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山形新幹線も全車指定席に

 自由席は指定席よりも安い値段で席に座ることができますが、当然ながら席が確保できているわけではありません。人気列車なら始発駅に近いほうが有利で、しかもその始発駅で長時間並ぶ必要があります。

 JR東日本は「はやぶさ」、「かがやき」などで全車指定席を採用していますが、2022年春から山形新幹線においても全車指定席にすることにしました。そして、同じ2022年春から、山形新幹線「つばさ」及び秋田新幹線「こまち」において、新たな特急料金体系を採ることにしました。

 どのように変わるのでしょうか? これまで新幹線と在来線の区間にまたがって利用する場合と、在来線区間のみを利用する場合とでは在来線区間の料金体系が異なっていましたが、2022年春以降はこれを統一することにしました。また、これまで新幹線と在来線の区間にまたがって普通車指定席を利用する場合は、それぞれの区間の座席指定席料金相当額を合算していましたが、2022年春以降は東京方面-山形方面あるいは東京方面-秋田方面を利用する場合に限り、新幹線区間のみの料金とします。現在、新幹線と在来線の区間にまたがって利用する場合、在来線部分はA特急料金の約3割引となっていますが、この変更により割引分をカバーします。

 「つばさ」は今回の変更により全車指定席になりますが、在来線区間のみを利用する場合で、座席の指定をしないときは、「こまち」と同様に指定席特急料金よりも割安(通常期の料金から530円引き)となる特定特急料金で普通車指定席の空席を利用することができます。また、東北新幹線郡山-福島間(山形新幹線で米沢以遠にまたがる場合も含みます)においては、普通車指定席を利用する場合でも座席指定料金相当額を合算した特定特急料金(通常期の場合で1410円)で利用することができます。郡山と福島は隣駅ですので、自由席だと安くなります。基本的には「つばさ」は東北新幹線において「やまびこ」と併結して走りますが、ごく一部単独で東北新幹線を走るものもあります。その単独で走る「つばさ」のために特例ができたのでしょう。

 さて、この変更により、山形新幹線、秋田新幹線の特急料金(以下、全て通常期で考えます)はどうなるのでしょうか? まず、東京-山形間の場合で考えます。現在指定席を使っている人は、東京-山形間の運賃と東北新幹線の特急料金は変わりません。しかし、福島-山形間の特急料金が1230円から1130円に下がります。100円安くなるのです。運賃と料金の合計では11550円から11450円になります。自由席の人はどうでしょうか? 東京-山形間の運賃は変わりませんが、東北新幹線の特急料金は530円増えます。福島-山形間の特急料金も850円から1130円に上がり、280円高くなります。運賃と料金の合計では10640円から11450円になります。以前から全車指定席の東京-秋田間の場合は、盛岡-秋田間の特急料金が1680円から1580円に下がるので、運賃と料金の合計では18120円から18020円になります。まとめると、新幹線と在来線をまたがって利用する場合、普通車指定席なら100円から150円安くなります。普通車自由席なら760円から810円高くなります(ただし座席が確保できます)。在来線区間のみを利用する場合、普通車指定席なら0円から280円安くなります。普通車自由席(変更後は特定特急券)でも0円から280円安くなります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/sendai/20211116_s01.pdf)

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