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城端線、氷見線の経営移管は2029年ごろ?

 城端線、氷見線の経営移管のですが、計画案が出てきました。

 経営移管の計画は、2024年2月から10年かけて行います。利便性向上のために現在24両ある車両を新車に置き換え、さらに10両を追加します。合わせて34両に176億円かかります。この増備により運行本数は約1.7倍の約60本に増えます。日中はパターンダイヤになり、1時間に2本走ります。これに45億円かかります。新型車両に合わせて駅のホームのかさ上げも行います。段差がなくなります。全駅で交通系ICカードにも対応させます。あいの風とやま鉄道への経営移管は、新車への置き換えが完了する2029年に行います。

 これだけの改善を行うには、当然お金もかかります。382億円かかりますが、国の交付金や補助金のほか、富山県、高岡市などの沿線4市、JR西日本が負担します。このうちJR西日本は150億円を負担します。

 このような改善により、両線の利用者数は2022年度の1日当たり9600人から増え、2033年度には1日当たり12000人になります。しかし、これでも7.1億円の赤字になります(2022年度は10.9億円の赤字)。

 国、地方自治体、JR西日本いずれもお金を出しますが、赤字経営は続きます。それなのになぜお金を出す計画が出てきたのかと言えば、城端線、氷見線ともにそこそこ利用者がいて(2022年度の輸送密度は城端線が2481人、氷見線が2157人です)、鉄道を維持するだけの社会的意義があるからでしょう。純粋な民間会社のJR西日本では厳しくても、鉄道を潰すほど少ないわけではありません。下手に潰すと、余計にコストがかかってしまいます

 そのようなことから考えると、地元自治体が中心となって鉄道を維持するのは賢明なことでしょう。歓迎すべき話です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/da5344fd4db66b7b6079fb17bb98655d3ff66ddd、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20231129/3060015024.html、北日本新聞ホームページ https://webun.jp/articles/-/516130、富山新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/tym/1250785、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/johana-himi-saikochiku/)

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Comments

そこそこの輸送密度がある路線なので第3セクターへの移行は歓迎です。

地域住民の需要に即した、観光客にも対応したダイヤは3セクだからこそ出来ると思います。

JR西日本のままでは組織が大きい分、地域の需要にあった小回りの利いた経営が難しい側面もあります。3セク移管後も経営は大変かと思いますがなんとかがんばってほしいです。

もし城端線・氷見線がJR西日本のままだったら利用者は減少し、路線そのものの存続も危うかったし、地域交通も崩壊していたでしょう。

JRから条件の良い形で移行し、鉄道を活用する先駆けの良い事例であると言えます。

Posted by: プリズム | 2023.12.11 11:50 AM

 プリズムさん、こんばんは。

* そこそこの輸送密度がある路線なので

 逆に言えば、そこそこ利用者がいるからこそ改善策があるのです。そういうところは適切な措置をすれば、再生できるのです。

 反対に、あまりにも利用者が少ないのであれば、廃止以外の解決策はありません。

Posted by: たべちゃん | 2023.12.11 10:47 PM

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