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北陸新幹線における京都府のメリット

 北陸新幹線が2024年春に敦賀まで延びると、残る区間は敦賀-新大阪間のみとなります。ここまで来たら残りもつくって完成させたいところですが、なかなかうまくいきません。京都府内での環境アセスメントが遅れているので、着工ができないのです。

 京都府としては新幹線をつくることによるメリットが小さいとのことですが、駅が亀岡にしかできないのならともかく、京都駅に併設されるのですから、メリットは十分あるでしょう。おまけに松井山手にも新幹線の駅ができます。メリットは十分にあるのであり、本来なら恩恵のある京都府や京都市がお金を出して、環境対策を行うものでしょう。

 とは言っても、この原則にこだわって新幹線ができないのは大問題です。敦賀と新大阪の間がフル規格でできて、北陸と関西の間を直通することができたらそれでいいのです。ただ、今までの経緯がありますから、これまでの「小浜-京都ルート」を変えることによって大きな損失を被るところが出たら、それなりの補償はしないといけないでしょう。

 地震のような大災害でなくても、1週間前(6月3日)のように東海道新幹線が大雨で運休すれば、北陸新幹線に迂回する乗客が出てきます。金沢までしか開業していない時点でもこうですから、新幹線の区間が増えれば効果はさらに高まります。ガラガラの新幹線を走らせることはありませんが、平時には北陸に行く人の輸送を担い、有事には東海道新幹線の代替を果たすことが求められます。北陸新幹線はそれができる新幹線なのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/c95d07ae19a02249efadb6756f0817513f850020、https://news.yahoo.co.jp/articles/3c9b5fd5b442ee326d72cc5f84bd83060bb69cce)

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Comments

まあ、北陸新幹線が京都にメリットないとは言いませんが、BとCを比べた場合、どうなんでしょうか?

そもそも、敦賀以西のB/Cは計画時1.05などというギリギリのものだし、建設費の高騰を考慮すれば、恐らく1を大幅に下回るでしょう。

Bのほとんどは北陸に帰属でしょう。
北陸はB>Cかもしれないが、関西側はB<C、京都だけを取れば、B<<<Cくらいかもしれません。
大阪府に比べても、地元負担額が大きいうえ、環境破壊もついてくるのだし。

遅れにいら立つ大阪あたりでは、「京都がゴネている」式の批判を聞くが、それなら、関西広域連合会長で兵庫県の井戸前知事が行っていたように、京都のマイナスを関西全体で負担しようという度量があるか?

関西全体といったら、直接線路の通らない滋賀県や兵庫県も含まれるが、大阪が中心とならねばなるまい。

でも、その前に、B/Cが1を割るなら、そもそも事業として成立しないでしょうけど

Posted by: かにうさぎ | 2023.06.13 10:24 PM

 かにうさぎさん、こんばんは。

* まあ、北陸新幹線が京都にメリットないとは言いませんが、

 京都駅と松井山手に新幹線ができる以上、京都自身が「メリットはない」という資格はありません。むしろ京都府や京都市は環境で被害が及ぶところに補償すべき立場なのです。

 以前のように京都市内に駅をつくらず、亀岡で対応するレベルにならないと、他府県の理解は得られないでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2023.06.14 10:50 PM

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