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「奥出雲おろち号」の代わりは「あめつち」?

 木次線の観光列車と言えば「奥出雲おろち号」。しかし、車両の老朽化を理由に、2023年度で運行を終えます

 JR西日本は、その代わりの観光列車として、山陰線の観光列車、「あめつち」を走らせます。2024年春以降、夏休みや紅葉のシーズンに宍道-出雲横田間を走らせます。

 なぜスイッチバックがある出雲横田-備後落合間を走らないのでしょうか? JR西日本は勾配がきついことを理由としていますが、それだけではないでしょう。あまりにも利用者が少なく、存続させる価値がないと考えているのでしょう。

 また、地元の雲南市や奥出雲町は財政支援をして新たな観光列車を走らせる計画でした。しかしJR西日本はそれを断っています。経営的、技術的観点からということですが、何のことかよく分かりません。地元のお金で観光列車をつくってしまうと、路線の廃止が難しくなってしまう事態を恐れているのでしょうか? 中途半端にお金を出されて大きな顔をされても困るというのが本音なのかもしれません。ちなみに、JR西日本は「奥出雲おろち号」を評価していません。観光列車は単体で稼ぐものではなく、大阪などの大都市から新幹線などを使ってもらい、トータルで稼ぐものなのです。しかし、「奥出雲おろち号」の利用者は4割が地元山陰の居住者で、トータルで稼ぐ仕組みになっていないのです。

(追記1)
 丸山島根県知事はこのJR西日本の代替案を評価しています。

(追記2)
 木次線に乗り入れる「あめつち」は米子発着です。現在の「奥出雲おろち号」に近いダイヤで運行される計画です。ということは、関西方面から行きにくいダイヤになると思われますが、それでも良いのでしょうか?
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220121/k00/00m/040/039000c、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ1W6SYNQ1WPTIB00L.html、山陰中央テレビホームページ https://nordot.app/957963720293105664?c=648454265403114593)

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Comments

雲南市や奥出雲町は人口は少ないものの財政支援には協力的です。利用促進に力を入れている点は評価に値すると思います。
(沿線人口が多く、財政的に恵まれているにも関わらず口だけの自治体よりはるかに良いです)
JR西日本は断らなくて良いと思うのですが。

おろち号は地元利用があるにも関わらず評価されていないのが問題ですね。ダイヤの観点でなかなか遠方からの需要が拾えていない点もあるように見えます。

あめつちに使われているキハ47形は性能としては備後落合まで問題ないと思います。今一つはっきりしませんね。

Posted by: まつり | 2022.01.23 11:16 AM

 まつりさん、こんばんは。

* 雲南市や奥出雲町は人口は少ないものの

 肝心の利用者があまりにも少ない状態では、中途半端に支援してもらうのはかえって迷惑なのでしょう。出雲横田までならともかく、それ以南は廃止したいという本音が出ています。そもそも、宍道-出雲横田間でもJR西日本が維持すべきかと言えば疑問です。

* ダイヤの観点でなかなか遠方からの需要が拾えていない点もあるように見えます。

 朝に関西を出ても間に合わないのは致命的です。

Posted by: たべちゃん | 2022.01.23 05:16 PM

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