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川口市、約400億円を負担して上野東京ラインを停車へ

 川口市は人口約60万人の都市。埼玉県では県庁所在地のさいたま市に次いで、2番目に人口が多い都市です。中心駅の川口駅も1日平均で7.1万人(2022年度)が乗車しています。埼玉県内のJRの駅では、大宮駅、浦和駅に次いで3番目の数字で、駅の混雑が問題になっています。

 しかし、そんな川口駅ですが、JRの列車は各駅停車が停まるだけで、大宮まで快速運転をする中距離電車は通過してしまいます。人口約60万人という数字だけを見れば、停まってもおかしくありません(もちろん、人口が多いだけで優等列車が停まるわけではありません。いろいろな事情が絡んできます。東京方面への利用者が多いのならば、京浜東北線の増便等も解決策になります)。そういう単純な理論を基に、川口市は川口駅に中距離電車(上野東京ライン)を停車させることを求めています。中距離電車のうち上野東京ラインの停車を求めているのは、2031年度に羽田空港まで直通する可能性があることと、湘南新宿ラインのほうについては、埼京線と一部の線路を共有しているため、さらなる増発が難しいからです。ちなみに、同じ中距離電車でも上野東京ラインと湘南新宿ラインとでは、走る線路が異なります。湘南新宿ラインのほうにはホームが整備されませんので、列車は通過したままです。

 しかし、川口駅に中距離電車を停めようとすると、まずホームをつくることから始めないといけません。ホームにはある程度の幅がいるので、公園などがある駅の西にある市有地を潰して、そこに線路の一部を移します。しかもただ単純にホームをつくればよいわけではなく、新たに駅舎をつくる必要があるのです。JR東日本は川口市に、この費用に約400億円かかることを伝え、消極的な姿勢を見せていましたが、逆に川口市は国などの補助は求めるものの、基本的には川口市が大半を負担して中距離電車を停めることを選択するようです。実際に中距離電車が停まるようになるには、12~16年かかるようです。
(参考:NHKホームページ https://www.nhk.or.jp/shutoken/saitama/article/018/96/、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/308325)

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