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広電の新しい路面電車は部分低床車?

 広電にはたくさんの低床車が走っています。しかしまだ低床車は足らず、古い車両が走り続けています。

 バリアフリーの実現のためにはまだまだ低床車の増備が求められます。現在、広電の全車両に占める低床車の比率は約34%ですが、広電としては10年後には50%以上に高めたいとしています。日中はほぼ低床車になるようです。しかしネックは値段が高いこと。2019年にデビューした最新型の低床車、「グリーンムーバーエイペックス」は当時、1編成3.8億円もしました。しかもその後も値段は上がり、2021年度導入分は4.4億円します。2005年に導入した「グリーンムーバーマックス」の3.2億円に比べて、大幅に高くなっています。値段が高いので、低床車の導入が進まないのも当然です。新型コロナウイルスの影響で利用者が減っている現状ではなおさらです。

 そこで広電は、コストを下げながらバリアフリーに対応した車両を増やすため、100%低床車にこだわることをやめることも考えているようです。100%低床車の場合、左右の車輪を結ぶ車軸がないため、特殊な構造となり、製造費や維持費が高くなります。ところが部分低床車なら、車軸に関しては通常の鉄道車両と同じため、コストを抑えることができます。車軸のないところは低床にし、バリアフリーを実現します。部分低床車なら新車でなくても、既存の車両を改造することもできます。これまでよりも速いペースでバリアフリーに対応した車両を増やすことができます。広電の場合、ICカードを持っていれば「信用降車」が可能なので、100%低床車でなくてもいいのです。

(追記)
 広電はICカードを持っている人に対する「信用降車」を30メートル級の連節車両に拡大します。3月12日から順次、対応工事が完了次第できるようになります。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/e4494b87fb91d109dd6e5bab0f943cfc5c149244、広島電鉄ホームページ https://www.hiroden.co.jp/topics/2022/0307-alldoor.html)

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