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「青春18きっぷ」で行く、最後の北陸線(2)

 終点の七尾では駅を出て、昼を食べに行く。お昼の店に選んだのは、海のほうに歩いていったところにある、「松乃鮨」。明治元年の創業の老舗で、岸田首相も選挙の応援のときに訪れた店である。かつて七尾では「玉宝」という駅弁を売っていた。卵で巻いた巻き寿司で、初代が修業していた店でつくっていたものである(今は「玉子巻き」という名前である)。それを引き継いでいるのだ。お昼のランチに「玉子巻き」を2個追加して食べる。結構おなかいっぱいになる。

 駅に戻り、さらに先を目指す。七尾の次の駅、和倉温泉からはのと鉄道という第三セクターになる。今度は「青春18きっぷ」が使えない。別払いになるのだが、お得な切符が売られていた。「生活応援フリーきっぷ」という名前で、本来七尾-和倉温泉間を含めて全線乗り放題1600円の切符が半額の800円で売られている。差額は沿線自治体(七尾市、穴水町)の支援だ。のと鉄道で穴水まで行けば850円(和倉温泉からだと690円)かかるので、片道切符より安いフリー切符だ。当然ながらそれを買う。七尾14:36発の穴水行きは2両編成だが、後ろの車両は団体の貸し切りで、乗ることができるのは前の1両だけ。4人掛けと2人掛けのボックスシートがあるので、2人掛けのほうに座る。列車は海に沿って走る。今回の旅で海が見えるのはこののと鉄道だけだ。

 終点の穴水に到着。かつては輪島と蛸島まであったが、廃止されてしまった。輪島寄りのホームにはかつての看板車両、「のと恋路号」があったが、錆だらけの姿をさらしている。駅のすぐ横に道の駅があったのでそこでお土産を買い(1000円以上買ったので、お箸がプレゼントされた。フリー切符の特典のひとつだ)、ロータリーの先に図書館などがある建物があるので、そこに立ち寄る。中には地元出身の力士、遠藤関のコーナーがあり、そこも見る。折り返しの穴水16:18発に乗る。雨はほとんど降らなかったものの、曇っているので、辺りはいつもよりも暗い。

 七尾からは七尾線。七尾17:18発の金沢行きに乗るが、途中の良川で列車が停まる。金丸のすぐ先で車が線路に転落したと言うのだ。金沢での接続はたったの6分、元々の計画でも名古屋に戻るのは深夜なので、場合によっては名古屋に帰ることすらできない状況になる。いったん良川から現場に近い金丸まで列車は進んだが、車をよけないといけないので、そこで列車は停まる。結局、レッカー車での移動があったようで、列車は65分遅れて運転を再開した。運転士のアナウンスによれば、最終の米原行き「しらさぎ66号」とは接続をとるとのこと。今日中に帰ることができない、という最悪の事態は免れそうだ。運転を再開した後は飛ばして走ったようだが、交換待ちや金沢での入線に時間がかかり、結局75分ほど遅れて到着。

 北陸線も別件でダイヤが乱れているようだが(1時間ほど遅れている便もあった)、米原行き「しらさぎ66号」は2、3分程度の遅れで発車。早速車掌に申告し、切符の変更をする。「青春18きっぷ」がベースなので救済措置はなく、小松から米原までの支払いが要るとのこと(元々、行程の都合から金沢-小松間は特急に乗る計画だった)。乗車券は小松から米原まで乗り越すという扱いになったが、特急券の扱いはなかなか決まらない。結局、元々が「e5489」で買った企画乗車券なので変更は利かず、小松から米原までの自由席特急券を買わないといけないとのこと。合計で4430円の負担となる。北陸線のほとんどが特急での移動となったので、何のために「青春18きっぷ」を使ったのかわからないし、お金も結構かかる。線路に入った車を運転していた人に損害賠償請求をしたいところだ。行きの金沢で買った駅弁を食べる。本当は穴水の道の駅でローカルな弁当があればそれが良かったが、道の駅にはそういうものがなく、金沢で買っておいて正解、というところか。北陸には寿司の駅弁が多いが、昼は寿司だったので、加賀料理の駅弁にする。「利家御膳」と言い、加賀前田家の宴席料理をアレンジしたものである。メインは治部煮だ。

 米原には3分ほど遅れて到着したが、途中(多分長浜?)で乗る予定だった列車を追い抜いたようで、米原からの列車が1本早くなる。とは言っても米原に着いたのが22時過ぎなので、家に着くのも遅くなる。家に着いたときには、日付が変わっていた。

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