぐらい乗っていたか? 智頭行きが発車した。高校生は途中の駅で降りていき、県境を越えたのは7~8人ぐらい。智頭で乗り換え。智頭からはキハ47かと思っていたら、見慣れない車両がやって来た。智頭急行の車両だ。智頭急行からの直通でもないので不思議だが、とりあえず乗ることにする。智頭12:56発はセミクロスシートの2両編成、このまま鳥取まで行く。(続く)

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中国山地のローカル線に乗る(2)

 新見で乗り換え。1日3本しかない芸備線に乗る。乗ったのは新見13:02発の備後落合行き。キハ120の1両編成。ガラガラか(「秋の乗り放題パス」の時期なので)鉄道ファンで混雑しているかのどちらかと思っていたら、高校生で混んでいる。帰宅するには早いが、テストの時期だろうか? 座席はほぼ埋まっている。高校生たちはほとんどが岡山県内で降りていったが(県境の野馳で降りる高校生が多かったのは意外だった)、一部は県境を越えた東城で降りる。新見に私立の高校があるので、県境を越えた越えて通学しているようである。東城を出た時点で乗っていた乗客は約10人。鉄道に乗ること自体が目的のようで、途中での乗り降りはほとんどなく、このまま終点の備後落合に着く。

 備後落合の14時台は、この駅が一番賑わうとき。新見、三次、宍道から列車が来て、やがて帰って行く。ただ今回も4年前と同じように木次線は運休していて、ジャンボタクシーでの代行輸送を行っている。よって今回は列車のある三次方面に行く。備後落合14:43発の三次行きもキハ120の1両編成。こちらも10人ほどで発車。備後落合までと同じく、鉄道ファンと思われる人ばかりで、日常的な利用はなさそう。備後西城で高校生が5人乗ってきて、ここからは日常的な利用が見込めると思ったら、不発のようで、高校生は備後庄原で降り、元に戻ってしまう。備後庄原から乗る人もいない。三次で乗り換え。三次からはキハ47かと思っていたら、少数派のキハ120だった。ただしこちらは2両編成。高校生などもいて、乗客は20人ぐらい。三次16:15発は出発した。次の駅の西三次で早速交換待ち。三次からはほぼ1時間に1本あるので、ここからは交換待ちがいくつかある。また交換できる駅も多く、できないほうが珍しいぐらい。三次から乗った高校生たちは途中の駅で降りていくが、ワンマン列車なのに一番前から降りずに、後ろの扉から降りる。運転士も何も言わない。乗ったのは有人駅の三次なので、そこで確実にチェックできるということだろうか? そのような高校生が降りたと思ったら、向原で高校生が10人ほど乗ってくる。次の井原市からは広島市内だが、とてもそんな政令指定都市の雰囲気はない。交換すらできない無人駅で、広島まで1時間以上かかるのだ。まぶしかった太陽も秋は日が暮れるのが早く、狩留家あたりで見えにくくなる。向原、志和口で10分ほど交換待ちで待ったのは痛かった。さらに言えば休日のように快速が走っていれば、明るいうちに広島に着いていたはずだ。話を元に戻す。地方交通線の芸備線だが、広島に近づくと乗客が増えてくる。車も都会に近づいて渋滞しているので、通勤客も鉄道を使ってくれる。純粋に便利だから鉄道を使ってくれるのだ。都会の鉄道になっているのだ。こうなるとキハ120は似合わない。キハ47も古い。227系のディーゼルカーバージョンが欲しいところだ。快速も少なすぎる。停車駅の少ない快速で速達運転をしなければならないだろう。話にならないローカル線になる前に、積極的な改善が必要だ。当然ながら地元の積極的な財政支援が必要だろう。

 広島で1時間ほど時間があるので、ここで夕食にする。新幹線の高架下のレストラン街で広島焼にする。広島焼はキャベツが多いので、旅先での野菜不足も解消できそう。食べた後、次の列車まで時間があったので、駅構内を少し歩いたが、駅のどこに路面電車が乗り入れるかはよくわからなかった。広島19:16発の糸崎行きに乗る。227系の6両編成。最初は混んでいたが西条などで降り、ガラガラになる。終点ひとつ手前の三原で乗り換え。115系転換クロスの4両編成。福山で乗る客もいたが、どこかで降りてしまった。倉敷駅前のホテルで泊まる。(続く)

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中国山地のローカル線に乗る(1)

 千種5:25発の始発に乗って米原まで行く。途中、名古屋と大垣で乗り換え。大垣で乗り換えた列車は6両編成なので最初は空いていたが、滋賀県に入ると高校生などが乗ってくる。彦根あたりに通うのであろうか? 米原6:59発の新快速姫路行きは、12両編成。発車直前にホームにやって来て、すぐに発車。米原を出た時点では空いていたが、各駅で乗ってきて、近江八幡で全ての座席が埋まる。朝の通勤ラッシュなのでどんどん乗ってくるのだ。大阪までこの状態が続くのかと思っていたら、京都や高槻で降りる人が多く、結局一番混んでいたのは山科-京都間だった。大阪到着が8:36と通勤列車としてはやや遅いからなのか? 大阪を出た時点ではまだ立っている人もいたが、三ノ宮や神戸、さらにその先でも降りる人がいて、姫路に着くころには元の状態に戻る。

 姫路と岡山の間は新幹線でワープ。事前に「エクスプレス予約」で予約しておいたのだ。駅で切符に引き換えておく必要もなく、改札機に「EX-ICカード」をタッチするだけで良い。便利になったものだ。今回は「EX-ICカード」を使ったが、交通系ICカードを登録することもできる。いつものICカードで新幹線に乗ることもできるのだ。さて、乗ったのは「さくら549号」。指定席なので(「エクスプレス予約」なら、指定席でも自由席と同じ値段で乗車できる)、4列シートだ。1週間ほど前に新幹線の切符を予約したが、その時点で窓側の席はほとんど埋まっていた(私はその残り少ない窓側の席を抑えることができた)。コロナとは思えないほどの混み具合だ。当然通路側にも座っている。気になったのは、その隣に座っていた人。食事をしているわけでもないのに、マスクを外したまま、ずっとスマホでアニメの動画を見ていたのだ。アニメを見ていたのでウイルスをまき散らすことはないだろうが、今どき外ではマスクをするのが常識だ。

 岡山で再び在来線に戻る。貯まっていたポイントを「ICOCA」にチャージして、そのチャージした分で昼の弁当を買う。季節商品の松茸の弁当だ。それを持って吉備線のホームに行く。10:18発の総社行きはキハ47の2両編成。前はロングシートで後ろはクロスシートだが、総社までそれほど時間がかからないので前のロングシートのに座る。ディーゼルカーはゆっくりと発車した。ワンマン列車だが、吉備線は「ICOCA」が使えるので、全ての扉から乗り降りができる。それにしてももったいないのは1時間に1本しかないこと。車両もディーゼルカーではなく、ステンレスの通勤列車のほうが似合いそうだ(LRTの低床車にこだわる必要はない)。沿線は住宅地も多いので、こまめに駅を設けると利用されそうだ。話が止まっているLRT化の話を再び進め、JRから分離することで融通が利く鉄道にしたほうが良い。

 総社で伯備線に乗り換えるが時間があるので、一旦岡山方面に戻ることにする。総社11:03発の瀬戸行きに乗る。瀬戸行きは115系の3両編成。黄色一色に塗られている。先頭は切妻で、車内は転換クロスシートになっている。山陽線に入った中庄で折り返し、元々乗る予定だった列車(中庄11:27発、新見行き)に乗る。こちらは213系の3両編成。岡山と高松とを結ぶ「マリンライナー」として使われていた車両で、2扉転換クロスシート。車内はリニューアルされていて、つくられた当時とは雰囲気が変わっていた。この新見行き、最初は混んでいたが、備中高梁までで降り、ガラガラになる。普通列車なので前に客がいない席を見つけて、昼にする。岡山の駅弁かと思って買った駅弁だが、実は三原の駅弁。松茸などのきのこがメインの炊き込み御飯だ。(続く)

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中国山地のローカル線に乗る(0)

 休みが取れたので、「秋の乗り放題パス」を持って、10月14日と15日に乗りに出かけました。今回乗ったのは、中国山地のローカル線です。どのような旅になるのでしょうか?

 明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。

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DMVは12月25日に運行開始

 延期されていた阿佐海岸鉄道のDMV運行開始日が決まりました。年末の12月25日です。

 ただ運行開始直後は多くの人が乗りに訪れ、かつ肝心のDMVは乗車定員が少ないことから、積み残しが出ることが想定されます。そこで阿佐海岸鉄道は、運行開始直後の繁忙期において、一部を除き乗車予約制を導入する予定です。

 予約は高速バスで使われている、「発車オーライネット」を使います。予約は原則、2か月前から予約することができます(予約の受付は12月2日から行います)。支払いは予約と同時に、クレジットカードで行います。これにより、予約だけして、実際には乗らないことを防止します。運行開始当初、予約を受け付ける座席数は16。その後は予約状況を勘案し、臨機応変に対応しますが、室戸発着の便は全便予約制となります。また、予約できる区間は制限されています。阿波海南-海部間などのように短距離の区間の予約はできませんし、室戸発着の便は乗車可能な区間と降車できない区間が決められています。さらに、運行開始初日は、全ての座席が予約対象となり、当日の受付は行いません。阿波海南文化村発の初便と2便については、「DMV運行記念プレミアムチケット」として、抽選で予約席を指定します。一応、パソコンやスマホが使えない人向けに現地でも乗車券を購入することができますが、あくまでも地元の人用で、遠方から乗りに行く我々は事前にインターネットで予約しておいたほうが良いでしょう。

 なお、DMVの予約については流動的な要素が多く、今後変更することもあります。詳細が決まり次第、発表されるとのことです。
(参考:阿佐海岸鉄道ホームページ https://asatetu.com/archives/3494、https://asatetu.com/archives/3498)

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荷物に対応するため大宮の停車時間を増やす

 JR東日本とJR北海道は、東北・北海道新幹線を使った荷物輸送サービス「はこビュン」を推進しています。これまでは主に新函館北斗から東京への生鮮食品類の輸送を行ってきましたが、人口や小売業の物流拠点が多い埼玉エリアの需要に対応するため、東北・北海道新幹線の一部上り列車において、12月10日から一部の日を除いて大宮での停車時間を約5分に延長することにしました。大宮での停車時間が長くなることにより、大宮での荷物取扱量が増えることになります。

 停車時間が増えるのは、「はやぶさ14号・こまち14号」、「はやぶさ18号・こまち18号」。停車駅が多く、所要時間がかかる便です。新函館北斗から大宮までのダイヤは従来通りですが、大宮で5分停車し、大宮から先は4分ずつ遅れます。なお、年末年始(2021年度の場合は12月29日から1月3日まで)など利用者が多く見込まれるときは、大宮での停車時間延長を行わず、現行のダイヤで東京まで走ります。

 話は変わりまして、明日11月11日、上越新幹線で荷物を運ぶために臨時列車を走らせます。新潟11:04発の「とき10号」で、大宮止まりです。途中停車駅は燕三条、長岡、越後湯沢、高崎です。10号車を荷物専用とし、そこに鮮魚類や日本酒を積み込みます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211102_ho01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211105_ho03.pdf)

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小田急、ICカードなら年中子供50円

 子供の運賃は大人の半額が普通なのですが、小田急は2022年春からそうではなくなります。ICカードを使えば、全区間一律50円になるのです(通常の運賃は大人の半額のままです)。小田原まで行っても50円です。しかも、イベントのような単発のものではなく、いつでも一律50円です。子供運賃を持続的に大人運賃の半額以下にするのは、全国の鉄道で初めての取り組みです。

 なぜそういうことをしたのかと言えば、小田急を子育てしやすい沿線にしていくためです。それを具体化したのが、子供一律50円というわかりやすい施策です。子供との電車を使ったお出かけがしやすくなりますし、大人からはきちんと運賃をもらうことができます。子供だけの乗車でも一律50円なので、小田急を使ってもらってファンになってもらうこともできます。小田急によれば今回の子供運賃の値下げにより、約2.5億円の減収になりますが、新型コロナウイルスの影響で大幅に売上が減った2020年度でも運輸収入が810億円ありますから、全体からすると大した金額ではありません。沿線に子育て世帯が住み、お出かけのときにグループの商業施設を使ってもらうことで、会社全体として減収分を穴埋めする考えのようです。

 また、子供の運賃が一律50円になることに伴い、定期券やフリー切符などについても、一部を除いて価格を見直す予定です。
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa10000020qp8-att/o5oaa10000020qpf.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211109/k10013339511000.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASPC85PY7PC8UTIL01Z.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/odakyu50yen/)

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広島-三次間で「バス&レール どっちも割きっぷ」発売

 広島と三次の間は鉄道のほか、高速バスでも行くことができます。と言うより、高速バスのほうが便数が多くて便利です。JRが普通列車が1時間に1本ほどしかないのに比べて(停車駅の少ない快速はごくわずかです)、高速バスは1時間に2本ほどあります。座席もJRはセミクロスシートであるのに対して、高速バスはリクライニングシートです。

 そのJRと高速バスですが、タッグを組むことになりました。JR西日本、備北交通、広島電鉄の3社は広島-三次間をJRと高速バスを1回ずつ使って往復することができる割引切符、「バス&レール どっちも割きっぷ」をつくりました。

 「バス&レール どっちも割きっぷ」の利用期間は11月13日から2022年3月31日の間。発売期間も同じです。JRの広島-三次間と高速バスの広島駅新幹線口-三次駅前間を1回ずつ使って往復します。通常価格がJR片道1340円、高速バス片道1530円で合わせて2870円のところ、三次市からの支援を受けるために1500円で発売されます。高速バスの片道よりも安いのです。発売箇所は広島が広島駅新幹線口1階バス切符売り場、広島電鉄広島駅営業センター、広島電鉄紙屋町定期券窓口、三次が三次市交通観光センター交通案内窓口(三次駅前)です。JRの駅では売っていないので注意が必要です。なお、広島での発売分は三次市内タクシー利用券300円分、三次での発売分は三次駅西駐車場割引券300円分がついています。三次での観光や駅への交通手段として使えます。

 この切符が、広島と三次の間といった都市間の移動に公共交通機関を使ってもらうきっかけになれば幸いです。ただ、JRについては改善が必要でしょう。

(追記1)
 新型コロナウイルスの感染者が増えたことから、「バス&レール どっちも割きっぷ」の販売を2022年1月9日から取りやめることになりました。すでに購入した分については利用できます。

(追記2)
 「バス&レール どっちも割きっぷ」ですが、2022年4月29日から発売を再開します。今回は、三次市内での備北交通のバス乗車券2枚も付いています。三次もののけミュージアム-三次駅-美術館前間に乗ることができます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211105_06_hiroshima_miyoshi.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220422_02_geibi.pdf、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=822629&comment_sub_id=0&category_id=113)

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八戸-室蘭航路も休止か?

 宮古と室蘭を結ぶ航路は2018年に開設されましたが、貨物の利用が振るわず、2020年4月からは八戸と室蘭を結ぶ航路となって再スタートしました。ところが事態はさらに悪くなっていたのです。12月末で休止する方向で動いているようです。

 なぜこのようになったのでしょうか? 2020年1月から始まった世界的な船舶燃料規制などによって燃料コストが大幅に上昇しました。新型コロナウイルスの影響で旅客需要が減少し、収支が厳しくなりました。船は船齢が20年を超えて置き換えが必要ですが、このように状況が悪いため、新しく船をつくることは難しいです。そこで航路の継続は難しいと判断したのです。

 今のところ正式は休止日は決まっておらず、地元室蘭市は航路の存続を求めています。後は室蘭市などが補助を出すかどうかにかかっていることでしょう。大多数の利用者にとっては札幌に近い苫小牧のほうがありがたいでしょうから。

(追記)
 八戸-室蘭航路は2022年2月1日から休止することになりました。2022年1月31日室蘭20:30発が最終便となります。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/112156、シルバーフェリーホームページ https://www.silverferry.jp/attachment/61c519d2-c3a8-4aad-b3eb-05d80a013c8b/宮古(八戸)/室蘭航路%E3%80%80休止日決定のご案内.pdf)

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金沢市内で買い物すると帰りの乗車券プレゼント

 金沢市は10月16日から2022年3月21日までの休日と年末年始(12月29日から2022年1月7日まで)の間、金沢市内の決められた店舗で税別2000円以上の買い物もしくは飲食をすると、300円分の乗車券をプレゼントするというサービスを行っています。

 対象となる店舗は金沢駅・武蔵地区が金沢エムザ、横安江町商店街加盟店(一部店舗を除きます)、金沢フォーラス、金沢百番街。香林坊・片町地区が香林坊大和、香林坊アトリオ、金沢竪町商店街加盟店(一部店舗は除きます)、PREGOです。いずれも人数制限があり、その枠に達すれば乗車券のプレゼントサービスはありません。また、乗車券が使える公共交通機関は、北鉄バス、西日本ジェイアールバス、北鉄石川線、北鉄浅野川線、IRいしかわ鉄道、城下まち金沢周遊バス、まちバス、ふらっとバス、高速バス金沢-富山線及び金沢-高岡線です。乗車券は100円券が3枚セットになっていて、10月16日から2022年3月21日の間、いつでも使うことができます。おつりは出ず、差額は現金で払います。

 金沢市はこの取り組みによって、公共交通の利用促進、回遊性の向上並びに渋滞の緩和を狙っています。
(参考:金沢市ホームページ https://www4.city.kanazawa.lg.jp/data/open/cnt/3/27854/1/okaeri.pdf?20211008133703)

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熊本市交通局、平日朝ラッシュ時に区間運転の試験運行

 熊本市交通局は11月1日から12月3日までの平日朝のラッシュ時に、区間運転の試験運行を行います。

 なぜそれを行うのかと言えば、一部区間において混雑率が高いため、乗りきれない人が出てくるという事象が発生しているようです。それをカバーするため、1か月ほどの間、神水交差点及び新水前寺駅前で折り返す便を設け、混雑の緩和を図ります。神水交差点始発は2本、新水前寺駅前始発は4本で、上熊本行きとなる新水前寺駅前始発2本を除いて、辛島町止まりです。また、新水前寺駅前については、JRから乗り換える人が多いことから、JRの到着時間に合わせたダイヤにすることにより、利便性の向上を図ります。

 ただ、熊本市交通局にはこれ以外にも課題があります。古い車両が多いので故障が頻発し、ダイヤ通りに運行できない危険性があるのです。熊本市交通局には51台の車両がありますが、このうち法定耐用年数(13年)以下の車両はたったの3台、半分近い23台は導入から60年以上が過ぎています。2020年度に老朽化による故障は80件あり、出庫できなかった総日数は947日、1日平均で2.6台が出庫できない状態にあります。今のところ5~6台の予備車で対応していますが、今後老朽化が進めば故障の割合が増え、運休しないといけないこともあり得ます。

 古い車両が多いので、バリアフリーにも対応していません。2020年に改正された移動等円滑化の促進に関する基本方針において、2025年度までに総車両数の7割をバリアフリー化する努力義務が定められています。しかし、現在45台(54両)ある車両のうち、バリアフリー化できているのは超低床車の8台(16両)のみで、3割ほどに留まっています。新たにバリアフリーに対応できる超低床の多両編成車両を導入する予定ですが、一気に大量にできるとは思えません。徐々に改善されるのを期待するしかないでしょう。
(参考:熊本市交通局ホームページ www.kotsu-kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=3&type=top&id=1224、www.kotsu-kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=3&id=1229&pg=1)

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板谷峠がトンネルになったら普通列車はどうなるのか?

 奥羽線庭坂-関根間の板谷峠に長さ23キロのトンネルを掘るという話があります。このトンネルはフル規格でつくられ、時速200キロ以上で走ることができます。カーブも新幹線規格で半径4000メートル以上です。事業費は以前より若干安くなり約1500億円、建設には15年かかります。着工前には調査期間も要りますから、20年程度かかると考えられています。完成すれば、山形新幹線が安定的に走行できるとともに、所要時間が十数分短縮されます。

 当然、トンネルが開通すれば、福島-米沢間ノンストップの山形新幹線はトンネルを経由します。それでは、普通列車はどうなるのでしょうか? まず、トンネルの区間にある板谷、峠、大沢の3駅から考えます。この3駅の1日当たりの利用者は数人から十数人のレベルなので、この人数のためにわざわざ線路を維持する必要はないでしょう。ただ、利用者が皆無というわけではないので、代替のバスは用意しないといけないでしょう。峠は県道からも外れているので、かなり時間はかかるでしょうが。

 それでは、残る笹木野、庭坂、関根の3駅はどうでしょうか? 板谷峠にトンネルができても、トンネルの前後は在来線を使いますので、この3駅は関係がありません。駅としては残ります。特に、福島県内の笹木野、庭坂の2駅は普通列車を廃止すると福島県の賛同を得ることはできないので、普通列車は残るでしょう。残る関根は、利用者が少なく、また板谷、峠、大沢を通る代替バスが走る県道沿いにあることから、そのバスに任せるかもしれません。こうなると、列車交換用のものを除いて、庭坂-米沢間を走る普通列車は要らなくなります。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/shinitaya200/)

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JR西日本、庄原市のローカルICカードが使えるようになる?

 JR西日本のICカードと言えば「ICOCA」ですが、大都市以外では使えないところもあります。芸備線もそのひとつ。広島近郊の狩留家-広島間しか使えません。

 ところがJR西日本は、庄原市で普及している電子マネー機能付きICカード、「な・み・か」、「ほ・ろ・か」が使えるようにすることを考えています。「な・み・か」や「ほ・ろ・か」は庄原市民の9割以上が保有するICカードで、保有率は極めて高いです。駅で乗車券を購入するときに使えるようにすることを考えているようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=2&ng=DGKKZO76634450U1A011C2LA0000&scode=9021&ba=1)

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北海道6日間乗り放題12000円、2021年も発売

 2020年に発売された、北海道6日間乗り放題で12000円の切符、「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」。2021年も発売されます。JR北海道全線(新幹線を除きます)の特急自由席とJRバス(高速バスを除きます)が6日間乗り放題です(SLは運賃部分のみ有効です。別途1680円の指定券を買う必要があります)。普通車指定席も4回までなら乗ることができます。発売期間は11月5日から2022年2月28日まで(利用開始日の1か月前から前日まで)、利用期間は11月6日から2022年3月31日までです。そして、値段は北海道の補助金があるため、50%割引となって12000円です(子供用はありません)。お手持ちの切符を「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」に変えることはできず、いったん払い戻してから買うことになります。

 発売箇所はJR北海道の駅の「みどりの窓口」などに限られ、JR他社や旅行会社での発売はいたしません。郵送やインターネットでの発売も行いませんので、道外に住んでいる人は、北海道に着いてから買うことになります。しかも、北海道からの補助金が上限に達すれば、発売期間中でも発売を打ち切られてしまいますので、せっかく北海道に来ても買うことができない、ということもあります。

 なお、「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」を持っている人は、特典があります。指定された売店などでの買い物が1割引になるほか、JRタワー展望室タワー・スリーエイト(T38)に1回だけ無料で入場することができます。

(追記1)
 新型コロナウイルスの感染者が増えたため、2022年1月27日から「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」の発売が休止されました。

(追記2)
 「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」の発売を再開します。発売期間は2022年3月25日から2022年6月24日まで(利用開始日の1か月前から前日まで)、利用期間は2022年3月26日から2022年6月30日までです。

(追記3)
 「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」の発売期間及び利用期間が延長になりました。発売期間は2022年8月31日まで、利用期間は2022年9月25日利用開始分までに延長になりました。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20211029_KO_HOKKAIDO_LOVE.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/211014_KO_SL.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/news/pdf/KO_HOKKAIDO_LOVE%21.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/220322_KO_lovepass_restart.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20220520_KO_LovePass.pdf)

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JR西日本、総合検測車DEC741導入

 JR西日本はこれまで、自社などにおいて在来線の架線検測を行う電気検測用交直流電車、クモハ443系を保有していましたが、これの置き換えとして新しい総合検測車、DEC741を導入します。

 11月に落成予定のこのDEC741は、2両編成。最高速度は時速100キロです。DEC700と同じ走行システムを採用し、非電化区間を含めたJR西日本管内の在来線全線区を走行可能な仕様になっています。また、JR西日本以外でも、JR四国、JR九州、IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道、肥薩おれんじ鉄道、WILLER TRAINSも走行します。

 DEC741は、従来からの架線検測装置に加えて、電気設備撮像装置、電気設備測定装置を新たに搭載します。電気設備撮像装置は、屋根と側方に50台の特殊なカメラを設置し、広範囲に様々な角度で電柱、信号機、碍子等の設備を撮影することができます。沿線の環境に配慮した特殊な照明を使うので、暗いところでも撮影することができ、トンネルや夜間でも使えます。電気設備測定装置は、架線周り用に4台のカメラを設置し、従来の架線検測装置では測定することができなかった架線相互の高低差や離れについて測定することができます。また、得られた画像データからAIを活用して検査対象の設備を抽出し、良否判定を行います。これらによって、現在人が現地で行っている地上検査を車両で行うことができるようになります。地上から広範囲に設備データを取得するのは、国内の鉄道事業者では初めてのことです。DEC741の導入により、現地での目視検査を減らすことができます。触車、感電、墜落といった重大労災のリスクを減らします。ほかの取り組みと合わせて、2030年までに鉄道設備の検査業務の1割削減を目指します。年間約16億円のコスト削減となります。

 2022年4月ごろから、クモヤ443系に代わって、DEC741による架線検測装置の使用を開始します。その後、人が目視で行っている電気設備の地上検査について、車両で行います。2025年度からの予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211027_03_dec.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211027_10_kaikenn.pdf)

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東京都の税制調査会、自動車税制の見直しを求める

 車は持つだけでも税金がかかります。動かせばさらに税金がかかります。しかし、これらの税収は下がっています。自動車税、自動車取得税、軽油引取税、軽自動車税の税収は2020年度には3.6兆円ありましたが、2016年度には3.0兆円にまで減ってしまいました。2016年度の数字ですが、自動車関連の税収は3.4兆円。これに対して道路の新設・維持補修などの費用が4.1兆円、交通安全対策費が1.1兆円と、費用のほうが明らかに大きくなっています。

 しかも、今後この差は広がると考えられています。と言うのも、今の自動車税制はガソリンなどの内燃で動く車を前提にして組み立てられています。軽自動車などの小さい車が多くなれば税収は減り、電気自動車みたいにガソリンがなくても動く車が増えれば、この前提は成り立たなくなります。カーシェリングのように保有せずに使うときだけお金を払う方法が普及すれば、自動車の台数が減ることになりますので、税収も減ります。

 そこで東京都の諮問機関である都税制調査会は、10月22日に、自動車税などについての税制についての答申を発表しました。今後、東京都はこの答申に基づいて国などに税制の改正を働きかけていくことになりますが、どういった内容なのでしょうか? 簡単に言いますと、自動車の車体にかかる税金については、二酸化炭素排出量の要素を取り入れます。中長期的には、車体重量または走行距離、あるいは二酸化炭素排出量との組み合わせにすることを検討すべきだとしています。要するに、自動車関連の税制を環境の悪化度合に対してかかるようにしなければならない、としています。

 具体的には、国交省の自動車燃費一覧に燃費だけでなく、1キロ走行当たりの二酸化炭素排出量も車種ごとに載っていますので、それを元に税金を考えます。また、車体が重たくなれば、道路にも悪影響を与えます。よって、車体重量に応じた課税も行います。ガソリンや電気ではない新たな動力で走る車が登場したとしても、車体重量に応じて課税することができます。ただ、単純に走行距離に応じて課税すると、車以外の交通機関が少ない地方や事業者に重たい負担となりますので、その当たりの考慮も必要です。

 車のない生活は考えられませんが、それ相応のコストは払わないといけないでしょう。また、中長距離や利用者の多い区間の移動については、鉄道などの公共交通機関の利用を促すのが望ましいでしょう。古くなった道路の維持費にお金がかかるでしょうから、税金でつくる地方の高速道路については抑制を考えないといけません。少なくとも国のすることではないでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/111974)

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「WEST EXPRESS 銀河」は四国へ

 117系を改造した「WEST EXPRESS 銀河」。これまで山陰、山陽、南紀に向けて走ってきました。この「WEST EXPRESS 銀河」ですが、会社の枠を超えて、四国に行くことになりました。

 「WEST EXPRESS 銀河」が四国に行くのは12月25日と26日。25日に大阪(7:19発)から琴平(14:05着)まで行き、翌26日に琴平(15:32発)から大阪(22:02着)に戻ります。行きは途中、神戸、岡山、児島、多度津に停まります。帰りはこれらに加えて丸亀にも停まります。各停車駅ではいろいろなおもてなしを行います。帰りの丸亀は駅を出て、丸亀城への観光も行います。行き、帰りともに、岡山-児島間では「WEST EXPRESS 銀河」グッズ等の車内販売を行います。

 なお、この四国への「WEST EXPRESS 銀河」も、旅行商品として発売されます。11月5日15時から発売を開始しますが、先着順です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211027_01_ginga.pdf)

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新たな「伊予灘ものがたり」は1両まるごと個室

 松山-伊予大洲・八幡浜間を伊予長浜経由で走る「伊予灘ものがたり」。以前にも記事にした通り、2022年春に新たな観光列車、「伊予灘ものがたり」がデビューします。キハ185系車両になります。その新しい「伊予灘ものがたり」はどのような列車になるのでしょうか? 10月のことですが、列車についての詳細が明らかになりました。

 新しい「伊予灘ものがたり」の運転区間はこれまで通り松山-伊予大洲・八幡浜間です。1日に2往復します。途中、美しい伊予灘の景色が魅力の下灘に、約10分停車します。

 車両は3両に増えます。新たに加わる3号車は「陽華<はるか>の章」と言います。定員はたったの8人、グリーン個室1室とサービスギャレーがあるだけです。グリーン個室は海向きの2人掛けソファーシート4席からなり、8人まで利用することのできる貸切のグリーン個室です。家族や小グループでの旅行、誕生日や結婚記念日などの特別な日に利用できるような部屋です。2人以上なら利用でき、利用人数分の運賃、特急料金とグリーン個室料金が必要です。グリーン個室料金は人数にかかわらず、28000円です。また2号車「黄金<こがね>の章」の海向き展望シートの一部がペアシートになります。夫婦やカップルなど2人で旅行するときにおすすめです。海向き展望シート、2人掛け山側シート、4人掛けボックスシートからなる1号車「茜の章」の定員は27人、海向き展望シート、2人掛け海向きペアシート、2人掛け山側シートからなる2号車の定員は23人なので、3両合わせての定員は58人です。1号車、2号車を利用するには、運賃、特急券、グリーン券が必要です。松山-伊予大洲間で運賃970円、特急料金1200円、グリーン料金1500円の合計3670円となります(値段は10月時点のものです)。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2021%2010%2018.pdf)

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