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March 2022

上野動物園モノレールの代わりの乗りものは?

 上野動物園にはモノレールがありました。東園と西園を結ぶ0.3キロの短いモノレールでしたが、動物園内の遊戯施設ではなく、鉄道事業法に基づく交通機関として位置づけられていました。ところが老朽化のため2019年10月末をもって運行を休止しています。現在、東園と西園の間は無料の連絡バスが走っています(モノレール時代は有料でした)。

 東京都建設局は代わりとなる新たな乗りものを考えています。2月現在、運営する事業者を募集している段階で、乗りものの車体のデザイン、運営方法、運行範囲などの提案を求めています。公募は2023年度に行う予定です。建設局としては小型モノレールを想定しているようですが、それ以外でもパンダに影響を与えなければほかの交通機関でも構いません。既存の設備を使わなくても構いません。モノレールはモノレールでも、懸垂型ではなく跨座型になる可能性もあります。

 この状況では、新しい乗りものが走り出すのはまだ先のことになりそうです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/115866、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/161961)

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JR西日本、特定区間運賃を一部見直し

 国鉄末期から東京付近及び大阪付近は、幹線よりも若干割安な運賃が適用されています。電車特定区間と言います。さらに東京付近、名古屋付近、大阪付近の一部区間については、私鉄との対抗上、さらに割安な運賃が適用されています。特定区間運賃と言います。JR西日本の場合、315区間に設定されています。

 ところがJR西日本は、新型コロナウイルスの影響で経営状況が厳しくなっていることから、2023年4月1日購入分から特定区間運賃を一部見直すことにしました。34区間(高槻-大阪間、大阪-神戸間、天王寺-奈良間、天王寺-和歌山間など)が普通運賃及びそれに基づく通勤定期運賃、65区間(京都-大阪間、大阪-元町間、大阪-宝塚間、京都-奈良間、JR難波-奈良間など)が6か月通勤定期運賃のみです。これらの区間は、並行する私鉄よりも安くなっているので、私鉄を超えない水準にまで値上げします。いずれの場合も、通学定期の見直しは行いません。例えば、高槻-大阪間は260円から280円に、大阪-神戸間は410円から450円に、天王寺-奈良間は470円から500円に、天王寺-和歌山間は870円から890円になります。消費税率の改定に伴うものを除いて、運賃を値上げするのはこれが初めてです。値上げによって、JR西日本は年間10億円の増収を見込んでいます。

 ただ、この値上げは抜本的なものではありません。本来、運賃を値上げするのは国の認可がいるのですが、特定区間運賃は国の認可を受けた水準から値引いた区間であるため、国の認可がなくても値上げできるのです。値上げの規模が小規模に留まるのはそのためです。以前にも書きましたが鉄道の運賃はあまりにも硬直的で、実情に合っていません。航空機や高速バスのように、需要に応じて値段を上げ下げすることができないのです。鉄道しか交通機関のなかった時代ならともかく、今となっては時代錯誤なものです。鉄道だけ厳しい規制でがんじがらめにする必要はありません。100キロ程度ぐらいの短距離ならともかく、新幹線や特急を利用するのが当たり前の距離では時代に応じた見直しが必要でしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220329_03_keihanshin.pdf、朝日新聞3月30日朝刊中部14版、「鉄道ジャーナル」2022年6月号 鉄道ジャーナル社

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まさかのハピライン

 北陸新幹線金沢-敦賀間開業に伴い、並行在来線となる北陸線金沢-敦賀間はJR西日本から分離されます。このうち石川県部分はIRいしかわ鉄道が延伸されるのですが、福井県部分は別の第三セクターになります。その第三セクター、今は福井県並行在来線準備という仮の名前ですが、28日、新社名が発表されました。

 約17000件という、想定の約4倍にもなる公募を元に決まった新社名は、ハピラインふくい。福井県並行在来線準備によれば、「ハピネス」は福井県の福から来ているようです。また、「ライン」は鉄道の線から来ていてます。人と町とをつないで、幸せ(ハピネス)な福井の未来をつくりたいという意味が込められているようです。なお、路線の愛称はハピラインとなります。

 福井県内の鉄道なので、普通なら福井鉄道か越前鉄道あたりがわかりやすいところですが、どちらもすでに使われています(越前はひらがな)。ですから、命名には苦労したとは思いますが、ハピラインふくいは意外でした。もっとも、並行在来線の社名はよく言えば凝ったものが目立ちます。その路線を福井も踏襲したというところでしょうか?

 現社名の福井県並行在来線準備からの社名変更は、株主総会での決議などを経て、7月ごろに行うようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/117075、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20220329-2306981/)

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京都バス、年1回のみのバスを大幅に削減していた

 基本的に路線バスは毎日運行されるものですが、中には特定の日しか運行されないものもあります。

 京都バスにはそのようなバスが11系統あります。運行日は1年でたったの1日、春分の日だけです。沿線の人口が少なかったり近くに別の路線が並行して走っていたりしているため、バスの需要はほとんどありません。しかし、そのような路線でもいったん廃止してしまうと、再度設定するときに国の認可や住民との調整が必要になります。簡単には再開できないので、需要が増えて場合に備えて年に1本だけ走らせていたのです。この珍しいバスを狙って全国からファンが押し寄せ、1台では対応できずに臨時便を出すこともありました。

 とは言っても、これは本来の姿ではありません。年1回とはいえバス停がある以上、その道路占有料もかかります。そこで京都バスは3月19日のダイヤ改正で、年1回だけ走らせていた11系統のうち、今後増便する見込みがないと判断された6系統を廃止することにしました。年1回の運行日の直前に廃止されることになったのです。これに伴い、9か所のバス停が廃止されました。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/7ef8573b53abc7733cde6ad9b29ec325c384e9a9)

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名古屋市交通局、高速1系統を廃止

 名古屋市交通局は、4月2日にダイヤ改正を行います。

 緑区方面では、名鉄の鳴海駅、有松駅、JR東海の大高駅、南大高駅に接続する路線の拡充を図ります。道路開通と人口増加に伴い、経路の変更を行います。

 これに伴い廃止されるのが、高速1系統。高速1系統は1979年に開設され、栄と緑区の森の里団地の間を結んでいました。途中、名古屋高速の3号大高線を通り、名古屋の中心部と緑区の住宅地とを直結していました。高速道路を通るため、見た目は普通の路線バス車両でありながら、シートベルトを備えています。運賃も10円上乗せされ、220円になっています。

 ただ、長距離を走る路線であるにもかかわらず、10円しか上乗せ運賃が取れないことから、採算はあまり良くなかったのでしょう。名鉄バスが名東区方面に走らせているバスのように400~500円ぐらい取っていれば違う結果になっていたのかもしれません。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/BUS/TRP0003620.htm、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116906)

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バスがサウナに

 神姫バスの路線バス車両を改造してつくったのは何とサウナ。バスなので、走って行くことができます。神姫バスの従業員だった人が会社(株式会社リバース)を立ち上げ、つくりました(出向のかたちで対応しているようです)。すでに3月6日から運行を開始しています。

 バスの前方には、バスの座席を再利用した椅子や車窓を眺めることのできるカウンターテーブルがあります。手荷物を置いたり、休憩スペースとして使ったりすることができます。吊革、整理券ボックスなど路線バスとして使われていたことを思わせるものがあります。中ほどのガラス扉を開けるとサウナ室になります。本格的な薪ストーブを使用したサウナで、降車ボタンを押すと蒸気が発生します。

 今後、株式会社リバースは、自走可能でしかも大型というバスの特徴を活かして、託児所やシャワー、キッチンのついた車両をつくり、地域活性化、遊休地活用、災害支援、社会問題の解決等に役立てていきたいとのことです。
(参考:神姫バスホームページ https://www.shinkibus.co.jp/sys/frames/view/1456)

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地域間幹線バスについて、宮崎県と宮崎交通が対立

 宮崎県には地域間幹線バスというものがあります。宮崎交通が市町村をまたいで運行しているバスで、27路線があります。宮崎-都城間、宮崎-高鍋間、延岡-高千穂間などがあります。割合長距離を走る路線バスです。

 ところがこの地域間幹線バス、新型コロナウイルスの影響で利用者がさらに減っています。慢性的な赤字路線で、運営している宮崎交通は宮崎県と市町村に赤字の補填を求めていました。

 ところが宮崎県はその要求を断り、宮崎交通からその路線を取り上げようとしています。27路線中、24路線を取り上げようというのです。まず10月に、西都と佐土原を結ぶ路線を三和交通に変更します。このように新しい事業者に変えるほか、利用者が特に少ない路線は市町村のコミュニティバスにするなどの方策を考えています。

 もっとも、宮崎交通のような大規模な事業者から小規模な事業者に変えて、抜本的に事情が改善できるわけではありません。鉄道とほぼ並行しているような路線ならそこは鉄道に委ねて、バスは駅からの細かい輸送に専念することができますが、並行する交通機関がほかになければ、地域間幹線バスに頼らざるを得ません。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20220322/5060012062.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/1d1dd14943950e19e194fc25a58cdcef4bb84ede、https://news.yahoo.co.jp/articles/829fad7f4b62b82206729d59bca1c4668553a745)

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JR東日本、JR西日本に時差通勤定期

 JR東日本は2023年春に、混雑するラッシュの時間帯を除いて利用することのできる、時差通勤定期を導入することを考えています。ラッシュ時には使えないので通常の定期券に比べて安くなりますが、逆に終日使うことのできる通常の定期券は若干値上げして、トータルでの収入は増えないようにします。なお、通学定期券は見直しの対象外です。また、同様の時差通勤定期は、JR西日本も導入することを考えています。

 このような話が出てきたのは、単に新型コロナウイルスの影響で鉄道会社の経営が悪化しただけではなく、元々おかしいところがあったのが、新型コロナウイルスの影響で余裕がなくなり、矛盾が表面化したからでしょう。極めて需要の少ないローカル線と同じ話です。運賃や料金について言えば、繁忙期や閑散期でもほとんど差がなく、山手線もバスでも輸送力過剰なローカル線でも運賃はほとんど変わりません。ネットだからと言ってむちゃくちゃお得なわけではなく、結局は人的コストの高い「みどりの窓口」で切符を買うのが一番楽、ということになります。この機会に見直すことが必要です。

 また、新快速などの拡充で、京阪神エリアで比較的格安の運賃が適用されている区間が現状に合わなくなっています。草津、姫路、宝塚も運賃面では大都市近郊の安い運賃が適用されません。ここについても現状に合わせる必要があるでしょう。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20220301-B2UWGBRNSJP5JDRUSKULQ5B7VM/、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF02BSM0S2A300C2000000/、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220316_06_kaikenn.pdf)

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函館線余市-小樽間も廃線へ

 2030年度末の北海道新幹線札幌延伸により、函館線函館-小樽間は並行在来線とされ、JRから分離されます。このうち、旅客需要は少ないとしても貨物列車がある新函館北斗-長万部間はともかく、長万部-小樽間では貨物列車はなく、純粋にローカル需要だけで勝負しないといけません。小樽に近いため需要がある余市-小樽間はともかく、長万部-余市間は新幹線が開業する前に廃止することを考えています。

 残るは余市-小樽間。それなりに需要があるため、新幹線の話がなければ何の問題もなく存続しているところです。このクラスで厳しいのなら、もっとほかに廃止になっても文句が言えない区間はごろごろしています。ところが、新幹線開業とともにJRから分離されるので、鉄道を残すならばその分の赤字を地元が負担しないといけません。そこでこの区間の存廃について、北海道と沿線自治体の小樽市、余市町が協議を行ってきました。3者は26日に協議を行い、バスに転換することで合意しました。この区間も廃止になることになったのです。函館線が廃止になったら町から鉄道が消える余市町はともかく、小樽市にとっては鉄道の廃止は一部分だけの問題に過ぎなかったのでしょう。
(参考:共同通信ホームページ https://nordot.app/880285558957457408?c=39546741839462401、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/caa7c6e4d3a077ed89f5e25847ae9f75744d79e9)

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泉北高速に発車メロディー

 泉北は明日26日から、全駅に発車メロディーを導入します。

 発車メロディーをつくったのは、「カシオペア」の元メンバーの向谷実氏。現在は株式会社音楽館の代表取締役です。博物館や運転士訓練用のシミュレータをつくっているほか、鉄道の発車メロディーなどもつくっています。JR九州ではホームドアもつくりました。その向谷氏がこのたび、泉北の発車メロディーをつくることになったのです。

 上りの発車メロディーは3拍子で朝の通勤時間帯や大阪方面への移動を軽やかに感じることのできるメロディーとなっています。一駅一駅がつながっていくようにつくられています。下りは都会的な雰囲気のメロディーです。上り同様、一駅一駅がつながっていくようになっています。光明池は、次が終点であることをイメージしたものになっています。なお、すでに発車メロディーがある光明池、和泉中央は、既存の発車メロディーを変更します。

 中百舌鳥は泉北に行く2番線のみ発車メロディーを導入します。4月以降に導入します。泉北にこれから行くことを表しています。

 また3月24日からは、中百舌鳥を除く各駅改札付近に55インチの情報案内ディスプレイを設置しています。普段は列車の位置やサービス情報、マナー啓発を行っていますが、異常時には遅延情報、振替輸送情報などを表示します。異常時には一部、英語による案内も行います。大きな列車遅延が生じているときは自動音声による案内も行います。
(参考:泉北高速ホームページ www.semboku.jp/wp-content/uploads/2022/03/37b5e9cf764effc4de5bb114a3c4a411.pdf)

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「あをによし」の運行ダイヤ、車内販売メニューが決定!

 4月29日に大阪難波-近鉄奈良-京都間で走り始める「あをによし」ですが、その運行ダイヤと車内販売メニューが決まりました。

 「あをによし」は毎週木曜日を除く、週6日運転します。ただし、ゴールデンウィーク、お盆などの繁忙期は木曜日も休まずに運行することがあります。ダイヤについて説明します。第1便は大阪難波9:22発(休日は9:32発)、近鉄奈良10:09発(休日は10:13発)、京都10:50着(休日は10:49着)です。第2便は京都11:20発、近鉄奈良11:55着です。第3便は近鉄奈良12:10発、京都12:45着です。第4便は京都13:20発、近鉄奈良13:55着(休日は13:54着)です。第5便は近鉄奈良14:10発、京都14:45着です。第6便は京都15:20発、近鉄奈良15:56着、大阪難波16:40着(休日は16:39着)です。なお、「あをによし」の運行に伴い、休日に運行している6本の特急が「あをによし」に置き換わります。大和西大寺10:20発京都行き、京都11:20発、13:20発、15:20発の近鉄奈良行き(京都15:20発は高の原を通過するようになります)、近鉄奈良12:10発、14:10発京都行きの6本です。

 車内販売はスイーツやドリンクが楽しめます。シェラトン都ホテル大阪特製「あをによしバターサンド」、大和醸造クラフトビールなどを楽しむことができます。大和醸造クラフトビールは生樽と瓶の両方があります。「あをによし」グッズの販売もあります。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/daiyamenyuu.pdf)

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「はくたか」の「グランクラス」は座席のみに

 3列シートのグレードの高い座席とアテンダントによるサービスが売りの「グランクラス」。軽食が用意され、アルコールも含めたドリンクを飲むことができます。しかし、一部の列車ではアテンダントによるサービスはなく、単にグレードの高い座席が提供されるだけです。

 これまで北陸新幹線の「はくたか」では、長野-金沢間のみの列車を除いて、アテンダントによるサービスがあり、軽食や飲料のサービスがありました。ところが利用状況を考慮して、10月1日から、「はくたか」のアテンダントによるサービスをなくし、座席のみのサービスにすることになりました。食事や飲み物は事前に駅の売店等で買っておかないといけません。北陸新幹線でアテンダントによるサービスが残るのは「かがやき」だけです。

 これに伴い、「はくたか」の「グランクラス」料金は値下げになります。東京から長野までは9430円から7340円に、富山・金沢は15370円から11190円になります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/20220322_ho01.pdf)

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JRの駅数は4368駅

 2022年は国内で初めて鉄道が開通してから150年という記念すべき年。そこでJRグループは、「JR全駅入場券」セットを発売します。

 「JR全駅入場券」セットは250セット限定。JR6社全駅(4368枚)の硬券タイプ入場券をセットにしたもので、価格は送料込みで税込70万円です。専用のバインダーが付いています。JRの駅には無人駅も多く、現地に行っても入場券を買うことができない駅もあります。その分も含めて入場券を発売するのです。

 なお、駅数は増減することがあります。4368駅は3月2日時点での数字であり、その後の駅の改廃によって変動します。

 「JR全駅入場券」セットは5月中旬から専用ホームページで受け付けます。申込多数のときは抽選を行います。商品の発送は10月14日以降に行います。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116123)

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「ぐんまワンデーパス」、軽井沢まで利用可能に

 群馬県内のJR線のほか(一部他県でも乗車可)、ジェイアールバス関東の長野原草津口-草津温泉間、東武の一部区間、上信電鉄全線、上毛電鉄全線、わたらせ渓谷鐵道の一部区間が1日乗り放題となる、「ぐんまワンデーパス」。2022年度も発売されます。発売期間は3月22日から9月30日まで、利用期間は4月1日から9月30日までです。

 この「ぐんまワンデーパス」ですが、エリアが拡大されました。ジェイアールバス関東の横川-軽井沢間がエリアに加わり、長野県へも行くことができるようになりました(北陸新幹線はこれまで通り、安中榛名までです)。しかし、2021年までの「ぐんまワンデー世界遺産パス」に比べて、450円値上げされています。

 この切符、以前使いましたが、群馬県内の私鉄に乗り潰すときには重宝します。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/gunmaoneday2022/)

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津軽海峡フェリー、50周年記念で2割引

 津軽海峡フェリーはこの2月23日で、前身の道南フェリーから数えて50周年を迎えました。そこで津軽海峡フェリーは3月15日から、50周年記念商品「海割ウォーク」の販売を開始しています。

 今回の「海割ウォーク」の特徴は、徒歩の人が安くなるというもの。本来2460円かかる函館-青森航路が、約2割引の1980円で乗ることができます。個室や指定席といったグレードの高い部屋も、差額を追加すれば乗ることができます。

 ここで「海割ウォーク」の適用条件について説明しておきましょう。対象期間は3月15日から5月31日まで。ゴールデンウィークの4月29日から5月8日の間は除きます。函館-青森間航路限定で、徒歩のみです(バイクや自転車も可)。乗船日の5日前までにインターネット予約及び決済を行います。片道、往復どちらでも構いません。1回の申込で10人まで利用できますが、全員同じ等級を利用することが条件です。
(参考:津軽海峡フェリーホームページ https://www.tsugarukaikyo.co.jp/topics/page/?id=1645764689KpsUx)

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明知鉄道で腕木式信号機体験

 列車が進むことができるのか運転士に知らせるため、鉄道には信号機が備えられています。かつては駅員が人力で動かす、腕木式信号機というものがありました。駅員が操作レバーを上げ下げすると、ワイヤが動いて信号機の腕木が動きます。腕木が横にあるなら赤信号、下に下がっているなら青信号です。

 このような腕木式信号機が現役で使われているところはほとんどありません。津軽鉄道ぐらいで、明知鉄道も信号の自動化で2004年に廃止になりました。ところが、かつて岩村駅で使われていた腕木式信号機は構内線路脇に移されただけで、解体されずに残っています。

 そこで明知鉄道はその腕木式信号機をファンの強い要望で体験用に整備しました。2月末から一般に開放されています。列車の行き来がない10時から15時の間、当日の乗車券または入場券のほか、体験切符300円を買えば体験することができます。貴重な存在となった腕木式信号機のレバー操作を体験することができるのです。
(参考:岐阜新聞ホームページ https://nordot.app/872647766757212160?c=648454265403114593)

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岐阜バス、岐阜川島線を廃止して笠松川島線を開設

 岐阜バスはこの4月1日から、各務原市川島地区へのバスの改廃を行います。これまで名鉄岐阜との間を結ぶ岐阜川島線がありましたが(1958年2月運行開始)、3月31日の運行をもって廃止され、翌4月1日からは笠松駅や松波総合病院との間を結ぶ笠松川島線の運行を始めます。

 笠松川島線は松波総合病院-笠松駅-川島松倉間を1日5往復するもので(休日もダイヤは変わりますが1日5往復します)、笠松駅-川島松倉間の運賃は470円、所要時間は26~29分です。

 なお、笠松川島線についてはキャンペーンを行います。4月1日から10日の間、現金もしくは「ayuca」で支払った場合、全区間1乗車100円になります(子供、障害者は半額)。定期券も4月1日から使えますが、使いかたによってはこのキャンペーンを使ったほうがお得と言うこともあります。
(参考:岐阜バスホームページ https://www.gifubus.co.jp/info/post2726/、https://www.gifubus.co.jp/info/post2741/)

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定期券呈示で「まる乗り1DAYフリーきっぷ」1000円引き

 名鉄は3月24日から、「定期券で楽!トク!通勤定期券ご購入感謝キャンペーン」を行います。

 どういうキャンペーンかと言えば、3月24日から4月30日までの間に通勤定期券(3か月、6か月)を購入した人は、名鉄全線が1日乗り放題となるフリー切符、「まる乗り1DAYフリーきっぷ」が1000円引きになるというもの。5月31日までの間に、弥富と赤池を除く名鉄の有人駅もしくは名鉄名古屋駅サービスセンターで条件を満たす名鉄の通勤定期券を呈示し、通勤定期券購入時にもらった特別割引券を出せば、本来3200円する「まる乗り1DAYフリーきっぷ」が1000円引きの2200円で買うことができるのです。

 このほかにも、名鉄の通勤定期券を持っている人に対する特典があります。駅の駐車場が1か月無料になったり、平日朝夕のラッシュ時以外に使うことのできる「時差・土休日ミューチケット」を安く買うことができたりします。すでに通勤定期券を持っている人でも使うことのできるものもあります。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2021/__icsFiles/afieldfile/2022/03/18/220318teikikencp.pdf)

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神戸市交通局、2000形は3月中に引退&三宮付近バス110円

 神戸市営地下鉄西神・山手線は新型車両の置き換えが進んでいます。そして、最後に残っていた2000形車両も3月中に引退することになりました。2000形は1988年から1989年にかけて北神急行(現:神戸市営地下鉄北神線)の開業に備えて増備された車両で、4編成がつくられましたが、ほかの既存車両同様、置き換えが進んでいます。すでに2日から最後の1編成にラストランヘッドマークを掲出しています。また、4月10、11日には、名谷車両基地において、引退記念イベントが行われます。車両の見学、洗車体験、車両工場見学などができます。22日10時から23日21時の間に申し込み、応募多数の時は抽選となります。値段は中学生以上7200円です(大人1人につき子供1人まで無料)。

 さて話は変わりますが、4月1日から三宮付近で交通系ICカード(「PiTaPa」、「ICOCA」に限らず、「Suica」等でも構いません)を使った場合、市バス大人210円の運賃を110円に割り引きます(現金、磁気カードで払った場合や、子供等の乗車は割引の対象外です)。ただ、割引の対象は三宮から1キロほどの範囲なので、新神戸は割引の対象外となります。
(参考:神戸市交通局ホームページ https://www.city.kobe.lg.jp/a90404/769581657701.html、https://www.city.kobe.lg.jp/a90404/20220316704102.html、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2022/03/20/355372.html)

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船でもVisaのタッチ決済

 南海は一部の駅において、Visaをタッチするだけで列車に乗ることができます。これが3月25日から、系列の船にも拡大します。

 Visaのタッチ決済ができるようになる船とは、和歌山と徳島とを結ぶ南海フェリー。南海同様、12月11日まで実証実験を行います。航路においてVisaのタッチ決済ができるのは、これが日本初のことになります。徒歩で乗船する場合のみ利用可能で、車やバイクに乗って行くときは使えません。乗船するときは、乗船口にある専用読取端末機にタッチします。

 同じ3月25日からは、南海でもVisaのタッチ決済ができる駅が増えます。中百舌鳥と和歌山港の2駅で、どちらの駅にも専用の改札機を用意します。また、Visaのタッチ決済で南海と南海フェリーを乗り継いだときには、事前に切符を買わなくても、自動的に「好きっぷ」の割引運賃(2200円)を適用します。南海のVisaのタッチ決済ができる駅と南海フェリーを同じ日に乗り継ぐことが条件で、鉄道、船ともにVisaのタッチ決済を使わないといけません。大阪発でも徳島発でもどちらの場合でも使えます。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/220310.pdf)

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JRの切符で高速バスに乗車可

 牟岐線阿南以南は列車の本数が少ないので、2019年3月から並行して走る高速バスに乗ることができるようになっています。本来なら大阪への高速バスなので徳島県内だけでの利用はできませんが、阿南-甲浦間に限り、途中での乗り降りができるようになっています。路線バスとして使えるようになっています。

 しかし、JRの切符で高速バスに乗ることはできません。別々にお金を払う必要があります。そこで、徳島バスとJR四国は3月3日、地域における一般乗合旅客自動車運送事業及び銀行業に係る基盤的なサービスの提供の維持を図るための私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例に関する法律第9条第1項の規定に基づき、国交相へ認可申請を行いました。4月1日から実施予定となっています。バス同士ならともかく、バスと鉄道の組み合わせは初めてです。なお、対象となるバス停・駅は、阿南駅、橘営業所(駅は阿南橘)、由岐、日和佐、牟岐、浅川の6か所です。

 この申請は認可されたので、JRの切符(定期券を含みます)でそのまま高速バスに乗ることができます。阿南などで鉄道とバスを乗り継ぐときも、JRの切符でそのまま高速バスに乗ることができるので、乗り換え時の初乗り運賃がいらなくなります。地方で適切な鉄道サービスが使えないところでは有効な手段です。朝夕の通学ラッシュのみ鉄道を走らせ、昼間はバスにするという方法もあるでしょう。バスなら病院など利用者の多いところに寄ることも簡単です。

(追記)
 2023年5月20日から、JR四国と徳島バスとの間で行っている共同経営区間を阿南-浅川間から阿南-阿波海南間に拡大しました。阿波海南最寄りのバス停、海部高校前でもJRの切符で徳島バスに乗ることができます。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2022%2003%2003%2002.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220318/k10013539381000.html、「鉄道ジャーナル」2023年7月号 鉄道ジャーナル社

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「ホームライナー大垣」は貨物線経由&313系8000番台は静岡に

 3月12日のダイヤ改正で、以前にアナウンスがなかった部分についても変化が起きています。新潟地区から115系やE127系が消え、奈良線も103系が消えました。JR貨物にもいろいろ機関車の変更があったようです。

 JR東海にも変化がありました。東海道線名古屋-大垣間のホームライナー、「ホームライナー大垣」はJR西日本の車両が使われます。「しらさぎ」用の681系もしくは683系です。このうち、朝の上りの2本は、名古屋-稲沢間で東海道線に並行して走る貨物線を走ります。先行する普通列車を追い抜くためで、複々線を活用しています。

 中央線名古屋-中津川間に315系が投入されました。2023年度までの2年間で全ての快速、普通列車は315系になるのですが、これまで走っていた車両は廃車になったり、ほかの路線に回されたりします。ここまではすでに公表されていた内容ですが、これまで中央線で走っていた車両はどこに行ったのでしょうか? 元「セントラルライナー」の313系8000番台は、何と静岡に行きました。すでに営業運転にも入っています。

 「青春18きっぷ」で静岡県を通り抜ける人にとってはロングシートから転換クロスシートになるので居住性が大幅に改善されるのですが、静岡に住んでいる人にとっては乗車時間が短いので、乗り降りしやすいロングシートが好まれるとも言われています。このままの座席配置で行くのか、ロングシートに改造するのか、注目されるところです。

(追記)
 313系8000番台が静岡で走るようになったのは、バリアフリー対応の大きなトイレが付いていることを評価したからです。これまで静岡にはトイレのない車両が走ることもあり、トイレの設置を求める声がよく聞かれました。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20220317-2295673/、鉄道ホビダス https://rail.hobidas.com/rmnews/379847/、https://rail.hobidas.com/news/379505/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/01214eba00dd567d687b449f7a7e7d99e3b47917)

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3月16日の地震で東北新幹線一部区間で運転見合わせ、東北線等に臨時快速

 3月16日深夜に起きた地震で東北の鉄道は大きな被害を受けました。東北新幹線那須塩原-盛岡間が運休し、残る東京-那須塩原間、盛岡-新青森間で臨時ダイヤを組んでいます。各駅停車だけで1時間に1本程度(東京-那須塩原間の朝夕は多い)走ります。

 この一部区間で運休している東北新幹線を補うため、臨時列車が走ります。19日から21日の間(22日以降の予定は今のところ決まっていません)、那須塩原-仙台間及び仙台-盛岡間で全車自由席の臨時快速が走ります。那須塩原-仙台間はE653系7両編成が1日2往復、仙台-盛岡間はキハ110系2両編成が1日1往復走ります。途中停車駅は那須塩原-仙台間が新白河、郡山、福島、白石、仙台-盛岡間が小牛田、石越、一ノ関、水沢、北上、花巻です。なお、常磐線も広野-山下間が運休しているため、「ひたち」で行くことはできません。

 東北線以外でも臨時列車は走ります。羽越線では「いなほ5号」、「いなほ10号」が秋田まで延長されます。延長される酒田-秋田間は普通車全車自由席の快速として走ります。途中停車駅は遊佐、象潟、仁賀保、羽後本荘です。なお、「いなほ10号」は本来グリーン車のない4両編成ですが、7両編成に変更されています。

 とは言っても在来線では遅いので、航空機の臨時便の設定もあります。新幹線が復旧するまでは、こうやってしのぐしかないでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp、河北新報ホームページ https://kahoku.news/articles/20220319khn000025.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116801、railf.jp https://railf.jp/news/2022/03/19/203000.html)

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肥薩線の復旧費用は230億円

 2020年7月の豪雨で被災し、八代-吉松間が不通となっている肥薩線。JR九州はその肥薩線の復旧費用の概算を行いました。

 その額は何と230億円。以前の想定を大きく上回る数字です。豊肥線などが大きな被害を受けた2016年の熊本地震の復旧費約90億円を大きく上回ります。JR九州史上最大額です。しかも、この230億円の数字はかさ上げやトンネル工事を必要最小限に抑えたもので、完璧なものではありません。

 人吉市などの沿線自治体は早期の復旧を求めていますが、需要が少なく、慢性的な赤字路線に多額の費用をかけて復旧させることはできません。そこで国交省や熊本県はJR九州の費用負担を軽減することを考えています。線路や鉄橋工事の一部を災害復旧の公共事業として行うことも考えています。球磨川沿いに並行して走る国道と線路を一体的に路盤整備することなどを考えています。このような方法を採ることによって、230億円かかる復旧費を数十億円減らすことを考えています。さらに、改正鉄道軌道整備法を適用させます。国と地方自治体が半分を負担するので、JR九州の実質的な負担額は100億円以下になります。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/590247、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220317/k00/00m/040/142000c)

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「ICOCA」がそのままフリー切符に

 JR西日本は、せとうち観光ナビ「setowa」周遊パスを発売します。岡山県、広島県、山口県、四国エリアで合計12商品を発売します。いずれも4月から利用することができます。

 この12商品のうち、2つは「ICOCA」を使うものです。自動改札機利用の実証実験として、「ICOCA」がそのままフリー切符になる、「(ICOCAでGO)setowa周遊パス」を設定します。

 その商品の名前は「(ICOCAでGO)岡山ウエストパス」と「(ICOCAでGO)広島イーストパス」。スマホの画面を呈示して利用する「岡山ウエストパス」、「広島イーストパス」と同一の内容です。「(ICOCAでGO)岡山ウエストパス」、「(ICOCAでGO)広島イーストパス」を購入したら、利用するまでに、「ICOCA」の番号を「setowa」に登録し、「ICOCA」ポイントサービスの利用登録も行います。利用当日は、「ICOCA」を使って鉄道に乗ります。一旦運賃は差し引かれますが、翌月末に「ICOCAポイント」で還元されます。バスや船など、JR以外の交通機関に乗るときは、たとえ「ICOCA」が利用できる交通事業者であってもチケットの画面を呈示します。

 「(ICOCAでGO)setowa周遊パス」の発売期間は3月1日から6月30日まで、利用期間は4月1日から7月1日まで(6月30日利用開始分まで)です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220225_04_setowa.pdf)

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AI搭載の「みどりの券売機プラス」

 この実証実験はすでに終了していますが、備忘録として残しておきます。

 JR西日本は、2月26日から3月10日までの間、京都駅西口の「みどりの券売機プラス」(1台)において、AIによる自動応対機能を搭載していました。画面に映し出されるキャラクターとの対話を通じて、音声による操作で切符の購入ができるようになります(購入できるのは、乗車券や特急券等、一部の切符に限られます)。なお、このAI搭載の「みどりの券売機プラス」でも、従来通り、利用者自身での操作による利用や、コールセンターのオペレーターの案内に従っての利用もできます。

 このAI搭載の「みどりの券売機プラス」は、うめきた(大阪)地下駅で実用化することを考えているようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220225_05_AI.pdf)

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阪急淡路付近の高架、完成が19年遅れる

 淡路は阪急京都線と千里線が交わる駅。一日中列車が行き交っていますが、高架化の工事が行われています。2008年に着工し、阪急京都線と千里線の線路合計7.1キロを高架化し(淡路など4駅が高架化されます)、17か所の踏切をなくします。

 この高架化工事、当初は2012年度に完成する予定でしたが(と言うことは、本来ならこのころにはすでに高架化が完成していたということになります)、用地買収などの遅れで、2031年度になります。当初の予定から19年も遅れて完成することになります。

 また、高架化工事の事業費が694億円増えて2326億円になりました。大阪市によれば、2016年に神戸市で起きた新名神の橋桁落下事故を受けて、安全対策を強化したとのことです。周辺の土壌汚染や軟弱地盤の対策も必要になり、事業費が増えたのです。なお、この効果か工事は、事業費の8.5%を阪急が、残りを国と大阪市が負担します。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ3D2GM9Q3CPTIL03J.html、大阪市ホームページ https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000160751.html)

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JR東日本、駅の時計を撤去

 小さな無人駅でない限り、駅には時計があります。ところがJR東日本は2021年秋ごろから一部の駅で時計の撤去を進めています。

 どのような駅で時計を撤去するのかと言えば、(1)乗客数が1日1万人未満 (2)老朽化している (3)更新時期が近い のいずれかの条件を満たしているもの。対象となる駅はJR東日本管内1626駅の約3割に当たる約500駅。今後10年間で時計の撤去を進めていくとのことです(一部のみ撤去する駅もあります)。

 ところで、JR東日本によれば、駅の時計は高い正確性が求められるため、特殊なものとなっています。電波時計ではなく、時刻を自動で修正する機能を持っているようです。給電などのために専用の配線もいるので、配線の交換や修理などで年間4億円を使うようです。500駅での時計の撤去が完了すれば、約3億円の節約となるようです。これまでは時計は駅に不可欠なものでしたが、スマホなどが普及した現状では、駅に時計がなくても困る人が少ないので、思い切って時計の撤去を進めているようです。
(参考:「鉄道ファン」2022年4月号 交友社、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/e66bc7b71f06a9a459d5effe14f96589c594312f)

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高速バス名古屋・金沢線ダイヤ改正で金沢駅前直行

 名鉄バス、北陸鉄道、ジェイアール東海バス、西日本ジェイアールバスの4社が共同運行する、高速バス名古屋・金沢線。JRの特急「しらさぎ」のライバルとも言える存在ですが、4月1日にダイヤ改正を行います。

 これまで名古屋・金沢線は金沢市中心部の片町、香林坊、武蔵ヶ辻にも停まっていましたが、4月1日のダイヤ改正でこれらの3つの停留所への停車を止め、金沢駅前に直行することになりました。名鉄バスセンターと金沢駅前との間が最大で15分短縮され、最速3時間38分で結ばれることになりました。これによって金沢の中心部へは乗り換えとなりますが、「しらさぎ」は北陸新幹線敦賀開業によって敦賀での乗り換えが増えることから、問題ではないと考えているのでしょう。むしろ、乗り換えの手間があるとは言え、部分的に新幹線が開業することによって名古屋-金沢間の所要時間が短縮することから、高速バスも競争力の維持のためには金沢までの所要時間を短縮しておいたほうが得策と判断したのでしょう。観光地でもある金沢市の中心部は渋滞しやすいので、それも回避できます。

 また、運賃制度も変わります。利用時期に応じて運賃が変わり、3600円から5500円まで大きく変わります(子供は乗車日にかかわらず2750円均一)。往復割引が消えますので、閑散期でも往復だと現行と同一の7200円、ゴールデンウィークなどの繁忙期だと11000円もかかります。
(参考:名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/793、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/422657)

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TSMC進出で新駅

 以前にも記事にしましたが、熊本にTSMCが進出します。これに合わせて、新駅をつくる話が再浮上しています。

 その場所は豊肥線原水-三里木間。三里木から1キロほど離れた菊陽町図書館付近で、公共施設が集まっているところです。2023年10月には菊陽町総合体育館もできます。

 もともと菊陽町は1999年の熊本国体に合わせて、JR九州にこの付近への駅設置を求めていました。ところが乗降客数が見込めないとして、新駅の話は進みませんでした。しかし、その後も菊陽町の人口は増え続け、この20年で約1.5万人増の4.3万人にもなりました。熊本のベッドタウンとなっているのです。これに加えて原水の北側にTSMCが進出し、今後も人口増加が見込まれます。こういう未来のあるところに駅ができれば、若い世代も定住しやすくなり、車への依存割合も減らせます。そこで菊陽町は再度新駅設置に関する要望書をJR九州に出すことにしたのです。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/566564)

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「瑞風」で岡山へ

 日ごろは山陽線や山陰線を走破する「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。7月2日の1回だけ、岡山県北部を目的地に走ります。

 この岡山への「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、7月から9月にかけて開催される「岡山デスティネーションキャンペーン」を記念したツアーとして走ります。日本旅行が主催する「JR西日本ジパング倶楽部」会員専用のツアーとして走ります。

 1泊2日のツアーですが、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に乗るのは初日の2日のみ。京都を10:22に出て、山陽線、伯備線経由で新見に16:18に着きます。昼食は車内です。食の匠が監修する料理と、岡山県産のドリンクを楽しみます。新見からは「瑞風バス」で津山に行きます。ザ・シロヤマテラス津山別邸に泊まります。2日目は引き続き「瑞風バス」で鶴山公園、勝山町並み保存地区、吹屋を巡り、岡山から新幹線に乗って新大阪に戻ります。すでに3日から発売を開始していて、値段は1人24~27万円です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220221_05_mizukaze.pdf)

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QRコードの切符なら名古屋-伊勢志摩間往復2000円

 近鉄がQRコードを活用した切符を発売することは以前に記事にしましたが、明日3月14日から発売を開始します(利用は17日からです)。近鉄はこのQRコードの切符のために販売WEBサイト、「きんてつチケットEモール」を立ち上げました。このWEBサイトで切符を買い、クレジットカードで決済を済ませ、駅の自動改札機ではスマホのQRコードをかざして乗車します(パソコンでの利用はできません)。

 さて、QRコードを使った切符は4種類発売されます。三重交通の伊勢・二見・朝熊のバスにも乗ることができる「伊勢神宮参拝デジタルきっぷ」(大人3800円、子供1900円)、志摩スペイン村の引換券がついている「志摩スペイン村満喫デジタルきっぷ」(大人7100円、子供4000円など)、レンタカーの割引がついている「伊勢志摩レンタカークーポン付デジタルきっぷ」(大人3800円、子供2400円)、そして200枚限定発売の「<スタート記念!>伊勢志摩往復デジタルきっぷ」(大人2000円、子供1000円)です。「<スタート記念!>伊勢志摩往復デジタルきっぷ」は近鉄名古屋-松阪・伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・鵜方・賢島間の往復乗車券で、2日間有効です。当日でも購入できます。松阪への単純往復でも元が取れます。なお、いずれの切符も特急券はついていませんので、別に買う必要があります。御注意ください。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/QRkippu0311_.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/senden/Railway/eticket/faq/)

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えちごトキめき鉄道と北越急行、経営統合か?

 新潟県には2つの第三セクター鉄道があります。えちごトキめき鉄道と北越急行で、新潟県はえちごトキめき鉄道の93%、北越急行の55%の株式を保有しています。

 ところが、ほかの鉄道同様、新型コロナウイルスの影響で両社の経営は悪化しています。旅客数が減ったためで、2020年度の最終赤字はえちごトキめき鉄道が4.3億円、北越急行が7.7億円の最終赤字です。2021年度はさらに増える見通しです。新潟県は2月定例会で両社合わせて10億円の補助をすることを決めています。

 その両社に経営統合の話が出ています。2月定例会の建設公安委員会で明らかになったものです。経営統合するとかえって両社の寿命が短くなると言う見解もあり、今後どうなるかは分かりませんが、注意しておいたほうが良いでしょう。
(参考:新潟日報ホームページ https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/36053)

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「PASMO」で「京急全線1日フリーパス」が2000円

 京急は3月12日から、「PASMO」限定のフリー切符を5種類発売します。

 今回発売されるフリー切符は、「京急全線1日フリーパス」、「京急線・京急バス1日フリーパス」、「東京周遊パス(TOKYO DAYTRIP PASS)」、「羽田空港発着 地下鉄1DAYパス」、「みなとみらいきっぷ」です。いずれも自動券売機では発売せず、有人改札窓口での発売となります(ただし、いずれの切符も泉岳寺では売りません)。いずれも通年での発売です。

 それでは、各フリー切符の概要と金額について説明していきましょう。「京急全線1日フリーパス」は京急全線が1日乗り放題となるもの。京急が全線フリーパスを通年で発売するのはこれが初めてです。大人2000円、子供1000円です。「京急線・京急バス1日フリーパス」は京急のほか京急バスにも24時間乗り放題となるもの。24時間以内なら2日にわたって使うこともできます。大人3000円、子供1500円です。「東京周遊パス(TOKYO DAYTRIP PASS)」は発売駅から泉岳寺までの往復と、都営地下鉄・東京メトロの1日フリー切符がセットになったもの。発売駅によって値段が変わり、横浜からの場合大人1350円、子供680円です。「羽田空港発着 地下鉄1DAYパス」は「東京周遊パス(TOKYO DAYTRIP PASS)」 の羽田空港発着版。大人1400円、子供700円です。「みなとみらいきっぷ」は発売駅から横浜までの往復と、みなとみらい線の1日フリー切符がセットになったもの。発売駅によって値段が変わり、品川からの場合大人910円、子供460円です。なお、これに合わせて「PASMO」を新規購入する場合は別途デポジット500円がかかります。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2021/20220310HP_21154IT.html)

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EF67、3月で引退

 山陽線の八本松-瀬野間はセノハチと言われ、急坂とカーブが続く区間です。東に向かう貨物列車には、後押し用の補助機関車が必要です。

 その補助機関車の名前は、EF67。ほかの機関車を改造してつくられ、西条-広島貨物ターミナル間だけを走り続けてきました。本来直流の機関車は青色に塗られますが、EF67は広島県の木がモミジであることから赤色に塗られました。

 EF67は8両つくられ、40年の間、西条-広島貨物ターミナル間を走ってきましたが、老朽化によりすでに7両が引退し、残るは1991年に改造された1両だけです。しかしその1両もすでに2月中旬に定期運用から外され、3月に引退するようです。

 後継は専用の車両ではなく、EF210の一部に補助機関車の機能をつけて対応します。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/1936e24bb3946e2e8309a2eaf3b21d100ec7bf32)

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新潟県、信越線の高速化を再検討?

 新潟県は上越新幹線と北陸新幹線の2つの新幹線が通っていますが、新潟市と上越市などのように、この2つの新幹線の間を行き来するのは不便です。

 そこで以前からあるのが、上越新幹線と北陸新幹線に挟まれた区間を高速化する構想。新潟県は2009年に信越本線直行特急のあり方検討委員会というものを設置しました。このときはフリーゲージトレインを使うのが有力で、採算も取れるとの結果でしたが、肝心のフリーゲージトレインは実用化できませんでした。この現状を踏まえて新潟県は、お金をかけてミニ新幹線をつくるか、あるいは在来線の高速化で済ませるのか検討をするものと考えられます。

 なお、この3月12日のダイヤ改正で信越線の特急、「しらゆき」は減便されます。少しぐらいの改良では大きな効果はないでしょう。羽越新幹線をつくって上越妙高と長岡の間をフル規格新幹線で結べば効果はあるでしょうが、お金がかかってしまいます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/115896)

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貨物列車の重さは旅客列車の88倍

 貨物列車は旅客列車に比べて重たく、線路に負担がかかると言われています。それでは、どれぐらい重たいのでしょうか? 北海道新聞が試算を行いました。

 試算は列車の重さと運行本数から計算しています。北海道新幹線の開業によりJR北海道から分離された後も貨物列車が走る函館線五稜郭-長万部間で試算したところ、貨物列車による線路への重量の負担が旅客列車の約88倍に上ることが明らかになりました。

 この数字が出たのは七飯-大沼間の藤城経由です。この区間は下りの貨物列車とごく一部の旅客列車が走ります。北海道新幹線前は全ての特急列車が走りましたが、北海道新幹線開業後は新函館北斗を通る必要があるため下りも仁山経由を走ることになりました。藤城経由で走る旅客列車はたったの3本(3月12日ダイヤ改正以降の数字)。この程度なら、北海道新幹線が開業して「北斗」が廃止になったら、わざわざ維持させる必要はありません。どちらか一本のみになることも考えられます。

 さらに言えば、あまりのローカル需要の少なさから、函館-新函館北斗間を除いて貨物専用鉄道になるという話もあります。こうなったら、貨物輸送のことだけを考えてルートを選ぶことができますので、勾配の緩い藤城経由と渡島砂原経由を残し、仁山経由(新函館北斗以北)と駒ケ岳経由を廃止にするというアイデアも出てきます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/649128)

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茅野-長野間にE353系3両編成の特急

 2022年春には善光寺御開帳、諏訪大社の式年造営御柱大祭、穂高神社の式年遷宮が行われます。これに合わせて、JR東日本長野支社はいろいろな臨時列車を走らせます。

 まず、茅野-長野間には、特急「信州」を走らせます。長野と諏訪とを直通する特急列車は約6年ぶりのことです。「信州」はE353系の3両編成で、全車指定席です。運転日は4月23、24、29、30日、5月1、7、8、28、29日、6月4、5、11、12日の13日間で、運転日は1日2往復します。ただ列車によって所要時間は大きく変わり、最速は茅野-長野間1時間41分ですが、一番遅いのは2時間55分もかかります。4月16、17日、5月21、22日、6月18、19日には富士見-長野間に全車指定席の快速、「リゾートビュー諏訪湖」が走ります。HB-E300系の2両編成です。

 5月の穂高神社の式年遷宮に合わせて、松本-穂高間に臨時列車が走ります。運転日は4月29、30日、5月1、7、8日の5日間で、松本-穂高間を2往復します(うち1本は快速、残り3本は普通)。E127系2両編成です。

 篠ノ井線塩尻-西条間は今年2022年、開業120周年を迎えます。これを記念して、6月25、26日に快速「篠ノ井線120周年号」が走ります。12系客車3両をELで挟んで走り、全車指定席です。運転区間は「篠ノ井線120周年1号」が松本→西条間、「篠ノ井線120周年2号」が西条→塩尻間、「篠ノ井線120周年3号」が塩尻→長野間です。

 このほかにも観光列車の運転が用意されています。

(追記)
 善光寺の御開帳は本来、2021年に行うものだったのですが、新型コロナウイルスの影響で1年延期されていました。また、参拝者を分散させるため、御開帳の期間を1か月長くして、6月29日までとします。感染状況によっては、途中で中止になることもあります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/nagano/20220221_na01.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220403/1000078598.html)

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西鉄のサイクルトレイン、3月26日から本格実施

 2021年10月から12月にかけて行われた、西鉄のサイクルトレイン。3月26日から本格実施されることになりました。

 西鉄のサイクルトレインは、3月26日からゴールデンウィーク、お盆、年末年始を除く休日のみ行います。西鉄福岡(天神)発6:23から16:00、大牟田発10:23から21:24の特急(「水都」を含みます)が対象で、西鉄福岡(天神)発は20本、大牟田発は23本が該当します。

 今回の本格実施からは事前予約が必要となります。自転車の利用者とそれ以外の人との混雑緩和を図るためで、LINEを使って事前予約します。予約は利用日の1か月前から出発の10分前まで受け付けます。全ての車両に自転車を持ち込むことができますが(予約時に乗車する車両が指定されます)、1両あたり2台までです。持込料金も設定され、運賃のほかに300円必要です。乗車時は駅窓口にあるQRコードを読み込み、表示された乗車券を駅員に呈示します。
(参考:西鉄ホームページ https://www.nishitetsu.co.jp/release/2021/21_096.pdf)

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神戸電鉄、3月12日ダイヤ改正で細々と減便や区間短縮

 神戸電鉄も3月12日にダイヤ改正を行います。

 神戸電鉄は従来から利用者が減少傾向にあり、しかも新型コロナウイルスの影響でさらに利用者が減少しているため、運転本数や運転区間、列車種別の見直しを行います。特に利用者が大幅に減っている深夜においては最終を最大約30分繰り上げ、保守作業の時間を確保します。

 もう少し具体的に見ていきます。平日朝、有馬・三田線の三田発上り特快速1本を急行に変更します。特快速は2本になります。同じく平日朝、粟生線の粟生発上り急行2本と小野発上り急行1本を準急に変更します。これにより粟生線の急行はなくなります。このほかにも列車種別の格下げは行われます。

 本数の減便や区間短縮は朝夕のラッシュ時や夜間を中心に行います。昼間の本数が大きく減るというような目立った減便や区間短縮はないですが、細々と減便や区間短縮がなされます。
(参考:神戸電鉄ホームページ https://www.shintetsu.co.jp/release/2022/220209.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/115336)

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富士急、3月12日「フジサン特急」復活

 富士急も3月12日にダイヤ改正を行います。

 どうしても3月12日のダイヤ改正は全国的に減便などの暗い話題が目立ちますが、富士急には明るい話題があります。2020年4月から「フジサン特急」は運休していましたが、この3月12日のダイヤ改正から、休日に限りますが「フジサン特急」は運行を再開します。休日は「フジサン特急」を含めて1日8往復運転します(平日は「フジサン特急」は走らないので、1日5往復のままです)。なお、「富士山ビュー特急」は1日2往復のまま変わらず、観光列車の「富士登山電車」は引き続き運休します。

 平日。休日ともに終電の繰り下げも行います。下りの最終は大月22:52発河口湖行きから大月23:10発河口湖行きになります。これにより、新宿22:00発の特急に乗っても最終に間に合います。上りの最終(中央線への接続なし)、最終の1本前(新宿方面への最終に接続します)も20分ほど繰り下がります。

 話は変わりますが、企業再編の影響で富士急の名前が変わります。4月1日に鉄道事業を分社化し、富士山麓電気鉄道になります。富士急が1926年に創立したときの社名、富士山麓電気鉄道が復活するのです。なお、路線名は従来のまま、富士急行線のままです。
(参考:富士急ホームページ www.fujikyu-railway.jp/upload/file/220312kaisei(1).pdf)

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秩父鉄道、12日から急行料金当分無料

 私鉄の急行は無料のことが多いですが、秩父鉄道の急行は有料です。大人が210円、子供が110円です。

 ところが秩父鉄道は3月12日から、「PASMO」を導入します。これを記念して、3月12日から当分の間、急行料金を無料化し、乗車券のみで乗車できるようにします。すでに3月12日以降の急行券を持っている人は、手数料なしで払い戻しします。

 急行料金が無料になるのは当分の間とのことですが、そのまま消えてしまうことでしょう。急行料金をなくすことによって、鉄道を利用しやすくするのが狙いのようです。
(参考:秩父鉄道ホームページ https://www.chichibu-railway.co.jp/blog/news/20220301-2/)

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「PASPY」は2025年3月までに廃止

 広島の路面電車やバスに乗ることのできるICカード、「PASPY」。2008年にサービスを開始しました。ところが以前に記事にした通り、廃止されます。機器が老朽化したため更新が必要になってくるのですが、それには多額の費用がかかるので、「PASPY」そのものを廃止することにしたのです。

 さて、「PASPY」を使っている会社はどうするのでしょうか? 対応は2つに分かれます。広電は2024年10月(予定)に新しい乗車券システムを導入します。スマホに表示されたQRコードや専用の新たなICカードを使ったABT方式と言われるものです。ABT方式は利用者の情報を車載器ではなくクラウドサーバで管理します。現在のICカードシステムでは車載器で運賃計算やICカードへの情報の書き込みを行いますが、このABT方式では車載器は利用者の情報を読み取るだけで、それ以外の処理はクラウドサーバで行います。システムの費用が安くなるのがメリットで、ABT方式が商用化されるのは国内で初めてです。

 その広電が導入する新乗車券システムでは、どうやって乗車するのでしょうか? まず乗車前にスマホやパソコンで会員登録をする必要があります。会員登録をするときには、クレジットカードまたは銀行口座の登録が必要です。会員登録をすれば、スマホやパソコンからチャージや定期券の購入ができます。利用履歴を見ることもできます。路面電車やバスを利用するときは、乗車時及び降車時にスマホに表示させたQRコードを車載器にタッチします。スマホを持っていない人は、スマホの代わりに専用の新たなICカードをタッチします。新しい乗車券システムでは、定期券やいろいろな割引制度にも対応させます。時間帯や曜日によって運賃を変えることもできます。

 これに対してアストラムは、2024年度に「ICOCA」及び「ICOCA定期券」を導入します。広電の新しい乗車券システムは地元の人でないと使えず、出張や観光などでたまに広島を訪れる人には使いづらいです。これに対してアストラムは素直に「ICOCA」を導入するので、広島に住んでいる人でなくても使えます(沿線に用事のある人がどれくらいいるかはともかくとして)。ある意味、広電は大きいので、独自のシステムを開発することができるのでしょうか?
(参考:PASPYホームページ https://paspy.jp/news_20220304/、広島電鉄ホームページ https://www.hiroden.co.jp/topics/2022/0304-newticketingsystem.html、広島高速交通ホームページ astramline.co.jp/220304_icoca.donyu.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC042P10U2A300C2000000/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116254)

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大井川鐵道のSL、ゴールデンウィークまで運転予定なし&1000円に値上げ

 大井川鐵道はSLが恒常的に走る鉄道として知られています。原則として毎日走る鉄道として知られています。

 ところがその大井川鐵道、SLが全く走っていません。次に「きかんしゃトーマス」が走るのはゴールデンウィーク、それ以外のSLは5月まで運行の予定がありません(6月以降の予定は決まっていません)。なぜでしょうか?

 実は、稼働することのできるSLが少ないのです。大井川鐵道は動態保存のSLを4両保有していますが、修繕中であったり検査中であったりするため、走ることができるのは1両だけです。SLはどれも古いのでいつ故障してもおかしくはありません。いい話があれば手に入れるのはそのためです。状態が良ければ走らせることができますし、悪ければ取り替え用の部品として使うこともできます。新型コロナウイルスの影響でSLに乗る観光客も少ないですし、無理にフル稼働する必要もないでしょう。

 なお、大井川鐵道は4月1日からSL急行料金を値上げします。820円から1000円に値上げされます(子供は半額)。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220211-OYT1T50083/、大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/sl/schedule、https://daitetsu.jp/archives/112633)

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沖縄は車しか交通手段がないので旅行に行けない?

 モノレール1本だけしか鉄道がない沖縄。観光地に行くのも公共交通機関では不十分で、レンタカーを借りないと自由に行くことはできません。この不便さが、沖縄に行く若者の旅行者を減らしているという研究調査があります。

 研究調査を行ったのは、沖縄振興開発金融公庫とJTB。2021年10月にオンラインで沖縄を除く全国の18~54歳、1800人にアンケートを行いました。それによれば、レンタカーの運転に抵抗がない人は40歳以上が53.8%であったのに対して、これからの旅行市場を牽引すると言われる30代までは37.7%に減りました。また、18~25歳に絞って言えば、運転免許がないので、レンタカーを利用できない人が31.6%もいました。車の値段は結構上がったのに給料はなかなか増えないですし、東京など大都市では車がなくても過ごせます。昔のように女の子にもてたいために車を買うと言うこともなく(そもそも給料が安くて車が買えません)、都会に住む若者にとって車が必需品ではなくなっています。

 そして、自分もしくは同行者がレンタカーを借りて運転することができるかどうかによって、沖縄旅行に行きたいと思う割合が変わります。自分か同行者が運転できる場合は沖縄に行きたいと思う人は半数以上に上りました。しかし、運転免許がなかったり、レンタカーの運転に自信がなかったりした人の場合は、沖縄に行く予定がないと答える割合が高くなりました。

 また、第二次世界大戦の悲しい歴史がある沖縄は、修学旅行先にもよく選ばれています。しかし、修学旅行で沖縄を訪れた人がリピーターとなって再び訪れるわけではありません。観光や結婚式で沖縄を訪れた人は、再び沖縄に行きたいと思う人が高いようですが、修学旅行だけだとそう思わないようです。これは若い人も中高年も同じ傾向を示しているようです。修学旅行で行くことはいいきっかけになるはずですが、何かあったのでしょうか?
(参考:沖縄タイムスホームページ https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/911927)

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JR西日本やJR九州で割引切符見直し

 全国の鉄道で値上げの話が出ていますが、JR西日本やJR九州でも値上げの話があります。とは言っても、いろいろ手続きがややこしい正規の運賃が上がるわけではありません(本来は、普通列車を利用する人が少ない地方路線を中心に運賃の値上げを行うべきですが)。割引切符を見直すことで対応します。

 見直しの対象が多岐にわたり、網羅できないほどですが、簡潔に書きます。夏に九州新幹線までサービスエリアを延伸する予定の「EXサービス」は、山陽新幹線(京都と山陽新幹線にまたがる利用を含む)の発売額の見直しを行います(新大阪を基準にすると、東広島以遠が値上げの対象です)。「EXサービス」が九州新幹線に延伸する日に合わせて実施します。例えば、「EX早特」の新大阪-博多間は12000円から13140円になります(普通車指定席、平日の場合)。値上げ対象外の名古屋-博多間は14460円なので、名古屋と新大阪の差は1320円しかありません。九州新幹線で完結する区間も、値上げします。「九州ネット早特7」の博多-熊本間は3200円から3800円になります。

 「e5489」専用の切符については、4月1日利用分からゴールデンウィーク、お盆、年末年始に使えないものが出てきます。新大阪-鹿児島中央間などに設定されている「スーパー早特きっぷ」などです。山陽新幹線「こだま」(新大阪-博多間)に6100円で乗ることができる「おとなびWEB早特」は、9160円になります。6100円なら5時間かかっても文句は言えない激安の切符ですが、9160円になるとありがたみはかなり薄れます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220218_05_EX.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220218_04_ticket.pdf、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/info/list/__icsFiles/afieldfile/2022/02/18/220218_waribiki_minaoshi.pdf)

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JR西日本、利用者が極めて少ない区間の収支を公表へ

 JR西日本には、需要が少ない路線があります。それらの区間の収支についてJR西日本は、4月に公表する方針です。

 公表する対象の路線は2019年度の輸送密度が2000人以下の17路線30区間。これらの路線は当然赤字でしょうが、赤字だから鉄道の存在価値がないということではありません。利用者が極めて少ないからです。鉄道はインフラにお金がかかるので、一定の利用者がいないと、固定費ばかりがかかり、バスのほうが効率が良いということになってしまいます。

 それでは、公表する対象の17路線30区間とはどこでしょうか? JR西日本は毎年輸送密度を公表していますが、路線によってはさらに細かく区間に区切って、輸送密度を発表しています(2020年度は2019年度に比べて、区間の分けかたが若干細かくなっています)。同じ路線でも区間によって、輸送密度が大きく変わるところがあるのです。つまり、区間ごとに見ていかないといけないのです。

 さて、公表する対象の17路線30区間は次の通りです。小浜線(2019年度の輸送密度は991人、以下同じ)、越美北線399人、大糸線南小谷-糸魚川間102人、山陰線城崎温泉-浜坂間693人、浜坂-鳥取間921人、出雲市-益田間1177人、益田-長門市間271人、長門市-小串間及び長門市-仙崎間351人、関西線亀山-加茂間1090人、紀勢線新宮-白浜間1085人、加古川線西脇市-谷川間321人、姫新線播磨新宮-上月間932人、上月-津山間413人、津山-中国勝山間820人、中国勝山-新見間306人、播但線和田山-寺前間1222人、芸備線備中神代-東城間81人、東城-備後落合間11人、備後落合-備後庄原間62人、備後庄原-三次間381人、三次-下深川間888人、福塩線府中-塩町間162人、因美線東津山-智頭間179人、木次線宍道-出雲横田間277人、出雲横田-備後落合間37人、岩徳線1246人、山口線宮野-津和野間678人、津和野-益田間535人、小野田線444人、美祢線478人です。新型コロナウイルスの影響がほとんどない2019年度と比較させることによって、これらの路線の需要が新型コロナウイルスの感染が広がる前から極めて少なかったことを明らかにしています。新型コロナウイルスの影響で急に利用者が減ったのではなく、元々少なかったことを明らかにしています。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20220217-OYO1T50007/、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/jrwest2000/)

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