日通、北海道発着の危険品輸送に船と鉄道を組み合わせる
本州と北海道の間を鉄道で行くとき、必ず通るのが青函トンネル。ところが、全ての貨物が青函トンネルを通ることができるわけではありません。火薬類などの危険品は青函トンネルを通ることができないのです。
そこで、NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社、日本通運は、北海道発着の危険品輸送ができる、鉄道輸送と海上輸送を組み合わせた国内複合一貫輸送サービス、「Sea&Rail DG」を2022年12月から始めています。
青函トンネルをどうやって回避するのかと言えば、船を使います。危険品積載スペースのある内航船「ひまわり」と鉄道輸送を組み合わせます。細かいところはよく分かりませんが、東京-苫小牧、釧路間は船で運び、道内は鉄道やトラックで運ぶようです。日本通運の独自コンテナであるRSVコンテナは、鉄道、海上双方で利用可能な12トンハイブリッドコンテナで、港で荷物を取り出して積み替える必要がありません。効率的に運ぶことができます。
ところで、この動きは、北海道新幹線全線開業で函館線などにおいて在来線の維持ができなくなったときのことを見据えてのことでしょうか? 函館線新函館北斗-長万部間は特急があるからJR北海道が運営していますが、新幹線開業によって新幹線がなくなったら、旅客需要はほとんどありません。巨額の負担を嫌って第三セクター化しないのは理解できますが(ただしこの場合は旅客輸送はバスになることを甘受しなければなりません。決して人の金で旅客輸送をしてもらおうと思ってはいけません)、貨物については何らかの手当てをしないといけません。新幹線による貨物輸送が実用化するまで、国や北海道がお金を出して貨物鉄道として存続させるのが妥当でしょうが、それがうまくいかなかったときのことも考えておいたほうが良いでしょう。
(参考:NIPPON EXPRESSホームページ https://www.nipponexpress-holdings.com/ja/press/2022/20221221-1.html)
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