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熊本市交通局、平日朝ラッシュ時に区間運転の試験運行

 熊本市交通局は11月1日から12月3日までの平日朝のラッシュ時に、区間運転の試験運行を行います。

 なぜそれを行うのかと言えば、一部区間において混雑率が高いため、乗りきれない人が出てくるという事象が発生しているようです。それをカバーするため、1か月ほどの間、神水交差点及び新水前寺駅前で折り返す便を設け、混雑の緩和を図ります。神水交差点始発は2本、新水前寺駅前始発は4本で、上熊本行きとなる新水前寺駅前始発2本を除いて、辛島町止まりです。また、新水前寺駅前については、JRから乗り換える人が多いことから、JRの到着時間に合わせたダイヤにすることにより、利便性の向上を図ります。

 ただ、熊本市交通局にはこれ以外にも課題があります。古い車両が多いので故障が頻発し、ダイヤ通りに運行できない危険性があるのです。熊本市交通局には51台の車両がありますが、このうち法定耐用年数(13年)以下の車両はたったの3台、半分近い23台は導入から60年以上が過ぎています。2020年度に老朽化による故障は80件あり、出庫できなかった総日数は947日、1日平均で2.6台が出庫できない状態にあります。今のところ5~6台の予備車で対応していますが、今後老朽化が進めば故障の割合が増え、運休しないといけないこともあり得ます。

 古い車両が多いので、バリアフリーにも対応していません。2020年に改正された移動等円滑化の促進に関する基本方針において、2025年度までに総車両数の7割をバリアフリー化する努力義務が定められています。しかし、現在45台(54両)ある車両のうち、バリアフリー化できているのは超低床車の8台(16両)のみで、3割ほどに留まっています。新たにバリアフリーに対応できる超低床の多両編成車両を導入する予定ですが、一気に大量にできるとは思えません。徐々に改善されるのを期待するしかないでしょう。
(参考:熊本市交通局ホームページ www.kotsu-kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=3&type=top&id=1224、www.kotsu-kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=3&id=1229&pg=1)

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