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April 2022

地下鉄の駅は防空壕になる?

 大阪市は3月29日付けで、99あるOsakaMetroの地下駅を、武力攻撃時の避難場所に指定しました。

 元々大阪市は、国民保護法の規定により、地下や堅牢な建築物等を有事における避難施設として指定しています。ただ、これらの施設は市民に知られていないことも多く、アピール効果を高めるため、地下鉄の駅を避難施設に指定することにしたのです。この指定によって、大阪市の避難施設は607か所になり、人口カバー率は135%にもなりました。

 ちなみに松井大阪市長によれば、地下の施設は基礎が堅牢であるため、核兵器はともかく、ミサイルなら対応できるようです。実際に避難施設に駆け込まないといけない事態がないに越したことはないですが、いざというときのために準備することは考えておかないといけないでしょう。

 ちなみに、第二次世界大戦のとき、大阪の地下鉄は、空襲からの避難に使われたという話があります。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2022/04/09/356071.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/special/koe-senso/?id=2544&tag=70)

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水陸両用バスに乗ってきました

 今日(4月30日)、名古屋の水陸両用バス、「名古屋マリンライダー」に乗ってきました。

 

 急遽「名古屋マリンライダー」に乗ることを思いついたので、インターネットで予約することはできず、名古屋港の乗り場に直接行く。地下鉄名古屋港駅を出て信号を渡ったところにある建物で切符を売っている。乗船名簿が必要なためか、住所、氏名、年齢、電話番号などを記入し、クレジットカードで支払う。夕方(名古屋港16:55発)の最終便なので、直前でも購入することができた。少し離れたところにあるバス乗り場に発車10分前に行くように言われ、チケット売り場を出る。

 時間になったので、バス乗り場に着く。車輪の上に車体が載っているので、通常のバスより車高が高い。検温を行い、救命ジャケットを着てからバスに乗る。家族連れが多く、定員(運転士、ガイドを除いて40人)の半分程度の乗りだ。時間になり、バスは走り出した。車高が高いので、通常のバスよりは安定性が悪い。また窓がないので、少し寒い。救命ジャケットがちょっとした防寒具になる。

 バスは名古屋港の北側をぐるっと回り、名古屋港少年少女ヨットトレーニングセンターから海に入る。海に入る前にはガイドから注意事項の説明がある。遊覧船の事故があったばかりだから、説明は詳しく行われている。海に入ると今まで締めていたシートベルトを外すように言われたのは意外だった。いざというときに脱出できなくなるかららしい。海に入る時点で最終的な天候のチェックを行う。風がきつかったのでどうなるか心配であったが、無事海に入ることができた。風が強いためか波が立っていて、揺れる。少しだがしぶきが船に入ってくる。

 「名古屋マリンライダー」は運河や港を少し回っただけで、陸地に戻ってきた。しかし、バスはすぐには動かない。海水に漬かったため水で洗わないといけないからということと、藻が絡んでバスが動けなくなってはいけないからということである。そのあたりの処理をしっかりしてから、バスは再び陸上を走り、出発地点に戻った。

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「ななつ星in九州」、車両もコースもリニューアル

 豪華観光列車の「ななつ星in九州」ですが、2022年秋に大きく生まれ変わります。車両もコースもリニューアルをするのです。

 これまで「ななつ星in九州」の定員は最大14室30人でしたが、リニューアルにより最大10室20人とします。2号車はこれまで食事などを楽しむことができましたが、ここをサロンとします。乗客が出合い、語らう場になります。車内アクティビティ等にも使われます。2号車には本格的な茶室もあります。九州各地の銘茶を中心に揃えます。隣の3号車には九州各地の様々な工芸を見ることができたり、オリジナルグッズを買うことができたりするギャラリーショップがあります。同じ3号車には専属のバーテンダークルーがいるバーラウンジもあります。なお、定員が減ることにより、食事スペースは1号車のラウンジカーだけで対応できるようです。

 10月からはコースも大きく変わります。3泊4日コースは季節によってコースが変わります。10~12月は霧島(これまで通らなかった吉都線を通ります)、2023年1~3月は雲仙です。雲仙コースは南九州には行かず、熊本からフェリーで島原に渡ります。熊本-熊本港間、島原港-雲仙-諫早間はバスでの移動です。1泊2日コースは初めて南九州を走ります。ぐるっと九州を一周します。

 このようなリニューアルに伴い、値段も変わります。「スイート」2人1室利用時の1人当たりの金額は、1泊2日コースでも65万円します。3泊4日コースになると雲仙が115万円、霧島が125万円します。一番高級な「DXスイートA」だと170万円します(3泊4日霧島コース)。あまりにも高すぎてどうでもいいぐらいの値段です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/04/08/220408_nanatsuboshi_reborn.pdf、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/nanatsuboshi2022/)

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肥薩線、鉄道での復旧を目指す?&並行して走る路線バス

 2020年7月の豪雨で被災して八代-吉松間約87キロが運休している、JR九州の肥薩線。被害が甚大なので、復旧させるのに235億円(以前の記事から若干上がっているようですが)かかると言われています。それにもかかわらず、国、熊本県、JR九州の三者は鉄路での復旧を目指しているようです。

 その志の高さは賞賛すべきことかもしれません。しかし、肥薩線が鉄路を維持すべき路線かどうかというのは怪しいところです。と言うのも、災害から2年近く経つにもかかわらず、代替バスはありません。一部区間(八代-葉木間、一勝地-人吉間)でタクシーでの輸送を行っているだけです。なお、このタクシー輸送ですが、ゴールデンウィーク中は運休します。平日の5月2日、6日も運休です。学校が休みになるのでしょうか?

 その肥薩線ですが、路線バスが走っています。八代市役所前-八代駅前-坂本駅前間は1日10往復(休日は6.5往復)、神瀬福祉センターたかおと前(白石の近く)-人吉産交間は1日4.5往復(休日も同じ)あります。地元の人のためなら、こちらのバスに補助を出して拡充したほうがよほど有意義です。
(参考:南日本新聞ホームページ https://nordot.app/890066353354620928?、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/info/list/__icsFiles/afieldfile/2022/04/19/hisatsusen.pdf、八代市ホームページ https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00312859/index.html、球磨村ホームページ https://www.kumamura.com/gyousei/2016/04/1353/

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西九州新幹線で博多-長崎間、5520円

 9月23日に開業する西九州新幹線の運賃、特急料金が発表されました。

 まず運賃については、長崎線とほぼ並行して走る諫早-長崎間については、長崎線の営業キロをそのまま使います。長崎線から外れたところを走る武雄温泉-諫早間は、建設キロを営業キロとします。武雄温泉-長崎間は69.6キロとなります。運賃は1310円です。

 自由席特急料金は3ランクに分かれます。(1)隣接駅間及び新大村-長崎間 (2)武雄温泉-新大村、諫早間、嬉野温泉-諫早間 (3)武雄温泉、嬉野温泉-長崎間 です。自由席特急料金は(1)が870円、(2)が1260円、(3)が1760円です。指定席の場合は(1)と(2)が1790円、(3)が2290円です。繁忙期はそれぞれ200円ずつ高くなります。

 西九州新幹線「かもめ」と門司港-博多-武雄温泉間を運転する在来線リレー特急の「リレーかもめ」を武雄温泉で改札を出ずに乗り継いだ場合には、割引がなされます。新幹線と在来線の特急料金を1割引して合算した額となります。その結果、現在5060円(自由席)の博多-長崎間は、5520円になります。意外なことに460円しか上がらないのです。指定席(通常期)の場合も、5590円から6050円に460円上がるだけです。意外と値上げ幅は小さいです。

 もっとも、博多-長崎間を正規料金で乗るような人はめったにいません。正規料金よりも重要なのは、「2枚きっぷ」や「九州ネットきっぷ」の値段がどうなるかです(現在、当日でも予約可能な「九州ネットきっぷ」(指定席)の値段は3150円です。正規料金より4割以上安いです)。これが分からないと値上がり幅が大きいのか大したことはないのか、判断がつきません。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/04/27/220427_nishikyushu_unchinryoukin.pdf、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220427/k00/00m/020/305000c)

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5月2日から「ラピート」、平日も全便運転再開

 新型コロナウイルスの影響により鉄道の需要は大きく減少していますが、特に大きく減っているのは国際空港への有料アクセス列車。南海で言えば「ラピート」が該当します(無料の空港急行は、沿線住民の足にもなりますので、「ラピート」ほど極端には減りません)。そこで南海は、2020年4月24日から一部の「ラピート」を運休させていました。

 ところが、関空を利用する人が増加傾向にあることや、ゴールデンウィークでその利用が増えることが予想されることから、平日についても5月2日から全便の運転を再開することにしました(休日はすでに2021年10月30日から全便の運転を再開しています)。運休する「ラピート」がなくなるのです。運転再開初日の5月2日には、これまで運休していた14本に乗った人に、南海ノベルティグッズのプレゼントがあります。堺-岸和田間で配付します。

 ただし、2021年5月22日のダイヤ改正で、日中の「ラピート」が減っています。毎時2本から毎時1本に減っているのです。その意味では、元の状態に完全に戻ったわけではありません。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/220421.pdf)

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N100系に6種類のシート

 2023年に登場するN100系は、「スペーシア」の名に恥じない豪華な特急です。そのN100系のシートバリエーションが発表されました。浅草側の6号車から順に紹介していきます。

 一番浅草側にあるのは、7人個室のコックピットスイート。私鉄特急最大の11平方メートルの個室で、前方と側面の窓からの景色を楽しむことができます。ソファーやテーブルは固定されていないので自由に動かすことができますが、急ブレーキのときに動かないよう工夫がなされています。その後ろにあるのが、4人個室。4部屋あります。コの字型のソファーと可変テーブルがあり、レイアウトの変更ができます。3~5号車に合計130席あるのが、スタンダードシート。現在の「スペーシア」と同じ110センチのシートピッチでゆとりがあります。5号車の4号車寄りに4席だけあるのが、ボックスシート。2人で向かい合わせに座る構造で、80センチの横幅を1人占めできます。通路側の仕切りが大きいので、半分個室みたいなものです。2号車のプレミアムシートは、2+1列配置で、35席あります。シートピッチは120センチもあります。東武初の電動リクライニングやバックシェル構造で、快適性・プライベート性を向上させています。大型インアームテーブルや読書灯もあります。カフェカウンターのある1号車には、20席のコックピットラウンジがあります。6号車のコックピットスイート同様の展望が楽しめます。ソファーは1人掛け、2人掛け、4人掛けの3種類が用意されています。

 なお、料金や運行概要は今のところ決まっていません。期待が持てる新特急なので、その発表が待たれます。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20220425123623PV0Zq69AlwGIMn7mVlqd0w.pdf、「鉄道ジャーナル」2023年7月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ファン」2023年9月号 交友社

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近鉄、「大阪・奈良・京都 三都めぐりきっぷ」を発売

 近鉄はこの29日に、大阪難波-近鉄奈良-京都間に、観光特急「あをによし」をデビューさせます。それを記念して、「大阪・奈良・京都 三都めぐりきっぷ」を期間限定で発売します。

 この「大阪・奈良・京都 三都めぐりきっぷ」は1日フリーと2日フリーの2種類があります。1日フリーはフリー区間(大阪難波-近鉄奈良間、京都-筒井間、長田-生駒間)が1日乗り放題の切符です。大阪・奈良・京都府県内からのお出かけに便利です。愛知県や三重県(伊勢中川以東)からは2日間有効で、フリー区間までの往復乗車券がセットになったものを発売します。現地のフリー区間は2日間乗り放題です。また、奈良エリアの観光施設などでの割引特典などがあります。

 発売期間は4月28日から9月29日まで(東海発・2日フリーは9月28日まで)、乗車開始日の1か月前から前日までの間に購入する必要があります。近鉄主要駅の窓口で発売するほか、1日フリーだけですが、6月上旬からは大阪・奈良・京都府県内の定期券・特急券自動発売機でも取り扱います。利用期間は4月29日から9月30日までです。値段は1日フリーが1300円、東海発・2日フリーは近鉄名古屋駅発の場合、4200円です(近鉄四日市、伊勢市などからの設定もあります)。いずれも子供は半額です。また、特急を利用するときは別途特急券が必要です。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/sanntomeguri.pdf)

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駅のホームに診療所

 中央線の西国分寺駅上りホームに4日にオープンしたのは、診療所。30平方メートルほどの広さで、内科の診察室や採血、採尿、超音波ができる検査室を備えています。オンラインですが、皮膚科、耳鼻科、婦人科などの診察を受けることもできます。JR東日本によれば、駅ホーム上の診療所は全国で初めてのことです。

 この駅ホーム上の診療所、平日朝の診療開始は8時、平日夜の診療終了は21時です。出勤前や帰宅時に立ち寄ることもできます。JR東日本は、このような駅構内の診療所を山手線のターミナル駅などに設置することを検討しています。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ444FPRQ41UTIL010.html、あおいクリニックホームページ https://nishikoku.aoiclinic.net)

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つくばエクスプレス、茨城県内に延長か?

 2005年に開業したつくばエクスプレスは成功を収め、沿線は発展しました。しかし、つくばエクスプレスのある県南は発展しているのに、県央・県北にはその影響は及ばず、つくばエクスプレスの効果をどうやって県央・県北に及ばすかが課題となっています。以前にも、つくばエクスプレスの延伸について記事にしましたが、延伸は4方面あるようです。

 茨城県内で検討されているのは、(1)土浦 (2)筑波山 (3)茨城空港 (4)水戸 の4方面。茨城県としては4つも案があっては先に進まないので、2022年度中(2023年3月)に一本化して具体化します。つくばエクスプレスには秋葉原から東京方面に延伸する構想がありますが、つくばから先の延伸構想はまだ固まっていないため、まず茨城県側の構想があるということを国に認知してもらう段階です。

 土浦や筑波山なら距離が短いため、建設費はあまりかからないでしょうが、つくばエクスプレスの効果を県央・県北にもたらしたいのならば、茨城空港や水戸を目指さないといけないでしょう。採算が取れるかどうかはともかくとして。現実には延ばせば延ばすほどつくばエクスプレスの採算は悪くなるのですから、大幅な延伸は考えにくいです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/117430)

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オーストリアで寝台車を増備

 オーストリア連邦鉄道が運行する夜行列車「ナイトジェット」は好調のようです。寝台車を増備していますが、今後も新規路線の開設が行われ、寝台車は不足する見込みです。また、現在使用しているクシェット(簡易寝台車)の中には、1960年代や1970年代に製造されたものがあり、老朽化が進んでいます。

 そこでオーストリア連邦鉄道は、バリアフリーに対応できないことから余っていた2等座席車を改造して、クシェットにすることにしました。22両を改造してつくる予定で、1両には7つのコンパートメントと1つの車椅子用コンパートメントができます。電子カードキーも採用され(クシェットと言いながら個室にもなるのでしょうか?)、Wi-Fi、コンセント、USBポートもあります。最高速度は時速200キロで、オーストリアのほか、ドイツとスイスでも走行することができます。改造されてできたクシェットは、2021年12月からすでに走っています。
(参考:「鉄道ジャーナル」2022年1月号 鉄道ジャーナル社

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ウクライナ色の電車

 琴電は19日から、車両2両を上が青、下が黄色のウクライナ国旗の色にして走らせています。

 元々琴電の車両は、上が白、下が黄色のツートンカラーですが、ロシアから軍事侵攻を受けながらも運行を続けているウクライナの鉄道事業者に連帯と敬意を表して、上の部分をラッピングで青にしました。11月中旬まで琴平線で走ります。また、5月3日からは関連グッズを発売し、売上は全てウクライナに寄付します。

 なお、琴電の車両をウクライナ色にすることを提案したのは、育休中の社員。鉄道事業の担当でもなかったのですが、駅で電車を待っているときに思いつき、すぐに上司に提案したとのことです。
(参考:朝日新聞4月22日朝刊 中部14版、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC204OS0Q2A420C2000000/)

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JRが利益を維持するには2~6割の値上げが必要

 少子化が進む日本。今後も人口減少の傾向は続きます。さらに言えば新型コロナウイルスの影響で通勤需要が減り、収支が悪化しました。しかも、新型コロナウイルスが収束したとしても、ある程度はテレワークが進み、通勤需要が元に戻るとは考えにくいです。需要が減ると言うことを前提に、採算を考えないといけません。

 そんな中、野村総研は、JR東海を除く旅客鉄道のJR5社が、現在の路線網を維持した上で2019年度の利益水準を維持しようとした場合、今から20年ほど後の2040年度には、運賃を2~6割上げないといけないということが分かりました。イメージで言えば、東京-大阪間の現在の運賃は8910円ですが、2割上がると約10800円に、6割上がると約14400円になります。

 この間に需要の少ないローカル線の廃止が行われるかもしれませんが、あまりに利用者が少ないことから赤字の金額はそれほどでもなく、芸備線東城-備後落合間を廃止しても、2.6億円しか赤字は減りません。高速輸送や大量輸送の需要がないローカル鉄道は退場するしか仕方がありませんが、赤字の解消の点から言えば、劇的な効果は生み出しません。

 そういうことから言っても、ある意味安すぎる運賃の値上げは不可避でしょう。大都市圏以外ならローカル私鉄や路線バスの運賃を基準に、JRの運賃を決めれば良いのです。ローカル私鉄なら東京のお古でも許されるのに、JRなら京阪神の新快速並みの車両が求められ、しかも運賃は大都市圏とさほど変わらないのであれば、やっていけないのはある意味当然です。

 また、ある程度の距離になれば、特急を使います。東京-大阪間を普通列車だけで行く人は鉄道好きな人を除いてはまずいません。静岡でも新幹線でしょう。ある程度の距離になれば、運賃そのものよりも、運賃と特急料金の合算がいくらになるかが重要です。その点では、運賃だけを値上げする近鉄の値上げは評価できます。大阪から名古屋や伊勢まで特急に乗らずに行く人はあまりいないでしょうから。さらに言えば、正規料金は高くても、競争の激しい区間についてはインターネット等で安売りの切符を売れば良いのです。有人の「みどりの窓口」で買う人には高い切符を買ってもらい、券売機やインターネットで買うことのできる人にはライバルの交通機関の状況を考えた切符を売れば良いのです。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/173308)

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鉄道の混雑率と収益

 車内が混雑している路線は儲かっているのでしょうか? 芝浦工大や東大の教授らが首都圏の18路線を対象に分析しました。

 結論から先に言えば、車内混雑率が高いほど費用効率は低下しますが、収入効率が高くなるとのことです。特に雑収入が高くなるようです。鉄道の運行効率を上げるためには、車両キロ(列車キロ×編成両数)と車両定員の2つの要素が影響します。費用の効率を上げるためには、人件費や営業費を削減するのが良く、収入の効率を上げるためには運輸雑収入を増やすのが良いようです。

 もっとも、参考にした記事には詳細が書かれていないので、なぜそのような結果が導かれるのかはわかりません。用語の定義も書いていないので、どうすれば効率が良いのかも分かりません。この分析結果をうまく使えば都市鉄道の効率的な運営につながるのに、もったいないところです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/c194e4f8a0c9e039acff2bdd42a9400a8c9cbe8e)

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阿武隈急行も地震で代行バス

 3月16日に起きた福島県沖の地震により、東北新幹線は大きな被害を受け、一部区間で運休していましたが、4月14日に運転を再開しました。ところが、今なお運転の再開の見込みがない鉄道があります。

 それは阿武隈急行。4月18日に丸森-槻木間が運転を再開し、4月25日からは梁川-槻木間に拡大します。4月18日から28日までの間は日中は運転をしませんが、4月29日からは日中の運転も行います。

 ところが残る福島-梁川間については、復旧の見込みが立っていません。全線の運転再開は6月以降になるようです。代替バスは4月4日から運転されていますが、朝に福島行きが2本(梁川地区は乗車のみ、福島地区は降車のみ)、夕方に梁川行きが2本(福島地区は乗車のみ、梁川地区は降車のみ)走るだけです。しかも走るのは平日のみで、休日は運休します。代替バスが走る時間帯以外に利用したいときは、福島交通の路線バスを使います。

 なお、代替バスは阿武隈急行の定期券で乗ることはできません(定期券の払い戻しには応じています)。運賃は一律で、大人500円、学生(大学生、高校生、中学生、各種学校)400円、子供200円です。福島交通のICカードも使えません。

(追記1)
 運休が続いていた区間のうち、保原-梁川間については、5月23日から運転を再開します。6月10日までの間は、朝夕のみの運転です。残る福島-保原間の運転再開予定は6月下旬です。

(追記2)
 運休が続いていた福島-保原間は、6月27日から運転を再開します。7月4日からは通常ダイヤでの運行に戻ります。
(参考:阿武隈急行ホームページ www.abukyu.co.jp、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/117137)

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「Suica」で新型コロナ後の山手線利用者数を分析

 新型コロナウイルスによって、鉄道の利用者数はどのように変化したのでしょうか? JR東日本は、「Suica」のデータを基に山手線の朝通勤時間帯(7~10時)の変化を分析しました。自動改札を通過するときに「Suica」のデータが記録されますが、それを個々人のデータが分からないようにして使用しています。

 新型コロナウイルスによって、鉄道の利用者は明らかに減りました。新型コロナの感染が広がる前の2020年1月20日の数字を100とすると、その後は減り、分析対象の2021年9月までの間、感染状況により変動はありますが50~70の間で推移しています。3~5割減った状態が続いているのです。ちなみに、2020年の春は7割減のときもありました。2021年7月のデータを基に、性別、年齢別で見ると、男女ともに30代、40代の減りが大きく、約4割減っています。意外と減りが少ないのは60代以上ですが、感染リスクの高い世代の減りが少なくて大丈夫でしょうか?

 それでは、駅の性格によって、減少度合は変わるのでしょうか? 山手線の駅を2種類に分けました。東京、新橋、品川といったオフィス利用主体の駅と渋谷、新宿、池袋、上野といった商業施設主体の駅とに分けます。その結果、オフィス主体の駅が42~52%減ったのに対して、商業施設主体の駅は16~30%減と小さくなっています。仕事がテレワークになったら、鉄道を使う回数が減り、その分鉄道の利用も減ります。また、多くの駅で、ラッシュのピークの8時台の減少度合に比べて、その前後の7時台や9時台の減少度合は小さくなっています。少し早めか遅めに動いて、ピーク時を避けようとしているのでしょう。

 毎日通わなくなったら、通勤定期を買う必要がなくなります。2020年1月に東京駅着の定期券を持っていた人のうち、2020年10月でも定期券を持っていたのは90%でした。1割の人は定期券を買うのを止めたのです。その1割の人の利用状況を見ると、月1~5日に留まる人が2/3もいて、週1回以下にまで利用が減っています。定期券がなくなったので、プライベートでも鉄道を利用することが減ったのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211104_ho04.pdf、「鉄道ジャーナル」2022年1月号 鉄道ジャーナル社

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泉北にもVisaのタッチ決済を拡大

 南海の一部の駅で実証実験として行っている、Visaのタッチ決済。これがまた、拡大します。

 4月25日から利用できるようになるのは、泉北の各駅(中百舌鳥はすでにVisaのタッチ決済が使えます)。12月11日まで、実証実験として利用できるようになります。泉北の各駅では、有人窓口に専用読取端末機があり、そこをタッチして乗ることになります。南海と乗り継いで利用する場合は、自動的に乗継割引を適用します。普通運賃と同じように、南海、泉北で50円ずつ引き、合わせて100円の乗継割引となります。Visaのタッチ決済で、鉄道の乗継割引が適用されるのは、これが初めてのケースです。

 なお、泉北から南海を経由して、南海フェリーに乗る場合は注意が必要です。すでに南海と南海フェリーを乗り継ぐときには、自動的に「好きっぷ」の割引運賃が適用されます。ところが、泉北から南海を経由して南海フェリーに乗る場合、まず南海と泉北の乗継ぎ割引が適用されるので、「好きっぷ」は適用されません。南海の運賃分が余計にかかってしまいます。これを防ぐためには、いったん中百舌鳥で降りる必要があります。そうすれば、中百舌鳥から先は自動的に「好きっぷ」が適用され、泉北の運賃だけを別途払えば良いのです。逆に南海フェリーから南海を経由して泉北の各駅に行くときは、中百舌鳥で途中下車する必要はありません。中百舌鳥まで「好きっぷ」が自動的に適用され、泉北の分だけ運賃が別途かかります。

 南海の利用可能駅も増えます。5月から順次、岸和田、泉佐野、和歌山大学前、北野田、林間田園都市の5駅でも使えるようになります。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/220415.pdf)

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名古屋市営地下鉄に「黄電」復活!

 名古屋市営地下鉄の車両はかつて黄色に塗られていました。1957年に名古屋で最初に地下鉄が開業したときに、地元出身の画家、杉本健吉が、地下でも明るく見え、地上でも景色に映える色として黄色を選んだからです。名古屋で最初に地下鉄が開業した区間は東山線の名古屋-栄町(現:栄)間だったので、そのまま東山線のラインカラーが黄色になりました。ラインカラーが紫の名城線でも、黄色に紫の帯を巻いたものが走っていました。名古屋市営地下鉄の黄色に塗られた車両は「黄電」として親しまれてきましたが、車両が老朽化したため数を減らし、2000年に全車両が引退しました(一部は琴電やアルゼンチンに行きました)。

 その「黄電」ですが、復活するかもしれません。今年2022年は、名古屋市交通局が発足してから100年という記念すべき年です。この発足100周年の記念事業のアイデアを募集したところ、「黄電」の復活を求める声が多く出たので、「黄電」を復活させることにしました。東山線と名城・名港線にそれぞれ1編成を走らせます。今の地下鉄の車両は鉄製ではないので、黄色のラッピングで対応します。8月初旬の運行開始を目指しています。

 しかし、名古屋市交通局も新型コロナウイルスの影響で利用者が減り、経営が苦しいです。そこで、ラッピングの費用、約1700万円をクラウドファンディングで賄うことにしました。クラウドファンディングは「ふるさと納税」扱いで、確定申告等をすれば、税額控除が受けられます。寄付した人には、オリジナルボールペンなどの記念品が贈られます。クラウドファンディングは6月30日まで受け付けます。
(参考:朝日新聞4月13日朝刊 中部14版)

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JR北海道、「日勝半島物語きっぷ」を発売

 日高山脈襟裳国定公園には国立公園になるという話があるようです。そこでJR北海道は、日勝半島(日高山脈を挟んで隣り合う、十勝南部と日高東部の9市町村のエリア。帯広市、幕別町、中札内村、更別村、大樹町、広尾町、浦河町、様似町、えりも町が該当します)への誘客を促進するため、十勝バス、ジェイ・アール北海道バスと連携して、「日勝半島物語きっぷ」を発売しています。

 この「日勝半島物語きっぷ」は札幌-帯広間と札幌-苫小牧間のJR、苫小牧-様似・えりも間の高速バス「特急とまも号」(ジェイ・アール北海道バス)、帯広-広尾間の十勝バスの路線バス、広尾-様似間のジェイ・アール北海道バスの路線バスを使って一周することができます。帯広から先に時計回りに回っても、苫小牧から先に反時計回りに回っても構いません。JRでは特急に乗る場合、特急料金は別払いで、途中下車はできません。帯広-広尾-様似間の路線バスに関しては、逆戻りをしない限り、何回も途中下車できます。利用期間は4月23日から11月24日まで(11月21日利用開始分まで)、発売期間は4月15日から11月21日までです。4日間有効で、JR北海道の札幌近郊の主な駅の指定席券売機、「話せる券売機」で発売します(「みどりの窓口」では販売しません)。値段は9500円です(子供は半額)。

 ただ、苫小牧-様似・えりも間の「特急とまも号」が1日1往復しかないため、周遊コースを組むパターンはかなりの制約を受けることになります。苫小牧-静内間でバスを運行している道南バスを引き込み、日高地方でも途中下車できるようにしたほうがバリエーションができて良かったと思われます。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20220408_KO_pass.pdf)

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新潟県内の高速バス、「ときライナー」に統一

 広大な新潟県には、県内だけを走る高速バスが多数走っています。新潟と長岡とを結ぶ長岡線が代表的な存在です。新幹線に比べると遅いですが安く、バス停に駐車場が完備されているところもあります。

 その新潟の高速バスですが、頸城自動車、新潟交通、越後交通、新潟交通観光バス、蒲原鉄道、アイ・ケーアライアンスの6社は、4月1日から新潟県内の高速バス9路線を統一ブランドで走らせています。そのブランド名は新潟らしく「ときライナー」、長岡線、上越線、柏崎線、糸魚川線、十日町線、東三条線、五泉村松線、巻潟東IC駐車場線、燕線の9路線が該当します。いずれも比較的短距離の系統であるため、予約不要で、座席は自由席です。交通系ICカードも使えます。

 「ときライナー」に関しては専用のホームページ上でバスの位置情報や遅れの情報などを提供し、全車にフリーWi-Fiを備えます。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC28C380Y2A320C2000000/)

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琴電の高松市中心部の高架化、白紙に

 琴電には高松市中心部の高架化計画がありました。高松市中心部の渋滞に対応するためで、1998年に決定された、香川県の都市計画に盛り込まれていました。この連続立体交差事業は、高松市中心部を走る琴電の琴平、長尾両線の合わせて約3.5キロを高架化することにより、28か所の踏切を廃止するものでした。また、高松築港駅をJRの高松駅の南側に移して乗り換えしやすくするものでした。ところがこの計画、香川県の財政難などで2005年に一時休止され、その後2010年には事業が中止となりました。

 その後も都市計画は残っていましたが、この度の香川県の検討委員会で、都市計画も廃止されました。高架化計画は白紙に戻ったのです。元々この都市計画は渋滞に対応するためのものでしたが、その必要性が薄れたのです。高松市による将来推計によれば、高松市全体の自動車交通量が減少するため、踏切の渋滞が一部を除いて現状より悪くなることはないと判断したのです。

 ただ、慢性的な渋滞が発生して改善要望の強い本町踏切については何らかの対応が必要です。しかし、高架化の計画がある限り、抜本的な対策を採ることはできません。そこで高架化の都市計画そのものを廃止し、本町踏切については別途対応することにしたのです。すでに高松市は暫定的な対策を始めていて、将来的には高架道路を通すことも考えているようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ3Y7GWVQ3XPTLC00M.html)

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近鉄、2024年度以降に一般車両更新

 近鉄の値上げについては昨日、記事にしましたが、値上げで得た分で新たな投資を行います。2023年度から2025年度までの3年間で約860億円の設備投資を計画しています。

 この中で新たに取り組むのは、老朽化した一般車両の更新。車内防犯カメラの全車両への整備など、車内防犯対策を含めて約180億円を投じます。近鉄はこれまで、「しまかぜ」や「ひのとり」といった看板列車をつくり、汎用特急も整備を進めてきました。しかし、その他の一般列車の整備は進まず、古い車両がたくさん残っています。近鉄には一般車両が約1400両ありますが、そのうち昭和40年代につくられたのが約460両、昭和50年代が約240両と半分もあります。このうち、昭和40年代の約460両について、2024年度以降、利用状況を見極めて、必要な分を順次新型車両に置き換えます。

 近鉄の利用者はピーク時の1991年度に比べて、新型コロナの前でも3割減っていました。最近のダイヤ改正を見ても、減便、運転区間短縮、単編成化が続いていますので、必要となる車両数は減っています。ですから、古い車両の分を全て新型車両で賄う必要はなく、必要となる車両数はそれほどでもないでしょう。どれだけの新型車両がつくられるのかはわかりませんが、ともかく新しい車両ができるというのは悪い話ではないです。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/220415knr.pdf)

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近鉄、2023年4月1日に最大580円の値上げ

 最近の厳しい経営事情を受けて、値上げに踏み切る鉄道会社が相次いでいます。JR西日本も一部区間で値上げをします。

 そして、近鉄も4月15日、国交相に対して、鉄軌道旅客運賃の改定を申請しました。実施予定日は2023年4月1日、消費税率の改定に伴うものを除いて、1995年9月以来、約27年ぶりの値上げです。

 それでは、値上げの内容を見ていきましょう。値上げするのは、普通運賃と定期運賃のみ。吉野線などに適用される加算運賃、特急料金(特別車両料金、個室料金を含みます)、鋼索線運賃は、値上げの対象外です。また、定期外(普通運賃)は17.2%、通勤定期は18.3%の値上げであるのに対して、通学定期は通勤定期の約半分の9.2%の値上げに抑えています。具体的な区間を挙げて新旧の運賃を比較してみると、初乗りが160円から180円に20円の値上げ、大阪難波-近鉄奈良間が570円から680円に110円の値上げ、近鉄名古屋-大阪難波間が2410円から2860円に450円の値上げ、そして最長区間の241~250キロは3110円から3690円に580円の値上げです。距離が長い分、値上げ額は大きくなります。また、先ほども書きましたが、JR西日本も2023年4月1日から値上げします。しかし近鉄の値上げで、近鉄のほうが高い状態は続きます。

 ただ、通学定期の値上げ率が抑えられたため、元々割安な通学定期の安さが目立ちます。近鉄名古屋-津間の場合、新運賃は1210円(現行は1020円)です。ところが1か月通学定期(大人)は6470円です。月3往復で元が取れます。通学定期の平均割引率は82.5%にもなります。大手私鉄では最も高い割引率になるのです。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/220415knr.pdf)

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「とれいゆつばさ」引退で元秋田新幹線用E3系消滅へ

 秋田新幹線開業時にデビューしたE3系。その後、時速320キロを出すことができるE6系によって置き換えられましたが、一部は残り、山形新幹線用に改造されたり、東北新幹線の増結用になったりしました。そして、一部は観光列車になりました。「現美新幹線」と「とれいゆつばさ」です。

 しかし、「現美新幹線」に続いて、「とれいゆつばさ」も引退しました。車両の老朽化がその理由で、3月に運行を終了しました。東北新幹線の増結用のも、すでに使われなくなっています。残るは山形新幹線用に改造されたものですが、みなさんも御存じの通り、E8系に置き換えの計画があります。そう考えると、E3系自体、それほど長くはありません。
(参考:「鉄道ジャーナル」2022年1月号 鉄道ジャーナル社、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/sendai/thankyou_toreiyu/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/101639

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207系量産先行車が廃車へ

 103系に代表されるような古い車両がたくさん残っていた、JR西日本。しかしここ近年は、そのような古い車両の置き換えが進んでいます。

 4月6日のことですが、207系の量産先行車が西明石から吹田まで回送されました。207系の量産先行車は1991年につくられ、学研都市線、JR京都線、JR神戸線などで走ってきましたが、どうやら廃車になるようです。

 量産先行車は7両固定編成という特殊な仕様のため、ほかの車両よりも早く廃車になると思われますが、その事情を差し引いても、JRになってからつくられた207系が廃車になるとは意外でした。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2022/04/07/090000.html)

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京都鉄道博物館構内まで直行のツアー

 JR西日本、日本旅行、京都鉄道博物館は5月28日に、日帰りツアーを行います。「キハ189系で直行!京都鉄道博物館の旅」です。

 どういうツアーでしょうか? 集合するのは大阪駅、8:15ごろに集合します。その後、大阪駅からキハ189系の団体列車に乗りますが(大阪9:04ごろ発)、西に向かい、大久保駅で折り返します。帰りは神戸駅の1番線に停まり、記念撮影もできます。この団体列車は京都鉄道博物館に向かうのですが、大阪駅は通りません。北方貨物線を経由します。昼食の弁当も貨物線経由に因んで、「JR貨物コンテナ弁当」です。京都駅で再び折り返し、京都貨物線を経由して、梅小路運転区にある京都鉄道博物館に着きます。京都鉄道博物館には線路が通じているので、歩くことなしに直行することができるのです。京都鉄道博物館には3時間45分も滞在します。京都鉄道博物館では、「SLスチーム号」の貸切乗車を行い、普段は公開していないキハ81の車内の特別公開を行います。京都鉄道博物館を出た後は京都駅を経由して、大阪駅に17:30ごろに着きます。

 値段は大人17800円、子供15800円。少々お高いですが、普段通ることができない北方貨物線に乗ることができます。ツアーは日本旅行のホームページ上でのみ発売します。4月27日15時から発売予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220408_03_tour.pdf)

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芸備線東城-備後落合間の営業係数、25416

 以前にもがあった通り、JR西日本から、利用者が少ない区間(2019年度の輸送密度が2000人未満)についての収支(共通費の類は含みません。利用者の少ない区間を廃止しても大きく減らないからでしょうか?)が開示されました。

 どこも利用者の少ない区間なので、赤字であることには変わりないのですが、やはり目を引くのは、芸備線東城-備後落合間の営業係数。2017年から2019年までの3年間の平均で、25416です。100円の収入を得るのに、25416円もかかるのです。国鉄末期の赤字ローカル線でも3000か4000なので、ここの状況の悪さは断トツです。

 もっとも、こんなに営業係数が悪い芸備線東城-備後落合間でも、赤字額はたったの2.6億円です。あまりにも利用者が少なすぎるので、赤字額としては大きくならないのです。赤字額だけで見れば、今回開示された区間の中で一番大きいのは、山陰線出雲市-益田間で、約34.5億円の赤字です。

 ここで誤解してはいけないのは、赤字だからいけないという訳ではありません。山陰線出雲市-益田間と芸備線東城-備後落合間なら、特急が何本も通る山陰線のほうが重要でしょうし、今回開示された路線のほかに大赤字路線がある可能性は十分にあります。鉄道が必要かどうか判断するのに一番重要な数字は輸送密度です。政治家や地元自治体が口だけでJRに負担を押しつけるのとは違って、ひとりひとりの足で必要かどうかを投票しているのです。誰も乗らないところは、口でどれだけ言っても重要ではないのです。廃止にして差し支えないのです。廃止されたくなかったら、地元自治体が赤字をかぶれば良いのです。

 分割民営化から35年が経ちました。その間、道路は税金で整備され、高速道路までつくられています。これに対して鉄道は自助努力が強く求められ、大都市圏や新幹線の黒字でローカル線の赤字を穴埋めしてきました。当然ながら積極的な投資をすることはできません。その結果、分割民営化当時、それなりに利用者がいた路線でも35年経った現在では激減しています。今回開示の対象となったところでも、1987年の輸送密度は4000人を超えていたところがあります。山陰線の城崎温泉-浜坂-鳥取間、関西線の亀山-加茂間、紀勢線の新宮-白浜間です。反対に500人未満は芸備線東城-備後落合間と木次線出雲横田-備後落合間だけです。分割民営化当時は鉄道として残すのが妥当な判断だったでしょうが、今となってはバスで十分なところがたくさんあります。中にはバスでも過剰で、ジャンボタクシーで賄えそうなところもあります。現に、木次線の保守運休のときは、ジャンボタクシーで十分対応できていました。

(追記)
 「鉄道は環境に優しい」とよく言われますが、1両当たり50人も乗らない状態では、バスなどほかの交通機関のほうが環境に優しいようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220411_02_local.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220411_02_sankou.pdf)

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近鉄郡山駅、移設か?

 近鉄郡山駅に移設の話があるようです。

 どこに移設されるのかといえば、今の駅から北に100メートルのところ。商業施設「アスモ大和郡山」(旧西友大和郡山店)の西側です。新たに橋上駅をつくり、東西を自由通路で結びます。新駅の東側にはバスターミナル、西側には一般車両の送迎スペースを設けるようです。

 奈良県、大和郡山市、近鉄の3者はこの2022年度中に協定を結び、2023年度の事業化を目指しています。
(参考:奈良新聞ホームページ https://www.nara-np.co.jp/news/20220404213615.html)

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東京メトロもバリアフリーで値上げ

 JR東日本はバリアフリーにかかる費用を運賃に上乗せする制度を使って電車特定区間の運賃を10円上げますが、この動きに追随する会社が出るようです。

 それは東京メトロ。東京メトロも2023年春に10円値上げする方向で進んでいるようです。4月中に国交省に対して運賃値上げを申請する予定です。値上げが実現すれば、消費税率の引き上げによるものを除くと、1995年以来、28年ぶりの値上げということになります。

 東京メトロは2025年度に全線でのホームドア整備を終える計画です。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220407-OYT1T50203/)

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アルピコ交通、東京-北陸間、東京-大阪間高速バスを運行

 西東京バスが運行する高速バス渋谷・八王子-金沢・加賀温泉線及び京王バスが運行する大阪-新宿・渋谷・池袋線ですが、4月21日から新たな会社が加わり、共同運行を行います。

 新たに加わる会社とは、アルピコ交通。長野県の会社であり、東京、北陸、大阪に本拠のある会社ではありません(ただし、東京や大阪に営業所があるようです)。深夜なので、長野県内の停留所はありません。新宿-岡谷・上諏訪間のバスに山梨県のフジエクスプレス(富士急系)が入るように、中間地帯のバス会社が入るのは皆無ではありませんが、珍しいケースであることには間違いありません。

 値段は乗車日によって異なり、渋谷・八王子-金沢・加賀温泉線は6200~9200円、大阪-新宿・渋谷・池袋線は7800~10800円ですが、ゴールデンウィーク明けには席数限定で特別価格の設定があります。
(参考:アルピコ交通ホームページ https://www.alpico.co.jp/traffic/news/625/)

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バスで武田尾から日生中央へ

 宝塚市の上佐曽利・西谷地区の最寄り駅はJR宝塚線の武田尾。その武田尾との間には、阪急バスが走っています。その阪急バスですが、4月1日から上佐曽利・西谷地区と猪名川町の能勢電鉄日生中央の間を結ぶバスを開設しています。

 今回開設された路線は31系統といいます。上佐曽利から切畑を経由して、新名神と並行して走る県道を東にたどります。パークタウン中央(イオンモールがあります)を経由して、日生中央に到着します。切畑から東のバス停は少なく、停まるのはパークタウン中央のみです。また、本数も平日のみ1日1往復と少ないです。上佐曽利9:15発、日生中央駅16:17発しかありません。

 これまで、武田尾地区の阪急バスは飛び地みたいになっていましたが、この31系統の開設で阪急バスの路線がつながります。また、前田橋で乗り継げば、JR宝塚線の武田尾と能勢電鉄の日生中央の間をバスだけで移動することができます。日生中央からはバスで川西能勢口に行くこともできます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116953)

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ゴールデンウィークも子供1000円

 JR西日本は家族連れ向けにお得な切符をつくりました。

 それは、「ゴールデンウィーク『お子様1000円!』ファミリーきっぷ」。「e5489」でのみ発売します。そのほかの条件も年末年始と同じです。

 子供がいない人にもキャンペーンがあります。「J-WESTカード」会員に限りますが、専用のホームページでエントリーを行い、「エクスプレス予約」または「e5489」で東海道・山陽・九州新幹線の対象区間を2回以上乗車すれば、御利用金額の10%相当を「J-WESTポイント」で還元します。「ゴールデンウィークJ-WESTポイント還元キャンペーン」です。対象区間は(1)東京・品川・新横浜-岡山~博多間の各駅 (2)名古屋-小倉・博多間 (3)京都・新大阪・新神戸-小倉以遠の各駅 です。ポイントの還元は6月中旬を予定しています。

 また、夏から秋にかけてですが、山陽新幹線に「J-WESTポイント」を一部使って乗ることのできる切符の発売を予定しています。広島-博多間だけでなく、新大阪-博多間等でも使えるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220325_03_ticket.pdf)

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「スカイライナー」等、警備員乗車のため値上げ

 京成上野と成田空港の間をほぼノンストップで走る「スカイライナー」。最高速度時速160キロというスピードが魅力です。

 京成は4月25日から、この「スカイライナー」等の有料特急列車に警備員を乗せることにしました。車内でのトラブル等の未然防止、そして実際に発生したときの対応がしやすくなることから、安全性が増すと考えています。

 ただ、警備員を乗せるということは、その分だけコストが上がります。そこで京成は4月25日から有料特急全列車について、値上げを行います。具体的には、「スカイライナー」の京成上野・日暮里-空港第2ビル・成田空港間が1250円から1300円、青砥-空港第2ビル・成田空港間が1000円から1050円、「モーニングライナー」、「イブニングライナー」が420円から450円です。「スカイライナー」がらみの各種企画乗車券も値上げされますが、印旛日本医大発の「臨時ライナー」については500円のままです。

 大晦日の終夜運転や1月の休日のみに走る「シティライナー」も値上げされます。京成上野・日暮里・青砥-京成成田間が970円から1000円、京成上野・日暮里-青砥間及び京成船橋発着が520円から550円になります。
(参考:京成ホームページ https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20220325_113030752255.pdf、https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20211203_125623667370.pdf)

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JR東日本、バリアフリーで電車特定区間10円値上げ

 JR東日本はホームドアなどのバリアフリー設備の充実を図っています。

 これまでJR東日本は2032年度末までに東京圏在来線主要路線の243駅で、ホームドアを整備することを目標としていました。この整備目標をさらに進めます。1年早く2031年度までに、これまでの主要な番線660番線程度から758番線に拡大します。一部主要な番線以外も含まれます。

 これらのバリアフリー設備の充実にはお金がかかります。これまでに使った費用は約2500億円(うちホームドアは約1200億円)ですが、今後要する設置費は約4200億円超です。このうちホームドアには約4100億円超かかります。この費用を賄うため、JR東日本は鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した料金設定を行うことにしました。東京の電車特定区間のみを利用する場合、ICカード、紙の切符ともに10円を加算します。通勤定期は1か月280円、3か月790円、6か月1420円を加算します。通学定期には加算は行いません。値上げは2023年3月ごろを予定しています。この値上げにより年間230億円の増収を見込んでいます。2035年度までの13年間で約3000億円を徴収し(値上げは2036年度以降も継続予定です)、バリアフリーの総整備費の半分程度を賄います。これでバリアフリーが進むこと自体は喜ばしいことでしょうが、大都市圏で値上げすることにより、国のバリアフリー補助が地方に偏るようになるのは引っかかるところがあります。なぜ大都市圏の負担で地方のバリアフリーを進める必要があるのでしょうか? 必要ならば国の予算を増やせば良いだけの話です。

 なお、3月16日の地震で一部区間が不通になっている東北新幹線についてですが、4月14日に全線で運転を再開することになりました。ただし、郡山-一ノ関間で徐行運転を行うため、当面は臨時ダイヤで運転します。常磐線や羽越線の臨時列車も13日までです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp、https://www.jreast.co.jp/press/2022/20220405_ho01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2022/20220405_ho02.pdf)

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「ひのとり」は伊勢へ

 いつもは近鉄名古屋-大阪難波間を走っている「ひのとり」。ゴールデンウィークに臨時列車として走ります。

 臨時列車の「ひのとり」が走るのは、伊勢志摩方面。4月29日から5月8日までの休日(8日間。平日の5月2日、6日は対象外です)、近鉄名古屋と大阪難波から1日1往復ずつ、臨時「ひのとり」が走ります。

 ダイヤは近鉄名古屋9:36発鳥羽11:19着、鳥羽14:44発近鉄名古屋16:32着、大阪難波10:50発宇治山田12:29着、宇治山田14:31発大阪難波16:21着。途中停車駅は近鉄名古屋発着が桑名、近鉄四日市、白子、津、伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田、五十鈴川、大阪難波発着が大阪上本町、鶴橋、大和八木、伊勢市です。近鉄名古屋発着は日ごろ「ひのとり」はよく見るものの、めったに停車しない桑名、近鉄四日市、白子にも停まります。切符を買うことができたらという条件が付きますが、短距離での「ひのとり」の利用ができます。

 「ひのとり」以外にもゴールデンウィークには臨時列車が走ります。4月29日から5月8日までの休日(8日間。平日の5月2日、6日は対象外です)には大阪難波21:45発桑名23:48着の特急が走ります。桑名に着いても近鉄名古屋への列車はなく、富吉までしか行きません。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/hinotoriGW.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/dia_spring_202204.html)

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東京駅に南口自由通路

 東京駅の西側の丸の内地区と東側の八重洲地区を行き来するには、東京駅の東西自由通路を通らないといけません。しかしその東西自由通路は北口にしかありません。丸の内南口と八重洲南口とを改札に入らずに移動するには、北口の自由通路を使うか、馬場先通りに回らないといけません。

 ところがJR東日本は、東京駅南口の改札外に、丸の内地区と八重洲地区とを結ぶ地下自由通路を整備します。昔からあった計画がついに実現に向けて動き出したのです。自由通路は長さ約290メートル、幅8メートルで、丸ノ内口と八重洲口の地下道に接続します。これまで10分かかっていた丸の内南口と八重洲南口との間の移動が約4分に短縮されます。完成は2029年ごろを見込んでいます。

 建設費は300億円かかるようです。1メートル当たりにすると約1億円、1キロ当たりにすれば約1000億円です。地下鉄でも1キロ当たり約300億円と言われていますから、その高さは驚きです。一日中列車が走っている東京駅の真下で工事をするので、いろいろコストがかさむのでしょうか?
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/tokyo-jiyutsuro/)

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京阪、一部のチケットをオンライン発売

 京阪は一部のチケットをオンラインで発売しています。京阪が企画乗車券をオンラインで発売するのは初めてのことです。

 オンラインで発売しているチケットは、「京阪電車 大阪・京都1日観光チケット」と「京阪電車 京都1日観光チケット」の2種類。「京阪電車 大阪・京都1日観光チケット」は京阪線全線(大津線は除きます)と石清水八幡宮参道ケーブルが1日乗り放題で、「京阪電車 京都1日観光チケット」は石清水八幡宮-出町柳間、宇治線、石清水八幡宮参道ケーブルが1日乗り放題です。いずれも通用期間は4月1日から2023年3月31日まで(引換日当日に限ります)で、発売期間は3月25日から2023年3月30日まで(前日までに購入する必要があります)です。チケットは、予約サイト「アソビュー!」で購入し、乗り放題となる区間の主要駅で引き換えるのですが、引換場所では自分の持っているスマホで購入済みの画面を呈示する必要があります。主要駅で切符に引き換え、それで京阪に乗ることになります。

 オンラインで買うと、切符は安くなります。駅で買う場合、「京阪電車 大阪・京都1日観光チケット」は大人1400円、子供700円、「京阪電車 京都1日観光チケット」は大人900円、子供450円しますが、オンラインでは、「京阪電車 大阪・京都1日観光チケット」は大人1200円、子供150円、「京阪電車 京都1日観光チケット」は大人800円、子供100円です。特に子供は大幅に安くなります。家族連れにはうれしいです。ただし、子供が格安なため子供だけの購入はできず、大人1枚につき子供2枚までという制限があります。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/220318_keihan-railway.pdf)

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胆振線代替バス、一部区間廃止か?

 伊達紋別と倶知安の間を結んでいた胆振線は、利用者が少ないため、1986年に全線が廃止され、代替バスに切り替わりました。ところがその代替バス、一部区間が廃止されるかもしれません。

 廃止が検討されている区間は、大滝本町東団地-喜茂別間。伊達駅前-大滝本町東団地間(39.0キロ)と喜茂別-倶知安駅前間(27.0キロ)を残し、間の大滝本町東団地-喜茂別間を廃止する方向で協議を行っていくようです。早ければ2022年10月にも廃止されるようです。この区間は(旧)支庁の境で、国鉄時代から本数が少なかったところでした。代替バスもこの区間は3往復しかありません。日常的な流動が少なく、廃止の話が出てきたのでしょう。

 なお、胆振線の代替バスは道南バスが運行しています。他の路線ともつながっている伊達側はともかく、倶知安側は一部区間が廃止になると飛び地に近い状態になります。この喜茂別-倶知安間の運行をどこが行うのか、という話が出るかもしれません。

(追記)
 胆振線の代替バスは9月末で一部区間が廃止されます。大滝本町東団地-喜茂別間が廃止されます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/655392/、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/708231)

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名鉄の高速バス3題

 名鉄の高速バスに関する話題を3つまとめて書きます。

 まず名古屋-仙台線ですが、4月15日から浜松駅(浜松駅バスターミナル)にも停車します。仙台行きは23:15発、名古屋行きは5:32着です。名古屋-浜松間だけの乗車はできません。また、同じ4月15日からは、栄バスターミナルへの停車を取りやめます。窓口、電話、車内で購入したときの運賃は、名古屋-仙台間が9600~12000円、浜松-仙台間が8600~11000円です。なお、浜松駅に寄ることにより、東名か新東名経由で固定され、これまでのように台風などがあれば北陸道などに逃げることはできなくなると思われます。

 次は名古屋-岡山線。これまで両備ホールディングスが単独運行していましたが、4月15日から名鉄バスも加わることになりました。それに伴い、名古屋側のバス停が名古屋駅新幹線口から名鉄バスセンターに変わります。ダイヤは夕方出発の昼行1往復と夜行1往復の合わせて2往復で、運賃は4800~7800円です(利用日により運賃が変わります)。

 最後に取り上げるのは、名古屋-長野線。善光寺の御開帳に合わせて、4月22日から6月30日の間、休日やゴールデンウィークなどに1日1往復、特別運行を行います。ダイヤは名鉄バスセンター7:20発長野駅11:39着善光寺大門11:46着、善光寺大門17:00発長野駅17:15発名鉄バスセンター21:38着です。運賃は片道4800円、往復割引等はありません。なお、特別運行便なのでバスは観光バスタイプのものを使います。トイレはありません。また、追加料金なしで隣も占領できる「ひとりだけシート」のサービスを行っています。
(参考:名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/865、www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/868、www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/227)

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市川-西船橋間にバス開設

 市川市、浦安市を中心にバスを運行する京成トランジットバスは、4月1日に新たな路線を開設しました。それは市川駅南口と西船橋駅南口とを結ぶ市川03系統。総武線の南側の産業道路沿いを走ります。ほぼ1時間に1本の割合で走ります(ほかに区間運転あり)。

 実はこの系統、1997年まで京成バスが走らせていた路線をほぼ復活させるものです。JRと並行しているため利用者が少なく、廃止されたのですが、沿線のショッピングモールや市川地方卸売市場への需要があると見込み、開設することにしたのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116509)

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首都高速にハイウェイオアシス

 大都市部分だけを走る首都高速などの都市高速は、パーキングエリア等の休憩施設はあまりありません。そんな土地がないからです。ところが、4月25日、その首都高速にハイウェイオアシスが誕生します。首都高速では初めてのことになります。

 どこにできるのかと言えば、川口。もともと川口パーキングエリアのあったところがハイウェイオアシスになるのです。公園と一体化して、ハイウェイオアシスになるのです。駐車場は従来の約2倍になります。飲食店などは拡張された公園側のエリアに移転されます。トイレは現在あるところに加えて、拡張されたエリアにも開設されます。ハイウェイオアシスには子供が雨の日にも遊ぶことができる全天候型屋内遊具施設(一部屋外もあります)「アソブーン」もできます。

 なお、現在のパーキングエリアでの営業は4月17日で終了し、ハイウェイオアシスができるまでの1週間は自販機などでの営業になります。また、4月中に合計6日間、パーキングエリアが夜間閉鎖されます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/116062)

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富山地鉄、4月15日ダイヤ改正で特急消滅

 立山や宇奈月温泉という著名な観光地を抱える富山地鉄はこれまで、有料の特急を走らせていました。

 ところが新型コロナウイルスの影響でこのような観光需要が消えました。経営状態も悪化しています。2021年4月のダイヤ改正で特急を1日1本(夏季は宇奈月温泉→立山、冬季は宇奈月温泉→富山)に減らし、そしてついにこの4月15日のダイヤ改正で特急が消滅することになります。富山地鉄には2月にデビューしたばかりの「ニューレッドアロー号」など有料特急にふさわしい車両を有していますが、これらの特急用車両は普通列車として使います。

 なお、観光需要が戻ってきたときは、特急を臨時列車として走らせることがあるようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/117259)

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「クイーンビートル」、船籍変更で博多-門司港間航路開設

 以前記事にした「クイーンビートル」の船籍変更ですが、手続きが終了しました。現在行っている国内遊覧運航に加えて、国内の航路にも使えるようになりました。

 そこでJR九州高速船は、博多-門司港間航路を開設することにしました。4月から6月の間の9日間運航します。日曜日が中心で、運航日には博多-門司港間を1日1往復します。

 博多の乗船場所は博多港国際ターミナル(中央ふ頭)、門司港の乗船場所は門司港レトロ観光物産館「港ハウス」(門司11号岸壁)です。ダイヤは博多9:00発門司港11:45着、門司港16:00発博多18:45着。約103キロの距離を2時間45分で結びます。運賃は片道大人6600円、子供3300円で、ビジネスクラスは大人、子供ともに運賃に加えて2500円の追加料金が必要になります。なお、博多から乗船した人は、門司港、下関(唐戸市場)、巌流島を結ぶ船の1日乗車券がもらえます。
(参考:JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/03/03/220303_qb_daiya.pdf)

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広島-博多間が実質2200円

 JR西日本では時々、「J-WESTポイント」を使えばお得になる割引切符を発売しています。「J-WESTポイント特典きっぷ」と言いますが、今日4月1日からは、山陽新幹線広島(市内)・新山口-博多間で発売を開始します。

 この「J-WESTポイント特典きっぷ」、4月1日から6月30日まで発売の期間限定の商品です。乗車日の1か月前の10時から発売します。乗車当日でも購入することができます。設定期間は4月1日から6月30日ですが、ゴールデンウィークの4月28日から5月8日の間の設定はありません。

 注目すべきなのはその価格。通常価格(乗車券+「eきっぷ」、普通車指定席大人1人)でそれぞれ8460円、5170円のところ、この「J-WESTポイント特典きっぷ」では、広島(市内)-博多間が1000円+1200ポイント、新山口-博多間が1000円+600ポイントです。通常、「J-WESTポイント」は1ポイント1円で換算されますから、広島(市内)-博多間の場合、通常の1/4ほどの値段で乗ることができます。当然、このような激安の切符にはいろいろ制限があり、「J-WESTカード」会員限定の切符で、「e5489」でのみ発売します。区間や席数限定の切符です。大人1人から利用できますが、子供だけでの利用はできません。また、子供も大人と同額が必要です。小倉でも乗り降りできますが、博多と同額です。

 なお、5月9日からは車内販売でのサービスが付きます。ホットコーヒー1杯が無料でもらえるのです。「のぞみ」(一部を除きます)で「J-WESTポイント特典きっぷ」と「J-WESTカード」をパーサーに呈示すると、レギュラーサイズのホットコーヒーが1杯無料でもらえるのです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220318_03_jwest.pdf)

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