岐阜にモノレールの構想があった?
路面電車が街から消えて17年になる岐阜。その岐阜にモノレールの構想がありました。
モノレールの構想が出てきたのは、1970年代。人口が増え、路面電車では対応できないと考えられたため、モノレールが出てきたのです。地下鉄をつくるという案もありましたが、市街地の地下水の水位が高いため、その案は消えました。
モノレールはどの区間をつくる予定だったのでしょうか? 岐阜駅から4方向に延びていました。関市方面、高富方面、忠節方面、そして岐阜羽島方面で、延べ30.5キロの路線網でした。このうち最初につくられるのは、名鉄美濃町線沿いの岐阜-芥見間でした。芥見地区には大規模な住宅団地ができるため、人口が急増していました。またこの区間に並行して走る国道156号線は渋滞が激しかったのですが、モノレールでその渋滞を解消することが期待されていました。終点の芥見は大洞団地の入口に置くことになっており、建設費は1キロ当たり18億円とされていました。岐阜-芥見間の事業費は216億円で、岐阜-野一色間は複線にすることも考えられていました。市長もモノレール建設を公約に当選し、国も調査費の補助を出していました。
しかし、結果としてモノレールはできませんでした。モノレールの建設費が当初の想定よりも膨れ上がったからです。岐阜-芥見間の事業費は街路整備を含めると、当初の倍以上の480億円にもなりました。街路整備により、住宅の移転も必要になりました。それに加えて、もうひとつ別の計画が出てきました。東海道線の高架化です。結局、東海道線の高架化が選ばれることになり、モノレールは凍結。そのまま消えてしまいました。
(参考:岐阜新聞ホームページ https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/59269)
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