肥薩線、JR九州の負担9割減だが
肥薩線は、2020年7月の豪雨で八代-吉松間が不通となっています。この肥薩線を復旧させるためには235億円もかかりますが、何とかして鉄道で復旧させようとする動きがあります。JR九州の試算によれば、国の公共事業と連携させることによって(流出した2本の鉄橋の再建を、国の治水工事と一緒に行います)、JR九州の負担は25億円ほどに圧縮できるようです。上下分離も行います。9割は国などのお金でカバーできるのです。
ただJR九州は、このように自社の負担がかなり軽減されるのにも関わらず、肥薩線の復旧を行うのを渋っています。それはなぜなのかと言えば、もともと肥薩線が赤字だからです。いくら復旧費用の大半がカバーできても、毎年の赤字はカバーしてくれないのです。肥薩線の需要が大きいのなら鉄道を復旧させる社会的責務があるとも言えますが、残念ながらそうではありません。タクシーで代替輸送ができるレベルでは、JR九州に鉄道の維持を求めることはできないでしょう。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220520/k00/00m/040/369000c、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hisatsusen-fukkyu/)
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Comments
復旧だけでなくその後の経営にも国や熊本県、八代市、人吉市には踏み込んでほしいですね。
そうすればもし鉄道を残すとしても、もっと真剣に議論できるでしょう。
地域内にお金を回す仕組みを作る必要があります。
地元利用が無いのがなぜなのか考える必要もあるでしょう。
沿線住民がなぜ減るのか考える必要もあるでしょう。
観光利用を増やすことも鉄道会社任せではいけませんね。
国、熊本県や沿線自治体のみなさんの力が問われていると思います。
Posted by: 小春 | 2022.06.04 08:46 PM
小春さん、こんばんは。
* 国、熊本県や沿線自治体のみなさんの力が問われていると
鉄道としての使命を終えているような路線でさえ、JRに押しつけているのが現状です。
これではJRもやる気が出ませんし、低いサービス水準で利用したくても使えません。社会的にある程度の需要があることが前提ですが、地方自治体が中心に支える必要があるでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2022.06.05 06:45 PM