電気自動車のバッテリーを鉄道で再利用
電気自動車はリチウムイオンバッテリーを積んでいます。しかし、電気自動車もある程度使われたら寿命が来て、新しい車に置き換えられます。そのとき、リチウムイオンバッテリーはどうなるのでしょうか?
実は、リチウムイオンバッテリーはまだ使えるのです。車は寿命が来ると廃車になりますが、そのときでもリチウムイオンバッテリーの電力を貯める能力は、新品と比べて20~40%しか落ちていません。ですから、交換用の車載バッテリーや定置型の蓄電池など、再利用先はたくさんあります。再利用すれば、新品をつくるのに比べて、二酸化炭素排出量や希少資源の使用量を削減することができます。
鉄道会社もこの電気自動車のリチウムイオンバッテリーに目をつけました。JR東日本は日産の電気自動車、リーフで使われていた車載バッテリーを踏切に使う試行を行っています。2021年1月から南相馬市の踏切で試行を行っています。
踏切でどこに電気自動車のリチウムイオンバッテリーを使うのでしょうか? 踏切には元々、メンテナンス時や停電時に備えて非常用電源を確保しています。リチウムイオンバッテリーはその電源に使えるのです。しかも、リチウムイオンバッテリーを使うことによって、非常用電源の性能が向上するのです。これまで踏切では鉛バッテリーが使われてきましたが、リチウムイオンバッテリーにすることによって大きさが1/3になります。耐用年数も3~7年から10年に延びます。環境面以外にもメリットがあるのです。また、リチウムイオンバッテリーには電気自動車と同じく制御システムが搭載されているので、現場に行かなくても稼働状態の確認ができます。メンテナンスが効率化され、問題が起こる前に対処することができます。
JR東日本は踏切で安全に再利用バッテリーが使えることがわかれば、ほかの鉄道設備でも使うことを考えているようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/113517)
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