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開業から1年近くが経った、西九州新幹線に乗りに(3)

 甘木には甘木鉄道のほか、西鉄もある。西鉄の駅は甘木鉄道の駅から若干離れたところにある。ロータリーがある元国鉄の甘木鉄道の駅とは違い、西鉄は駅前広場というものがない。町の中に埋もれているのだ。西鉄は朝も昼も夜も関係なく30分間隔。列車は出たばかりなので待つ。甘木線の列車は大牟田まで直通する。天神大牟田線でも大牟田のほうだと普通は2両のワンマンで充分だからだ。4扉の車両が使われるが、有人駅でも無人駅でも扉が開くのは両端の2つだけ。中ほどの2つの扉は使わないのだ。甘木10:42発は大牟田に向けて発車した。ワンマンといいながら車掌が乗っていたが、最初の交換駅(ホームの幅が非常に狭い)で降り、反対側の甘木行きに乗ってしまう。何の意味があって車掌が乗っているのだろうか? 宮の陣で天神大牟田線に乗り換え。すぐに急行がやってきた。転換クロスシートの6両編成である。西鉄二日市で太宰府線に乗り換え、太宰府へ。 

 太宰府と言えば、やはり太宰府天満宮。参拝してから近くにある九州国立博物館に行く。特別展はやっていなかったが、それでもボリュームがあり、急いで見ても軽く1時間以上かかる。参道で名物の梅ヶ枝餅を買って駅に戻る。ここから直通のバス(「旅人」)に乗って博多に向かうが、その前に大宰府政庁跡に寄りたいと思い、コミュニティバスに乗る。しかし、コミュニティバスなのでまっすぐ行かず、高台の住宅地に立ち寄る。気がつけば次の博多行きのバスは後ろを走っていて、大宰府政庁跡は車内から眺めるだけになる。直後に乗った博多行きのバスは、門司まで乗った連絡バスとは若干違うが、短距離高速バスタイプ。 何とか空いている席を見つけ、座ることができた。このバスは水城ランプから福岡都市高速に乗り、右のほうから建物が消えたと思ったら、福岡空港。国際線ターミナルに到着する。後ろには国内線への連絡バスが停まっている。これに乗ればいいようだ。連絡バスは空港の敷地内を通り、国内線ターミナルに到着。目の前が国内線ターミナル、そして階段を降りると地下鉄の駅。2駅で博多、5駅で天神だ。日本の主要空港で一番便利な空港だ。私も階段を降りて地下鉄に乗る。空港線で2駅、博多まで行き、そこから3月に延伸された七隈線に乗り換える。七隈線はミニ地下鉄なので、空港線から乗り換えると、その小ささがよくわかる。天神南からはすでに開業していた区間。既開業区間に入って次の駅、渡辺通で降りる。 

 今回の旅の目的のひとつが、開業して約1年になる西九州新幹線に乗ること。西九州新幹線は帰りに乗るから、行きはライバルの高速バスにする。福岡と長崎とを結ぶ「九州号」に乗る。西鉄天神高速バスターミナル16:35発の便だ。西鉄天神高速バスターミナルは九州一、日本でも有数のバスターミナル。九州各地に行くバスを中心に多くのバスが発着する。私が乗った「九州号」は予約制だが、短距離の佐賀だと予約は受け付けず、先着順になる。佐賀行きの列が伸びていた。「九州号」は西鉄天神高速バスターミナルを出た。ほぼ満席である。スーパーノンストップなので、次に停まるのは昭和町。途中の休憩もないので、長崎市内まで走り続けるのだ。まだ山の中の長崎多良見インターチェンジで降り、山の中の曲がりくねったバイパスを抜けると、昭和町。ここで10人以上が降りる。次の平和公園でも降りる人が多く(もう暗いので今から平和公園に行くことはない)、出島道路ができ、長崎の中心部にダイレクトに直結できるようになっても、昭和町などを経由する意味があるようだ。バスは10分ほど遅れて到着。夕食はホテル近くの中華料理屋で皿うどんにする。(続く)

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