佐賀県、西九州新幹線の財政負担軽減を求める
西九州新幹線は武雄温泉-長崎間のみが開業し、途中の新鳥栖-武雄温泉間がつながっていません。博多と長崎を行き来するときでさえ、途中の武雄温泉での乗り換えを余儀なくされます。
この中途半端な事態を解消するためには、新鳥栖-武雄温泉間をフル規格でつくり、博多から長崎まで乗り換えなしでできるようにしなければなりません。ここで問題になるのは、つくらなければならない新鳥栖-武雄温泉間が全て佐賀県内にあるため、建設費の地元負担が佐賀県にかかってきます。新幹線をつくることによる佐賀県のメリットは小さく、長崎県のほうがメリットが大きいのに、負担がそれに見合っていないのです。
このことに関して南里佐賀県副知事は、国交省に対して、佐賀県の負担の軽減を求めていたことを明らかにしています。武雄温泉-長崎間のときは佐賀県内の距離が短かったこともあり、佐賀県の負担は長崎県の1/3程度だったのですが、新鳥栖-武雄温泉間は佐賀県が負担しなければならないので、トータルでは長崎県の2.5倍以上になります。これに対して、佐賀県は、ルート全体に対する佐賀県の負担を長崎県の半分以下にするように求めています。
佐賀県の主張が妥当かどうかはともかくとして、佐賀県のメリットは小さく、長崎県のメリットは大きいことは明らかですから、長崎県がある程度負担しなければならないことはやむを得ないでしょう。ただ、長崎県に負担させた場合、佐賀県内のルートについては佐賀県の思うとおりにはなりません。何の経済的メリットもない南回りルートが採用される可能性はさらに低くなることでしょう。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20231206-OYTNT50255/)
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