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函館線函館-長万部間も大半はバス転換

 整備新幹線が開業すると、並行在来線はJRから分離され、第三セクターとなります。しかし、人口が希薄な北海道では、これまでの常識は通用しません。あまりにも利用者が少なすぎて、鉄道を維持できないのです。

 そのため、北海道新幹線の並行在来線も、第三セクターにならずにバスになる区間が出ています。貨物列車がなく、普通列車しか走らない長万部-小樽間は、バスになります。需要がある余市-小樽間も負担を嫌ってバスになります。

 今回話題にするのは、函館-長万部間。現在、特急も貨物もたくさん通る区間です。しかし、新幹線が開業して特急がなくなると、輸送密度は激減します。普通列車の需要では鉄道を運営することができないのです。

 その結果、新幹線開業後も鉄道が残るのは函館-新函館北斗間のみとなります。函館市はこの区間のみを鉄道として残す意向ですが、ほかの自治体も反対していません。新幹線開業後も函館へのアクセス鉄道として需要が見込まれる区間のみ残し、それ以外の区間についてはバスで対応するようです。

 旅客はこのような考えで良いでしょうが、問題は貨物です。線路を廃止してしまうと、わずかな区間のために鉄道での輸送ができなくなります。この貨物に関しては、函館ぐらいしか貨物駅がないことから、維持は地元の責任ではありません。国が主体となって考えないといけない話になってしまうでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ806GZVQ80IIPE009.html)

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Comments

>維持は地元の責任ではありません。国が主体となって考えないといけない話になってしまうでしょう。

 ようやくそこに気が付かれたんですね、感慨深いです。

Posted by:   | 2022.09.06 02:10 AM

旅客輸送ばかりが注目されるJRですが、国全体の経済・物流を考えれば貨物もかなり重要ですね。

新函館北斗~長万部は貨物専用線で良いと思います。人間の体と同じで動脈を切ってしまっては物流が停滞し結局物価が上がるだけですからね。

この区間は北海道の紙及び農産物、首都圏からの加工品輸送という物流の循環が上手くできている貴重な路線だと思います。

国が貨物専用線としてそれなりの設備投資をすれば将来的な経費圧縮につながり、物流の好循環につながると思います。藤城線に対する見方も変わるでしょう。

中途半端に3セク旅客会社にしてしまうと単年度の収支目標達成のために設備投資を怠って線路はガタガタ、観光列車で臨時収入稼ぎしようとするものの将来的には莫大な再投資、という悪循環となる気もします。

Posted by: リリィ | 2022.09.06 09:43 AM

 さん、こんばんは。

* ようやくそこに気が付かれたんですね、

 当然ながら貨物に限っての話です。

 特急と貨物はともかく、バスで十分なボリュームしかないローカル輸送まで国が面倒を見る必要はありません。

Posted by: たべちゃん | 2022.09.06 06:57 PM

 リリィさん、こんばんは。

* 新函館北斗~長万部は貨物専用線で良いと思います。

 新幹線で貨物輸送ができるようになるまでは、貨物専用線として維持する必要があるでしょう。

* 藤城線に対する見方も変わるでしょう。

 貨物専用と割り切れば、むしろ残すべきは藤城線と砂原線でしょう。

 ただ、新函館北斗-長万部間を残すのは貨物新幹線が実用化するまでの時限的措置なので、抜本的な改良は期待できないでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2022.09.06 07:07 PM

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