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函館線函館-長万部間、新幹線開業後も鉄路維持へ

 整備新幹線が開業すると、これまで在来線特急が頻繁に走っていた在来線はJRから分離されます。

 これまでなら、分離された並行在来線は、第三セクターとして運行を継続します。整備新幹線の沿線はそれなりに人が住んでいるので、ローカル需要もある程度はあるからです。しかし、北海道新幹線の場合は話が違いました。あまりにも需要が少ないので、ローカル需要が見込めないのです。第三セクターで走らせると、沿線自治体は金銭の負担をしなければなりません。地元自治体の立場で考えると、鉄道の廃止を受け入れ、バスにしてコストを下げるのはある意味合理的です。

 旅客だけを考えると、新幹線アクセス需要が見込める函館-新函館北斗間(新幹線になるかも?)を除いてバスに転換するというのは妥当な考えです。しかし、貨物のことを考えると話はややこしくなります。新幹線が開業しても貨物列車は函館線を走り続けます。これをほかの交通機関で代替するのは厳しいです。国交相もこの区間を基幹鉄道区間として認識しています。

 そこで国交省、北海道、JR貨物、JR北海道の4者が協議をした結果、北海道新幹線が開業した後も函館線を維持する方向で合意しました。旅客はともかく、少なくとも貨物鉄道としては残るのです。線路などの施設維持管理費や人員確保について、これから解決しなければならない課題はありますが、とにかく鉄道が残ると言うことは喜ばしいことと言えます。と言うより、ローカル需要しかない枝線と違って、廃止を考えるべきではなかったのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/867a11c2215acb802f42c0974915efeb004a96e4)

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Comments

この区間は我が国の物流にとって国力・国富にもつながる大事な動脈です。

国が主導して維持すべきところかと思います。

貨物専用線になっても整備をきちんと行い、脱線事故等による物流の停滞を招かないようにすることが今後は大切になると思います。

Posted by: ローラ | 2023.07.28 10:25 AM

 ローラさん、おはようございます。

* 国が主導して維持すべきところかと思います。

 地元の人と鉄道ファンぐらいしか利用しないローカル線の維持は沿線自治体の責任ですが、旅客がない区間の、貨物が頻繁に走る並行在来線の維持は国の責任でしょう。

 実際の業務をどこがするかはともかく(JR北海道?JR貨物?)、鉄路をきちんと維持しなければなりません。

Posted by: たべちゃん | 2023.07.29 05:59 AM

函館ー新函館北斗は鉄道として存続、新函館北斗ー長万部は旅客輸送は廃止で貨物専用線化、ということになるんでしょうね。
道南いさりび鉄道についても函館ー上磯はこれからも鉄道として残るでしょうけど、上磯ー木古内については将来的に貨物専用線化というのもあり得ると思います。

Posted by: 84axgd86dm70 | 2023.08.01 02:50 PM

 84axgd86dm70さん、こんばんは。

* 道南いさりび鉄道についても函館ー上磯は

 函館線新函館北斗-長万部間のような前例ができたので、並行在来線と言えども旅客営業をしなければならないということはなくなるのでしょう。

 上磯以遠はバスでも十分なのかもしれません。

Posted by: たべちゃん | 2023.08.02 09:30 PM

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