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不正乗車防止のため自動券売機で初乗り切符販売中止

 短距離の切符は駅の自動券売機で買えるものですが、あえてそれをしない駅があります。

 それは小倉。JR九州の初乗り切符は170円ですが、小倉から170円で行くことができるのは、西隣の西小倉だけ。小倉と西小倉の間は800メートルしか離れていないので、この区間だけを使う人はそれほど多くはないと思われます。しかし、170円の初乗り切符はよく売れています。

 どうしてでしょうか? どうやら小倉で170円の初乗り切符を買って改札に入り、遠くの無人駅で差額を払わずに降りるのがいるようです。小倉では170円の切符が1日約300枚売れていますが、そのうち9割は回収できていないのです。JR九州には571の駅がありますが、約6割の338駅が無人駅です。鹿児島線や日豊線なら無人駅でも自動改札がある駅もあるので、不正乗車がやりにくいですが、それ以外だとやり放題です。

 そこでJR九州は7月22日から8月10日までの間、小倉での初乗り切符の販売を自動券売機では行わず、「みどりの窓口」か改札口での対面販売に限ることにしました。機械ではなく駅員からなら、不正乗車を行うために初乗り切符を買う、ということはしにくいでしょう。対策のひとつにはなります。もっとも、次の区間の210円の切符が代わりに使われるかもしれませんが。210円の区間はそこそこあるので、170円のときみたいに自動券売機で売らない、という方法は取れないでしょう。

 本来なら検札を強化して、不正乗車をしにくくするのが筋かもしれませんが、摘発しても請求できるのが運賃の3倍までなので、数万円の定期券を持っている人を相手にしない限り、摘発しても得るものが少ないです。約款にさえ書いておけば1万円までは徴収できるなどというように、法律の改正が求められます。このような不正乗車は、JRの複雑な路線網が悪いほうに働いているとも言えます。JR西日本の一部の駅で行っているように、支線との分岐駅に中間改札を置いて、切符を正しく買わせるようにするのもひとつの方法でしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/884e9b233e7d8275f7ecdedd4d5e5ece0c0791b9、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1111632/)

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Comments

JR九州の対応は正しいと思います。

民間企業は採算も大事ですが、信頼も大事です。
採算だけを追いかけると利用者教育がなおざりになり、駅や車内でのモラルの低下を招き、利用者が離れる結果となるでしょう。

地方では短距離は自転車か車という人が多いです。中距離程度で鉄道を利用する人が出始めます。

170円切符に関しては「実際の」利用者は少ないでしょう。窓口販売を8/10以降も継続して良いと思います。また次の安価な区間に関しても導入を真剣に考えて良いと思います。

Posted by: 響(HIBIKI) | 2023.07.30 09:57 PM

 響(HIBIKI)さん、こんばんは。

* 170円切符に関しては「実際の」利用者は少ないでしょう。

 小倉から170円で行くことができるのは西小倉だけなので、実際に利用する人は少ないでしょう。8月11日以降も窓口での発売を継続したほうが良さそうです。切符も西小倉行きであることを強調したほうが良さそうです。

Posted by: たべちゃん | 2023.07.31 08:51 PM

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