熊本空港アクセス鉄道、JR九州は再び肥後大津分岐を提案
熊本空港アクセス鉄道については当blogで何回か取り上げましたが、新たな話が出てきました。
どういうことかと言えば、これまで熊本空港アクセス鉄道は、豊肥線三里木で分岐することになっていました。この熊本空港アクセス鉄道は熊本から直通せず、三里木で乗り換えることになっていました。この三里木での分岐に同意したはずのJR九州が、肥後大津で分岐するように、話を蒸し返したのです。
なぜJR九州は話を蒸し返したのでしょうか? 半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に進出したからです。このTSMCの新工場は原水と肥後大津の間にできるので、それを考慮して原水や肥後大津で分岐するように主張しているのです。
ただ、肥後大津で分岐すると、便利なことがあります。肥後大津は電化と非電化の境目。肥後大津発着の列車がたくさんあります。それを熊本空港まで延長させたら、簡単に直通運転ができるのです。途中で分岐させると車両や乗務員を効率よく使うことができません。肥後大津で分岐させると運営コストが抑えられ、しかも利便性の高い熊本からの直通ができるのです。わざわざ三里木で乗り換えが必要なら熊本中心部から直通できるバスを使うでしょうし、JR九州も本心では三里木分岐には納得していなかったのでしょう。
(追記)
11月29日のことですが、熊本県とJR九州は、熊本空港への延伸を肥後大津から分岐させることで合意しました。熊本方面から直通し、熊本空港までJR九州が運行を担います。このアクセス鉄道はJR扱いになるようです。早ければ2034年度末に開業します。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/513537、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221129-OYT1T50147/、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/kumamotoairport-access/)
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