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JR九州、西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正の概要を発表

 西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正については先日、いくつか記事を書いたばかりですが、10日にJR九州から概要が発表されました。これまで書いていなかった部分を中心に書いていきたいと思います。なお、九州新幹線のダイヤに変更はありません。

 「かもめ」は新大村-長崎間の区間便を含めて上下合わせて47本(利用が多いと見込まれる日は、臨時列車を走らせます)。朝夕の通勤時間帯は1時間に2本、日中時間帯は1時間に1本です。嬉野温泉、新大村を通過する速達便が上下合わせて7本、嬉野温泉のみを通過する速達便が上下合わせて12本です。武雄温泉では同じホームに新幹線と在来線特急(「リレーかもめ」、「みどり(リレーかもめ)」、「ハウステンボス(リレーかもめ)」。「みどり」や「ハウステンボス」のうち、「かもめ」に接続するものは「(リレーかもめ)」の副称が付くようです)が停まり、階段の乗り降りなしに乗り換えできます。切符もまとめて1枚で発売されます。博多-長崎間の所要時間は最速1時間20分、新大阪-長崎間の所要時間は最速3時間59分です(いずれも乗換時間を含みます)。いずれもちょうど30分の短縮です。「みどり」も所要時間が短縮し、博多-佐世保間が最速1時間34分です。現行より9分短縮します。使われる車両は「リレーかもめ」が885系6両編成または787系8両編成、「みどり」が885系6両編成(上下合わせて10本)または783系8両編成(上下合わせて22本)です。

 肥前鹿島方面には「かささぎ」が走ります。博多-肥前鹿島間が7往復、博多-佐賀間が1.5往復です。朝夕だけかと思ったら、少ないながらも昼間にも走ります。使われる車両は885系6両編成、787系6両編成、787系8両編成、783系8両編成です。「かささぎ」があるので、博多-佐賀間の特急の本数は今より1本だけですが増えて、上下合わせて51本になります。

 西九州新幹線開業によりローカル線になる肥前山口-諫早間には、キハ47が走ります(電化が維持される江北(現:肥前山口)-肥前浜間は電車も走ります)。ハイブリッド車は大村線との直通列車中心で、並行在来線区間では小長井-諫早間に走るだけです。なお、キハ47はトイレ等のリニューアルを行います。大村線の「シーサイドライナー」は、新大村にも停車します。大村車両基地は(新大村以北が各駅停車となる)日中時間帯のみ停車します。反対に諫早-長崎間においては、(新大村以北も通過運転をする)通勤時間帯の便が各駅に停まるようになり、反対に(新大村以北が各駅停車となる)日中時間帯はこれまで通り通過運転します。

 観光列車の「ふたつ星4047」は、金曜日から月曜日にかけてと、祝日を中心に走ります。12月以降の日程は決まっていませんが、年間200~220日程度走ります。午前は武雄温泉から長崎線経由で長崎まで行きます。武雄温泉10:22発長崎13:15着で、途中、江北、肥前浜、多良、小長井、諫早に停まります。午後は長崎から大村線経由で武雄温泉まで行きます。長崎14:53発武雄温泉17:45着で、途中、諫早、新大村、千綿、ハウステンボス、早岐、有田に停まります。

 西九州新幹線以外についても見ていきましょう。鹿児島線(北九州・福岡エリア)では、朝から深夜まで利用者が2019年に比べて2割程度減っているので(22時以降は36%減)、列車を終日減らします。朝のラッシュ時で定員数で見て7~10%ほど減ります。日中時間帯は小倉-久留米間で速達運転をしていた快速がなくなり(現在は毎日運転の臨時列車という扱い)、福間-二日市間、福間-鳥栖間のみ通過運転をする区間快速だけになります。博多を基準にしてみると快速、区間快速が1時間に3本あったのが、1時間に2本に減ることになります。

 日中時間帯に鳥栖-大牟田間を通過運転していた区間快速は、各駅停車になります。快速通過駅でも1時間に2本列車が使えることになります。また、日中時間帯以降、鳥栖-八代間を通し運転する列車がありましたが、これを分割し、鳥栖方面からの列車は荒尾で、熊本方面からの列車は銀水で折り返すことにしました。なお、荒尾-玉名間の11~14時台は1時間に1本のみに減ります。そのほかの線区でも列車の見直しや最終列車の繰り上げ等があります。日豊線の竜ヶ水も停車する列車の本数が見直されます。

 肥薩線の水害のため走るところがなく、鹿児島線を走っていた「かわせみ やまなみ」は豊肥線に移ることになりました。休日を中心に熊本-宮地間を1日1往復します。「A列車で行こう」は、三角行きの3本に限り、網田に10分ほど停まります。網田には古い駅舎があり、ハイボールとジャズを楽しみながら海岸を眺めることもできます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/railway/dia2022/、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/05/24/220524_futatsuboshi.pdf)

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