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February 2024

「やまぐち号」、3月16日から大幅値上げ

 山口線のSL列車、「やまぐち号」。今はSLが故障中のため、ディーゼル機関車が牽引しています。

 その「やまぐち号」ですが、3月16日以降に運転する列車から値上げを行います。現行は普通車指定席が530円(一部期間は330円)、グリーン車が50キロまでが780円、100キロまでが1000円のところ、普通車指定席が1680円、グリーン車が距離に関係なく2500円になります。SLだけでなく、DLで運転されるときもこの値段です。これにより、新山口から津和野まで休日に1人で乗車した場合、普通車指定席は現行の1700円から2850円に、グリーン車は現行の2170円から3670円に値上げされます。かなり強気な値上げですが、SLの運行にはコストがかかることは明白です。値上げはやむを得ないと言うより、しなければならないレベルのものでしょう。今までが安すぎたのです。かつてなら新幹線や夜行列車でカバーしていたところでしょうが。

 さて、肝心のSLですが、2022年5月から炭水車の不具合のため運転を取りやめています。今は定期検査中で、早ければ5月ごろから運転を再開する予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240219_00_press_SLyamaguchi.pdf)

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西九州新幹線でライバルの高速バスの利用者が増えた?

 2022年9月に開業してから1年半近くになる西九州新幹線。輸送密度については以前に記事にしましたが、新幹線開業前と比べてどれだけ利用者が増えたのでしょうか?

 新型コロナウイルスの影響が全くなかった2018年度と比べると、西九州新幹線は2%増えました。2004年の九州新幹線部分開業のときは2.3倍に増えましたから、それに比べると明らかに伸びは小さいです。どちらも途中駅での乗り換えがあるとはいえ、九州新幹線の場合は時間短縮効果が大きく(最速で比較すると1時間半以上も短縮しました)、しかもその乗り換えも一時的なものになることが最初から分かっていたので、どちらが優れていたかは明らかです。ただ、2018年度との比較では、九州新幹線博多-熊本間は84%に留まっていますし、そのほかの新幹線でも2018年度比では80~90%程度ですので、西九州新幹線との差に当たる10~20%程度が(新型コロナウイルスの影響を除去した場合の)西九州新幹線開業の効果とも言えます。

 ライバルの交通機関はどうでしょうか? 長距離でライバルになるのは航空機です。2022年9月から2023年6月までの大阪-長崎間の旅客数は30.7万人で、2018年9月から2019年6月の32.8万人と比較すると、6.4%減っています。しかし、航空需要も新型コロナウイルスの影響で減っています。大阪-鹿児島間の場合、2022年9月から2023年6月までは48.7万人、2018年9月から2019年6月までは56.6万人なので、14.0%減っています。そのことから考えると、西九州新幹線開業によって航空機の需要を奪ったとは考えにくく、むしろ西九州新幹線開業によって観光需要が増えたとも考えられます。また、新幹線が開業しても、割引切符の値段は下がっていません。3日前までに予約及び決済しなければいけない切符で考えると、大阪-長崎間は26180円します(2023年9月の場合)。新幹線の正規料金は20640円なので、新幹線の正規料金より高い強気の切符でも商売ができるのです。ちなみに、大阪-熊本間の同様の割引切符は、新幹線の正規料金よりも安くなっています。ここは安くしないと新幹線に勝てないのでしょう。

 近距離のライバルは高速バスです。九州新幹線のときでも、福岡-熊本間の高速バスは安く利用したい人から支持され、1割以上利用が増えました。西九州新幹線のライバル、「九州号」の伸びはそれ以上です。西九州新幹線開業直前の2022年8月に新型コロナウイルスの影響による需要減少や燃料高騰を理由に値上げをしましたが、それでも3~4割増えたようです。西九州新幹線とのスピード差があまりなく(開業前の在来線特急ぐらい)、これまで特急が停まっていた浦上には新幹線が停まらず、使いにくくなったことが原因にあるようです。ただし、新型コロナウイルスの前の水準には戻っていないようです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2023年12月号 鉄道ジャーナル社、ながさき経済web https://nagasaki-keizai.jp/contribute/_contribute/7186)

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東海道新幹線でも荷物輸送

 全国各地の新幹線などで荷物輸送の取り組みが行われてきましたが、JR東海も法人向けに始めることにしました(実証実験は2020年10月から行ってきました)。

 JR東海での新しい荷物輸送サービスは東京-名古屋間、東京-新大阪間で行います。「こだま」11号車の業務用室を使って荷物を運びます。1回当たり概ね段ボール40箱程度の輸送が可能で、即日輸送を行います。1日最大の設定本数は、東京-名古屋間が26本、東京-新大阪間が22本です。4月以降、準備ができ次第、荷物輸送サービスを始めます。

 この荷物輸送サービスには名前があります。「東海道マッハ便」です。なぜ「マッハ」なのかと言えば、運ぶのは音に因んで名付けられた「こだま」だからです。そこから速さとの連想で、音速を表す「マッハ」を選んだのです。

 この「東海道マッハ便」、東京-新大阪間のみに留まるものではありません。ほかのJR他社とも連携して、東北新幹線や山陽新幹線など、複数の新幹線に跨がった荷物輸送サービスを提供するとのことです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043170.pdf)

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阿佐海岸鉄道、平日は月曜日から金曜日まで8往復に

 阿佐海岸鉄道も3月16日にダイヤ改正を行います。

 現行のダイヤでは、平日は火曜日、水曜日が1日8往復、月曜日、木曜日、金曜日が13往復となっていますが、ダイヤ改正後は平日は全て1日8往復となります。ただし、5往復の臨時列車の枠が用意されていて、多客期には臨時運行する場合があります。阿佐海岸鉄道はその性格上、観光需要が多く(議員たちの視察需要も?)、DMVの運行開始から2年が経過したことから、事前に利用者は読めるようになってきました。予約が多いときは臨時列車を出せば良いのです。

 休日に関しては室戸発着の便の出発を若干遅らせ(阿波海南文化村11:44発から11:58発になります)、途中の宍喰で上下便とも5分停車します。宍喰では鉄道モードの車両撮影ができるとともに、1階改札口で鉄印の購入ができます。夕方16時台に走っている1往復を、利用者の多い昼間に振り替えます。阿波海南文化村発は9時台、道の駅宍喰温泉発は12時台になります。
(参考:阿佐海岸鉄道ホームページ https://asatetu.com/archives/1757/)

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三岐鉄道北勢線、2025年3月に交通系ICカード導入

 三重県内のローカル私鉄、三岐鉄道は今のところ、交通系ICカードが使えません。

 ところがこの三岐鉄道ですが、西桑名と阿下喜とを結ぶ北勢線で交通系ICカードが使えるようになるのです。5日に行われた桑名市など沿線自治体と三岐鉄道でつくる北勢線事業運営協議会の会合で明らかになったもので、2025年3月の導入を目指しています。

 このようなローカル私鉄での交通系ICカード導入は徐々に進められており、同じ三重県内では、伊賀鉄道がこの3月9日から「ICOCA」を導入します。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/849421、伊賀鉄道ホームページ https://www.igatetsu.co.jp/?p=1766)

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近鉄に特急に抜かれる特急がある

 近鉄は日本で一番規模の大きい私鉄。毎日多くの特急が走っています。

 その近鉄特急ですが、あまりにも本数が多いので、特急が特急に抜かされる、というケースがあるのです。鳥羽15:15発の大阪上本町行きがそれで、終点直前の布施で後続の賢島15:00発「伊勢志摩ライナー」大阪難波行きに抜かれます。大阪上本町行きの特急に乗っても、「伊勢志摩ライナー」に乗っても特急料金は変わりません。また、この大阪上本町行き特急ですが、途中で京都行きの「しまかぜ」にも抜かれています。

 この布施で抜かれる特急ですが、3月16日のダイヤ改正で解消されます。「伊勢志摩ライナー」を若干遅くすることによって、大阪上本町まで逃げ切ることができるのです。ただし、依然として京都行きの「しまかぜ」には、途中で抜かれます。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/pdf/240316Limited_Express_B.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/pdf/221217Limited_Express_B.pdf)

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「なごや特割30」廃止

 名鉄は3月16日に運賃の値上げを行いますが、それに合わせて企画乗車券についても変更があります。

 3月16日から新たに発売される企画乗車券は、「名古屋・金山特別きっぷ」。名鉄岐阜、新木曽川、名鉄一宮と名鉄名古屋または金山との間で使うことができる、10枚綴りの回数券です。値段は名鉄岐阜が4200円(1枚当たり210~270円お得)、新木曽川が3900円(1枚当たり120~180円お得)、名鉄一宮が2800円(1枚当たり120~180円お得)です。購入日から2か月有効なのですが、お得な切符のため、制約があります。券面に表示されている駅以外での利用はできないのです。乗り越しはもちろん、区間内で途中下車することもできないのです。

 これに伴い、「なごや特割30」が廃止されます。「なごや特割30」は豊橋、東岡崎、新安城、名鉄一宮、新木曽川、名鉄岐阜、知多半田-青山間、知多武豊と名鉄名古屋または金山との間で使うことのできる、30枚綴りの回数券です。10枚綴りになって使いやすくなったものの、種類が大幅に減るので、値上げと合わせて後継の切符がないところのダメージは大きいです。「なごや特割30」は3月15日まで発売され、6月30日まで使うことができます。

 フリー切符も変更があります。名鉄電車全線1日乗り放題の「まる乗り1DAYフリーきっぷ」(3200円)は「名鉄電車全線1DAYフリーきっぷ」(3400円)になります。名前が変わり、値段が上がるだけでなく、これまであった、昼間帯(10~16時)の特別車乗り放題の特典が消えます。「名鉄電車全線2DAYフリーきっぷ」は4000円から4400円に値上げされます。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2023/__icsFiles/afieldfile/2024/02/08/24-02-08unkai.pdf)

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「お手軽南風チケットレス」

 3月16日のダイヤ改正で、「南風」の指定席が増えます。18席増えます。その分、自由席が減り、気軽に使いづらくなります。

 そこでJR四国は、「e5489」で気軽にかつお得に「南風」、「しまんと」の近距離区間(多度津-高知間のうち50キロ以内)の指定席を予約、購入することができる、「お手軽南風チケットレス」を発売します。スマホ等で予約、購入ができ、かつ事前に切符を受け取る必要がないので(スマホの画面やパソコンのプリントアウトしたものが切符になります)、近くに「みどりの窓口」がなくても問題はありません。なお、「お手軽南風チケットレス」には乗車券は含まれていないので、運賃は別途支払う必要があります。定期券、回数券、「しこくスマートえきちゃん」でも使えます。

 「お手軽南風チケットレス」の発売期間は2月16日から9月30日まで、「e5489」の受付時間内であれば、乗車日の1か月前から出発時刻の2分前まで購入することができます。利用期間は3月16日から9月30日までです。そして、肝心の値段は、自由席特急券の値段と同じ。本来1290円(通常期)のところ、450円または760円で乗ることができます。当然ながら、座席は指定されています。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/20240208.pdf、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS2F7JXYS28PTLC00Z.html)

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山陽新幹線「こだま」にN700系投入で500系は2編成だけに

 山陽新幹線の「こだま」用車両は、700系(かつて「ひかりレールスター」として使われた車両です)のほか、500系も使われています。500系は元々、時速300キロを誇るJR西日本の看板車両だったのですが、N700系の投入により「こだま」用となり、山陽新幹線での需要に合わせて、8両編成になりました。500系は8編成が「こだま」用として改造され、今はそのうち6編成が残っています。ところが、その6編成のうち、4編成が2026年度末までに廃車になります。残るのは2編成だけになります。

 それでは、代わりはどうなるのでしょうか? 東海道・山陽新幹線で「のぞみ」などとして使っているN700系16両編成4本を8両編成に短縮するのです。500系や700系の後継には、九州新幹線直通用のN700系を転用するものだと思っていたので、意外な答えです。「のぞみ」用には2024年度から2026年度の間に新たにN700Sを4編成投入します。新たに「こだま」用となるN700系は、500系や700系よりも新しい車両であるため、その分機能が向上しています。ATCとブレーキシステムの改良により地震時のブレーキ距離が短くなり、大容量のデータ通信ができることから、500系や700系よりも車両の状態を監視する機能が強化されています。安全性や安定性の強化につながります。また、車椅子スペースも4席設置されます。

 新たに「こだま」になるN700系は、16両のものを8両に短縮します。8両とも普通車ですが、500系のときと同じく、中にはグリーン車を格下げしたものも含まれますので、そこに座ることができたらラッキーです。外観は従来通りの白地に青い帯ですので、500系や700系のような独自のカラーではなく、東海道・山陽新幹線の伝統的なカラーが維持されるということになります。また、九州新幹線直通用のN700系とは違い、こちらは山陽新幹線専用で、九州新幹線には乗り入れません。この16両から8両への短縮は500系のときと同様、簡単にはいかず、かなり手を加えることになるようですが、それでも新たに8両編成のものをつくるよりは安上がりになるようです。50億円以上のコスト削減効果があるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240209_00_press_shinkansen.pdf、鉄道コム https://www.tetsudo.com/column/778/、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20240214-2883398/)

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アストラム、全線開通が6年遅れる

 アストラムの現在の終点は広域公園前ですが、そこからさらに西広島に延伸する計画があります。

 広島市はこの広域公園前-西広島間の延伸について、2030年ごろの開業を目指していましたが、それを6年遅らせて、2036年ごろの開業に変更しました。新型コロナウイルスの影響のため、需要予測に時間がかかったのが原因のようです。

 ただ、その需要予測の結果は良いものではありませんでした。延伸区間の広域公園前-西広島間の1日の利用者は、2030年の7300人から2036年の5300人に減ってしまいます。逆に資材価格の高騰などにより建設費は上がり、当初予定の約570億円から約760億円に上がります。これでも採算が取れるのか、あるいはつくるだけの価値があるかどうかは、参考にした記事ではわかりません。
(参考:FNNホームページ https://www.fnn.jp/articles/-/657209)

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高速道路が有料に

 地方の高速道路の中には、無料のところもあります。NEXCOではなく、国交省が建設したためです。場所によっては並行している鉄道が貧弱なローカル線に留まっているところもあり、そういうところは公共交通に最後の一撃を与えています。

 ただ、そのような無料の高速道路は、高速道路としても不十分なところも多いです。対面通行のためスピードが出ず、反対車線から車が飛びだしてくる危険性もあります。4車線にならないと本格的な高速道路とは言えません。

 そんな中、西九州道の佐世保大塔-佐々間(約16.9キロ)が4車線化されます。2024年度に完了する予定です。長崎県がこの区間の4車線化を求めていたもので、その4車線化が完了すると、佐世保中央-佐々間は国交省からNEXCO西日本に移管され、有料区間となります。国交省が建設した無料の高速がNEXCOに移管され、有料となるのは初めてのことのようです。

 ただし、今回有料となるのは、武雄ジャンクション方面から利用するケースのみ。佐世保中央-佐々間のみを利用する場合は、NEXCO移管後も無料のままです。料金所の設備の都合もあるのでしょう。

 このように無料の高速が有料になるのは、ほかにもあります。京都の山陰近畿道(宮津と鳥取を結びます)でも、京都府が整備している無料区間を2025年度から有料化します。この収益で未開通区間の整備に充てるようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/130893)

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夜間の特急、急行は高幡不動から各停に

 京王も3月16日にダイヤ改正を行います。

 まず、座席指定列車の「京王ライナー」については、相模原線で増発を行います。平日は京王多摩センター9:54発の新宿行きを増発します。新宿での買い物に便利な時間帯でしょうか? 夜は新宿17:20発と21:40発の橋本行きを増発します。休日は橋本11:05発の新宿行きと新宿10:15発の橋本行きを増発します。ところで、新宿を午前中に出る「京王ライナー」を設定した意図は何でしょうか? 「サンリオピューロランド」に行くためでしょうか?

 それ以外の列車での大きな変更は、夜間の運行形態の見直し。平日、休日ともに高幡不動を21:30以降に発車する京王八王子・高尾山口方面の特急、急行について、高幡不動から各駅停車になります。この時間の新宿方面からの各駅停車は、一部を除いて高幡不動止まりとなります。
(参考:京王ホームページ https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2023/nr20240209_daiyakaisei.pdf)

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七尾線七尾-和倉温泉間は特急料金0円

 2月15日のことですが、七尾線及びのと鉄道の七尾-和倉温泉-能登中島間の運転を再開しました。

 七尾線七尾-和倉温泉間については特急が走るのは「能登かがり火」3往復と「サンダーバード」1往復の合わせて4往復のみです。「能登かがり火2号」、「能登かがり火7号」については金沢-七尾間の運転で、七尾-和倉温泉間は走りません。朝晩に走る通勤特急的な列車のため、七尾-和倉温泉間の利用者は少ないと考えられているのでしょう。なお、七尾-和倉温泉間については、地震の影響が大きかったため、一部区間では速度を落として走ります。

 のと鉄道については、七尾-能登中島間で折り返し運転をします。8往復走ります。当分の間は、速度を落として走ります。能登中島-穴水間は引き続き代行バスが走ります。こちらも8往復で、のと鉄道の列車と接続します。

 七尾線は通常と同じ本数が走るものの、のと鉄道の本数は通常からかなり減っています。通常の半分ぐらいです。そこで、その少ない本数を補うため、2月15日から当分の間、七尾-和倉温泉間に限り、特急の自由席を乗車券(定期券を含みます)だけで乗車することができます。そのまま金沢、羽咋方面に行く場合は、全区間の特急料金が必要になります。

(追記)
 のと鉄道は4月6日に全線での運行を再開します。なお、七尾-和倉温泉間で実施されていた、特急料金不要の施策は、4月5日で終了します。
(参考:JR西日本ホームページ https://trafficinfo.westjr.co.jp/dat/images/kana/240209nanao.pdf、のと鉄道ホームページ https://nototetsu.jp/news/七尾-能登中島間運行再開について/、https://nototetsu.jp/news/全線運行再開について/、北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1318099)

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「北陸おでかけtabiwaパス」、期間限定で980円に

 JR西日本は、1月1日の能登半島地震を踏まえ、北陸を応援する取り組みのひとつとして、「北陸おでかけtabiwaパス」を期間限定で使いやすくします(ほかに、北陸地域の「tabiwa周遊パス」と「e5489」を併用すると代金の10%相当をポイントで還元するキャンペーンがあります)。

 どういうことかと言えば、「北陸おでかけtabiwaパス」を期間限定で値下げします。通常は2450円ですが、これを子供と同じ980円にします。北陸でちょっと移動するだけでも、元が取れてしまいます。敦賀から福井に行くだけでも元が取れるという恐ろしい切符です。また、現行は休日限定で、3日前までに購入しなければならないのですが、2月16日から3月15日の間は曜日に関係なく毎日利用することができ、利用日の前日までに購入すればよくなります。これで北陸新幹線開業後にJRから分離される北陸線に乗りに行くのも良いでしょう。

 なお、大幅な値下げを行ったことにより、すでに購入した「北陸おでかけtabiwaパス」を払い戻して、値引き後のものに切り替えることもできます。ただ、通常の方法で払い戻しをすると220円の手数料がかかってしまいますので、特殊な方法で手続きをしないといけません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240214_00_press_noto.pdf)

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川口市、約400億円を負担して上野東京ラインを停車へ

 川口市は人口約60万人の都市。埼玉県では県庁所在地のさいたま市に次いで、2番目に人口が多い都市です。中心駅の川口駅も1日平均で7.1万人(2022年度)が乗車しています。埼玉県内のJRの駅では、大宮駅、浦和駅に次いで3番目の数字で、駅の混雑が問題になっています。

 しかし、そんな川口駅ですが、JRの列車は各駅停車が停まるだけで、大宮まで快速運転をする中距離電車は通過してしまいます。人口約60万人という数字だけを見れば、停まってもおかしくありません(もちろん、人口が多いだけで優等列車が停まるわけではありません。いろいろな事情が絡んできます。東京方面への利用者が多いのならば、京浜東北線の増便等も解決策になります)。そういう単純な理論を基に、川口市は川口駅に中距離電車(上野東京ライン)を停車させることを求めています。中距離電車のうち上野東京ラインの停車を求めているのは、2031年度に羽田空港まで直通する可能性があることと、湘南新宿ラインのほうについては、埼京線と一部の線路を共有しているため、さらなる増発が難しいからです。ちなみに、同じ中距離電車でも上野東京ラインと湘南新宿ラインとでは、走る線路が異なります。湘南新宿ラインのほうにはホームが整備されませんので、列車は通過したままです。

 しかし、川口駅に中距離電車を停めようとすると、まずホームをつくることから始めないといけません。ホームにはある程度の幅がいるので、公園などがある駅の西にある市有地を潰して、そこに線路の一部を移します。しかもただ単純にホームをつくればよいわけではなく、新たに駅舎をつくる必要があるのです。JR東日本は川口市に、この費用に約400億円かかることを伝え、消極的な姿勢を見せていましたが、逆に川口市は国などの補助は求めるものの、基本的には川口市が大半を負担して中距離電車を停めることを選択するようです。実際に中距離電車が停まるようになるには、12~16年かかるようです。
(参考:NHKホームページ https://www.nhk.or.jp/shutoken/saitama/article/018/96/、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/308325)

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ライトライン、西側の延伸区間は約5キロ、停留所は12か所

 以前にも書いたとおり、ライトラインはJRの駅から西側にもつくられます。駅から約5キロの県教育会館までつくられます。

 それでは、途中の停留所はどこにできるのでしょうか? 宇都宮市は1日、停留所配置案を示しています。停留所は12か所できます。その停留所の名称(いずれも仮称)は、東から順に、JR宇都宮駅西口、上河原、宮島町十文字、馬場町、県庁前、東武宇都宮駅前、裁判所前、新川、桜通り十文字、美術館前、護国神社前、教育会館前です。このうち、JR宇都宮駅西口、東武宇都宮駅前、桜通り十文字には、路線バスなどと乗り換えることができるトランジットセンターの機能を設けます。

 この案を基に2024年度中に市民や事業者、関係機関との協議を行い、軌道建設に必要な国への特許申請は、駅西側の再開発と一体的に行うため、2025年中に行う予定です。開業の目標は2030年代前半です。

 さて、開業済みの東側については、この春にダイヤ改正を行います。朝夕の通勤、通学時間帯に増便し、朝のピーク時には快速運転を行います。各駅停車についてもスピードアップを行い、宇都宮駅東口-芳賀・高見沢工業団地間は現行より4分短い、最短約44分となります。

 車両の増備も行います。貸切需要が増え、サイクルトレインなどの観光目的での利用も見込まれるためです。2026年度までに2編成を増やします。費用は2編成で約15億円です。なぜたった2編成で15億円もするのかといえば、ライトラインの車両が完全な国産ではないからです。つくると外国の会社にお金を払わないといけないようで、それが円安の影響で高くなっているのです。
(参考:下野新聞ホームページ https://nordot.app/1125881574120407306?c=648454265403114593、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC172IY0X10C24A2000000/)

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仙台-苫小牧間、フェリーの寝台で7700円

 太平洋フェリーは3月1日から4月10日まで(出港日基準)、仙台-苫小牧間のB寝台を片道7700円で利用することのできる、「『B寝台』で行こう!青春【北海道⇔本州】アクセス特割」という割引プランを実施します。

 どういうものかと言えば、太平洋フェリーの仙台-苫小牧間のB寝台を、インターネットで予約すれば(当日でも出港5時間前まで予約可)、7700円で利用できるというもの。二輪車を含めて車での利用はできず、支払はクレジットカードかコンビニで行います(乗車当日の予約はクレジットカード払いのみ)。B寝台なので自分の寝るスペースは確保されていて、カーテンで遮ることもできます。寝台内にはコンセントがあるので、スマホ等の充電もできます。ダイヤは仙台19:40発苫小牧翌11:00着、苫小牧19:00発仙台翌10:00着なので、ホテル代わりに利用することもできます。寝ている間に苫小牧や仙台に運んでくれるのです。

 船なので、設備も充実しています。横になって寝ることができますし、展望大浴場やレストランもあります。乗る船が「きたかみ」の場合は、就航5周年を記念して、翌朝の朝食バイキングが無料になります。

 利用できる時期から考えて、「青春18きっぷ」と併用しての利用を想定しているようです。参考にした記事にも、それらしい切符のイラストが載っています。元々、北海道方面に「青春18きっぷ」で行くのは難しいです。盛岡から北は第三セクターですし、いくらオプション券があるとはいえ青函トンネルを通るのには苦労します。それを考えると、夜行のフェリーで一気に行くというのは賢い選択肢になるでしょう。鉄道で行くにしてもどこかではホテル代はかかりますから。
(参考:太平洋フェリーホームページ https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/unchin/seisyun.html)

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「スーパー早特きっぷ」等、大幅値上げ

 JR西日本、JR九州は山陽、九州新幹線の乗車にお得な「スーパー早特きっぷ」(乗車14日前までに購入、利用できない期間あり)、「スーパー早特21」(乗車21日前までに購入、利用できない期間あり)を発売していますが、4月1日乗車分から値上げを行います。

 4月1日からの主な区間の値段は次の通りです。「スーパー早特きっぷ」は、大阪市内-福岡市内間が13100円(現行11690円、正規料金16020円)、大阪市内-熊本間16540円(現行14390円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間19510円(現行16970円、正規料金23050円)、大阪市内-長崎間18220円(現行15850円、正規料金20640円)、大阪市内-大分間16110円(現行14010円、正規料金19120円)です。「スーパー早特21」は大阪市内-熊本間が14340円(現行12470円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間16900円(現行14700円、正規料金23050円)です。区間によっては2500円以上の値上げになるところもあり、割引率は大幅に縮小します。

 本当なら値上げすべきは割引切符ではなく、「みどりの窓口」で買う正規料金のほうなのです。係員に言うだけで買うことができるという楽さというメリットを価格に転嫁すれば良いのです。正規料金と割引切符の価格差をつくることによって、インターネットの切符に誘導することもできます。ただこれはJRだけの判断だけではできず、国交省の認可も絡みます。国交省には時代に合った料金制度をつくることも求めたいです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/01/30/240130_waribiki_kippu_minaoshi_haytoku.pdf)

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「乗継チケットレス特急券」

 新幹線と在来線とを乗り継ぐと、在来線の特急料金等が半額になるという、乗継割引という制度があります。この乗継割引はだんだん縮小し、ついには3月16日に全廃されてしまいます(西九州新幹線、北陸新幹線が絡むものを除きます)。

 もっとも、原則インターネット限定ではありますが、それをカバーする切符もあります。JR東海では「e5489」を使ったものがありますが、JR西日本にもそういうものがあります。「乗継チケットレス特急券」です。すでに岡山以西での乗継割引が廃止されているため、岡山から伯備線方面、新山口から山陰線方面にはすでにある切符なのですが、3月16日からは京都から北近畿方面、新大阪から北近畿・南紀・鳥取方面、姫路から鳥取方面、岡山から鳥取方面にも設定がなされます。「EXサービス」を利用して新幹線の切符を購入した人のみが買うことができる切符です。通年で利用できる切符で、乗り換える特急列車の普通車指定席に乗ることができます(乗車券は別途購入する必要があります)。

 主な区間の値段(大人)は次の通りです。京都-福知山間990円、新大阪-福知山間1730円、新大阪-和歌山間1210円、姫路-鳥取間1830円、岡山-米子間1280円、新山口-津和野間990円です。
(参考:JRおでかけネット https://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?staticShnId=100013743)

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山陰線長門市-小串間の復旧は1年半以上

 2023年6月30日からの大雨によって、美祢線のほか、山陰線長門市-小串間も運休したままとなっています。美祢線ほどではないですが、山陰線も復旧には相当の時間がかかるようです。

 この長門市-小串間で一番大きな被害は、粟野川橋りょう。橋脚が傾いたのです。なぜ傾いたのかと言えば、大雨に伴う水位上昇と、それに伴う激しい水流で基礎部の侵食を防ぐ矢板が損傷し、それが基で支持地盤が流出したことから、橋脚が沈下し、傾斜したと考えられています。そして、傾斜した橋脚は基礎部の機能が大きく損なわれているため、もう再利用することができないのです。

 結局、傾斜した橋脚は改築しないといけません。そこで、JR西日本は河川管理者である山口県と相談したところ、工事を通年で行うことができるようになりました。こうなると、工期が短くなり、工費も減ります。もっともそれでも、粟野川橋りょうの復旧には少なくとも着工後1年半程度の工期が必要と考えられているため、橋りょう以外の部分だけを先に運転再開することも考えているようです。

 ただし、ここでも利用者の少なさが問題になってきます。単純にJR西日本が復旧させるだけの需要があるとはとても思えません。鉄道として維持するのなら、地元自治体が相応の努力をする必要があるでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240129_00_press_saninsen.pdf)

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廃止直前の根室線富良野-新得間のダイヤ

 根室線富良野-新得間は4月1日に廃止されます。と言うことは、最終運行日は前日の3月31日です。富良野-新得間のうち東鹿越-新得間については2016年の台風で大きな被害を受け、その後はバスで代行輸送を行ってきましたが、鉄路に戻ることなく廃止されるということになります。かつては道央と道東を結ぶ幹線で、特急も走っていましたが、石勝線の開業により幹線の座から転落し、最後は災害が引き金となって廃止されることになったのです。

 さて、JR北海道のダイヤ改正は3月16日にあります。その後、最終運行日の3月31日までのダイヤはどうなるのでしょうか? その16日間の富良野-新得間のダイヤについて、JR北海道から発表がありました。

 3月16日から31日までの間、富良野-新得間は1日5.5往復になります。廃止直前で乗る人が見えるという見込みから、日中に1往復増やすのです。富良野から新得へは1日5本(富良野7:18発、11:05発、14:38発、16:51発、19:09発)、落合、新得方面から富良野へは1日6本(新得8:03発、10:45発、14:12発、16:21発、18:37発と落合始発6:02発)です。富良野-東鹿越間の列車はこの区間だけの折り返し運転ですが、3月31日の最終の富良野行きだけは滝川まで直通運転します。

 3月30日と31日には札幌からの臨時特急も走ります。札幌-富良野間の特急「ふらの」です。札幌10:20発富良野12:22着、富良野19:20発札幌21:19着で、途中滝川のみに停まります。261系5000代の「はまなす編成」を使い、全車普通車指定席です(1号車は「はまなすラウンジ」)。また、滝川-富良野間の列車は4月1日以降もダイヤの変更なしで走ります。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240202_KO_nemurosen_daiya.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/129970)

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JR北海道、単独で維持困難な8線区につき、事業の抜本的改善策を3年先送り

 輸送密度が200人未満の路線については方向性が定まりましたが、これでJR北海道のローカル線問題が解決したわけではありません。まだまだ輸送密度の低い路線がたくさんあります。輸送密度200人以上2000人未満の8線区す。

 この8線区について、JR北海道は、国交省から2019年度から2023年度までの5年間で、沿線自治体とともに利用促進やコスト削減に取り組むよう求められていました。最終年度の2023年度にはそれらの取り組みの検証を行い、事業の抜本的改善策を検討するよう命じられていました。

 しかし、1月30日に、8線区の沿線自治体の首長らとともに国交省に提出した報告書には、事業の抜本的改善策についての回答がありませんでした。3年先送りすることになったのです。その原因は、新型コロナウイルス。新型コロナウイルスの影響でできなかったイベント等の利用促進策があるのです。多い線区では半分程度もできなかったのです。

 これらについては早急に取り組みを行い、事業の抜本的改善策を見つける必要があるでしょう。一地域だけのローカル線とは言えない宗谷線、石北線、根室線釧路-根室間については特急(それに準ずる快速を含みます)、貨物に限り、一定程度の国の関与が求められるでしょう。後は一地域のローカル線なので、鉄路として維持するなら北海道や沿線自治体が主体となる必要があるでしょう。

 なお、行った利用促進策の中には、評価の良かったものもあります。そのひとつが、観光列車での指定席導入や長時間停車などの試験運行。乗客の満足度が高く、値上げを容認する声もありました。また、JRとバスを組み合わせたときの割引についても、利用客増加の効果が見られました。こういう評価の良かった利用促進策をさらに進めていくことも重要でしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS1Z766DS1ZULFA024.html)

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銚子電鉄の旧南海車両は昔の塗装に戻す

 銚子電鉄が新たに導入する車両は南海の2200系。今はワンマン化改造を行い、支線を走っている車両ですが、元々は高野線を走っていた車両でした(そのときは22000系を名乗っていました)。

 この2200系、8日に銚子に来ましたが、その塗装が「乗ってみたい」と思わせるものでした。往年の緑の濃淡を再現したのです。高野線で急行として活躍していたときの塗装に戻したのです。銚子電鉄としては、銚子市内で栽培されているキャベツの緑色もヒントにしたとのことですが、やはり南海の古い車両には緑が似合います。

 元南海の車両は、3月に運行を開始する予定です。

(追記)
 元南海の22000形は、3月29日に運行を開始しました。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20240208-2880018/、銚子電鉄ホームページ https://www.choshi-dentetsu.jp/news/6068/)

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東京と臨海部を直結する地下鉄は東京臨海高速鉄道の運営に

 東京の都心と臨海部とを直結する地下鉄の構想があります。東京と有明・東京ビッグサイト(仮称)とを結ぶ長さは6.1キロの路線で、東京都は2040年ごろの開業を予定しています。

 さて、この地下鉄、どこが運営するのでしょうか? 東京都は、この地下鉄の運行事業者を、東京都やJR東日本が出資する第三セクターである東京臨海高速鉄道にすることを決めました。東京臨海高速鉄道は大崎と新木場とを結ぶりんかい線を運行している事業者であり、東京と直結する地下鉄の終点である有明・東京ビッグサイトとは、国際展示場で接続します。この地下鉄にはつくばエクスプレスとの直通構想もありますが、こちらも羽田空港アクセス鉄道のひとつになります。

 なお、東京と臨海部を直結する地下鉄は、負担軽減と経営の効率化を図るため、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が整備し、東京臨海高速鉄道が運行を担うという、上下分離方式を採ります。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20240202-OYT1T50009/)

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成田空港新ターミナルで鉄道も移設?

 成田空港には3つのターミナルがあります。第1旅客ターミナル、第2旅客ターミナル、第3旅客ターミナルです。

 ところがその成田空港ですが、滑走路の新設や延伸に伴い、利用客の大幅な増加が見込まれるため、ターミナルをひとつにまとめる構想があります。第2旅客ターミナルの南側にできる予定の新ターミナルは数階建てで、延べ床面積が100~120万平方メートルです。現在ある3つの旅客ターミナルを合わせた広さよりも若干広くなっています。この新ターミナルを建設した後、まず老朽化した第1旅客ターミナルを閉鎖し、最終的には第2旅客ターミナル、第3旅客ターミナルも閉鎖して、旅客ターミナルをひとつにまとめます。

 そして、この新ターミナルの話は、鉄道にも影響を与えます。現在は空港第2ビルに停まった後、成田空港に行きますが、空港第2ビルからの線路を変え、新ターミナルの近くに延伸します。現在の成田空港は、第1旅客ターミナルがなくなりますから駅は廃止されますが、空港第2ビルのほうは第2旅客ターミナル、第3旅客ターミナルがなくなっても貨物施設などに勤務する従業員の通勤のために残るようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS2700VRS26UDCB01B.html、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240206/k10014349731000.html、共同通信ホームページ https://nordot.app/1127562202333774337)

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高速バス富山-金沢線、3月15日で廃止

 富山と金沢の間には、新幹線、並行在来線のほかに、高速バスもあります。北鉄金沢バスと富山地方鉄道が運行する富山-金沢線です。2004年3月に運行を開始し、安い運賃で富山、金沢の中心部を直結することから、多くの人に利用されていました。現在は1日14往復し、運賃は1200円です。

 ところが、運転士不足は深刻で、さらにこの4月1日から運転士の拘束時間の上限や休息期間(インターバル)の改正が行われるため、さらに状況は厳しくなります。また、富山-金沢線自体、新型コロナウイルスの影響で利用者が半分以下に減少しているため、ほかに代替の交通機関がある富山-金沢線を3月15日で廃止することにしました。高速バスを減らして、運転士を路線バスに充てるのです。

 影響は富山-金沢線だけではありません。インフルエンザ等も流行しているため、2月13日から29日までの平日(休前日を除きます)、富山-東京線の1往復を運休します。富山6:00発とバスタ新宿22:25発です。
(参考:富山地鉄ホームページ https://www.chitetsu.co.jp/?p=70034、https://www.chitetsu.co.jp/?p=70028、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS297QVNS29PISC00V.html、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/feature/CO068936/20240210-OYTAT50000/)

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阿武隈急行、直通列車を大幅に増やす

 阿武隈急行は3月16日にダイヤ改正を行います。

 これまで阿武隈急行は、全線を通し運転する列車は少なく、梁川や丸森で乗り換えることが多かったのですが、それを見直し、直通列車を大幅に増やすことにしました。福島-槻木間を直通するのは上下合わせて22本です。また、乗り換えがなくなったことにより複数の列車をまとめるなどの統合も行い、丸森-槻木間を中心に本数が減ります。

 最終の繰り上げも行います。一時は槻木0:34発という列車もあったのですが、2023年のダイヤ改正に引き続き繰り上げられ、槻木23:03発になります。結局、2021年の大幅繰り下げの前に戻ってしまいました。
(参考:阿武隈急行ホームページ www.abukyu.co.jp/direction/wp-content/uploads/2024/02/2024.3.16【ダイヤ改正】について.pdf)

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夢洲へは加算運賃90円

 2025年には夢洲で大阪・関西万博が行われます。その唯一の鉄道アクセスとなるのが、Osaka Metro中央線。コスモスクエアから夢洲までの3.2キロが延伸されます。万博の開催前に準備作業のため多くのスタッフが訪れることから、開幕より2か月半ほど早い2025年1月末に開業します。

 9日のことですが、この延伸区間についての運賃の認可申請が国交相に対してありました。この延伸区間に乗るには、通常の運賃のほかに加算運賃が必要です。延伸に伴う設備投資費用がかかったためで、運賃が90円、定期券(1か月)が通勤定期3370円、通学定期1520円加算されます。

 それでは、実際に払う運賃はいくらになるのでしょうか? コスモスクエア-夢洲間は2区(3キロ超~7キロ)ですので、基本運賃230円に鉄道駅バリアフリー料金10円、加算運賃90円を加えて330円になります。大人1か月の定期運賃は通勤定期が12850円、通学定期が5720円です。この加算運賃はほかの区間に跨がって利用する場合にも適用され、例えば梅田、難波、天王寺からはいずれも4区(13キロ超~19キロ)ですので、430円になります。

(追記)
 夢洲への延伸日が、2025年1月19日に決まりました。
(参考:Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20240209_chuo_line_enshin_kasanunchin.php?_ga=2.28516660.906309363.1707488024-62596068.1706101780&_gl=1*c4o15f*_ga*NjI1OTYwNjguMTcwNjEwMTc4MA..*_ga_LT5TV95QB9*MTcwNzQ4ODAyNC40LjAuMTcwNzQ4ODAyNC42MC4wLjA.、https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20240905_chuo_line_enshin.php、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF154DW0V10C24A2000000/)

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「相撲列車」廃止

 大相撲は年6回行われますが、半分の3回は東京以外の地方で行われます。大阪、名古屋、福岡です。

 そのとき、力士はどうやって移動しているのかと言えば、新幹線。力士や行司など200人以上が一本の列車に乗り、移動します(1両単位で貸切になっているようです)。大阪や名古屋はともかく、福岡でも新幹線で移動します。5時間ほどかかる長時間の移動ですが、航空機と違ってシートベルトをする必要がなく、車内の移動がしやすいので、新幹線のほうが良いのでしょう。ただし、十両以上にならない限り、大柄な力士でも普通車にしか乗ることができません。当然ながら1人1席です。

 話が長くなりました。この力士の乗った列車は「相撲列車」と言われ、地方場所の開催を告げるものとなっていました。しかし、この「相撲列車」、2023年の九州場所が最後になってしまいました。3月の春場所は設定されません。

 なぜなのでしょうか? 実は新型コロナウイルスの影響で、「相撲列車」というかたちでの集団移動は行われないようになっていたのです。相撲部屋ごとに個別で移動していました。2023年の名古屋場所から「相撲列車」は復活しましたが、個別での移動の流れは止まりませんでした。7割の部屋が単独で移動していたのです。そこで「相撲列車」を廃止することにしたのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/DA3S15853836.html、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/417082)

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SLにバイオ燃料

 SLは石炭を燃やして走るものですが、東武はこの1月31日から約1年間、その石炭の一部を、植物原料由来のバイオコークスに置き換えるという実証実験を行っています。SLにバイオ燃料を使うのは、国内では初めての取り組みです。

 なぜそのような実証実験を行っているのでしょうか? SLというものは、動いているときだけでなく、完全に止まっているときも検査、修繕、工事を行うとき以外はボイラーに火を付けた状態を保っています。保火と言います。ボイラーの圧力を維持し、保護するためです。2023年度の場合、この保火のために東武が保有する3両で約160トンの石炭を使います。そこで東武は、その保火に使う石炭のうち約40%をバイオコークスに置き換え、燃焼効率、作業性、ボイラーへの影響について調べることにしました。バイオコークスは燃焼時の熱量が石炭の約半分なので、走行時には使えませんが、保火なら使えます。今回使うバイオコークスは、木くず、そば殻、樹皮、コーヒーかすなど植物由来の廃棄物を砕いて乾燥した後、圧力をかけて圧縮し、加熱した上で円筒状に成形した燃料です。このことにより、年間約150トンの二酸化炭素を削減することができます。一般家庭にすると約50世帯分です。

 DLについても実証実験を行います。こちらは、燃料である軽油の約50%を、バイオディーゼル燃料を混ぜたものにします。東武には2両のDLがあり、2023年度は約40000リットルを使います。その2両のうち1両について、廃食油由来のバイオディーゼル燃料を5%混合したものに置き換え、燃焼効率や内燃機関への影響について調べることにしました。このことにより、年間約2.5トンの二酸化炭素を削減することができます。

 東武はこの実証実験の結果を踏まえて、SLやDLにバイオ燃料を本格的に導入するかを検討します。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20240125112826RFwnonCSBRfPDCtmpwZlXQ.pdf、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/306863)

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福井鉄道に新型除雪車

 福井鉄道には軌道区間用として、1923年製の古い除雪車がありますが(以前にも置き換えの話がありましたが、まだ廃車にはなっていなかったようです)、さすがにつくられてから100年以上経つので、古くなり、除雪能力も問題となっていました。

 そこで福井鉄道は新たに除雪車をつくることにしました。2022年に除籍された880形1編成の前後に大型のスノープラウを取り付け、軌道線用の除雪車としたのです。

 さすがに製造されてから100年以上の車両が引退し、新しい除雪車に切り替わるのでしょうか?
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2024/01/21/090400.html)

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大井川鐵道のSL臨時快速、運賃だけでも乗車可

 大井川鐵道は2月24日に、一日限定でSL臨時快速を走らせます。普段は走らない、夕方から夜にかけて走ります。夜汽車の雰囲気も味わえます(車内販売の営業はありません)。

 大井川鐵道と言えばSL急行なのに、なぜ快速にしたのかと言えば、停車駅が多いから。SL臨時快速は新金谷-家山間を2往復走りますが、家山行きは2本(新金谷17:45発、20:32発)とも福用と大和田に停まります。新金谷行きは家山18:53発が神尾と合格に、家山21:33発が大和田と神尾に停まります。なお、家山21:33発のほうは終点新金谷で臨時の普通金谷行きに接続します。新金谷22:12発、金谷22:16着です。

 このSL臨時快速に乗るには、運賃のほかに臨時快速指定券(大人、子供ともに1000円)があれば、座席が確保できます。しかし、指定券がなくても乗車できるのです。空いている席に自由に座って良いですが、当然ながら指定券を持ってきた人が来たら、席を譲る必要があります。満席になったら、立たないといけません。

 指定席は乗車前日の23日までなら、専用ホームページで受け付けます(支払は乗車当日に新金谷駅前プラザロコ内SLセンターで行います)。当日空席があれば、17時までなら新金谷駅前プラザロコ内SLセンター及び金谷の窓口、17時以降は直接SL臨時快速の車掌から購入します。
(参考:大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/archives/212219)

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JR東海の在来線特急に「e5489」

 JR東海のインターネット予約は新幹線については充実していますが、「エクスプレス予約」は新幹線に特化しているため(逆にそのために操作方法がシンプルになり、使いやすくなるというメリットがあります。他社のネット予約も全路線、全駅に対応するという発想を捨てないといけません)、在来線では使えません。

 しかし、JR東海の列車なのに、JR西日本のネット予約サービス、「e5489」を使うとお得になるものができます。フリー切符の類はすでにありますが、早特商品は初めてです。その早特商品の名前は、「在来線特急指定席早特7」、乗車日7日前までの予約で、在来線特急の普通車指定席に乗ることができます。「EXサービス」で新幹線の切符とセットに買う商品であり、2月16日から発売を開始し、3月16日から通年で利用することができます。廃止される乗継割引をカバーするための商品です。主な設定区間と値段は、名古屋-木曽福島間が3820円、名古屋-高山間が5210円、名古屋-新宮間が6500円、豊橋-飯田間が4150円です。新幹線とセットにする必要なく、乗車日の1日前までに購入すればよいタイプもあり(「在来線特急指定席早特1」) 、こちらは名古屋-高山間が5610円です。「EXサービス」にログインしてから「e5489」に入ります。ただし、「在来線特急指定席早特1」はゴールデンウィーク、お盆、年末年始には使えません。

 「e5489」を使った早特商品には、「ふじかわ早特きっぷ」というものもあります。こちらも「EXサービス」にログインしてから「e5489」に入ります。 乗車日の1日前までに購入すればよく、2月16日から発売を開始し、3月16日からゴールデンウィーク、お盆、年末年始を除いて利用することができます。普通車自由席に乗ることができます。ただこちらは「e5489」だけでなく駅でも発売しています(静岡-甲府間は駅のみ)。主な設定区間と値段は、静岡-身延間は2310円、静岡-甲府間は3470円です。

 もちろん、こういうことを行うのは駅で売っていた紙の回数券などが廃止されるからであります。米原まで在来線で行って、そこから新幹線で京都や新大阪に行く「シャトルきっぷ」も3月15日で廃止されます。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043145.pdf)

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静岡県内の駅発着にお得な早特商品

 新幹線の回数券と言えば金券ショップでも人気商品で、ばら売りされていました。ところが今はインターネット予約に切り替えられるかたちで縮小しています。グリーン車や指定席のものはなくなり、自由席しかありません。東海道新幹線の場合、ついにこの12月22日でごく一部(定期券と併用する、「フレックス用こだま号グリーン回数券」)を除いて発売を終了します。

 その代替商品として用意されているのが、「エクスプレス予約」の早特商品。この早特商品に新たなものが追加されました。まずひとつは「EX早特1」。乗車前日までの予約で、普通車自由席に乗ることができます。これまでの自由席用の回数券の代替的商品であり、静岡県内の駅を発駅か着駅とするのが多くなっています。東京・品川-静岡間が5490円と、通常より450円安くなっています。発売開始は3月10日からで、3月16日以降の乗車分から使えます。

 もうひとつは、「EX早特7」。普通車指定席タイプです。この「EX早特7」はすでに発売されている商品ですが、これを拡大することにしました。静岡県内の駅発着のものを中心に拡大します。東京・品川-静岡間は6140円です。発売開始は3月9日で、3月16日以降の乗車分から使えます。
(参考:エクスプレス予約ホームページ https://expy.jp/topics/detail/?id=765、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20240124-Z3RX4VXC4BMTNLTU3DVSPXM6V4/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS1S6GW1S1SULFA02D.html)

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JR九州、「九州ネット早特7」で価格変動制を適用

 鉄道の運賃、料金の欠点は、運賃や料金が硬直的で、需要に応じて価格が変動するようにはなっていないことです。ライバルの交通機関で当たり前にやっているようなことができないのです。繁忙期に高く売り、閑散期には需要に基づいて値引きをするようなこともできません。紙の切符を高くして、インターネットに誘導することもできません。距離に応じて値段が高くなるだけですから、ライバルの交通機関との競争が激しいところに割引切符を投入することもあまりありません。

 そんな中、JR九州は3月1日乗車分の「九州ネット早特7」(博多-熊本間)から、予約状況に応じて値段が変わる、価格変動制の実証実験を行います。JR北海道もそのような販売状況等に応じて、価格が変動する切符を導入することを考えていますが、JR九州も実証実験というかたちでやってみることにしたのです。実証実験の期間は、利用期間が3月1日から6月30日。発売期間はこの「九州ネット早特」が乗車日の1か月前から7日前までの間発売している商品なので、2月1日から6月23日までです。

 JR九州の場合、博多-熊本間の通常の切符(普通車指定席、通常期)は5230円です。現行の「九州ネット早特7」は大人3800円のところ、3400円から4200円の幅で変動します。乗車日や乗車時間帯、そして列車名(「みずほ」、「さくら」、「つばめ」)によって値段は変わります。列車の予約状況に応じて、切符を購入した後も価格は変動します。ですから、早く買ったからと言って、必ずしも安いとは限りません。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/01/25/20240125_net_hayatoku_7.pdf)

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西武、昼間を10分間隔に戻す

 西武も3月16日にダイヤ改正を行います。

 まず特急は、池袋線で平日「むさし20号」(飯能8:45発)を増発するとともに、「むさし14号」の時刻を変更します。「むさし14号」は飯能7:23発、池袋8:14着です。休日は特急1本(「ちちぶ76号」)を飯能始発から西武秩父始発にします。西武秩父14:49発です。新宿線では、平日「拝島ライナー2号」(拝島6:18発)を増発するとともに、「拝島ライナー4号」(拝島6:48発)の時刻を変更します。反対に、西武新宿発9時台と10時台の本川越行きを1本ずつ減らし、本川越発16時台と17時台の西武新宿行きを所沢発に短縮します。

 特急以外はどうでしょうか? 池袋線は平日夜、西武球場前行きの最終に接続する列車を10分繰り下げます。池袋21時台の優等列車と23時台の各駅停車を1本ずつ減らします。休日は飯能9時台の西武秩父行き1本の運行を取りやめます。新宿線は平日朝、本川越発8時台の準急西武新宿行き1本を急行に変更し、拝島発6時台の西武新宿行き準急2本を急行と各駅停車に変更します。休日は西武新宿21:44発の各駅停車新所沢行きを本川越行きに延長します。山口線は平日夜、多摩湖-西武球場前間の列車を2往復増発します。

 一般列車最大の話題は、平日昼間時間帯の新宿線の増発。急行と各駅停車を毎時1本ずつ増やし、10分間隔とします。拝島線と国分寺線も同様です。2022年3月のダイヤ改正の前に戻すのです。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20240124_daiyakaisei.pdf)

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北陸新幹線の割引切符

 北陸新幹線の正規の料金はすでに発表されていますが、それよりも重要なのは、割引切符の値段。その割引切符の値段について、JR西日本から発表がありました。

 まず首都圏との間では、「新幹線eチケットサービス」の区間拡大を行います。敦賀まで拡大します。切符を受け取らずに、登録した交通系ICカードで福井や敦賀まで行くことができるのです。値段はどうかと言えば、正規料金が15810円の東京-福井間で、利用日前日まで購入可の「eチケット早特1」(席数限定)が14040円、14日前まで購入可の「eチケット早特14」(席数限定)が10920円です。

 近畿圏との間では、「WEB早特7」等があります。正規料金が9410円の大阪(市内)-金沢間で、利用日7日前まで購入可の「WEB早特7」(席数限定)が8460円、14日前まで購入可の「WEB早特14」(席数限定)が7980円です。この「WEB早特7」は中京圏との間にもあり、正規料金が9850円(東海道新幹線自由席利用)の名古屋(市内)-金沢間が8170円になります。名古屋-米原間は東海道新幹線自由席も利用可能です。また、近畿圏との間には、在来線部分の運賃だけをチャージしたICカードで払い、「サンダーバード」の特急券と新幹線の運賃、特急料金を支払う「北陸乗継チケットレス」というものもあります。ICカードを使う分を含めて、大阪-金沢間は9170円です。「J-WESTカード」会員なら8500円です。

 「EXサービス」を活用したものもあります。「EXサービス」で東海道新幹線を利用し(米原発着であることが条件で、名古屋だけでなく東京からでも使えます)、米原で「しらさぎ」に乗り換える人を対象に、「しらさぎ」と北陸新幹線をセットにした「EXサービス限定乗継きっぷ」を発売します。例えば米原-金沢間は4640円で、「スマートEX」の名古屋-米原間3430円と合わせると、名古屋-金沢間は8070円になります。

 このほか、フリー切符についても見直しがあり、名古屋から「ひだ」や「しらさぎ」を使って北陸を周遊する「北陸観光フリー切符」の値段も変わります。名古屋市内からは17220円です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240123_00_press_hokurikukippu_1.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240123_00_press_otoku.pdf)

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北海道新幹線のスピードアップのために貨物列車を減らす?

 北海道新幹線は、青函トンネルとその前後の区間、約82キロを在来線と共用しています。在来線で走るのは貨物列車だけですが、すれ違うときに風圧で貨物列車が荷崩れしないように、新幹線は速度を落として運行しています。年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期には本来の時速260キロで走ることもありますが、これはそのような休みが多い時期は貨物列車の需要が少ないからできるのです。通常の時期でそれをすると、現在定期列車だけでも1日に18往復走る貨物列車を全て残すことはできません。

 この問題は、北海道新幹線が札幌まで延伸したとき、さらに大きくなります。航空機との競争を考えると、所要時間は短ければ短いほどよいです。できる限り時速320キロ以上で走ることができる区間が長いのが望ましいです。新幹線の立場から言えば当たり前の話ですが、貨物にとっても青函トンネルは重要な路線であり、減らすのは難しいです。代替策は船になりますが、道内の輸送をどうするのかという問題もあります。貨物列車がほとんどないのなら切り捨てても良いのですが現状はそうではなく、難しい問題です。

 ちなみに、新幹線が青函トンネル内を時速260キロ運転をすると、所要時間は5分短縮します。時速320キロ運転ならもう少し大きいでしょう。目標とする東京-札幌間4時間半運転のためには是非ともスピードアップしたいところですが、貨物のことを考えると当面は難しいのかもしれません。ほかのところでスピードアップを行ってもらうしか仕方がないのかもしれません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS1L46LHS1KIIPE00G.html)

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北大阪急行延伸で千里中央行き廃止

 3月23日に北大阪急行は箕面萱野まで延伸します。そのダイヤが発表されています。

 これまでは終点だったこともあり多数設定されていた千里中央発着の列車ですが、ほとんどが箕面萱野発着となり、残るのはただ1本となります。始発の梅田方面行きが千里中央発着の唯一の列車で、千里中央行きは全くなくなります。始発が千里中央発なのは、車両点検の時間を確保するためです。

 北大阪急行のダイヤが変われば、相互直通運転するOsaka Metroのダイヤも変わります。御堂筋線、四つ橋線、ニュートラムのダイヤが変わります。御堂筋線は平日朝ラッシュ時において、2分15秒間隔で運行する時間帯を拡大します。下りは梅田発7:51~8:49が7:36~9:33に、上りは難波発7:30~8:26が7:04~8:59に拡大します。天王寺止まりの一部があびこ行き、新金岡行き、なかもず行きに延伸されます。四つ橋線は休日の昼間時間帯において、運転間隔を7分30秒から8分に合わせ、大国町での御堂筋線の乗り換えがしやすくなります。ホームドアの整備により駅での停車時間が5~10秒延長します。ニュートラムは四つ橋線のダイヤ改正に連動して、終発を繰り下げます。コスモスクエア行きは11分繰り下げ住之江公園23:47発に、中ふ頭行きは2分繰り下げ住之江公園0:08発になります。

 バスについてもダイヤ改正を行います。変わるのは阪急バスで、箕面萱野にバスターミナルを設け、千里中央発着のバスの中には箕面萱野発着になるものもあります。南北と違って東西は鉄道が整備されていないので、東西方向に新たなバスを整備します。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF236MU0T20C24A1000000/、https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF237IN0T20C24A1000000/、Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20240123_diakaisei.php?_gl=1*7dm488*_ga*NjI1OTYwNjguMTcwNjEwMTc4MA..*_ga_LT5TV95QB9*MTcwNjEwMTc4MC4xLjAuMTcwNjEwMTc4MC42MC4wLjA.&_ga=2.185788393.192331300.1706101780-62596068.1706101780)

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「おれんじ食堂」は1日2便に

 肥薩おれんじ鉄道は3月16日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では一部下り列車の所要時間短縮、そして新幹線との接続改善を行いますが、メインは観光列車の「おれんじ食堂」。今まで1日3便走っていましたが、2便に減らします。また、夏(3月16日~9月30日)と冬(10月1日~2025年3月上旬のダイヤ改正まで)で運行区間、時間を大幅に変更します。これまでは乗車のみのプランがありましたが、食事を付けないと乗車できないようになります。新しいプランは夏1便(スペシャルランチ)が出水11:52発新八代14:07着、大人18000円です。夏2便(サンセット)が新八代15:38発川内19:31着、大人25000円です。冬1便(スペシャルランチ)が川内10:01発新八代14:07着、大人25000円です。冬2便(サンセット)が新八代16:19発出水18:50着、大人18000円です。運行日は金曜日と休日ですが、6~8月と12月の金曜日は臨時運行日となります。また、12月下旬から3月上旬までは検査のため、運休予定です。
(参考:肥薩おれんじ鉄道ホームページ https://www.hs-orange.com/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=889&sub_id=1&flid=2821、https://www.hs-orange.com/page881.html?type=top)

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佐賀駅バスセンターでバスを乗り継ぐと割引

 佐賀市交通局、西鉄グループ、昭和自動車、祐徳自動車は、この1月20日から、佐賀駅バスセンターで乗り継ぐと最大90円の割引を行っています。

 対象となる路線は、「nimoca」が利用可能な佐賀市交通局、西鉄バス、昭和バス、祐徳バスの全路線。福岡や福岡空港への高速バスも含みます。割引は「nimoca」を使うことが条件で、60分以内に乗り継ぐ必要があります。乗り継ぎ前後で安いほうの運賃が190円以上のとき、90円を割り引きます。180円以下の場合は、100円になるように割引を行います。2台目のバスの運賃から割引を行います。
(参考:西鉄ホームページ https://www.nishitetsu.co.jp/ja/news/news20240118/main/0/link/23_085.pdf)

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敦賀で8分乗り換えは難しい?

 北陸新幹線が敦賀まで延伸すると、関西や名古屋からの特急は金沢まで行かず、敦賀で乗り換えることになります。1階の在来線ホームと3階の新幹線ホームを行き来することになります。

 さて、実際に乗り換えるとどれぐらい時間がかかるのでしょうか? 1月18日のことですが、社員ら約900人が乗客役となって、新幹線から特急に乗り換えるという模擬訓練が行われました。約900人という人数は、12両編成の「つるぎ」を想定してのことです。ところが、敦賀での乗換時間は最短8分なのですが、模擬訓練では9両編成の「サンダーバード」で13分もかかってしまいました。新幹線から在来線に乗り換えるのに2階の中間改札を通る必要があり、改札に近いエスカレータに乗客が殺到してしまったのです。

 実際には、乗り換えている乗客がいる間に、接続する列車が発車してしまうことはないでしょう。ただし、在来線から新幹線に乗り換えるときは「つるぎ」の発車を遅らせればそれで解決するのですが、逆はそう単純ではありません。京阪神などの在来線のダイヤに影響を及ぼします。何とかして乗換時間を圧縮しないといけません。訓練で見つけた課題を潰していく必要があります。実際には、高齢者や車椅子の人などさらに時間がかかる要素も出てくるので、そういう人たちを速く乗り換えさせることを考えないといけません。

 本当なら北陸新幹線を新大阪まで全線開業させるのがベスト、その次が在来線を新幹線ホームに引き入れることですが(車両基地のあたりならそれほどの高低差はなさそうです)、時間とお金はかかります。そうなったら次善の策として、中間改札の廃止を考えても良いのかもしれません(代わりに敦賀の新幹線、特急ホームと普通列車ホームとの間に中間改札を置きます)。これなら中間改札の場所を気にすることなく、乗り換えができます。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20240118-OYO1T50070/)

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「ICOCA」グッズのビールとお菓子

 友人から郵便が送られてきました。

 靴が入っていた段ボール箱を開けると、入っていたのは「ICOCA」のキャラクター、「カモノハシのイコちゃん」のグッズ。ビールやお菓子でした。「くいだおれ太郎」とのコラボグッズもありました。

 日持ちがするものなので、これからゆっくりと食べていきます。ありがとうございました。

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米原-敦賀間の臨時快速は、上下ともハピラインふくいの快速に接続する

 北陸新幹線開業により「しらさぎ」は名古屋・米原-敦賀間の特急になります。しかし、早朝、深夜の1往復については、あまりにも朝が早いあるいは夜が遅いため、「しらさぎ」と新幹線に移行せず、廃止になってしまいます。

 その穴を埋めるのが、臨時快速。米原-敦賀間1往復(米原22:48発敦賀23:20着、敦賀6:31発米原7:08着)と敦賀23:22発福井0:01着が該当します。確かに、米原から福井へは敦賀で乗り継ぐことにより、快速で移動できます。それでは、反対の福井から米原へはどう行けば良いのでしょうか?

 発表されたハピラインふくいのダイヤによれば、福井5:49発敦賀6:28着の快速があります。これは臨時ではなく、定期列車です。朝夕に2往復ずつ走る快速のうち1本が、この快速なのです。
(参考:ハピラインふくいホームページ https://www.hapi-line.co.jp/news/archives/39、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/231215_00_press_daiyakaisei_hokuriku.pdf)

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3月16日ダイヤ改正で平日昼間の西鉄特急復活

 今日は西鉄のダイヤ改正について取り上げます。こちらも3月16日に行います。同じ3月16日に新駅、桜並木も開業します。以来、14年ぶりの新駅です。

 さて、ダイヤ改正について説明しましょう。かつて新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、平日昼間時間帯の特急の運行を止めていましたが、それを復活させます。西鉄福岡(天神)の発着本数が、特急2本、急行4本、普通6本になります。

 その復活した特急ですが、停車駅がまた増えます。春日原です。春日原は路線バスとの接続など交通結節点としての機能があり、ここを春日、大野城両市の拠点駅と位置づけ、特急が停まることになりました。2017年に特急が追加停車になった大橋もそうですが、西鉄福岡(天神)から近いところに特急が停まりすぎのような気もします。急行に近くなってきました。平日朝ラッシュ時には西鉄平尾と高宮に急行が停まります。混雑率の平準化を図るのが目的で、大橋から先を各駅に停まることによってそれを果たそうとするのでしょう。

 さて、西鉄の食事付き観光列車、「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」ですが、木曜日と金曜日の運行が1日2便から1日1便になります。木曜日が西鉄福岡(天神)を出て、花畑で折り返すコース。金曜日が西鉄福岡(天神)を出て、太宰府に立ち寄り(下車観光もできます。太宰府から乗車することもできます)、大牟田に行くコースです(西鉄柳川での下車可)。1日1便に減らしたことで食事の時間に合うようになり、ゆったりと楽しむことができます。
(参考:西鉄ホームページ https://www.nishitetsu.co.jp/ja/news/news20240119/main/0/link/23_086.pdf、https://www.nishitetsu.co.jp/ja/group/business/mobility/railroad.html)

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