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肥薩線の復旧費用は230億円

 2020年7月の豪雨で被災し、八代-吉松間が不通となっている肥薩線。JR九州はその肥薩線の復旧費用の概算を行いました。

 その額は何と230億円。以前の想定を大きく上回る数字です。豊肥線などが大きな被害を受けた2016年の熊本地震の復旧費約90億円を大きく上回ります。JR九州史上最大額です。しかも、この230億円の数字はかさ上げやトンネル工事を必要最小限に抑えたもので、完璧なものではありません。

 人吉市などの沿線自治体は早期の復旧を求めていますが、需要が少なく、慢性的な赤字路線に多額の費用をかけて復旧させることはできません。そこで国交省や熊本県はJR九州の費用負担を軽減することを考えています。線路や鉄橋工事の一部を災害復旧の公共事業として行うことも考えています。球磨川沿いに並行して走る国道と線路を一体的に路盤整備することなどを考えています。このような方法を採ることによって、230億円かかる復旧費を数十億円減らすことを考えています。さらに、改正鉄道軌道整備法を適用させます。国と地方自治体が半分を負担するので、JR九州の実質的な負担額は100億円以下になります。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/590247、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220317/k00/00m/040/142000c)

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Comments

運行費用面も含めてしっかりと人吉市や八代市、熊本県はJR九州と議論してくれると良いと思います。

沿線の利用者にとっても観光客にとっても利用しやすい形態での交通網の整備をお願いしたいところです(鉄道であってもバスその他であっても)。

運行経費が必要ならば自治体が負担する必要もあるでしょう。
制度が不十分ならば政府・国土交通省に働きかけてても良いでしょう。

どの形態であっても公共交通を一から作り上げるつもりで取り組んでもらいたいです。

Posted by: まつり | 2022.03.20 08:25 AM

 まつりさん、おはようございます。

* どの形態であっても公共交通を一から作り上げるつもりで

 肥薩線はあまりにも需要が少なすぎるので、JR九州に全てを押しつけることはできません。しかも、九州道がすでにあるので、よほどのものをつくらない限り、都市間輸送には使えません。

 地元民だけのローカル輸送なら鉄道にこだわる必要もなく、バスできめ細かな輸送をしたほうが良さそうですが、鉄道が必要なら熊本県や地元自治体は運営経費に至るまでかなりの負担が求められるでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2022.03.21 06:53 AM

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