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中国山地のローカル線に乗る(4)

 鳥取で折り返し。来た道を戻る。鳥取14:10発の智頭行きはキハ47の2両編成。今度は智頭まで行かずに、途中の郡家で降りる。向かいに停まっていた若桜鉄道に乗るのだが、「昭和」という水戸岡デザインの車両。中ほどにはテーブルのついた背の低いボックスシートがある。ロングシートもソファー風になっていて、ロングシートだから外れ、というわけではない。JRから乗り換えた客15人ほどで発車。途中の駅で少しずつ降りていき、30分ほどで終点の若桜に着いた。

 若桜鉄道の切符を持っていなかったのでどうやって運賃を支払うのかと思っていたら、駅の窓口で一日乗車券を買えば良いとのこと。一日乗車券は760円なので、往復運賃より120円も安くて済んだ。折り返しの若桜15:13発に乗る。行きは1両だったが、帰りは2両になっている。前に増えた1両は、SUZUKIの「Hayabusa」というバイクの宣伝のラッピング車両だ。なぜ若桜鉄道に「Hayabusa」のラッピング車両があるのかと言えば、若桜鉄道に隼という駅があるかららしい。車内は転換クロスシートなので、座席のレベルから言えばそちらのほうが上だが、「昭和」はそう乗る機会のない車両なので、帰りもそちらにする。行きと違って帰りが2両編成で、しかも車掌が乗っているのは、鳥取からの折り返しを考慮してのもの。はっきり言って供給過剰だが、最後の最後で大量に乗ってくる。八頭高校前で女の子を中心にたくさん乗ってくる。郡家までの運賃は100円、高校生の1か月通学定期は1830円と安いが、それでも定期が売れればそれなりの収入になるのだろう。毎日乗ってくれることになるからだ。郡家からは再びJRになり、智頭へ。智頭止まりで智頭急行に乗り入れないのだが、車両は智頭急行のものだった。その智頭行きの車両、終点の智頭に着いたら智頭急行に入るかと思っていたら、そのまま鳥取に折り返すらしい。なぜJRで完結する列車に智頭急行の車両を使うのか、不思議なところである。

 「秋の乗り放題パス」では智頭急行に乗ることができない。智頭急行分は別払いだが、智頭急行の切符はJRの駅では売っていないので、隣の智頭急行の駅に行って、切符を買う。クレジットカードも使える。まだ次の列車まで時間があるので、駅前のスーパーまで行く。「ikari」のロゴがあるので、神戸の高級スーパー、いかりスーパーの系列のようだ。ここで夕食用の弁当を買い、駅に戻る。智頭急行は京阪神や岡山と鳥取とを結ぶ特急の通り道。合わせて1日13往復も走っている。智頭16:52発の「スーパーいなば8号」に乗る。2両編成で、前が自由席。何とか2席とも空いている席を見つけて、座る。智頭急行の特急は速く、振り子を使って飛ばす。普通列車のみが停まる駅のホームは短く、あっという間に通過してしまう。高速運転に適した路線になっているので、駅でもスピードを落とさずに通過することができる。正直言って、通過したことすら分からない。途中の佐用でも乗る人がいて、約40分で上郡に到着。本当にワープしたみたいだ。

 上郡からはJRに戻ったので、ここから先は普通列車の旅。17:37発の姫路行きに乗る。115系の6両編成。一番前の車両に乗ったが、転換クロスシートだった。乗ったときは相席にならない程度の混み具合だったが、途中から乗ってきて混んでくる。ただ相席を嫌うため、横に座らずに立つ。余計に混んで見える。姫路からは新快速。1日に2往復だけある「Aシート」のある列車だ。空いている席を見つけ、座る。「Aシート」に座るには乗車整理券が必要だが、どこで買えばいいのかと思っていたら、発車後に車掌が席まで来て、そこで買えばいいとのこと。発車後に車掌が来て、乗車整理券500円を「ICOCA」で払う。途中から乗ってくる人もいて、三ノ宮でほぼ満席。大阪で降りる人もいるが、代わりに乗ってきて、席は埋まったまま。ひとつの席で乗車整理券が2枚売れるのだから効率がよい。

 どうやら混雑する時間帯なら新快速にも有料座席の需要はありそうだが、今は1日2往復だけの試運転状態。本格的に実施するには、車両も必要だし、指定席にするか乗車整理券にするかも決めないといけない。料金収受のため全ての便に車掌を乗せるとコストがかかる。決めなければいけないことは多いのだ。北陸新幹線が敦賀までできて、余る特急用車両の処遇が決まらない限り先に進めないのだろう。余談だが、「Aシート」で有料なのは座席だけで、デッキは無料だ。デッキに立つ人は多く、トイレも使うことができる。通勤帰りの人を乗せた「Aシート」も京都を過ぎると空いていき、終点の野洲に着くころにはガラガラ。野洲からは米原行きに乗って、名古屋に戻った。

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