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June 2022

自民党鳥取県連政務調査会、「スーパーはくと」1時間に1本に増発のプラン

 自民党鳥取県連政務調査会は、鳥取県内の鉄道利便性の向上のために調査を行い、提言をまとめました。

 その提言では、特急の増発を求めています。まず、京都と鳥取、倉吉を結ぶ「スーパーはくと」については、姫路で折り返します。大阪方面へは相生で乗り換えさせることによって京阪神方面への所要時間を短縮します。また、「スーパーはくと」は増発を行うとともに、米子まで延伸します。姫路と米子を智頭急行経由で結ぶのです。鳥取と米子、益田を結ぶ「スーパーまつかぜ」と山口線まで行く「スーパーおき」については、米子-出雲市間の運行を行いません。米子-出雲市間は「やくも」だけにします。このことにより、姫路-鳥取-米子間、岡山-米子間で特急が1時間間隔で走るダイヤを構築するのです。

 もっとも、「スーパーはくと」が好評なのは、速いことに加えて、大阪に直通することでしょう。新幹線に乗り換えたら全体の所要時間は短縮されるかもしれませんが、乗り換えの手間がかかります。しかも、新幹線は大阪や三ノ宮には停まりませんので、新大阪や新神戸で乗り換える手間も加わります。東京や名古屋のように新幹線に乗る時間が長いのならともかく、京阪神ぐらいでは速達効果は薄いです。反対に「スーパーはくと」を米子まで延ばせば、新幹線と「やくも」の乗継ぎではなく、「スーパーはくと」で乗り換えせずに行く人もいるでしょう。新大阪での乗り換えも計算に入れると、「スーパーはくと」で行ってもほとんど所要時間は変わりありません。在来線でも結構俊足です。また、「スーパーまつかぜ」と「スーパーおき」の運行区間短縮は、島根県にとっては迷惑な話でしょう。浜田など石見方面から県庁所在地の松江に直通しなくなるのです。

 このように、自民党鳥取県連政務調査会の提言は突っ込みどころが多いのですが、鉄道の得意とする都市間需要を伸ばそうとする考え自体には大いに賛成したいところです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/032cee666f417639011449276745d9ffab7c1360)

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「島田であそぼうけん」で大井川鐵道フリー切符お得に

 島田市は6月10日から11月30日まで、観光や宿泊に使うことができる共通クーポン、「島田であそぼうけん」を発売しています(なくなり次第終了)。この「島田であそぼうけん」、島田市民でなくても購入することができます。以前発売していた、「大井川あそぼうけん」とは違います。そしてその「島田であそぼうけん」、大井川鐵道でも使えるのです。

 「島田であそぼうけん」で買うことができるのは、「お得な大井川周遊きっぷ お買い物券付」。大井川本線、井川線、寸又峡線バス、閑蔵線バスが2日間乗り放題、さらに1000円分のお買い物券がつきます(お買い物券は、金谷、新金谷、千頭の売店とプラザロコ売店、千頭臨時トーマスショップのみです。千頭のそばコーナーや2階のカフェでは使えません)。3000円払って「島田であそぼうけん」を買えば(子供は2000円)、これだけのことができるのです。通常の「大井川周遊きっぷ 2日間用」が大人4900円ですから、半額以下です。なお、「お得な大井川周遊きっぷ お買い物券付」の利用期間は利用開始日基準で6月10日から11月29日までです。

 ただし、「お得な大井川周遊きっぷ お買い物券付」を購入するためには、一手間必要です。まず、インターネットで「島田であそぼうけん」を買い、利用前日12時までに大井川鐵道SLセンターに電話で申し込みます。「島田であそぼうけん」は現地で紙クーポンにする必要があるので、「KADODE OOIGAWA」にある「TOURIST INFORMATION おおいなび」に一度行き、紙クーポンを手に入れます。利用開始当日でも構いません。その後、新金谷のプラザロコ内SLセンターで手に入れた「島田であそぼうけん」を使って、「お得な大井川周遊きっぷ お買い物券付」を買うのです。いろいろ面倒ですが、これでお得な切符を買うことができます。

 また、大井川鐵道が運行する大井川鐵道川根温泉ホテルも、この「島田であそぼうけん」を使うことができます。
(参考:大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/archives/121863)

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東武、7月18日からC11 123の営業運転開始

 東武は2019年1月からC11 123の復元作業を行ってきましたが、無事終わり、7月18日から営業運転ができるようになります。これにより、東武はSL3両による運行体制が整います。東武の保有するSLはC11ばかりなのですが、同一形式を3両保有する鉄道会社は日本で東武、ただひとつだけということになります。

 C11 123運行開始初日の7月18日は、SL「大樹1号」、SL「大樹2号」、SL「大樹5号」、SL「大樹6号」の4便をけん引します。座席指定券はすでに6月18日から発売しています。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/sl_topics/20220616165336W2Ta9NgaDkwtGXSjw8u5pw.pdf)

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IGRいわて銀河鉄道&青い森鉄道、20周年で盛岡-青森間に直通快速

 2022年は東北新幹線盛岡-八戸間の開業20周年という記念の年です。ということは、東北線盛岡-青森間が分離され、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道が開業して20周年ということにもなります。そこで、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道は、開業20周年を記念して、共同での企画を行います。

 まずひとつは、盛岡と青森を直通する臨時列車の運転。7月から9月にかけての3回の3連休(7月16~18日、9月17~19日、9月23~25日)に、快速「青森・盛岡ライナー」を走らせます(10月にも走らせる予定です)。ダイヤは1日1往復で、青森8:25発盛岡11:22着、盛岡17:55発青森20:44着です。途中停車駅は、滝沢、好摩、いわて沼宮内、一戸、二戸、三戸、八戸、三沢、野辺地、浅虫温泉、東青森、筒井です。車両は青い森鉄道の青い森701系2両編成です。セミクロスシート車が使われます。

 快速「青森・盛岡ライナー」は快速なので、乗車券のみで乗車することができます。しかし、事前に購入すれば、とてもお得な切符があります。それは、片道タイプの「青森割引きっぷ」と「盛岡割引きっぷ」、フリーパスタイプの「もりもりフリーパス」。「青森割引きっぷ」及び「盛岡割引きっぷ」は、盛岡→青森間(「青森割引きっぷ」)もしくは青森→盛岡間(「盛岡割引きっぷ」)の快速・普通が片道利用できる切符です。後戻りしない限り、何度でも途中下車できます(途中駅から乗車することもできますが、乗車しなかった区間の運賃の払い戻しはありません)。発売期間は7月8日から10月31日まで、利用期間は7月16日から10月31日までで、1日限り有効です。発売箇所は「青森割引きっぷ」がIGRいわて銀河鉄道盛岡-二戸間の各駅窓口(小繋を除きます)、「盛岡割引きっぷ」が青い森鉄道三沢-青森間の各有人駅窓口で、乗車前に購入しておく必要があります。値段は「青森割引きっぷ」、「盛岡割引きっぷ」ともに大人3500円、子供1750円です。盛岡-青森間の運賃は5590円なので、十分元が取れます。

 「もりもりフリーパス」は、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道が連続2日間乗り放題のフリー切符です。発売期間は7月8日から10月31日まで、利用期間は7月16日から11月1日までです。発売箇所はIGRいわて銀河鉄道の各駅窓口(小繋、斗米を除きます)、青い森鉄道の各有人駅窓口で、乗車前に購入しておく必要があります。値段は大人5500円、子供2750円です。

 先ほども書いたように「青森割引きっぷ」、「盛岡割引きっぷ」、「もりもりフリーパス」ともに乗車前の購入が必要で、車内や着駅での購入はできません。ただ、これらの切符をスマホのアプリで購入することもできます。最寄りの駅が無人駅だとか、有人駅でも営業時間が短い場合は、スマホで購入すれば良いのです。
(参考:IGRいわて銀河鉄道ホームページ https://igr.jp/wp-content/uploads/2022/06/20220616_20thkyodokikaku.pdf)

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「スマート四国チケットレス」で特急料金がほぼ1/3に

 JR四国でも「みどりの券売機プラス」が導入される駅が増え、有人の「みどりの窓口」が減っています。そんな中、JR四国は、JR西日本のインターネット予約「e5489」を使った、お得な特急券、「スマート四国チケットレス」を発売しています。

 「スマート四国チケットレス」の発売期間は、6月1日から9月30日まで。乗車日の1か月前から2分前まで購入することができます。利用期間は7月1日から9月30日までです。発売は「e5489」で行い、「みどりの窓口」では購入することができません。

 さて、値段はかなりお得です。本来だと1260円かかる26~50キロ区間の指定席特急券が、たったの450円です(乗車券は別途必要です。定期券との併用もできます)。1/3に近い値段です。設定のある区間は高松-丸亀間、松山-今治間、徳島-穴吹間、高知-須崎間など15区間です。これぐらいの値段なら、短距離でも特急に乗る抵抗感が薄れます。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/aad061563e0935feda969fe4b2213dbe1a963f0b.pdf)

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列車が5分以上遅れると、コーヒー100円引き

 JR東日本などはこのたび、エキナカ店舗などで利用することのできるクーポンを一定の条件でタイムリーに配信することができる、「Tokyo Nudge」というアプリを開発しました。これを使って、6月と7月の間、山手線、京浜東北線、根岸線で実証実験をします。

 どうやったらクーポンをもらうことができるのでしょうか? まず、アプリをダウンロードして、6月と7月の間に山手線、京浜東北線、根岸線(対象路線)を週2日以上使う必要があります。その対象路線を利用しているときに、列車が5分以上遅れていると、エキナカ店舗などで使うことのできるクーポンがもらえます。例えば、「ベックスコーヒーショップ」では、全てのドリンクが100円引きになります。なお、対象路線を22時から0時の間に利用した場合は、翌朝8時にクーポンがもらえます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/tokyo/20220530_to01.pdf)

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龍飛埼へデマンド型乗合タクシー

 龍飛埼に公共交通機関で行くには、津軽線の三厩からバスに乗って行く必要があります。北海道新幹線の奥津軽いまべつからの直接のアクセスはなく、隣接する津軽線に乗り換えて、三厩からさらにバスに乗り換えます。せっかく北海道新幹線の駅がそれほど遠くないところにあるのに、それを活かせていないのです。

 JR東日本は2021年8月に「はやぶさ1号」利用者に対して、乗合タクシーを運行するという実証実験を行いました。その結果を踏まえて、JR東日本、JR東日本スタートアップ株式会社、株式会社電脳交通、有限会社奥津軽観光の4社は、デマンド型乗合タクシーの実証実験を行います。

 デマンド型乗合タクシーは「わんタク」、「つがるん」の2種類があります。「わんタク」は、7月1日から9月30日までの毎日、蟹田周辺から龍飛埼周辺までのエリアにおいて自由に乗り降りできる乗合タクシーです。配車時間は10時から15時半までの30分間隔です。運賃は1回500円ですが、小学生以下、障害者、高齢者、免許返納者、地元のマイナンバーカード所有者のほか、有効期間内の「大人の休日倶楽部パス」、「青春18きっぷ」所有者は300円になります。地元の人には定期券の設定もあります。現金のほか、「PiTaPa」以外の交通系ICカード、クレジットカード、QRコードでも支払いができます。予約は1週間前からインターネットもしくは電話で予約できます。

 もうひとつの「つがるん」は、地元の要望で生まれたものです。最終の早い津軽線蟹田-三厩間をカバーするため(青森18:13発の蟹田行きに乗らないと三厩まで行くことができません)、もう1本遅い青森20:15発蟹田行きに合わせて乗合タクシーを走らせることにしました。7月1日から9月30日までの平日、蟹田駅前のウェル蟹を21:00に出発します。津軽線沿線を通り、三厩宇鉄山地区まで行きます。時間が時間なので、龍飛埼までは行きません。運賃は1回500円ですが、小学生以下、障害者、高齢者、免許返納者、地元のマイナンバーカード所有者のほか、有効期間内の「大人の休日倶楽部パス」、「青春18きっぷ」所有者は300円になります。定期券の制度はありませんが、中小国-三厩間の各駅を発駅もしくは着駅とする通学定期券を持っている人は、1回100円で乗車できます。支払方法や予約方法は「わんタク」と同じですが、電話予約は20時までです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/morioka/20220602_mr11.pdf)

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蒲蒲線、東京都と大田区の負担割合が決まる

 800メートルほど離れたJRや東急の蒲田駅と京急の京急蒲田駅とを結ぶ、蒲蒲線という鉄道の構想があります。東急多摩川線の矢口渡駅を過ぎたところから地下に入り、JRと東急の蒲田駅を通って、京急の京急蒲田駅まで行く路線です。最終的には、京急の大鳥居駅まで延びるようです。京急蒲田駅までは2030年代後半の開業を目指しています。

 この蒲蒲線の事業費は1360億円と試算されています。国、自治体、蒲蒲線の整備主体となる第三セクターが1/3ずつ負担するため、自治体の負担は450億円となります。この450億円の自治体負担をどのように分担するかについて、東京都と大田区の間で話がまとまりました。東京都は3、大田区は7の割合で負担します。空港アクセスより、大田区内の交通アクセス改善に資する割合のほうが高いと考えられるため、大田区の負担割合が高くなりました。

 東京都と大田区との間で負担割合が決まったので、蒲蒲線は一歩前に進むことになります。大田区は2022年度中に東急などとともに第三セクターを設立し、着工に向けての国との協議を本格的に進めます。

(追記)
 10月14日、大田区と東急は羽田エアポートライン株式会社を設立しました。出資割合は大田区が61%、東急が39%です。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/181953、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/119368、東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20221021-1.pdf)

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昼間以降の「はるか」は1時間に1本の運転に&「はるか」が岡山へ

 関空へのアクセス特急、「はるか」は、新型コロナウイルスの影響で国際線需要が消失したこともあって、大幅に減らされています。現在は、朝は全ての便が走っていますが、昼間は全て運休、夕方以降は半分を運休して1時間間隔で走っていました。ところが、6月10日から訪日外国人の受け入れ再開を行いました。そこで、7月1日から一部の「はるか」について、運転を再開します。

 運転再開を行う「はるか」は、昼間の7往復。昼間については2020年9月1日から運休を続けていましたが、1年10か月ぶりに運転を再開します。関西空港発着の時間帯で見ると、10~17時です。これにより、昼間以降の便は概ね通常の半分程度、1時間間隔で走ることになります。

 話は変わりまして、7月から9月まで「岡山デスティネーションキャンペーン」が行われます。それに合わせて、「はるか」も岡山に行きます。「はるか」が岡山に行くのは、8月6~7日。「ハローキティ」が描かれた「はるか」が使われます。1日目は新大阪を8:11ごろに出て、新見に13:22ごろに着きます。「はるか」型の車両(271系、281系)が伯備線を走るのは、これが初めてです。その後、新見を17:09ごろに出て、尾道には20:07ごろに着きます。2日目は尾道を15:05ごろに出て、新大阪に19:23ごろに着きます。この「はるか」に乗るには、発売中の日本旅行の旅行商品に申し込む必要があります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220609_03_haruka.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220610_02_okayama.pdf)

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JR九州、長崎、熊本、鹿児島県の在来線で車掌を廃止

 JR九州は、西九州新幹線が開業する9月23日から、長崎、熊本、鹿児島の3県の在来線で、車掌を廃止する計画です。

 現在、長崎、熊本、鹿児島の3県の在来線では、朝夕の通勤・通学時間帯に車掌を乗せていますが、それを廃止して、ワンマン運転にします(すでにワンマン化されている「きりしま」はともかく、一部は新幹線リレー特急にもなる「みどり」のワンマン化はしないとは思われますが)。福岡県内では、山陽線の全てと一部を除く鹿児島線において車掌を乗せていますが、それは廃止にしないようです。車掌を廃止する代わりの安全対策としては、駅や車両にカメラを取り付けるなどの方法を考えています。また、削減される車掌については、配置転換などを行う予定です。

 JR九州は西九州新幹線開業に伴う9月23日のダイヤ改正で、利用者の多い福岡都市圏の通勤・通学時間帯などを減便します。今回明らかになった車掌の廃止と合わせて、年間10億円以上の経費削減を見込んでいます。
(参考:読売新聞オンライン https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20220623/5010016184.html、NHKホームページ https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220623-OYT1T50102/)

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西九州新幹線の割引切符

 すでに西九州新幹線の運賃、料金は発表されています。しかし、割引切符が充実しているJR九州においては、割引切符の値段のほうがはるかに重要です。17日のことですが、JR九州から、西九州新幹線の割引切符についての発表がありました。

 在来線時代の「2枚きっぷ」(福岡市内-長崎間など)、「九州ネットきっぷ」(長崎、浦上、諫早発着分)、「九州ネット早特3」(博多-長崎間)、「九州ネット早特7」(博多-長崎間)が廃止され、代わりに「かもめネットきっぷ」などが登場します。

 「かもめネットきっぷ」は、博多-浦上・長崎間などに設定し(鹿児島中央、別府・大分からの設定もあります。2023年3月31日有効開始分までの期間限定ですが、佐世保からの設定もあります。武雄温泉を経由するのです)、当日でも購入できます。「JR九州インターネット列車予約」限定です。博多-浦上・長崎間の値段は4200円(指定席、片道、通年同額、子供は半額)です。ちなみに現行の「九州ネットきっぷ」の博多-長崎間は3150円です。30分程度速くなりますが、1050円値上がりします。「かもめネット早特3」は、博多-浦上・長崎間のみに設定します。出発の3日前まで購入できます。「JR九州インターネット列車予約」限定です。博多-浦上・長崎間の値段は3600円(指定席、片道、通年同額、子供は半額)です。2022年12月31日有効開始分までなら、「おためし! かもめネット早特7」があります。博多-浦上・長崎間のみに設定します。出発の7日前まで購入できます。「JR九州インターネット列車予約」限定です。博多-浦上・長崎間の値段は3200円(指定席、片道、通年同額、子供は半額)です。

 フリーきっぷタイプもあります。「いい旅!西九州きっぷ」です。発売期間が8月23日から12月28日まで、設定期間が9月23日から2023年1月1日まで(12月31日乗車開始分まで)という、期間限定の切符です。西九州新幹線と長崎線佐賀-長崎間、大村線、佐世保線が2日間乗り放題です。新幹線と特急の普通車自由席に乗ることができます。これも「JR九州インターネット列車予約」限定で、出発日の3日前までに購入します。値段は大人9230円、子供2490円と子供の安さが目立ちますが、子供は大人と同時に購入し、同一の行程を利用する場合に限り有効です。

 西九州新幹線と「ふたつ星4047」をセットにした切符もあります。「かもめぐるりんきっぷ」です。これも期間限定で、発売期間が8月23日から2023年3月31日まで、設定期間が9月23日から2023年4月2日まで(有効期間が2日間のものは2023年4月1日まで)です。博多発長崎着、佐賀発長崎着、武雄温泉発長崎着、長崎発武雄温泉着の4つの設定区間があり、博多発長崎着の場合、3日間有効、大人9300円、子供4650円です。これのみ「みどりの窓口」でも買えます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/06/17/220617_nishikyushu_waribikikippu.pdf)

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「あさひかわバス無料DAY」で市外からのバスも無料

 旭川市は6月から8月にかけての4日間、「あさひかわバス無料DAY」を実施します。

 「あさひかわバス無料DAY」を実施するのは、北海道音楽大行進開催日の6月4日、買物公園まつり開催日の6月25、26日、旭川市民の日の8月1日です。この4日間は、高速バス等を除いて、旭川市内で乗車または下車すれば、バスが無料になります。

 旭川市内に乗り入れるバスの中には、結構長距離を走るものがあります。道北バスの上川・層雲峡線(旭川駅前-層雲峡間2140円)、名寄線(旭川駅前-名寄駅前1320円)、沿岸バスの留萌旭川線(旭川駅前-留萌十字街間1680円)などです。これらのバスも、乗車か降車の停留所が旭川市内にあれば、無料です。

 なお、当日は乗車時に整理券を取り、降車時に整理券を運賃箱に入れてください。ICカードをタッチしたり、運賃を運賃箱に入れてはいけません。そのような場合でも返金の措置はありません。
(参考:旭川市ホームページ https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/452/453/454/d075158.html)

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宇都宮のLRT、グリーンスタジアム前まで部分開業か?

 2023年3月に開業する予定だった、宇都宮のLRT。しかし、1か所工事が遅れているところがあり、全線開業は数か月遅れる模様です。

 ただ幸いなことに、工事が遅れている区間は終点に近い区間です。途中までなら予定通り2023年3月に運行することができます。そのため一部区間を部分開業することを考えています。16日の宇都宮市議会で佐藤宇都宮市長が部分開業の検討をしていることを明らかにしました。

 それでは、どの区間を部分開業させるのでしょうか? 想定されているのは、宇都宮駅東口-グリーンスタジアム前間。グリーンスタジアム前は野球開催時などに対応できるように、折り返し設備があります。また、車両基地も工事が遅れている区間から宇都宮駅東口寄りにあるため、使うことができます。車両は予定通り搬入が行われるので、部分運行はできるようです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/utunomiyalrt-bubun/)

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6月と7月の休日は、明知鉄道一日乗り放題880円

 明知鉄道はこの6月24日で開業88周年を迎えます(開業当時は国鉄の前身、鉄道省)。

 これを記念して、6月と7月の休日に限り、1380円の1日フリー切符を88周年に因んで880円にします(子供は440円)。「おかげさまで明知線開通88周年フリー切符」と言います。明知鉄道の片道運賃は690円なので、かなりお得です。

 「おかげさまで明知線開通88周年フリー切符」には硬券とモバイルの2種類の切符があります。硬券は恵那、岩村、明智の3駅で発売します。

(追記)
 この「おかげさまで明知線開通88周年フリー切符」ですが、8月も発売されることになりました。8月は平日も含めて、毎日利用することができます。
(参考:明知鉄道ホームページ https://www.aketetsu.co.jp/news/おかげさまで明知線開通88周年を迎えます。/、https://www.aketetsu.co.jp/news/開通88周年記念フリー切符発売延長のお知らせ/)

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四国新幹線の駅はどこにできる?

 以前、四国新幹線の高松駅の場所について記事にしましたが、ほかの駅はどこにできるのでしょうか? 四国の地方銀行系シンクタンクから成る四国アライアンス地域経済研究会は、四国の県庁所在地の駅候補地についての報告書を発表しました。

 高松は以前にも取り上げた、香川経済同友会の4案をそのまま使っています。つまり、高松駅、栗林駅、伏石駅、高松空港の4案です。松山は松山駅に併設する案のみです。松山駅は高架化工事が行われ、今の駅の西側に高架駅ができます。新幹線のホームは今の駅のところにできるのです。高知は高知駅に併設する案(北側から入ってくるパターンと東側から入ってくるパターンがあります)のほか、後免駅に併設する案もあります。徳島は3案あります。徳島駅に併設する案、徳島空港に併設する案、鳴門市内に設置する案です。鳴門市内の案が浮上した理由は、紀淡海峡方面と高松方面とをできるだけ最短距離で結ぶという発想の元で生まれたものです(徳島駅に寄るとかなりの遠回りです)。鳴門市内での駅の位置は数案あるようです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/shikoku-shinkansen-shineki/)

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3年ぶりの「完乗」奪回(2)

 山手線で2駅、大崎で降りる。ここから乗るのが、JR・相鉄直通線。2019年11月に開業したものの、新型コロナの影響でなかなか乗りに行くことができなかったのだ。大崎10:25発の普通海老名行きは、E233系の10両編成。埼京線用の車両だ。西大井、武蔵小杉と停まり、次は15分以上停まらずに羽沢横浜国大。通勤型車両でこれだけ停まらないのは珍しい。もっとも、JR・相鉄直通線はまだ定着していないようで、間違えて乗ってしまったと思われる客が何人かいた。彼らは羽沢横浜国大で降りていったが、羽沢横浜国大で降りてどうするつもりなのだろうか? 次の西谷で相鉄に乗り換えたほうがよかったのではないだろうか? 西谷までひと駅乗って、長い間失っていた「完乗」のタイトルを奪回。次は西九州新幹線だ。

 西谷で向かいに停まっていた特急に乗り、大和で小田急に乗り換える。相模大野経由で伊勢原に行くことにした。伊勢原でバスに乗り、大山ケーブルへ。すれ違いできないような細い旧道を通り、20分あまりで終点に到着。ただし、ケーブルに乗るには土産物街(平日だからなのか、閉まっている店が多い)を通り抜けないといけない。大山の名物は豆腐のようで、そのうちの一軒でそばと豆腐を食べる。昼を食べてから、大山ケーブルに乗る。交通系ICカードが使えるのでそれで支払ったが、ペラペラの切符は別途渡される。ICカードは単に決済手段として使っているだけなのだ。ケーブルカーは「ロマンスカー」をデザインした岡部氏がデザインしているので、雰囲気が似ているところがある。大山ケーブルの所要時間は6分ほど。終点から少し歩けば、阿夫利神社の下社がある。せっかくここまで来たので参拝する。

 大山ケーブルとバスを乗り継いで伊勢原に戻る。ちょうどJRに直通する「ふじさん」が来る時間帯なので、券売機で特急券を買う。「ふじさん」は伊勢原には停まらないので、快速急行で停車駅の秦野に行く。「ふじさん」は御殿場線に乗り入れるので、新松田の連絡線でJRに行く。この連絡線を使う列車は1日3往復、貴重である。

 新松田からは、大雄山に向かうバスが出ている。箱根登山バスで、日中でも20分間隔で出ている。伊豆箱根鉄道大雄山線を乗るのに便利なバスだ。新松田からバスで20分弱で、終点の関本に着いた。このバス停の隣にあるのが伊豆箱根鉄道の大雄山。駅とバス停の名前が一致していない。ついでに言えば、伊豆箱根鉄道のバスは同じロータリーにあるバス停を大雄山駅と呼んでいる。本来なら駅名に合わせて箱根登山バスも大雄山駅と呼ぶべきだろうが、箱根登山バスは小田急系、伊豆箱根鉄道は西武系なので、色々な事情があるのだろうか? ただ、分かりにくいことには変わりはない。大雄山からは伊豆箱根鉄道に乗って小田原へ。車掌が乗っていたのは意外だった。

 ここからは在来線で名古屋に帰るのだが、東西に長い静岡県でありがたい存在は「ホームライナー」。2022年3月のダイヤ改正で平日のみの運転となったが、今日(6月17日)は平日だ。小田原から列車を乗り継げば、沼津18:31発の「ホームライナー浜松3号」の発車20分前ぐらいに沼津に着く。沼津に到着した。まず最初にすべきことは、「ホームライナー」の乗車整理券を手に入れること。「青春18きっぷ」のシーズンでもないのに、乗車整理券の券売機の前には列が出来ている。たったの330円で、速くて快適な移動ができるのだから、使わない選択肢はない。その後で夕食を買う。駅の高架化で駅ビルが潰れたと思っていたが、まだ営業していた。そこで弁当を買って「ホームライナー」の車内で夕食にする。JR東海の「ホームライナー」は席が指定されていないので遅かったら希望の席に座ることができないというリスクがあるが、肝心の混み具合は半分程度。沼津から浜松まで、隣には誰も来なかった。意外だったのは短距離の利用者も結構いるということ。乗車整理券を持っていない人も多く、車掌は乗車整理券の販売に追われていた。

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3年ぶりの「完乗」奪回(1)

 朝早くから時間を有効に使おうと思ったら、前日の夜行に乗るとよい。寝ている間に目的地まで連れていってくれる。よく使った手だが、新型コロナの感染が広がってからは夜行に乗ることはなかった。今回は久しぶりの夜行である。

 バスタ新宿行きの名鉄バスは栄からも乗ることができるので、栄のバスターミナルに行く。発車時間(22:45)の15分ほど前に着いた。やがて名鉄バスセンターからバスがやってきて、乗る。切符はインターネットで予約し、プリントアウトしている。4列シートのため、3600円と安い。バスは中津川までこまめに停まっていく。栄を出た時点では7、8人しかいなかったが、多治見などで乗ってきて、13人になった。隣には座ってこないので、2席を使うことができた。朝は中央道沿いのバス停に停まっていく。そのうちのひとつ、中央道府中で降りる。ダイヤでは4:39着だが、5分ほど早く着いたようだ。6月なので、外は明るくなっている。

 中央道の南には道路があり、それに沿って西南西に13分ほど歩けば、西武の是政。多摩川線はほかの西武の路線とは接続していない、離れ小島の路線だが、砂利採取のためにつくられたのだろうか? 駅に着いたときにはシャッターが降りていたが、5時過ぎになってシャッターが開いて、駅に入ることができるようになる。始発は5:31なので、30分近く前から開いているのだ。武蔵境方面から列車がやってきた。古い西武の電車をモデルにしたラッピングをしている。いつの間にか客も集まっていて、5時台の始発とは思えない。

 武蔵境から中央線で国分寺まで行き、ラッシュが終わるまで西武の支線に乗ることにする。国分寺線と西武園線に乗って西武園に行き、そのまま折り返して国分寺に戻る。国分寺からは多摩湖線に乗って多摩湖へ。ここからは新交通システムの山口線で西武球場前へ。山口線の始発は7時台で、一番本数が多いのが西武ドームで野球をするとき(山口線は単線だが、こういうときに備えて交換設備がある)という純然たるレジャー用の路線だが、意外なことに西武球場前からやってきた列車には通勤通学客が結構乗っていた。どこに家があるのだろうか? 山口線に乗っても遊園地、ゴルフ場、野球場があるだけだ。西武球場前で狭山線に乗り換え。狭山線は池袋などにも直通することのできる、普通の鉄道だ。野球などのイベント時に備えて、駅は大きくつくられている。

 西所沢で池袋線に乗ってひと駅、所沢で降りる。次に乗るのは8:39発の「S-TRAIN104号」。有楽町線に直通する座席指定列車だ。ホームにある券売機で、指定券を買い求める。ラッシュがまだ残っている中、「S-TRAIN」がやってきた。40000系の10両編成で、座席は車端部を除いてクロスシートになっている。先頭の10号車には「パートナーゾーン」というフリースペースがある。指定された座席は4号車だが、次の停車駅、保谷までそちらに乗ってみることにする。保谷と石神井公園に停まっている間に指定された席に移る。座席は窓側の席が埋まるぐらいで、そんなに混んでいない。少し前に所沢を出た「むさし12号」とは大違いだ。「むさし12号」は満席なのだ。窓が大きく、眺望の利くリクライニングシートと、ロングシートにもクロスシートにもなる車両の差は大き過ぎる。しかも、「S-TRAIN」は2社をまたぐため、料金が高い。どうしても人気に差が出る。「S-TRAIN」は練馬や小竹向原で運転停車を繰り返し、しかも地下鉄では追い越すことができないため、スピードは上がらない。

 「S-TRAIN」を飯田橋で降り、東西線と浅草線を乗り継いで泉岳寺へ。地下鉄の2回の乗り換えはいずれも、改札を出ての乗り換えだった。東京の地下鉄は難しい。泉岳寺を出て少し歩くと、高輪ゲートウェイ。再開発工事をやっていて、鉄道開業当時の遺構は見えず。高輪ゲートウェイの駅構内に無人のコンビニがあったので試してみる。買ったものを台に置くと機械がそれを認識し、客がそれを承認すると支払いに移るという方式である。支払いは現金も対応しているようだ。(続く)

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3年ぶりの「完乗」奪回(0)

 2019年11月に相鉄・JR直通線が開業しましたが、約3年間、乗っていませんでした。

 ところがこの17日に乗りに行きましたので、その時の様子を明日、2回に分けて書きます。

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H100形が観光列車に

 キハ40形に代わる、JR北海道の普通列車用ディーゼルカーはH100形。2018年に量産先行車が2両つくられ、2020年からは量産車がつくられました。現在、函館線長万部-小樽間、宗谷線旭川-名寄間、石北線新旭川-上川間、室蘭線長万部-苫小牧間及び室蘭-東室蘭間、根室線新得-釧路間で活躍しています。

 そのJR北海道ですが、H100形の観光列車ををつくることになりました。3日に発表した「JR北海道グループ 経営改善に関する取り組み」で明らかになったところによれば、第三四半期(10~12月)に既存のH100形を4両改造して観光列車をつくるようです。

 キハ40形の観光列車はありますが、いずれキハ40形は廃車になるでしょうから、代わりにH100形の観光列車をつくることにしたのでしょう。しかし、H100形がもうつくられないなら話はわかりますが、H100形はこれからもつくられるのに(第二四半期(7~9月)に8両導入します)、わざわざ改造して観光列車をつくる意味はわかりません。新しくつくる車両を観光列車にすればいいのですから。既存の車両を改造したほうが安くできるのでしょうか?
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/119366)

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輸送密度の低い私鉄はどこ?

 JRの輸送密度については当blogで何度も紹介しました。驚くほど輸送密度が低く、ジャンボタクシーでも十分なところもあります。

 それでは私鉄はどうでしょうか? 新型コロナウイルスの影響が少ない2019年度において、輸送密度500人以下の私鉄(ケーブルカーは除きます)は以下の通りです(括弧書きが輸送密度)。低い順に紹介すると、阿佐海岸鉄道(135人)、南阿蘇鉄道(151人)、紀州鉄道(205人)、秋田内陸縦貫鉄道(261人)、由利高原鉄道(265人)、錦川鉄道(269人)、平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(295人)、長良川鉄道(364人)、わたらせ渓谷鐵道(376人)、津軽鉄道(381人)、若桜鉄道(384人)、いすみ鉄道(385人)、山形鉄道(404人)、三陸鉄道(411人)、道南いさりび鉄道(480人)と15社15線区あります。輸送密度2000人以下にまで範囲を広げると、53社56線区にまで増えます。このうち阿佐海岸鉄道はDMVへの転換を目指していて、南阿蘇鉄道は熊本地震の影響で一部区間が不通という特殊な状況にあります。3位の紀州鉄道は不動産会社がメインなので、鉄道事業の約6000万円の赤字は会社名に「鉄道」をつけるための費用とも言えます。

 ちなみに、大手私鉄から分離された鉄道の輸送密度は明らかになっていますが(伊賀鉄道2122人、養老鉄道3056人、四日市あすなろう鉄道3645人、和歌山電鐵2930人)、大手私鉄のローカル線の輸送密度は不明です。ただ東武だけが明らかになっていて、小泉線2705人、鬼怒川線2918人、佐野線2939人、桐生線3946人です。西武も新交通システムの山口線は明らかになっていて、2299人です。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/local-shitetsu-yusomitsudo/)

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DMVに乗った人の2/3は、DMVに乗ること自体が目的

 DMVが走り出して半年が経とうとしています。どのような人がDMVに乗っているのでしょうか? 徳島県は4月23日から5月4日にかけて、乗客234組に聞き取り調査を行っていました。

 乗客の住所は徳島県内は20%だけで、四国全体に範囲を広げても25%しかいません。やはり多いのは関東と関西で、それぞれ28%ずついました。DMVに乗りに行くのに使った交通手段は自家用車39%、牟岐線が29%です。公共交通が不便な場所の割には、鉄道が健闘しています。宿泊か日帰りか聞くと、1泊2日が36%、日帰りが21%、2泊3日が18%で、宿泊地は徳島県内が57%、高知県内が28%でした。そして、肝心の目的については、2/3の66.7%がDMV乗車もしくは撮影でした。DMVそのものが目的なのです。

 徳島県としてはDMVそのものが観光資源となり、牟岐線の利用拡大につながっていると考えていますが、ある意味想定できたことです。これまでの利用は鉄道ファンの「視察」需要なのでしょう。鉄道ファンの多い東京や関西などの大都市からDMVに乗るために行くのです。徳島までは航空機や高速バスで行ったとしても、徳島から先は牟岐線があるからそこにも合わせて乗っておく。日帰りが少ないのは単純に遠いからで、1人でも泊まることができるビジネスホテルがなさそうな、DMVの沿線に泊まる人は少ないでしょう。高知県に泊まる人がそれなりにいるのは、室戸岬を経由して土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線とセットで乗るルートで旅行しているのかもしれません(「四国みぎした55フリーきっぷ」というこのルートにぴったりの切符があります)。

 「視察」需要が一段落した後でどれぐらい乗る人がいるのかが重要なのでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ636S0VQ63PTLC00P.html)

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鉄道を廃止して、どうやって駅を残すのか?

 北海道新幹線が札幌まで延伸する代わりに、函館線函館-小樽間がJRから分離されます。特に長万部-小樽間は鉄道を残すことなく廃止され、バスに転換されます。

 長万部-余市間はともかく、余市-小樽間は利用者が少なかったわけではありません。それなりの需要はありました。それなのになぜ廃止になるのかと言えば、第三セクター化することによって生じる負担をしたくなかったからです。地元自治体が負担をすれば、文句なしに第三セクターとして鉄道を残すことができました。

 余市-小樽間の廃止の引き金を引いた小樽市ですが、その小樽市が市内にある駅の存続を求めています。余市-小樽間には2駅ありますが、いずれも小樽市内にあります。その2駅の存続を小樽市は求めているのです。

 よくわかりません。そんなに駅の存続を求めたいのなら、第三セクターとして鉄道を引き受けたら良かったのではないでしょうか? その負担を嫌ったから廃止になったのでしょう。小樽市には駅の存続を求める資格はありません。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2022/05/27/357630.html)

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城端線、氷見線、LRT以外の方法についても調査

 北陸新幹線が金沢まで開業したとき、北陸線は並行在来線としてJRから分離されましたが、城端線、氷見線は並行在来線ではないとして、JRのまま残りました。

 とは言っても、貨物列車も走る北陸線は第三セクターであるのに対して、枝線の城端線や氷見線がJRのままというのは、おかしいとも言えます。しかし、城端線や氷見線の輸送密度はそれなりにあります。近くに富山ライトレール(現:富山地鉄)というJRから分離して成功を収めた良いお手本があることもあり、城端線や氷見線をLRT化するという話が出てきました。

 架線からパンタグラフで電気を取り入れるLRT以外の交通機関も考えられています。富山県や沿線自治体、JR西日本金沢支社でつくる検討会では、蓄電池式LRT、電気式ディーゼルカー、BRTも候補に挙がっています。蓄電池式LRTは日本には例がありませんが、台湾の高雄市で走っています。駅間では架線が要らないのがメリットです。電気式ディーゼルカーはJR東日本などで見られるものです。BRTは気仙沼線や大船渡線で採用されているものです。この3つのメリットやデメリットを分析し、概算整備費の算出を行います。2022年中に結果のとりまとめを行い、LRT化した場合との比較を行います。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/e5b4f11e432f249070381099da3cb6d80a7121d1)

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817系のロングシート改造車

 以前の記事の中で、817系のロングシート改造について触れましたが、どのように改造したのでしょうか?

 811系のように、新しくロングシートの座席をつくって取り付けたわけではありません。転換クロスシートの向きを脚台ごと90度変えてロングシートにしたのです。クモハ817の車端部を除いて、ロングシートになったのです。

 転換クロスシートをロングシートにすると立席部分が増え、詰め込みしやすくなります。西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正では福岡都市圏の輸送力を減らします。朝のラッシュ時も例外ではなく、定員数ベースで最大10%減ることになります。ロングシート化などの改造によって詰め込みしやすくして、定員減を乗り切ろうということでしょうか?
(参考:「鉄道ファン」2022年7月号 交友社

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山梨県に空港?

 東京に近い山梨県には空港がありません。ところがその山梨県に、空港をつくる計画があるようです。

 空港のできる場所は未定ですが、リニアの駅に近いところにつくるという話もあります。48人乗り程度の小型旅客機やプライベートジェットの離着陸ができるものを考えているようです。リニアができれば品川から24分、品川を基準に考えると、羽田とさほど変わらない時間で山梨県内のリニア駅に着くのです。混んでいる羽田では小型機の離着陸が難しいので、山梨県内の空港をその受け皿にすることを狙っています。羽田への航空路線をつくるのが難しいならば、代わりに山梨への航空路線をつくってもらおうとも考えています。

 空港をつくるのはこれからですし(場所すら決まっていません)、山梨から東京に行くにはリニアのお金もかかります。茨城空港など、ライバルもいます。なかなか難しいようにも思えます。
(参考:テレビ山梨ホームページ https://nordot.app/902502873380503552?c=648454265403114593)

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福井鉄道の新型車両はロングシート

 福井鉄道にはLRV車両、F1000形がありますが、2023年春に1編成追加します。

 2023年に追加されるLRVは、1000形の増備ではなく、F2000形と言われる新型車両。仮の愛称を「FUKURAM Liner」と言います。3両編成の車両ですが、F1000形と違って直線的なデザインとなっています。また座席配置もロングシートになっています。プレスリリースにあるイラストを見ると、車輪のある部分の座席がかなり高くなっているようです。一段上がったところにロングシートの座席があります。
(参考:福井鉄道ホームページ https://fukutetsu.jp/newsDetail.php?num=263)

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「バリ得こだま」で南九州や四国に行くことができる

 以前、「ぷらっとこだま」の山陽新幹線版、「バリ得こだま」(日本旅行のインターネット限定旅行商品です)についての記事を書きましたが、知らない間にパワーアップしていたようです。山陽新幹線以外でも使えるようになっていたのです。

 「バリ得こだま」でどこに行くことができるのかと言えば、九州や四国。山陽新幹線(「ひかり」、「こだま」)と九州新幹線(「つばめ」)、四国への列車(高松は「マリンライナー」、松山は「しおかぜ」、高知は「南風」)を乗り継いでお得な旅ができるのです。新大阪-熊本間は11000円から、新大阪-松山間は8000円からです。

 JR西日本等の割引切符が見直されたので、時間に余裕があるのなら(「ひかり」の中には「のぞみ」とほとんど所要時間が変わらないものもあります)選択肢のひとつになるでしょう。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/baritoku2022/)

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長崎電気軌道、4号系統朝夕のみの運転に

 長崎電気軌道には1号系統、3号系統、4号系統、5号系統の4つの系統があります(2号系統もありますが、本数は極めて少ないです)。

 その長崎電気軌道ですが、9月1日にダイヤ改正を行います。このダイヤ改正で大きく変わるのは4号系統。運行の効率化や合理化を目的として、不採算系統の4号系統を大幅に減便することになりました。現在は本数は少ないながらも終日運行していますが、ダイヤ改正後は朝夕のみの運行となります。朝(7~9時台)6往復、夕方(16~18時台)6往復の合わせて1日12往復となります。救済措置はあります。9月1日から乗換え電停を2つ増やします。西浜町と長崎駅前です。既存の乗換え電停同様、交通系ICカードを使うことなどの条件があります。

 また、同じ9月1日からは、交通系ICカード利用者に限り、2区間までの利用なら大人100円、子供50円に割引になります(通常は大人140円、子供70円)。「チョイ乗り割引」です。出島→新地中華街→メディカルセンターのように、決められた乗換え電停(この場合は新地中華街)で乗り換える場合も割引になります。
(参考:長崎電気軌道ホームページ https://www.naga-den.com/pages/1079/)

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JR九州、西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正の概要を発表

 西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正については先日、いくつか記事を書いたばかりですが、10日にJR九州から概要が発表されました。これまで書いていなかった部分を中心に書いていきたいと思います。なお、九州新幹線のダイヤに変更はありません。

 「かもめ」は新大村-長崎間の区間便を含めて上下合わせて47本(利用が多いと見込まれる日は、臨時列車を走らせます)。朝夕の通勤時間帯は1時間に2本、日中時間帯は1時間に1本です。嬉野温泉、新大村を通過する速達便が上下合わせて7本、嬉野温泉のみを通過する速達便が上下合わせて12本です。武雄温泉では同じホームに新幹線と在来線特急(「リレーかもめ」、「みどり(リレーかもめ)」、「ハウステンボス(リレーかもめ)」。「みどり」や「ハウステンボス」のうち、「かもめ」に接続するものは「(リレーかもめ)」の副称が付くようです)が停まり、階段の乗り降りなしに乗り換えできます。切符もまとめて1枚で発売されます。博多-長崎間の所要時間は最速1時間20分、新大阪-長崎間の所要時間は最速3時間59分です(いずれも乗換時間を含みます)。いずれもちょうど30分の短縮です。「みどり」も所要時間が短縮し、博多-佐世保間が最速1時間34分です。現行より9分短縮します。使われる車両は「リレーかもめ」が885系6両編成または787系8両編成、「みどり」が885系6両編成(上下合わせて10本)または783系8両編成(上下合わせて22本)です。

 肥前鹿島方面には「かささぎ」が走ります。博多-肥前鹿島間が7往復、博多-佐賀間が1.5往復です。朝夕だけかと思ったら、少ないながらも昼間にも走ります。使われる車両は885系6両編成、787系6両編成、787系8両編成、783系8両編成です。「かささぎ」があるので、博多-佐賀間の特急の本数は今より1本だけですが増えて、上下合わせて51本になります。

 西九州新幹線開業によりローカル線になる肥前山口-諫早間には、キハ47が走ります(電化が維持される江北(現:肥前山口)-肥前浜間は電車も走ります)。ハイブリッド車は大村線との直通列車中心で、並行在来線区間では小長井-諫早間に走るだけです。なお、キハ47はトイレ等のリニューアルを行います。大村線の「シーサイドライナー」は、新大村にも停車します。大村車両基地は(新大村以北が各駅停車となる)日中時間帯のみ停車します。反対に諫早-長崎間においては、(新大村以北も通過運転をする)通勤時間帯の便が各駅に停まるようになり、反対に(新大村以北が各駅停車となる)日中時間帯はこれまで通り通過運転します。

 観光列車の「ふたつ星4047」は、金曜日から月曜日にかけてと、祝日を中心に走ります。12月以降の日程は決まっていませんが、年間200~220日程度走ります。午前は武雄温泉から長崎線経由で長崎まで行きます。武雄温泉10:22発長崎13:15着で、途中、江北、肥前浜、多良、小長井、諫早に停まります。午後は長崎から大村線経由で武雄温泉まで行きます。長崎14:53発武雄温泉17:45着で、途中、諫早、新大村、千綿、ハウステンボス、早岐、有田に停まります。

 西九州新幹線以外についても見ていきましょう。鹿児島線(北九州・福岡エリア)では、朝から深夜まで利用者が2019年に比べて2割程度減っているので(22時以降は36%減)、列車を終日減らします。朝のラッシュ時で定員数で見て7~10%ほど減ります。日中時間帯は小倉-久留米間で速達運転をしていた快速がなくなり(現在は毎日運転の臨時列車という扱い)、福間-二日市間、福間-鳥栖間のみ通過運転をする区間快速だけになります。博多を基準にしてみると快速、区間快速が1時間に3本あったのが、1時間に2本に減ることになります。

 日中時間帯に鳥栖-大牟田間を通過運転していた区間快速は、各駅停車になります。快速通過駅でも1時間に2本列車が使えることになります。また、日中時間帯以降、鳥栖-八代間を通し運転する列車がありましたが、これを分割し、鳥栖方面からの列車は荒尾で、熊本方面からの列車は銀水で折り返すことにしました。なお、荒尾-玉名間の11~14時台は1時間に1本のみに減ります。そのほかの線区でも列車の見直しや最終列車の繰り上げ等があります。日豊線の竜ヶ水も停車する列車の本数が見直されます。

 肥薩線の水害のため走るところがなく、鹿児島線を走っていた「かわせみ やまなみ」は豊肥線に移ることになりました。休日を中心に熊本-宮地間を1日1往復します。「A列車で行こう」は、三角行きの3本に限り、網田に10分ほど停まります。網田には古い駅舎があり、ハイボールとジャズを楽しみながら海岸を眺めることもできます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/railway/dia2022/、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/05/24/220524_futatsuboshi.pdf)

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抜海、2023年に廃止か?

 宗谷線の抜海は稚内市にあり、1924年に開業しました。あと2年で開業100年ということになります。抜海の北には駅が2つありますが、どちらも駅員がいるので、抜海が日本で一番北にある無人駅ということになります。

 この抜海ですが、利用者数が1日数人のレベルなので、2021年4月から稚内市が年間約100万円のお金を出して存続させていました。ところが稚内市は生活に関わる利用が少ないことを理由に、2023年度から金銭の負担を行わないことにしました。最終的には地域住民の意向を聞いてからということになりますが、地元の了解が得られれば2023年春に廃止されるということになります。このまま廃止された場合、一旦地元負担で存続することになった駅が廃止されるのは、歌内に続いて2駅目ということになります。

 稚内市としては、乗合タクシーやスクールバスを出して地域の足を確保する予定です。ただ、抜海については代替の交通機関を用意するより、駅の費用を出したほうが安いという話があったはずです。話が変わったのでしょうか?

(追記)
 その抜海ですが、2023年度も維持管理費として100万円をJR北海道に払って、駅を存続させることになりました。

 もっとも、抜海の存続は、代替交通ができるまでの暫定的なものです。ただ、その代替交通づくりもうまくいっていないようです。稚内市は2月に乗合タクシーの試験運行を行いましたが、抜海など2地区では利用が全くなかったようです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220609/7000047335.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ8C6TNMQ8CIIPE007.html)

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地方自治体の同意がなければ廃止できず&合意すれば値上げ?

 JR西日本は利用者の少ない路線を対象に、地元自治体と協議を行おうとしているのは、昨日の記事に書いたとおりです。

 これら協議を行おうとしている路線は、大半がバスでも十分対応できそうな、需要の極めて少ない路線です。本来ならJR西日本が廃止の意思を見せたら、地元自治体の同意を得られなくても廃止することができるのですが、JR西日本はその前に誠意を見せ、地元の現状に見合った公共交通機関をつくろうと考えているのです。

 しかし、国交省の幹部が、この動きに水をかけています。鉄道を廃止するためには地元自治体の同意が必要だというのです。JR西日本が完全民営化するときに出された大臣指針によれば、廃止や見直しをするときには関係自治体等に十分な説明が必要だそうです。JR西日本が地元自治体と協議を行おうとしているのはその現れでしょうが、上原鉄道局長によれば、さらに知事や市長など地元自治体の同意まで必要だというのです。拡大解釈です。地元自治体にとっては「廃止反対」と言うだけで、JRに負担を押しつけることができます。たとえ利用者の極めて少ない路線でも、地元自治体は何ら努力をする必要はありません。国交省は国交省で、赤字ローカル線を維持させられるJRを助けることはありません。JRに負担を押しつけるだけです。社会的に必要性の乏しい赤字ローカル線なので、国が負担する必要はありませんが、地方自治体には負担させないといけません。

 分割民営化時点で多くの赤字ローカル線が廃止され、新幹線や大都市の路線で残った赤字ローカル線を維持する体制ができあがりました。分割民営化して数年の段階で廃止にするのなら、JRの努力が足りないと批判することもできましたが、分割民営化から35年が過ぎました。これだけの期間、ほとんどの路線を廃止せずに維持できたのですから、JRは十分に役目を果たしたと言えるでしょう。特急や貨物が走るとか、朝夕のラッシュ時にバスだけで対応することができないといった事情があるならともかく、そうでない限りは第三セクターというかたちで地元自治体が負担するか、あるいはバス転換を容認するかどちらかを選択しないといけないでしょう。

 ただ、国交省もアメらしいものは用意しています。地元自治体が同意すれば、国への届出だけで運賃の値上げができるというのです。地元自治体が同意するかはともかくとして、現在JRが見直しを考えている路線は、その程度では解決できないものでしょう。あまり意味がないと思われます。国も地方自治体も鉄道を維持する(維持させる)ことだけを考えていますが、そもそもどんな路線でも鉄道を維持することが本当に望ましいことなのかから疑う必要があります。本当に必要な路線なら国や地方自治体が金銭を負担してでも強化に努め、そうでない路線は適切な交通モードに変更することもやむを得ないでしょう。
(参考:中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/172547、時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2022060300938&g=eco)

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姫新線、因美線、岩徳線、美祢線も協議の対象に

 JR西日本は、利用者の極めて少ない区間について、存廃を含めた協議を地元自治体に申し入れています。

 中国地方では、芸備線(備中神代-備後庄原間が対象のようです)のほか、姫新線、因美線、岩徳線、美祢線も協議の対象で、すでに申し入れを行っているところもあります。

 この動きに対して地元自治体は反発していますが、正直言って鉄道を維持できるだけの需要がないところが大半です。JR西日本が運営しているから地元自治体は文句を言うだけのお気楽なことができるのであって、第三セクターで運営することになったら逆に困るというのが正直なところでしょう。赤字の責任を取らないといけないのですから。

 ただ、この記事で取り上げた協議の対象路線のうち、岩徳線の輸送密度は若干高いです。ここを切り離すことができると、岩徳線の赤字負担がなくなることのほかに、山陽新幹線の利用者からもお金をもらうことができます。どういうことかと言えば、山陽新幹線の運賃は歴史的な経緯から柳井回りの山陽線ではなく、それより距離の短い岩徳線経由で計算されています。岩徳線が切り離されたら、山陽新幹線の運賃は距離の長い柳井経由で計算せざるを得ず、その分運賃が上がります。山陽新幹線の利用者は岩徳線よりもはるかに多いので、増収効果は大きいのです。

 もっとも、岩徳線の廃止等はすぐにできるわけではありません。岩徳線なら第三セクターならやっていけそうですが、バスで十分なところ、さらに言えばバスでも過大なところがあります。そちらをすることが先です。山陽新幹線の値上げは、岩徳線の廃止等と切り離して行えばいいのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ5M6Q5JQ5MPPZB00Y.html、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/164985)

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北陸新幹線、京都市と南丹市で環境アセスメントを行う

 北陸新幹線は2024年に敦賀まで延伸され、残りは敦賀-新大阪間だけになります。

 現状の北陸新幹線は東京との間が便利なだけの新幹線ですが、新大阪まで全線開業すれば東にも西にも速く行くことのできる新幹線になります。早期の開業が望まれますが、一部地域で住民が強く反対しているため、環境アセスメントができていなかったのです。環境アセスメントが行われないと着工できず、新幹線はできません。

 ところが、その環境アセスメント、すでに行われていたことが分かったのです。京都市と南丹市の2か所で環境アセスメントを行っていたのです。南丹市のほうが住民が反対していた地区では行わず、隣接地区で行いました。

 新幹線の早期の開業のためには、着工も早めたほうがいいのですが、環境アセスメントが遅れた分、遅れるようです。与党や地元自治体が求めていた2023年度当初の着工は難しいようです。ただ、途中のルートはともかく、新大阪まで直通する新幹線の早期開業を望みます。
(参考:北日本新聞ホームページ https://nordot.app/900508598194700288?c=648454265403114593)

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西九州新幹線開業時のダイヤ改正でもJR九州、減便

 9月23日に西九州新幹線が開業します。以前にも記事にしたとおり、新幹線や「リレーかもめ」など長崎線の特急の概要は明らかになりつつありますが、在来線もダイヤ改正を行うようです。ただし、新幹線開業にふさわしい、明るい内容のダイヤ改正ではありません。コスト削減を推し進めるため、利用客の多い福岡都市圏の通勤、通学時間帯の運行本数を減らします。

 どれだけ減るのかと言えば、朝の通勤、通学時間帯に博多に着く快速や普通列車を1割以上減らします。夕方以降も1時間に1本程度減らします。終電の繰り上げも行います。福岡、長崎、宮崎県内などの一部区間で最大50分繰り上げます。

 本数の少ないローカル線だと1本減らすだけでも目立ち、地元自治体の反発を受けますが、大都市圏なら少々減らしても目立たず、しかもローカル線に比べてコスト削減の度合は大きくなります。座席を少なくした車両に詰め込んで、密になった状態で運ぶのでしょうか?
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20220604-OYTNT50010/)

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「HOKKAIDO LOVE! ひとめぐり号」、2022年は稚内や根室にも

 2021年に多目的特急車両(キハ261系)を使って走った、「HOKKAIDO LOVE! ひとめぐり号」ですが、2022年も走ります。

 2022年は、2021年に走った道東周遊コース(10月14日札幌発17日札幌着、10月21日札幌発24日札幌着。この2つのツアーは若干ルートが異なります)のほか、根室に足を伸ばすコース(9月30日札幌発10月3日札幌着)、稚内から函館まで北海道を縦断するコース(10月8日稚内発10日函館着)も用意されます。「宗谷」や「北斗」が走る宗谷線や函館線はともかく、根室線釧路-根室間は通常、キハ261系は走りません。そのため、すでに3月に根室まで試走を行っています。

 4回とも旅行会社のツアーとして行われます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/118670、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hokkaido-hitomeguri2022/)

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一晩中VSEで過ごすツアー

 すでに満席になって申し込むことはできませんが、備忘録として記事にしておきます。

 3月のダイヤ改正で定期運行を終えたVSEですが、6月25日と7月2日に、VSEを使ったツアーを行います。

 このツアーは日帰りではなく、VSEの車内で一夜を過ごすというもの。15時から翌日7時まで約16時間の18歳以上を対象にしたツアーです。新宿を15時ごろに出発し、まず箱根湯本に向かいます。約2時間のフリータイムの後、箱根登山鉄道に乗り換えて車内からライトアップされたアジサイを鑑賞します。「あじさい電車」です。モハ1形、モハ2形に乗って初夏の風物詩を味わいます。再び箱根湯本からVSEに乗ります。運行経路は当日のお楽しみのミステリーツアーです。運行経路は未定ですが、小田原に25時ごろに着きます。車内照明を落とし、通常では味わうことのできない車内になります。夜は小田原の構内に泊まるようです。翌朝小田原から新宿に走り、ツアーを終えます。

 VSEが完全に引退するまで、このようなツアーは色々企画されることでしょう。ホームページ等を注意して見ておいたほうが良いです。
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa10000023ci1-att/o5oaa10000023ci8.pdf)

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肥前鹿島への特急は「かささぎ」

 前の記事で西九州新幹線の本数について書きましたが、本数が減るとはいえ並行在来線の肥前鹿島にも特急が走ります。しかし、これに乗っても長崎に行くことはできないので、現在のように「かもめ」を名乗ることはできません。別の名前を用意する必要があります。

 どうやら、その肥前鹿島への特急の名前は「かささぎ」になるようです。「かもめ」と似ていて紛らわしいですが(個人的には「有明」を転用したかったです)、カササギはカチガラスとも呼ばれるカラス科の鳥で、佐賀平野などに多く生息し、佐賀県の県鳥にもなっています。佐賀をイメージさせる名称として起用するのでしょうか? 現在の「かもめ」には、博多-肥前鹿島間の便だけではなく、博多-佐賀間の便もあります。こちらも「かささぎ」になるのかもしれません。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20220603/k00/00m/040/284000c)

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西九州新幹線、在来線と同等の1日22往復程度か?

 9月23日に開業する西九州新幹線。新幹線の「かもめ」は何往復ぐらいするのでしょうか?

 どうやら武雄温泉-長崎間を走る新幹線「かもめ」は、1日44本するようです(このほか、新大村-長崎間の区間便が3本あります)。1時間に1~2本の割合です。「リレーかもめ」は34本で、残る10本は「みどり」で補います。「みどり」は現行と同じ32本を維持しますが、そのうち「かもめ」と接続する10本は、武雄温泉で新幹線と同じホームに停まり、乗り換えしやすくします。

 西九州新幹線は各駅停車だけではなく、一部の駅を通過する速達型の便も設定します。諫早だけに停まるものと、新大村、諫早の2駅に停まるものがあります。嬉野温泉に停まるのは各駅停車のものだけで、44本中25本が該当します。通勤、通学や観光での利用に配慮して、午前中は停車本数を増やしますが、午後は2時間新幹線が来ないときもあります。なお、新大村に停まるのは、全体の8割ほどのようです。

 現在の在来線特急の「かもめ」も44本なので、新幹線になっても本数が増えないということになります。新幹線になることにより若干速くなるものの、これまでなかった武雄温泉での乗り換えが出てきます。利便性が確実に向上するわけではないので、JR九州としても正直なところ利用者はそれほど増えないと考えているのでしょう。中途半端な新幹線をつくり、しかもその解消の見込みがないのは厳しいところです。
(参考:共同通信ホームページ https://nordot.app/905059177557737472?c=302675738515047521、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/86508ホームページホームページ https://nordot.app/905641449895149568?c=39546741839462401)

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駅のホーム下から「はやぶさ」、「こまち」の連結を見ることができる

 列車の分割併合を行う駅では、その様子を見ようと、鉄道ファンや子供達が集まってきます。その連結の場面をホームの下から見ることができるイベントが6月26日に盛岡駅で行われます。

 そのイベントは、「新幹線ホーム下に潜入! 『はやぶさ』『こまち』の連結を見てみよう!」というタイトルで、小学生とその保護者の2人1組で参加することができます。イベントの実施時間は11:30から13:00までで、新幹線のホーム下から連結を見学することのほかに、新幹線ホームでの放送体験、駅長服を着て新幹線の前での写真撮影も行います。費用は1組7000円です。

 イベントの募集は6月1日から受け付けていますが、3組限定のイベントのため、すでに満席となっています。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20220531-2355199/、JRE MALL https://www.jreastmall.com/shop/g/gS191-0039/)

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宇都宮のLRT、工事遅れで数か月再延期か?

 2023年3月の開業に向けて工事が行われている、宇都宮のLRT。ところがこの宇都宮のLRT、再び開業時期が遅くなるようです。少なくとも数か月遅くなるとも言われています。

 なぜ遅くなるのかと言えば、野高谷<のごや>町交差点でLRTが走行するための橋を架ける工事を行っていましたが、周辺の交通量が多いために計画通りに進まなかったからです。現時点で予定より3か月遅れているようです。このままだと年内に行う予定だった試運転は年明けになってしまい、試運転や習熟運転に2~3か月はかかるということを考えると、2023年3月には間に合わないのです。野高谷町交差点はかなり先のほうなので、一部区間のみを先行開業しようと思ったらできるようです(折り返し設備を備えた停留所もあります)。そこで一部区間のみを部分開業するという話もあるようです。

 再変更後の開業時期はまだ決まっていません。ただ、前回のように工事費用が増えるということはないようです(開業前経費は若干増えるようです)。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20220528/1090012398.html、下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/593818、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/cc906330ce374029027abba2f6244970dab404af)

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