姫新線、因美線、岩徳線、美祢線も協議の対象に
JR西日本は、利用者の極めて少ない区間について、存廃を含めた協議を地元自治体に申し入れています。
中国地方では、芸備線(備中神代-備後庄原間が対象のようです)のほか、姫新線、因美線、岩徳線、美祢線も協議の対象で、すでに申し入れを行っているところもあります。
この動きに対して地元自治体は反発していますが、正直言って鉄道を維持できるだけの需要がないところが大半です。JR西日本が運営しているから地元自治体は文句を言うだけのお気楽なことができるのであって、第三セクターで運営することになったら逆に困るというのが正直なところでしょう。赤字の責任を取らないといけないのですから。
ただ、この記事で取り上げた協議の対象路線のうち、岩徳線の輸送密度は若干高いです。ここを切り離すことができると、岩徳線の赤字負担がなくなることのほかに、山陽新幹線の利用者からもお金をもらうことができます。どういうことかと言えば、山陽新幹線の運賃は歴史的な経緯から柳井回りの山陽線ではなく、それより距離の短い岩徳線経由で計算されています。岩徳線が切り離されたら、山陽新幹線の運賃は距離の長い柳井経由で計算せざるを得ず、その分運賃が上がります。山陽新幹線の利用者は岩徳線よりもはるかに多いので、増収効果は大きいのです。
もっとも、岩徳線の廃止等はすぐにできるわけではありません。岩徳線なら第三セクターならやっていけそうですが、バスで十分なところ、さらに言えばバスでも過大なところがあります。そちらをすることが先です。山陽新幹線の値上げは、岩徳線の廃止等と切り離して行えばいいのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ5M6Q5JQ5MPPZB00Y.html、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/164985)
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