北総鉄道、2022年10月に値下げ
北総鉄道は運賃の高い鉄道で知られています。建設のときの費用が高くついたことが原因です。単年度では利益を稼ぐことができても、累積欠損が大きく、そのお金を稼ぐために高い運賃を維持せざるを得ませんでした。ところが、ようやく累積欠損を解消することができる見通しが立ちました。そこで、北総鉄道はほぼ1年後の2022年10月1日に値下げをすることにしたのです。
運賃は京成など他の鉄道と比べて極端に高い、中距離帯を中心に値下げを行います。一番値下げ幅が大きいのは、12~14キロの区間。現行では580円ですが、それを480円に値下げします。100円の値下げです。1円単位のICカードだと580円から475円と105円の値下げになります。そのほかの短距離帯、長距離帯も20円以上の値下げを行います(ICカードの場合は15円以上)。初乗りも210円から190円になります(ICカードは203円から188円)。通勤定期もこれに準じて値下げを行います。ただし、運賃が下がるのは京成高砂-印旛日本医大間のみで、新鎌ヶ谷-成田湯川間、京成上野-成田空港間など印旛日本医大をまたがる場合は値下げの対象外です。押上-千葉ニュータウン中央間など京成高砂を経由するものは、北総鉄道部分のみが値下げとなります。
大きいのは通学定期の大幅値下げ。子育て世代への配慮や若い世代の入居促進につながるよう、家計への負担の大きい通学定期運賃について、大幅な値下げを行います。勤め先が負担してくれる通勤定期と違い、通学定期は各家庭が負担しないといけません。その値下げ幅は驚くほどで、現行では14990円(大人1か月)の京成高砂-印西牧の原間が4990円になります。ちょうど10000円の値下げで、京成と同額になります。京成高砂で京成に乗り継げばそれぞれ合算されるでしょうが、それでも大幅な値下げです。また、値下げになる区間も運賃や通勤定期と違って長く、京成高砂-印旛日本医大-成田空港間です。
(参考:北総ホームページ https://www.hokuso-railway.co.jp/hokuso-railwaycms/wp-content/uploads/2021/11/20211119_pressrelease.pdf、京成ホームページ https://www. keisei.co.jp/information/files/info/20211119_171803706503.pdf)
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