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都会の通勤定期でローカル線を維持する必要はない

 ローカル線の問題については当blogで何度も取り上げましたが、ローカル線で出た赤字はどこかで穴埋めしないといけません。これまでJRは、新幹線や大都市圏の黒字でカバーしてきました。しかし、新幹線や大都市圏の経営が厳しくなるとローカル線に回すお金がなくなります。

 福島県のJRで利用者が極めて少ない路線として挙げられているのが、磐越東線、水郡線、磐越西線、只見線の4つ。大半は純粋な民間企業であるJR東日本ではとても経営できないような路線で、特急や貨物列車がたくさん通るなど、国の幹線鉄道網の一部を成すような路線でもありません。中には第三セクターで採算度外視の経営を行っても無理な路線もあります。

 ところがそういう路線でも、地元としては鉄道を残そうとします。どうやってローカル線の維持のための財源をひねり出すのかと言えば、ローカル線の利用者でもなく、沿線の自治体でもなく、何の縁もゆかりもない、首都圏の利用者に負担させるのです。通勤定期の割引率を下げて、それを将来性の全くないローカル線に垂れ流すのです。

 こうやって人のお金を当てにしているようでは、ローカル線の再生はできません。鉄道というものは大量輸送や高速輸送に適した手段であり、ローカル線の輸送に適したものではありません。沿線の利用者や地元自治体が負担する覚悟があって初めて、再生ができるのです。
(参考:福島民報ホームページ https://nordot.app/978449640120631296?c=648454265403114593)

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