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運賃値上げを考えているローカル私鉄は2割程度

 運賃値上げを行った、また行おうとしている鉄道はありますが、地方の私鉄はどうなのでしょうか?

 この記事で参考にした日経が2022年12月から2023年1月にかけて、JR、大手私鉄、地下鉄を除くローカル鉄道95社に対して調査を行い、そのうち69社から回答を得ました。それによれば、運賃値上げを考えている会社は回答した69社の2割ほどしかありませんでした。

 JRや大手私鉄でさえ新型コロナウイルスに伴う利用者の減少に苦しんだのですから、地方の私鉄はもっとでしょう。本来なら値上げをしたいところです。ただそれをやるとさらに客が減る危険性もあります。

 こういうときこそ県や沿線の市町村の出番です。あまりにも利用者がいなくてバスで十分なレベル(JRで廃止の話があるのは大抵このレベルです)ならともかく、通勤に使われているレベル(このことは、車よりも鉄道のほうが便利で、お金を払ってでも乗る価値があることを意味しています)なら、地元がお金を出してでも鉄道を維持したほうが良いでしょう。バスにすると余計な初期投資がかかり、車に乗る人が増えて、渋滞や環境悪化などの別の問題が出てきます。そこそこ乗っている鉄道は、少々赤字でも公がある程度支えることが必要なのです。

 また、JRでも枝線だと、ある程度利用者がいても、JRがあるがゆえに窮屈な経営しかできないというところもあります。城端線や氷見線は典型例です。すでに富山県が検討を行っていて、新型車両の導入を行うようですが、こういうところは鉄道を残すことを前提に第三セクター化などを考えても良いでしょう。帳簿上の損益に汲々とするのではなく、増発と駅の増設を行い、使いやすい鉄道にするのです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC222U20S3A320C2000000/、https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC280FM0Y3A520C2000000/)

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