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「エクスプレス予約」等、秋に値上げ

 ある程度東海道新幹線を利用する人にとってお得なのは、「エクスプレス予約」。2001年にサービスを始めてから、多くの人に利用されています。その「エクスプレス予約」及び「スマートEX」について、秋に値上げを行います。

 「エクスプレス予約」で値上げを行うのは、「EX予約サービス」、「EX予約サービス(往復割引)」、「e特急券」。普通車自由席は現在と同額ですが、普通車指定席やグリーン車は現在よりも割引幅を縮小します。正規の料金はシーズンによって最大600円の幅で変わりますが、「エクスプレス予約」もこれまでの均一価格から変わり、シーズン別の料金になります。正規の料金では「のぞみ」や「みずほ」に乗ると若干高くなりますが、「エクスプレス予約」も同じように高くなります。年間通じて同じ料金、そして「のぞみ」でも追加料金なしというこれまでの大原則が変わるのです。複雑になって分かりづらいです。東京-名古屋間など列車によっては「ひかり」が「のぞみ」に抜かれずに先着するようなところでは、「ひかり」を買うケースも増えることでしょう。山陽新幹線の場合、「のぞみ」や「みずほ」の料金が上がり、かつ「のぞみ」より「さくら」のほうが座席が良いので、「さくら」の人気がさらに高まるでしょう。

 具体的に、どれぐらい上がるのでしょうか? 大人1人、片道、「のぞみ」の普通車指定席、通常期という条件で比較します。正規の運賃、料金が11300円の東京-名古屋間は10310円から10880円に上がります。正規の運賃、料金が14720円の東京-新大阪間は13620円から14230円に上がります。「エクスプレス予約」は年会費が要りますが、これまでは年に1回ぐらい乗れば、年会費を回収することができるぐらいのものでした。これからはそういうわけにはいかなくなりますので、ビジネスで利用する人を除いては、会員を続けるかどうか難しいところです。

 「スマートEX」は、「スマートEXサービス」、「スマートEXサービス(往復割引)」で値上げを行います。東海道新幹線や九州新幹線だけで完結する場合は関係ありませんが、山陽新幹線を利用する場合(東海道新幹線や九州新幹線に跨がって利用する場合を含みます)は、「のぞみ」や「みずほ」の加算額が加わります。

 また、「EX予約サービス」や「スマートEXサービス」で、東京-品川間、京都-西明石間の各駅相互間を利用する場合、鉄道駅バリアフリー料金として10円が加算されます。

 今回、「エクスプレス予約」等を値上げするのは、単にやりやすいからでしょう。本来なら、国交省の認可は要りますが、正規の運賃を上げて、有人の「みどりの窓口」の利用者を減らし、「エクスプレス予約」等のインターネットでの販売に移行させるというのが望ましい方法です。切符の買いかたがわからず、駅員に頼っている人からは人的コストを勘案した年中高い運賃、料金をもらい、インターネットでは状況によってお得な切符を売れば良いのです。そういう意味では、「エクスプレス予約」等の値上げは賢明ではありません。一番良いのは中距離以上の運賃の値上げ、その次は「みどりの窓口」で買う人の特急料金の値上げです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042742.pdf)

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