JR九州に新たな多機能検測車、「BIG EYE」
JR九州にはこれまで国鉄時代から使われてきた高速軌道検測車がありましたが、1978年製のため老朽化しています。新たな検測車をつくることにしました。
その新たな多機能検測車は、「BIG EYE」と言います。2020年7月の豪雨災害で被災したキハ220をリニューアルしてつくりました。車両そのものが被災したので、エンジンを取り替え、新たに検測装置を取り付けました。その「BIG EYE」、どのような機能を備えているのでしょうか? まず、軌道検測装置があります。レールにレーザを照射することなどによって線路の歪みを測定します。2つ目は、部材検査支援カメラ装置です。ラインセンサカメラでレールやレールと枕木を固定する金具(レール締結装置)の状態、レールとレールをつなぐボルトの状態を撮影します。3つ目は建築限界測定装置。ホームやトンネル、信号設備等にレーザを照射して、線路からの距離を連続的に測定します。
「BIG EYE」はこれまでの車両と違い、時速110キロで自走することができます。これまでは年4回しか検測できなかったのですが、新しい車両は月1回の割合の割合で検測することができます。これまでは3人が乗り込んで検測していましたが、「BIG EYE」はリアルタイムでデータが伝送されますので、少ない人数で検測できます。今後の計画としては、11月から2024年3月までの間、走行試験を行います。その試験結果を踏まえて2024年4月に本格導入を行う予定です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2023/10/26/20231026_big_eye.pdf、毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20231026/k00/00m/020/136000c)
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