秋田内陸縦貫鉄道に乗らない市民が9割、財政支援の打ち切り等を求めるのが7割
県庁所在地の秋田を無視して、内陸部の鷹巣と角館を結ぶ秋田内陸縦貫鉄道。2021年度の経常損益は約2億円の赤字で、仙北市は秋田県、北秋田市と共同で秋田内陸縦貫鉄道の財政支援を行っています。2022年度では、駅前維持費や踏切改修費などで約9200万円を負担しています。
ただし、仙北市民の秋田内陸縦貫鉄道に対する意識は冷たいものがあります。仙北市は2022年11月、15歳以上の市民1500人に対してアンケートを行い、そのうち831人から回答を得ました。それによれば、秋田内陸縦貫鉄道に乗らない人は92.8%、財政支援を減らすべきもしくは打ち切るべきと答えた人は72.9%もいました。
秋田内陸縦貫鉄道は新型コロナウイルスの影響がほとんどなかった2019年度でも輸送密度が261人と低く、ローカル需要しかないため、どうしても鉄道で残さないといけないレベルの鉄道ではありません。どうしても残したかったら、秋田県や沿線自治体が負担しないといけません。地元の負担が絡むため新幹線や大都市の利用者に甘えれば良いJRの路線よりは冷静な判断ができるでしょうが、同じお金を出すなら秋田新幹線の強化に投資したほうが良さそうです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20230104-OYT1T50143/)
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Comments
第3セクターだからこそ真剣・冷静な判断ができると思います。
鉄道で残すとしても残さないとしても、利用している方がおられますし、これから利用する予定の方もおられるでしょう(若い世代の住民・観光客等)。
そういった方々に対して不便にならないよう公共交通の形を整えてほしいと思います。
定住人口や観光客を減らさない事が大切になる思います。
Posted by: 美音 | 2023.01.08 07:08 AM
美音さん、おはようございます。
* 利用している方がおられますし、
通学需要と通院需要を満たすためなら、朝夕のみバスを走らせて、昼間はデマンドバスにするのが良さそうですが、それでは観光客は対応できません。
結局、バスにするにしろ、ある程度のお金は必要なのでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2023.01.08 08:09 AM