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March 2024

JRの高速バス京阪神-東京線、2500円で乗ることができる

 4月1日以降のJRの高速バスの京阪神-東京線の運賃についての発表がありました。

 4月1日乗車分からは、昼行の運賃幅を拡大します。3列シートの場合は、4400~12000円、4列シートの場合は、3200~10000円です。一番高いときは、新幹線とそれほどの差はなく、何のためにバスに乗るのか分からないぐらいの値段になります。

 また、5月7日乗車分からは、「青春エコドリーム号」(夜行、4列シート)に新運賃、超得割の設定を行います。販売席数の限りですが、当日でも購入することができます。値段は2500~2900円で、大人のみの設定です。一旦購入すると乗車変更はできず、払い戻しの条件は通常の場合と異なります。それにしても、かつてあった、補助席の高速バスとさほど変わらない値段で乗ることができるのは、驚きです。
(参考:西日本ジェイアールバスホームページ https://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/detail/1720)

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名古屋市交通局鶴舞線のホームドア整備が遅れたわけ

 名古屋市交通局の路線でホームドアがないのは、鶴舞線だけです。鶴舞線にもホームドア整備の計画はありますが、結果として一番最後になってしまいました。

 なぜ一番最後になってしまったのでしょうか? それは、鶴舞線が名鉄と相互直通運転をしている路線だからです(上飯田線も名鉄と相互直通運転をしていますが、上飯田線はあまりにも短く、最初から名鉄に規格を合わせるかたちでつくることができました)。ホームドアの設置には、駅だけでなく、車両のほうにも対応するシステムが必要です。鶴舞線では、地下鉄のみならず名鉄の所有する車両にもシステムに対応させる必要がありましたので、ほかの路線とは違い、簡単にはできなかったのです(ただし、鶴舞線を通る名鉄の車両は4扉の特殊なものに限られますので、それほど難しくはなかったはずなのですが)。

 ところが、ホームドアの整備が遅れたことで、技術が進みました。ホームの整備だけでホームドアを導入することができるようになったのです。車両のほうに手を加える必要がなくなったのです。

 ちなみに、東京都交通局の浅草線では、京急や京成など複数の私鉄と相互直通運転をしているため、ユニークなシステムでホームドア導入のコストを抑えました。どうしたのかと言えば、車両の扉の窓にQRコードを取り付けます。このQRコードをホームの天井にあるカメラが読み取り、必要な扉だけを開けることができるようにしたのです。従来のシステムでもできますが、車両の改修費などで20億円かかると言われていました。それをこのQRコード方式では、たったの270万円で実現させたのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/2c3deeea14c2005fd4cbc9baecadf5da07f2cbd9)

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リニアの開業は2034年以降に

 2027年に品川-名古屋間が開業する予定だったリニア。元々は2025年に開業する予定だったのですが、2年遅くなりました。そして、2027年も危ないということは以前から周知の事実と言っても良い存在でしたが、それが確定することになりました。静岡工区の工事契約が締結されてから6年以上経ちますが、静岡県が着工に同意せず、工事が全く進んでいないのです。静岡工区の工事には10年かかりますので、今すぐに着工できたとしても、開業は2034年以降となります。当然、川勝静岡県知事がすぐに着工に同意するとは思えず、川勝氏が静岡県知事である以上、リニアの着工は何かと理屈を付けて遅らせるでしょう。かなり遅くなるものと思われます。

 静岡県の立場で言えばリニアができてもメリットは小さいのかもしれません(もっとも、リニアの直接的なメリットは小さいですが、リニアができることにより、東海道新幹線「ひかり」等の充実を図ることができます)。ただ、全国的に見れば、一地域の問題により、高速鉄道網の整備が進まないことは大きな問題です。このままでは東海道新幹線のバイパスはできません。また、このような事態はリニアに限ったことではありません。北陸新幹線も西九州新幹線もそうです。北陸新幹線はこのままでは単に東京と北陸を結ぶ新幹線に留まり、東海道新幹線のバイパスにはなりません。西九州新幹線も新大阪はもちろん、博多にも一本で行くことができず、何のためにつくったのかわかりません。国、都道府県、そしてJRは中途半端な幹線鉄道網を完成させるために、小異を捨てて利害を調整する必要があります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/DA3S15899844.html、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20240329/3030023402.html)

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陸羽西線代行バスで最上峡舟下り

 並行する国道の工事により、全区間でバスによる代行運転を行っている、陸羽西線。この陸羽西線ですが、4月1日から6月30日の間に行われる「山形県春の観光キャンペーン」に合わせて、臨時バス停が設けられます。

 臨時バス停が設けられるのは、4月1日から6月30日の間。そして、設けられる臨時バス停は、津谷-古口間の船番所と、高屋-清川間の川の駅です。船番所は降車専用、川の駅は乗車専用です。

 なぜひとつは降車専用、もうひとつは乗車専用なのかと言えば、これら2つのバス停は、最上峡舟下りの乗船所(戸沢藩船番所)と降船所(川の駅・最上峡くさなぎ)にあるため。船番所ではバスから降りて舟に乗り、川の駅では舟から下りてバスに乗るのです。船番所に停まるのは余目・酒田方面への下り4本で、上りはありません。船番所で降りる人はひとつ余目寄りのの古口までの切符を買います。川の駅に停まるのは新庄方面への上り2本で、下りはありません。川の駅で乗る人はひとつ新庄寄りの高屋からの切符を買います。結局、新庄からの往復しか使えないのです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/sendai/20240321_s03.pdf)

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札幌-旭川間が最速60分に

 札幌と旭川の間は、在来線特急が85分かかります。かつては最速80分でしたが、スピードダウンで遅くなってしまいました。

 この札幌-旭川間ですが、北海道新幹線延伸後に、驚きのスピードアップを行う構想があります。どれくらいになるのかと言えば、たったの60分。今より25分、過去の最速時と比べても20分の短縮となります。136.8キロ離れている札幌-旭川間を最速1時間25分で結ぶ特急は今でも結構速い部類ですが、60分だと時速136.8キロとなります。今の在来線ではどうやっても出せないスピードですが、どのような改良をするのでしょうか?

 同様のスピードアップは、札幌-新千歳空港間でも行います。こちらは最速33分のところ、8分短縮して25分となります。こちらは現在でも快速が1時間に6本走っていて、特急や貨物列車も走る中、どうやってスピードアップするかが課題となります。

 どちらにしても、これほどのスピードアップは難しいでしょうが、夢のある話と言えます。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240329/7000065933.html)

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地鉄、特急を増発&軌道線の運転間隔を変更

 地鉄は4月15日にダイヤ改正を行います(臨時列車が12日までなのはそのためです)。

 鉄道線では、不二越・上滝線のパターンダイヤを大幅に拡大します。夕方ラッシュ時間帯を越え、8時台から21時台までパターンダイヤです。特急の増発も行います。電鉄富山-立山間、電鉄黒部-宇奈月温泉間で大増発を行います。電鉄富山-立山間は平日2本、休日2本から平日4本、休日5本に、電鉄黒部-宇奈月温泉間は平日2本から平日5本になります。ただ特急料金は値上げされ、大人400円、子供200円になります。本線、立山線、不二越・上滝線で電鉄富山発の最終列車を5~20分繰り下げます。電鉄富山-上市間は平日のラッシュ時に1往復減りますが、電鉄富山17:55発上市行きを現在の2両から3両に増結します。

 軌道線については、平日朝ラッシュ時間帯に増発を行います。富山駅-富山大学前間の増発を行います。また、昼間の運転間隔を変更します。南富山駅前-富山駅-富山大学前間の運行間隔を7~8分間隔に統一します。南富山駅前-富山駅間の区間運転がなくなり、南富山駅前-富山駅-富山大学前間に統一されると思われます。

(追記)
 電鉄富山と宇奈月温泉とを結ぶ特急「うなづき」は今回の改正でなくなっています。
(参考:地鉄ホームページ https://www.chitetsu.co.jp/?p=70479、北日本新聞ホームページ https://webun.jp/articles/-/565883、「鉄道ファン」2024年8月号 交友社

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若桜鉄道でDD16復活?

 若桜鉄道の終点、若桜で動態保存されているDD16。DD16は知名度が低いですが、ローカル線用のディーゼル機関車としてつくられました。

 その若桜鉄道ですが、DD16と12系客車3両を使って、観光列車として走らせることを考えています。若桜町は2023年度一般会計補正予算案に調査費約600万円を盛り込み、実現できるか調査を行います。問題がなければ、2027年4月から休日に1日2往復の運行を行います。

 DD16は残っている車両が少ないので、DD16の本線での運転が実現すれば、国内では唯一の事例になります。そもそも、ディーゼル機関車の牽引する客車列車自体が貴重な存在です。ある意味、SLより貴重な存在です。DD16を復活させることにより、沿線や鳥取県東部への観光客の誘致を狙っています。
(参考:日本海新聞ホームページ https://www.nnn.co.jp/articles/-/247659)

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弘前市議会で大鰐線の廃止を求める声

 弘南鉄道は4年余りで2度の脱線事故があり、レールの摩耗見落としによる長期運休もありました。3度の改善指示を受けています。

 このように弘南鉄道がいろいろ問題を起こしているのは、人が少ないのも原因のひとつです。本当は92人欲しいのですが、24人不足しています。2割以上足らないのです。弘南鉄道は民間の会社ではありますが、地域の公共交通を担っている以上、地元からの支援が欠かせません。人はともかく(JR東日本秋田支社から、保線分野の技術支援を受けます)、財政面からの支援はできます。ところが、この地域の中心都市、弘前市の市議会では、弘南鉄道のうち大鰐線(大鰐-中央弘前間)を廃止して、弘南線(弘前-黒石間)のみに専念すべき、という声が上がっているようです。

 大鰐線の廃止問題は以前からあります。かつてから弘南線より大鰐線のほうが厳しい状況なのですが、今のところは何とか乗り越えています。しかし、肝心の地元から厳しい話が出た今回はどうなのでしょうか?
(参考:東奥日報ホームページ https://nordot.app/1135779082260218424?c=648454265403114593、Web東奥 https://www.toonippo.co.jp/articles/-/1738169、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/akita/20240322_a01.pdf)

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日田彦山線BRTは好調のよう

 2023年8月28日に運行を開始して、半年余りが過ぎた、日田彦山線のBRT。利用状況はどうでしょうか?

 代行バスのときに比べて、好調のようです。代行バスのときは1日約60人でしたが、2023年8月28日の開業から2024年1月末までの約5か月間の1日平均は約320人。開業当初のお試し的な需要はあるでしょうが、豪雨前の鉄道時代の輸送密度、131人を大きく上回っています。全体としてはうまくいっているのでしょう。

 ただし、課題もあります。BRTは基本的には利用しやすいように鉄道のルートにこだわらずに停留所を設置していますが、沿線自治体のひとつ、東峰村はBRTについて、定時性とスピードを重視したため、鉄道跡の専用道をそのまま使い、駅も増やしていません。そのため、地元の利用者からすれば使いづらくなっているようです。中には、72段ある石段を登らないといけないところもあります。

 そこで東峰村は約2.4億円をかけて、村内の3駅の改修を行うことにしました。72段の石段がある大行司はスロープカーを整備し、高齢者や車椅子でも使えるようにします。しかし、3駅とも1日の利用者は15~30人しかいません。結果論ですが、住民などが使いやすいように、集落の近くに停留所を設けたほうが良かったとも思えます。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20240228-OYTNT50199/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ea091f60836abf7fe7ba3d80c9df79b4ee5cf8c9)

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津軽線蟹田-三厩間の受け皿はNPO?

 津軽線蟹田-三厩間は、2022年の大雨で被災し、運休が続いています。この区間は利用者が少なく、とても鉄道で維持できるような状況ではありません。

 そこでJR東日本は、蟹田-三厩間廃止後の受け皿として、NPOをつくるという案を出しました。NPOはJR東日本が主体となって設立し、そこに蟹田-三厩間を走るバスのほか、沿線自治体が走るほかの町営バスとも一体化します。鉄道廃止後の代替バスとそのほかの町営バスを一体化することにより、コストの低減を図ることができるのです。NPOは少なくとも18年以上の長期の運営を行い、地域交通の維持を目指します。JR東日本によれば、このように鉄道廃止後の代替交通として新組織をつくり、自治体と共同運営するのは全国的に見ても珍しいようです。

 この区間についてはまだ最終的な決定はなされていませんが、沿線には新幹線の駅(奥津軽いまべつ)があり、龍飛岬という著名な観光地もあります。ただ単に鉄道時代と同じようにバスを走らせるだけでなく、地元の人や観光客も使える公共交通機関を目指さないといけないでしょう。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20240228-QL47WE7HUNKUBKVQ577WAPXQ4U/)

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「エアポート」の「uシート」が期間限定で500円

 札幌と新千歳空港とを結ぶ快速「エアポート」の指定席、「uシート」ですが、指定席料金は840円もします。10年ほどは310円だったのですが、値上げしてこのようになってしまいました。この「エアポート」の「uシート」ですが、期間限定で500円になります。

 どうすれば「uシート」が500円になるのかと言えば、「えきねっと」の「在来線チケットレス座席指定券」で購入すること。「みどりの窓口」に行かずに、スマホの画面のままで乗車できるのです。運賃は含まれていませんが、「Kitaca」等の交通系ICカードを使えば、完全にチケットレスになります。

 「在来線チケットレス座席指定券」が500円になるのは、乗車日基準で4月27日から5月31日の間。ゴールデンウィークも対象に含まれます。「エアポート」の全列車が対象です。小樽-札幌-新千歳空港間の「エアポート」停車駅相互間で設定があります。なお、この「在来線チケットレス座席指定券」は席数限定の商品なので、空席があっても買えないことがあるようです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240319_KO_airport_ticketless.pdf)

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三岐鉄道に211系?

 三岐鉄道三岐線の旅客列車は、元西武の車両。その三岐鉄道三岐線ですが、違う鉄道会社の車両が入ってきました。

 それはJR東海で走っていた、211系。分割民営化直後に投入され、静岡地区で走っていましたが、315系投入によって置き換えられます。その一部、5編成(いずれも3両編成)が20日から22日にかけて、三岐鉄道にやって来たのです。22日現在、富田に4編成、保々に1編成が留置されています。

 今のところ、三岐鉄道からは何の発表もありませんが、西武の車両を211系で置き換えるのでしょうか?

(追記)
 三岐鉄道に入る211系は3両編成5本です。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20240322-2912436/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS4L2J9QS4LOIPE01FM.html)

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JR東日本、吾妻線の一部区間について協議を申し入れ

 JR東日本高崎支社は21日、群馬県及び沿線自治体(長野原町、嬬恋村)に対して、吾妻線長野原草津口-大前間についての協議の申し入れを行いました。

 吾妻線は上野からの特急も乗り入れている路線ですが、それも長野原草津口までで(2016年までは万座・鹿沢口までありました)、特に末端の万座・鹿沢口-大前間は普通列車が1日4.5往復しか走っていません。当初からのことで、さらに西に延びるという話はあったものの、万座・鹿沢口-大前間は何のためにできたのか分からないです。

 当然利用者も少なく、長野原草津口-大前間の2022年度の輸送密度は263人。分割民営化時(1987年度)の791人から1/3程度に減っています。JRは当然として、第三セクターでも厳しい数字です。ちなみに、渋川-長野原草津口間の2022年度の輸送密度は2461人です。赤字も続いていて、このままでは鉄道の特性である大量輸送のメリットを発揮できないとして、輸送密度が2000人未満である長野原草津口-大前間について、群馬県などに申し入れを行いました。JR東日本がこのような申し入れをしたのは、2023年3月の久留里線久留里-上総亀山間に続いてのものです。

 確かに数字を見ると、鉄道の特性を果たしていないことは明らかです。枝線の先のほうなので、広域的な問題もありません。赤字額の多さでいえば、上越線水上-越後湯沢間(19.2億円の赤字)が当てはまりますが、旅客はともかく貨物は重要線区なので、JR東日本も見直しはできません。一地域の路線ではなく、国家的な問題になります。一地域のローカル線で鉄道を残そうとするのなら、観光PRなどの曖昧なものではなく(吾妻線沿線へは、北陸新幹線で軽井沢まで行き、そこからバスで行く方法もあります)、少なくとも赤字額の負担(長野原草津口-大前間の赤字額は約4.6億円です)とか上下分離クラスのことをしないといけないでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS3Q5KN9S3QUHNB001.html、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/rosen02.pdf)

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広電、交通系ICカードでは乗務員がいないと降りられない

 広電などは「PASPY」に代わって、9月から「MOBIRY DAYS」という新しい乗車券システムを始めます。スマホに表示されたQRコードか、新しいICカードで運賃を払います。

 広島に住んでいて、ある程度広電に乗る人ならいいでしょうが、広島に出張や観光でたまに訪れる人はそういうわけにはいきません。現在、広電で交通系ICカードを使うのは約2割います。そのため、交通系ICカードも使えるようになっています。しかし、交通系ICカードで乗る場合は、現在とは違って制約があります。

 どういうことでしょうか? 交通系ICカードも使えることは使えるのですが、簡易型のものを使います。JR西日本が開発したこの簡易的なものは、均一運賃で運行する小規模な事業者を想定していて、広電でも均一運賃の区間ではカードでタッチするだけで乗り降りできますが、宮島線のようなそうでない区間では乗務員とのやりとりが必要となります。そのため、交通系ICカードを使う人は、降りるときに乗車した停留所等を乗務員に伝え、乗務員は読み取り機を操作して、運賃の引き去りを行います。今のようにどこの扉からでも降りることはできなくなり、乗務員のいるところに限られます。「信用降車」はできなくなり、利便性はかなり損なわれます。

 このため、アストラムのように「MOBIRY DAYS」を導入せずに「ICOCA」を導入するところもありますし、広島バス、広島交通、中国ジェイアールバスはこれまで通り交通系ICカードが使えるようにします。伊予鉄のように独自のICカードを捨てて、「ICOCA」にするところもあります。広電も素直に「ICOCA」等の交通系ICカードを導入したほうが話が簡単になるでしょう。
(参考:中国新聞ホームページ https://nordot.app/1139036791002055403)

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JR四国の新型車両はハイブリッド

 JR四国の老朽化した普通列車用ディーゼルカーの置き換えについては以前にも記事にしましたが、その続報です。

 新型車両はハイブリッドになります。エンジンで発電した電力とブレーキ時等に蓄電池に貯めた電力を組み合わせて、モーターで走ります。駅に停まるときにはアイドリングストップをするので燃費が向上し、二酸化炭素の排出量を減らします。二酸化炭素は10%減り、燃費は20%向上します。電車と同じシステムと機器なので、メンテナンス時の作業やコストの低減が図られます。

 量産先行車は2025年12月に4両(2編成)が完成します。車体はステンレスでできていますが、下半分はJR四国のコーポレートカラーのライトブルーで塗られています。ライトブルーの上はゴールドの細いラインが巻かれています。2両固定編成なので運転台は2両で2か所、トイレは1か所で済みます。その分客席スペースが増え、定員は2両で300人弱となり、従来の車両から50人程度増えます。3扉車で、車内はセミクロスシート、最高速度は時速100キロです。

 量産先行車は性能確認試験を行った後、営業運転を行います。徳島地区で2026年度から営業運転を行う予定です。量産車は2027年度から順次導入を予定しています。58~70両を導入する予定で、キハ40、キハ47のほか、キハ32、キハ54も置き換えます。1976年から1989年に製造された86両と置き換える予定です。予土線のように1両で走っているところでも、2両編成で走ります。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2024%2002%2014%2003.pdf、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS2G6WS5S2GPTLC017.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC13CUA0T10C24A2000000/)

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JR東日本、10月から「オフピーク定期券」を値下げへ

 平日朝のラッシュ時には使うことができないものの、通常の通勤定期券より約10%安い、「オフピーク定期券」。2023年3月18日から発売しています。

 この「オフピーク定期券」ですが、さらにお得になります。3月25日以降有効開始となる「オフピーク定期券」を購入した人に対して、購入金額の5%のポイントを還元します。10月には「オフピーク定期券」の値下げを予定しています。通常の通勤定期券より約15%安くなります。先ほど述べたポイントの還元も引き続き行われますので、実質的には約20%安いということになります。

 この背景にあるのは何でしょうか? 「オフピーク定期券」の利用者は徐々に増えつつありますが、電車特定区間で完結する全定期券の発売枚数(他社発売分を含みます)のうち、「オフピーク定期券」の発売枚数が占める割合が8%程度に留まっています。元々JR東日本は「オフピーク定期券」の割合を17%を見込んでいましたが、その半分程度なのです。しかも、「オフピーク定期券」を購入した人は元々朝のラッシュ時に使っていなかった人がほとんどのようで、JR東日本が本来狙っていたラッシュ時の混雑緩和には結びついていないようです。そこで「オフピーク定期券」の割引率を上げて、ラッシュ時から利用者が移行するのを狙っているようです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/20240305_ho01.pdf、NHKホームページ https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240312b.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC055AN0V00C24A3000000/)

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「かんぱち・いちろく」は4月26日から

 久大線の新しい観光列車、「かんぱち・いちろく」についての続報です。

 「かんぱち・いちろく」は4月26日から走り始めます。4月26日は金曜日なので、別府から博多へと向かいます。切符は沿線のこだわりの食事がセットになった旅行商品として発売されます。乗車券だけでの発売はなく、JR九州が企画・実施する分は専用ホームページで、旅行会社が企画・実施する分については各旅行会社で発売します。どちらも「みどりの窓口」での発売はありません。JR九州企画・実施分はすでに3月7日から、9月30日出発分までを発売しています。値段は6人定員の畳個室が1人23000円(子供は19000円)で、そのほかの席が1人18000円(子供は15000円)です。1人でも利用できる席はありますが、1人で利用するときは10000円加算され、28000円になります。全区間乗っても一部区間だけでも同じ料金になります。

 ダイヤはどうなるのでしょうか? 月、水、土曜日に運行する「かんぱち」は、博多を12:19ごろに出発します。田主丸と恵良ではおもてなしがあり、別府には16:59ごろに到着します。由布院、大分で下車することもできます。食事は月、水曜日は和食(月曜日と水曜日は別々の店舗です)、土曜日はイタリアンです。火、金、日曜日に運行する「いちろく」は、別府を11:00ごろに出発します。天ケ瀬とうきはではおもてなしがあり、博多には15:47ごろに到着します。大分、由布院で乗車することができ、久留米で下車することもできます。食事は火曜日はフレンチで、金、日曜日は和食です(金曜日と日曜日は別々の店舗です)。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/02/22/240222_kanpachi_ichiroku_unkoukaishi.pdf)

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熊本市電の延伸区間は東町線

 熊本市電の東の端は健軍町ですが、これを熊本市民病院まで1.5キロ延伸するというがあります。渋滞緩和のためで、路面電車が完成すると朝の渋滞のピーク時に市民病院から熊本市役所まで行くと、車だと約55分かかるのに対して路面電車だと約34分で済みます。路面電車は1日約2300人が利用すると想定され、周辺地域の自動車が約2000台減ります。公共交通が便利になることによってこれまで車を使っていた人が公共交通に移行し、それで渋滞が緩和するのです。

 東町線(仮称)と名付けられたこの延伸区間、どういうルートをたどるのでしょうか? 健軍町からしばらくの間、東のほうに進みますが(この間、一部区間は単線で整備されます)、東野一丁目交差点で北に曲がります。曲がったところに最初の停留所があり、全部で4つの停留所がつくられます。健軍町も改修され、新たにできる4つの停留所とともにバリアフリー対応となります。最初の停留所までは先行して2029年度に開業し、2031年度の全線開通を目指しています。延伸区間の運行間隔は朝夕のピーク時が5分間隔、それ以外の時間帯は深夜を除いて6~10分間隔です。所要時間は7.2分です。事業費は約135億円(熊本市の実質負担は約53億円)で、経営改善のために運行は熊本市が出資して4月に設立する一般財団法人が行い、施設や車両は熊本市が管理する計画が進められています。2025年4月に移行する予定です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/fa2cfada19e816321c9dbd41e1bbff3f035219a6、https://news.yahoo.co.jp/articles/7dd195f4a1cd6fcbcaaffd998c258c4df8f08476)

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松山では特急が1本のホームに2本停まる

 基本的に1本のホームに停まるのは1本の列車のみです。2本停まる例はあまりありません。衝突の危険性が高まるからです。しかし、松山では1本のホームに2本の特急が停まります。ひとつは岡山・高松方面に、もうひとつは宇和島方面に向かいます。

 なぜそういうことをするのでしょうか? その理由は松山のホームが列車本数に比べて不足していて、ホームを効率的に使うためです。予讃線は1993年に伊予市まで電化されましたが、それより西は非電化のままです。岡山・高松方面の特急は電車になりましたが、宇和島方面はディーゼルカーのままです。また、特急は改札の目の前の1番線に停まります。2本の特急を1番線に停めることによって、岡山・高松方面も宇和島方面もともに階段やエレベータを使うことなく、目の前のホームで乗り降りできるのです。衝突させないように2本の列車を停まるのには細心の注意を払う必要がありますが、これまでのところ、衝突事故は起きていません。

 しかし、このような1本のホームに2本の特急を停めるのは、この秋までです。実はこの秋に、松山が高架化されるのです。高架化後の松山は2面4線あり、今より乗り場の数が増えますので、1本のホームで2本の列車を停める必要はありません。今の松山のように1番線に無理して停まる必要はありません。高架化後は、岡山・高松方面と宇和島方面は対面で乗り換えます。ホームを横切れば、乗り換え先の列車です。今のようにホームを150メートル以上も歩く必要はなくなります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS1V5JQFS19PTLC005.html)

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根室線廃止で高速バス増便

 以前にも書きましたが、根室線富良野-新得間は4月1日に廃止されます。その後はバスが代わりを務めるのですが、どのようなものが用意されるのでしょうか?

 代替バスは結構いろいろなものが用意されています。まず富良野と幾寅を結ぶため、富良野と西達布を結ぶ路線バスを道の駅南ふらの、幾寅まで延伸します。本数も1日5往復から6往復に増えます。車両も車椅子対応のものになります。ハイデッカーのリフト付車両です。その幾寅からは、トマム、占冠に行く占冠村村営バスがありますが、南富良野町営バスも加わり、増便されます。道の駅南ふらの-トマム駅間を1日5往復します(休日は占冠村営バスが運休するため、2往復)。南富良野町営バスは一部の便が東鹿越に近い、森林公園まで走ります。落合にはこのほか、富良野-幾寅間のバスに接続するかたちで、南富良野町営のデマンドバスを走らせます。デマンドバスは事前予約が必要です。

 富良野と占冠の間には以前から占冠村営バスが1日3往復走っていますが、南富良野町も富良野-金山間にバスを3往復走らせます。なお、南富良野町営バスは、富良野市内だけの利用はできません(占冠村村営バスは、富良野市内だけの利用もできるようになります)。

 新得へは、高速バス「ノースライナー」を使います。2往復増えて、1日5往復になります。また、落合にも停車するようになります。落合は旭川方面、帯広方面両方ともに乗降することができ、短距離の利用もできます。富良野と新得を結ぶのは、この「ノースライナー」が唯一の存在となります。
(参考:北海道拓殖バスホームページ https://www.takubus.com/都市間高速バス/ノースライナー/、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240222_KO_Nemuro_Furano_Shintoku.pdf)

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JR東日本に郵便車両?

 2月21日のことですが、日本郵政、日本郵便、JR東日本の3社は、社会問題の解決に向けた連携強化を目的として、協定を締結しました。

 連携内容は、(1)郵便局・駅の地域コミュニティ拠点化 (2)持続可能な物流の実現 (3)アセット活用による共創型まちづくり (4)地域産業振興と新たな地域事情創造 (5)デジタル化による地域の暮らし支援 の5つです。すでに無人化が進む駅の中に郵便局が入る例はありましたが、この動きがさらに加速することでしょう。

 気になる話もあります。郵便車両の検討を行うという話があります。輸送の省力化や環境負担の低減を目指したものですが、国鉄時代末期に消えた郵便車両が復活するのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/20240221_ho01.pdf)

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「上瀬谷ライン」の代替案は連節バス

 横浜市は米軍上瀬谷通信施設跡地で2027年に行われる、国際園芸博に合わせて、瀬谷との間に新交通システムを走らせることを考えていましたが、運営事業者に考えられていた横浜市の第三セクター、横浜シーサイドラインに断られ、新交通システムは幻になってしまいました。

 とは言っても、このあたりの人口は多く、公共交通が求められています。鉄道はおろか、バスすらないところもあります。今のままで良いわけではありません。

 そこで横浜市が考えているのが、連節バス。瀬谷から跡地までの約2キロの間はトンネルを掘り(元々は新交通システムが走るはずだったトンネルです)、そこに連節バスを走らせます。連節バスは自動運転で、最大3台の隊列を組んで走ります。一気に多くの人を運ぶことができるのです。このような連節バスを走らせることによって周辺の渋滞を抑えることができ、専用道路の距離が短い分、コストや建設期間を抑えることができます。総事業費は約466億円と見込んでいて、2030年代前半の運行開始を目指しています。

 また、バスの話からは離れますが、国際園芸博の会場付近に東名のインターチェンジをつくるという話もあります。国際園芸博の後に公園を整備しますが、災害時には全国の消防や自衛隊を受け入れる広域応援活動拠点になるようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS297SG8S29ULOB01C.html)

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堺の新型バス構想続報

 堺と堺東を結ぶバスに自動走行機能の付いた次世代都市交通システム(ART)を導入するという話は以前にも書きましたが、その続報です。

 当初の話より遅くなり、2030年度ごろの導入になりそうなそのART、一体どのようなものでしょうか? 車両は電動なので、排気ガスの問題がなく、脱炭素化につながります。自動運転については部分的な自動化を行うレベル2以上を行います。将来的にはレベル4を目指します。道路にセンサーが設置され、ほかの車両と通信することにより、事故を防ぎ、安全でスムーズな運行を行います。車両や停留所(現行のシャトルバスと同じ7か所を予定しています)には統一的なデザインを施します。停留所には上屋、ベンチ、そして情報発信ができるデジタルサイネージを備えます。

 堺市は2024年度の当初予算案に停留所の暫定整備費と実証実験費を計上し、市民から意見を聞いて2025年度から着手する予定です。
(参考:日刊建設工業新聞ホームページ https://nordot.app/1129881452972802979?c=648454265403114593)

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肥薩線、鉄路で復活か?

 2020年7月の豪雨で大きな被害を受けた肥薩線についてはこれまでも記事にしましたが、どうやら鉄路で復旧させるようです(ただ、正式に決まったわけではありません)。

 国、熊本県、JR九州の3者は3月下旬に検討会議を開く予定で、鉄路復旧の目標時期は2033年度ごろになるようです。復旧の際はJR九州が運行を行い、地元自治体が線路や施設の所有や管理を行う上下分離方式を採用する方針です。復旧の費用については約235億円と見積もられていますが、国交省が球磨川の河川整備事業などで実施する分もあり、鉄道そのものの費用は約76億円です。これをJR九州、国、地方がそれぞれ1/3ずつ負担するので、JR九州の負担は全体の1割程度になります。

 もちろん、鉄道を復旧させても、利用する人がいなければ意味がありません。すでに熊本県は2023年12月に、引退する「SL人吉」に代わる観光列車を導入することや新八代に直通する列車を走らせることなどを考えています。しかし、これは観光面での強化策であり、日常的な利用には結びつきません。鉄道を残すにはこれでは不十分と考えたJR九州は、日常利用の推進策も熊本県に求めました。熊本県や地元市町村は、自治体職員が公務で移動する場合は鉄道を積極的に利用することを考え、JR九州も一定の評価をしていますが、公務員も遅い鈍行に乗って出張したいとは思えません。地方では特急がマストです。地元の負担で、以前あった「九州横断特急」などのビジネス特急を復活させることが必須でしょう。はっきり言ってとっくに日常的な利用のない鉄道を復旧させることは無駄です。お金をかけたくないなら高速バスの増便を含めたバスへの転換、いいものをつくりたいなら新幹線レベルの高速鉄道の建設が解決策です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/1191ba96c8aba5819850e124ef76cce0df12a2fb、https://news.yahoo.co.jp/articles/aba3a13e4316ff8ffea3ced49b09cf499d7f2a3b)

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琴電、65年ぶりに新車導入へ

 琴電が新車を導入するという話は以前にも書きましたが、どうやらその通りになるようです。

 新車はどこかの大手鉄道会社のお古ではなく、本当の意味での新車。琴電では1960年以来の新車になります。琴電では動態保存用の車両など4両を除いた80両全てが大手私鉄などのお古です。京急、京王、名古屋市交通局からの車両です。香川県は新年度当初予算案で、新車の設計費の一部として9000万円を計上しています。設計費全体の費用は2億円で、そのうち9割が国、延伸自治体からの分を含めた補助金です。

 琴電の新車は2025年度以降に導入の予定です。古い車両から置き換える予定ですが、導入する車両数や時期については未定です。琴電については古い車両が多く、9割に当たる72両が製造後50年以上を経過しています。一番古いのは1957年製で、67年を経過しています。古い車両なので車両故障による遅延も頻発していて、2023年度までの5年間で15回もあります。本当なら大手私鉄から状態の良い中古車両を導入したいところですが、ちょうどいいものがなく、新車を導入することにしたのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS296QKBS29PTLC019.html)

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高師浜線の運転再開は4月6日から

 高架工事のため2021年5月からバスによる代行運転を行ってきた高師浜線ですが、鉄道での運転再開の日が決まりました。以前からのの通り、4月6日です。

 この高架化で、踏切が13箇所除却されます。今後は、高架下の整備や高架沿いの側道整備工事を行います。高師浜線の駅の伽羅橋、高師浜の両駅については、この間にトイレのリニューアルを行い、多機能トイレを新設しました。高師浜についてはエレベータの新設も行っています。

 さて、運転再開後のダイヤはどうなるのでしょうか? 朝夕は約15分間隔、そして日中は約20分間隔で運行します。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/240215_1.pdf)

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黒部峡谷鉄道の全線開通は10月ごろ

 正月に起きた令和6年能登半島地震ですが、のと鉄道も4月6日に全線での運行を再開します。

 これで令和6年能登半島地震で被害を受けた鉄道が全線復旧すると思っていたら、まだひとつ残っていました。黒部峡谷鉄道です。鐘釣橋が被害を受けました。しかもこの黒部峡谷鉄道、復旧の時期がかなり遅くなるようです。

 いつごろ復旧するのかと言えば、10月1日ごろ。なぜこんなに時間がかかるのかといえば、雪溶け後に東鐘釣山の落石防止対策工事を行ってから、鐘釣橋の復旧工事に取りかかるため。それまでの間は宇奈月-猫又間の運転になります。宇奈月-猫又間の運転開始は、4月20日ごろになります。

 このように黒部峡谷鉄道の全線復旧の時期が遅くなるため、6月30日の予定だった黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放も遅くなります。黒部峡谷鉄道の全線復旧と同じ10月1日ごろになります。すでに延期されている旅行商品の販売もさらに遅くなるようです。
(参考:黒部峡谷鉄道ホームページ https://www.kurotetu.co.jp/pdf/20240307162255.pdf、北日本新聞ホームページ https://webun.jp/articles/-/563154)

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ひたちなか海浜鉄道の1期開業は2030年春

 2段階に分けて延伸されるひたちなか海浜鉄道。結局、いつ延伸するのでしょうか?

 今の終点の阿字ヶ浦から公園南口までの1.4キロは、6年後の2030年春に開業するようです。この1.4キロの事業費は59億円かかります。この新駅の近くには新たに工場が進出してくる工業団地もあり、1年で黒字になるようです。なお、ひたちなか海浜鉄道とひたちなか市は11日、国に対して認可を求める申請を行いました。

 残る延伸区間は公園南口から西口までの1.7キロです。この区間の事業費は67億円ですが、開業時期は未定です。そもそも、認可を求める期限も2030年3月末まで延期することを申請しているので、開業はまだ先のことになりそうです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240304/k10014378451000.html、https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20240312/1070023621.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC051L60V00C24A3000000/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS3601M1S35UJHB00V.html)

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JR北海道、2025年度に値上げへ

 利用者が少なくて経営状況が厳しいJR北海道ですが、値上げの話があります。

 値上げの幅は未定ですが、資材費、燃料費などの列車の運行コストや人件費の増加に対応するために値上げを行います。実現すれば2019年10月以来の値上げということになります。

 JR北海道の厳しい状況を考えると値上げはやむを得ないでしょう。「みどりの窓口」ではなくインターネットで切符を買ってもらうようにするためにも、料金より運賃の値上げで対応するのが望ましいです。ところで、利用者の少ない8線区のうち、石北線と釧網線の沿線住民に調査した結果によれば、「全く使わない」という回答がかなり多かったようです。石北線で61%、釧網線では80%もありました。鉄道を残したいのなら、国頼みや観光客頼みにするのではなく、地元で積極的に使っていかないといけないでしょう。国境に近い路線だから残したいと思っても、これでは駅が大量に廃止され、特急だけが何本か走るレベルだけになってしまうことでしょう。

(追記)
 JR北海道の運賃値上げ幅は約8%で、2025年4月実施予定です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/c8c782e1bf43e7a22cb7e8ae51dbe33b5318e1a1、https://news.yahoo.co.jp/articles/998f6b33a087855ced895c9a1a6e964c2ee44eba、https://news.yahoo.co.jp/articles/3b506a7bf8029b841c3190193550bf3ce9896420)

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小湊鐵道、トロッコの代わりにキハ40の観光急行

 小湊鉄道も3月16日にダイヤ改正を行います。

 ダイヤ改正自体は大規模なものではないようですが(平日、休日ともに本数の増減はありません)、故障しているトロッコに代わって(9月末までの運休が決まっています)、新たな観光列車を走らせることにしました。何が走るのかといえば、キハ40。これを観光急行として走らせるのです。

 キハ40の観光急行は休日のほか、一部の平日にも走ります。春休みからゴールデンウィークまでは平日の運転日も結構あります。ダイヤは休日の1号が五井9:37発上総中野11:29着、2号が上総中野11:42発上総牛久12:29着、3号が上総牛久12:58発上総中野14:04着、4号が上総中野14:14発五井15:41着です。平日は11号が五井10:30発上総中野12:38着、12号が上総中野12:51発五井14:25着です。ところどころで長時間の停車があり、レトロな駅の見学などができます。座席はボックスシートとロングシートの2種類あり、どちらも指定席です(養老渓谷-上総中野間は全車自由席)。

 観光急行に乗るには事前予約が必要で、乗車日の30日前から小湊鐵道のホームページで受け付けています。スマホで予約し、当日はそのまま乗車します。当日空席がある場合は当日券の発売もあります。五井、養老渓谷では駅で発売し、そのほかの駅では車内で購入します。値段はどのような方法で買っても600円で、子供も同額です。

(追記)
 この観光急行ですが、6月29日以降は、日曜日だけの運行になります。運転士、車掌不足のためで、土曜日や祝日は走らないようになります。
(参考:小湊鐵道ホームページ https://www.kominato.co.jp/topics/、https://www.kominato.co.jp、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/7a79294ee39555812e9e8e6681d0f92347af5caf)

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七隈線に新車追加で増便へ

 2023年3月に博多まで延伸し、間もなく1年になる七隈線。以前にも書きましたがかなり好調で、特に平日の朝夕ラッシュ時の混雑が問題になっているほどです。

 そこで福岡市交通局は、3月23日に七隈線についてダイヤ改正を行うことにしました(空港線、箱崎線のダイヤは変更ありません)。2023年8月に続いて、増便のダイヤ改正です。どのようになるのかといえば、平日は朝に3往復、夕方に1往復増便します。休日は朝に4往復、夕方に3往復、そして昼間に5往復増便します。予備車の1編成を使って増便するのです。

 中長期的な対策も考えています。新たに16両を追加投入するのです。2026年度から2027年度にかけて投入され、1時間当たりの運行本数が現在の17本から21本に増えます。これにより、朝8時ごろのラッシュ時間帯の混雑率が現在の130%から15%ほど下がると見られています。

 車両の追加投入は空港線、箱崎線でも行われます。2025年3月までに車両の更新に合わせて増便するもので、1時間当たりの運行本数が現在の20本から21本に増えます。ピーク時の混雑率が5%下がると見られています。
(参考:福岡市交通局ホームページ https://subway.city.fukuoka.lg.jp/topics/detail.php?id=1936、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20240215/5010023433.html、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS3141R5S2WTIPE01L.html)

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常総線に1駅だけの区間列車

 関東鉄道は3月16日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正の特徴は、守谷-新守谷間の区間列車の運転。平日は7時台と15時台に1往復ずつ、休日も15時台に1往復走ります。守谷と新守谷は隣駅で、たった3分間だけの運転で終着駅に到着します。なぜこのような短距離の区間列車が走るのかといえば、新守谷の駅前に私立の小学校と中等教育学校があるため。つくばエクスプレスに乗ってやってくる児童・生徒のための区間列車なのでしょう。

 利用者の多い列車(平日13本、休日13本)を1両から2両に増やすとともに、守谷-水海道間間を中心に若干の増発がありますが、利用者の少ない時間帯では減便もあります。平日、休日ともに9時台は下妻-下館間で2本、15時台は水海道-下館間で2本減便します。
(参考:関東鉄道ホームページ https://www.kantetsu.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/03/20240316infodaiyakaisei.pdf)

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地鉄、JRダイヤ改正に伴い臨時列車を運転

 JRグループは3月16日にダイヤ改正を行いますが、それに伴い地鉄もダイヤの修正を行います。新幹線との乗り継ぎ時間の調整のため、一部列車の発車時刻の変更と臨時列車の運行を行うのです。実施期間は3月18日から4月12日までの平日だけなので、アルペンルート開通に合わせてダイヤ改正を行うまでの暫定措置なのでしょう。

 さて、ダイヤはどのように変わるのでしょうか? 宇奈月温泉8:28発の124列車は、8:23発になります。8:58着の電鉄黒部まで、5分早くなります。新黒部発は8:51発から8:46発になります。黒部宇奈月温泉8:55発の「はくたか556号」に接続します。ダイヤ改正前より8分早くなっています。また、電鉄黒部8:08発の113列車は、列車交換の都合で、浦山から先の発車時刻が13分遅くなります。

 臨時列車は上市8:53発舌山行きです。新黒部は9:40発です。黒部宇奈月温泉9:53発の「はくたか558号」に接続します。ダイヤ改正前より7分早くなっています。
(参考:地鉄ホームページ https://www.chitetsu.co.jp/?p=70270)

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京都丹後鉄道の旧キハ85系は土日のみ運行

 京都丹後鉄道のKTR8500形(旧JR東海キハ85系)は、3月16日から運行を開始します。

 このKTR8500形は予備車という扱いですが、走る機会はあるのでしょうか? 結構あるようです。3月16日からは土曜日と日曜日に走ることになっています(車両運用の都合により急遽変更となる場合があります)。

 KTR8500形が走るときのダイヤも決まっています。9本の列車がKTR8500形で走ります。その9本の列車とは、宮津7:30発快速福知山行き、福知山8:55発特急「たんごリレー1号」網野行き、網野10:05発快速豊岡行き、豊岡10:54発快速網野行き、網野11:26発特急「たんごリレー2号」福知山行き、福知山12:53発特急「たんごリレー3号」網野行き、網野16:20発特急「たんごリレー4号」福知山行き、福知山19:12発特急「たんごリレー5号」網野行き、網野20:32発普通西舞鶴行きです。京都丹後鉄道の中に留まり、JRに乗り入れることはないようです。

 なお、KTR8500形運行開始に伴い廃車になる予定なのは、「タンゴエクスプローラー」のKTR001形。老朽化で検査・修繕が困難になっていて、すでに5年以上も使われていません。ただ、このKTR001形も廃車の方針は決まっていますが、いつ廃車になるかは決まっていません。
(参考:京都丹後鉄道ホームページ https://trains.willer.co.jp/info/ktr8500形車両の運用開始について/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/131415/2)

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「やくも」273系置き換えは4段階で

 以前にも記事にしたとおり、今なお国鉄型車両の381系で走っている「やくも」は、この4月6日から新車の273系への置き換えが始まります。ただそのときにも書きましたが、一気に273系に置き換えられるわけではありません。どのように置き換えられるのでしょうか?

 「やくも」の置き換えは4段階で行われます。まず、4月6日から273系で走るのは、15往復中6往復のみです。それが、ゴールデンウィーク直前の4月26日からは8往復に増えます。ゴールデンウィーク終了後の5月7日からは10往復に増えます。全ての「やくも」が273系になるのは、6月15日からです(ただし、6月15日の「やくも1号」は381系で運行)。

 現在、「やくも」は全て381系で運行されていますが、引退直前のため、かつての塗装が復活しています。リバイバル塗装です。その復活したリバイバル塗装を含む381系の運行計画についても発表されています。まず、パノラマ編成は4月5日で運行を終了します。国鉄色や緑色に塗られたものは6月14日で運行を終了します。リバイバル塗装以外のものは273系への置き換えが完了した6月15日以降も運行することがあります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240216_00_press_yakumo_1.pdf、JRおでかけネット https://www.jr-odekake.net/railroad/yakumo/)

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ハピラインふくいの2種類のフリー切符

 3月16日に北陸新幹線金沢-敦賀間が開業すると、北陸線金沢-敦賀間は並行在来線として第三セクターになります。福井県部分はハピラインふくいになります。このハピラインふくいを利用区間に含んだ、2種類のフリー切符を紹介します。

 まずひとつは、「ハピラインふくい開業記念 鉄道3社共通1日フリーきっぷ」。ハピラインふくい、福井鉄道、えちぜん鉄道の3社が1日乗り放題です。6000枚の限定販売で、発売期間は3月16日から4月7日まで、利用期間も3月16日から4月7日までの間の1日です。値段は2000円です。各社の有人駅で発売しますが、ハピラインふくいの福井については、3月16、17日は駅構内の特設販売所、23、24日は駅近くのAOSSAで発売します。

 もっと広い範囲で使えるものもあります。「あいの風・IR・ハピラインふくい連携 北陸3県2Dayパス」です。あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの越中宮崎-敦賀間で連続する2日間、使うことができます。「青春18きっぷ」等と組み合わせて、北陸の大半を普通列車で通り抜けることができるのです。発売期間は2月16日から2025年3月30日まで、利用期間は3月16日から2025年3月31日までの間のうち、休日とその翌日のほか、開業直後、ゴールデンウィーク、夏休み、シルバーウィーク、「北陸デスティネーションキャンペーン」期間、年末年始、開業1周年の期間の連続する2日間に使うことができます。値段は大人2800円、子供1400円です。この「あいの風・IR・ハピラインふくい連携 北陸3県2Dayパス」ですが、「tabiwa by WESTER」等のMaaSアプリで発売されるため、駅の窓口で買うことができません。
(参考:ハピラインふくいホームページ https://www.hapi-line.co.jp/news/archives/37、https://www.hapi-line.co.jp/news/archives/40)

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阪急と北大阪急行の有料着席サービス

 阪急と北大阪急行、2つの会社の有料着席サービスについての話です。

 阪急はもちろん、「PRiVACE」。7月に運行を開始することが決まりました。座席指定料金は500円で、専用のWEBサイトで予約します。車内には専属のアテンダントが添乗し、座席への案内などを行います。

 車体はマルーンをベースにしていますが、下に細いゴールドの帯があり、中央にある扉も通常のものとは違います。ステンドグラスをイメージしたデザインとのことです。車内に入ってからも、出入口部分は壁面下部や床は落ち着いた木目調の素材を、壁面上部には大理石調の素材をそれぞれ施したデザインとなっていて、それをダウンライトで柔らかく照らしています。上質な空間を演出しています。

 客室に入ります。座席は阪急らしく、ゴールデンオリーブの緑の座席です。座席は2列+1列の3列で、これまでの一般車両に比べて座面幅と足元のスペースを広く取っています。リクライニングシートですが、リクライニングに座面が連動する機能を持たせています。そして、2列シートのほうには、中央に大きめのパーテーションがあります。隣の人から見えにくくなっていて、座席1列ごとに配置した窓とともに、プライベート感を出しています。床にはカーペットが敷かれ、静粛性にも配慮しています。

 もうひとつの有料着席サービスは、3月23日に箕面萱野まで延伸される、北大阪急行。相互直通運転するOsaka Metroもロングシートの通勤車両しか持っていないのですが、その北大阪急行が有料着席サービスを考えているのです。阪神が2022年の年末から2023年の年始にかけてロングシートの車両で有料着席サービスをしていたという実績がありますから、できないことはないのですが、実現すれば非常に珍しいケースになります。
(参考:阪急阪神ホールディングスホームページ https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/74eabd13ce13f46e4fab4651cb966f428ee45e03.pdf、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/feature/CO036741/20240115-OYTAT50028/)

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3月16日から香椎線と鹿児島線で自動運転を実施

 以前にも取り上げた香椎線の自動運転ですが、ダイヤ改正日の3月16日から行われます。香椎線の全線で、車両は819系を使います。173本中、自動運転を行うのは31本です。この31本については運転士は乗務せず、自動運転乗務員が乗務します。必要な研修は受けてはいますが、運転士の免許を持っていない人が乗るのです。

 そして、同じ3月16日からは、もうひとつの路線でも自動運転を行います。鹿児島線です。折尾-二日市間が対象で、こちらも819系を使います。鹿児島線のほうは実証運転の段階で、運転士が乗務します。2025年度末までにおいて門司港-荒尾間での導入を目指していますが、こちらは香椎線のように運転士が要らなくなるのではなく、導入後も運転士が乗務します。鹿児島線のほうは正確に言うと自動運転ではなく、自動列車運転支援装置の実証運転なのです。香椎8:13発博多行きなど5本の列車で実証運転を行います。

 ところで、自動列車運転支援装置を導入する目的は何でしょうか? 基本的には出発から停止まで列車の加減速制御は自動で行います。運転士の走行実績を基にした、理想的な運転を行います。しかし、列車遅延時の回復運転や特定の箇所のみの注意運転は手動で行うことができます。なお、駅での停止や制限速度、停止信号に対する減速は手動モードでのときでも支援装置によって行われ、手動モードになったからといって安全性が損なわれるということはありません。また、香椎線のような自動運転とは違って、自動列車運転支援装置の場合は地上子の増設が不要で、車上装置も簡素になるようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/02/22/240222_jidouunten_2.5_2.0.pdf)

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キハ52は定期運行から引退

  いすみ鉄道も3月16日にダイヤ改正を行います。

 これまでいすみ鉄道では、休日に急行が走っていました。かつてJR西日本の大糸線で走っていたキハ52が、2011年から定期列車として使われていました。2023年3月のダイヤ改正以降は土曜日だけの運行となっていましたが、それまでは日祝もキハ52が走っていました。そのキハ52がこの3月16日のダイヤ改正をもって定期運行を終え、多客期の臨時列車や貸切列車、イベント用のみで使われることになります(実際に引退するのは全般検査のある1年ほど先ですが、状態が悪いので、貸切列車用にして稼働率を下げるのです)。ダイヤも大きく変わり、急行が消えます。

 ただし、いきなり定期運行が消えるわけではありません。2023年は台風の影響で運行日数が減ったこともあり、ダイヤ改正日の3月16日から5月4日までの土曜日と3月20日、4月29日の祝日には、多客期の臨時列車としてキハ52を走らせます。キハ52が走るその臨時列車は、大多喜9:54発上総中野行き、上総中野10:32発大原行き、大原11:56発大多喜行き、大多喜14:26発上総中野行き、上総中野15:11発大多喜行きの5本です。5本とも各駅に停まります。

 5月11日からは貸切列車やイベント用として走りますが、利用客が多いと見込まれる時期については臨時列車として走ります。
(参考:いすみ鉄道ホームページ https://isumirail.co.jp/blog/archives/8007、「鉄道ジャーナル」2024年5月号 鉄道ジャーナル社

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255系、ダイヤ改正後も定期列車として走る

 3月16日のダイヤ改正で、房総方面の特急はE257系とE259系に統一され、255系は定期列車からは引退することになっていました。

 しかし、どうやらダイヤ改正後も255系が定期列車として走るようです。当初の予定ではE257系の5両編成で走る予定でしたが、今回のダイヤ改正で自由席がなくなることを知らずに乗ってくる客で混乱することを想定して、3月16日から6月27日まで(一部は3月17日から6月28日まで)の間、「わかしお」、「さざなみ」の一部の便が255系の9両編成で走ります。255系で走るのには、グリーン車も付いています。

 よく分からない話ですが、本当のところは通勤快速など速達サービスが消えるので、どれぐらいの人が特急料金を払って乗るのか様子を見ているのでしょう。それならそれでキャンペーンを派手にやって特急に誘導すれば良いのに、とも思えます。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/8f94aff12616b29769112116065cc26a439f7a38)

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一畑電車も昼間はパターンダイヤ

 一畑電車は4月1日にダイヤ改正を行います。

 まず平日は電鉄出雲市7:15発の特急「スーパーライナー」松江しんじ湖温泉行きを2両から3両にします。停車駅も減らして運行時間を短縮します。日中の10時台から16時台まではパターンダイヤにします。電鉄出雲市が毎時25分発、松江しんじ湖温泉が毎時45分発、出雲大社前が毎時20分発です。現状は約40~70分おきなので、トータルでは本数が減ることになりますが、わかりやすくはなります。19時以降については運転間隔を縮めます。出発間隔が現行の最大70分から最大43分に短縮されます。夜間についても22時台に電鉄出雲市発雲州平田行き、及びそれに接続する大社線の列車を2本走らせます。最終は現行から12~17分繰り下げられます。結局、前のダイヤ改正で大幅に増えた急行は朝夕を除いて消えることになりました。

 休日は観光客の乗車実態に合わせて、運行形態を大幅に変えることにしました。現在、休日の日中は松江しんじ湖温泉と出雲大社前の間を直通運転していますが、それを電鉄出雲市-出雲大社前間の直通運転にします。松江しんじ湖温泉からの便は川跡発着となり、電鉄出雲市にも出雲大社前にも乗り換えの必要が出てきます。日中の10時台から16時台までは平日同様、パターンダイヤにします。電鉄出雲市が毎時25分発、松江しんじ湖温泉が毎時45分発、出雲大社前が毎時20分発です。最終は現行から10分繰り下げられます。
(参考:一畑電車ホームページ https://www.ichibata.co.jp/railway/topics-new/209/、山陰中央新報デジタルホームページ https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/534371)

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越前たけふ-武生間のシャトルバス

 北陸新幹線金沢-敦賀間で、唯一の新設駅は越前たけふ。越前たけふは武生の中心部と離れていて、アクセスが問題になります。

 そのアクセスですが、3月16日から武生との間にシャトルバスを走らせることになりました。

 シャトルバスは越前たけふと武生の間を結びます。12月30日の間は、日中の便については、武生を越えて大河ドラマ館(武生中央公園)まで行きます。6時ごろから23時半ごろまで1日17往復します。運賃は1回500円で、「ICOCA」など交通系ICカードが使えます。
(参考:越前市ホームページ https://www.city.echizen.lg.jp/office/030/015/shuttle-station.html)

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ハピラインふくいの新駅はしきぶ

 ハピラインふくいには新駅の話があります。そのひとつが武生-王子保間で、この春に着工し、2025年春に開業する予定です。新駅ができるのは越前市畷町で、県立武生商工高校から歩いて5分のところです。

 この新駅ですが、駅名が決まりました。駅名はしきぶと言います。実は駅から約900メートルのところに紫式部公園というのがあります。越前市は紫式部が生涯でただ一度、都を離れて暮らした場所です。父が越前の国司になり、その父について行ったのです。越前の国府は今の越前市にありました。今の大河ドラマで紫式部が取り上げられているためか、駅名に採用されたのでしょう。

 新駅は4両編成に対応しているホームがあり、2面2線です。交通系ICカードを読み取る改札機があります。無人駅です。1日の乗降客数は約570人と想定されています。越前市は駅西口に駐輪場やバス停を整備します。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20240220-OYO1T50019/)

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JRの切符で「106急行」に乗車可能

 盛岡と宮古とを結ぶ山田線は、全線通しの列車はたったの4往復しかありません。県庁所在地と三陸沿岸の町とを結び、それなりの需要がありそうなのですが、鉄道で行くにはあまりにも不便な区間です。

 しかし、この区間には並行して走るバスがあります。「106急行」と言われるもので、停留所の少ない「106特急」を含めて、盛岡駅前と宮古駅前との間を1日12往復(休日は10往復)します。鉄道よりも若干高いものの、速く、本数も多いので、公共交通機関を使うなら「106急行」です。

 このライバル関係とも言える山田線と「106急行」ですが、2024年4月1日から2025年3月31日までの1年間、盛岡-宮古間(「106急行」のない上盛岡、山岸、上米内は除きます)を有効区間とするJRの切符で「106特急」、「106急行」に乗ることができるようになります。実証実験によるもので、逆にバスの切符でJRに乗ることはできません。JRの切符は定期券や回数券のほか、「ジパング倶楽部」などの割引切符でも良いですが、「青春18きっぷ」などのフリーパスタイプのものは対象外です。対象となる駅や停留所は、山田線が盛岡-宮古間の各駅(上盛岡、山岸、上米内を除きます)、「106急行」が盛岡駅前(東口)、区界、松草、川内、箱石、川井、腹帯、茂市、蟇目、花原市、千徳駅前、宮古駅前です。

 実は山田線、昼間に集中工事を行うときは代替バスとして「106特急」、「106急行」が使えます。このように「106急行」を代わりに使うベースがあるのでできた話でしょう。ただ、そもそも根本の話は、山田線の利用者が少なすぎることです。盛岡近郊の上米内までを残して(ここは逆に増発して、県庁所在地近郊の鉄道としての潜在能力を見てみたいところです)、後はバスに委ねても問題はないのでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/morioka/20240229_mr02.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2023/morioka/20240229_mr01.pdf)

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ライトライン、4月1日改正で快速登場

 以前にも書きましたが、これまでの利用が好調なことを受けて、ライトラインはダイヤ改正を行います。開業してからの6か月間、平日は1日約1.3万人、休日は1日約1万人に利用されました。当初予測の約1.2倍で、特に休日は当初予測の2倍以上の利用があります。初乗り需要でしょうか? ダイヤ改正は4月1日に行います。

 どのような改正になるのでしょうか? 通勤・通学利用者の利便性向上を図るため、朝のラッシュ時、芳賀・高見沢工業団地方面に所要時間約42分の快速を2本走らせます。宇都宮駅東口6:58発と7:46発で、途中停車駅は宇都宮大学陽東キャンパス、平石、そして清陵高校前以東の各停留場となります。この快速は2本とも先行する便を追い越しません。なお、この快速の停車駅は今後の利用状況によっては変更となることもあります。

 通勤・通学時間帯には増発や運行区間の見直しも行います。現在は始発から8:30までの間に宇都宮駅東口から18本の列車が出ていますが、それを20本に増やします。夕方の帰宅時間帯(18~20時台)、芳賀・高見沢工業団地から宇都宮駅東口に13本の列車が出ていますが、17本に増やします。

 スピードアップも行います。キャッシュレス乗車の浸透などにより運賃収受が円滑化し、また交通管理者との調整を行うことによって、ライトラインがスムーズになったのです。平日の各駅停車はこれまでの約48分から約44分になります。しかし、休日についてはこれまで通り、約48分での運行となります。平日よりも休日のほうがICカード利用率が低く(平日は約95%、休日は約88%)、運賃収受に時間がかかるためです。
(参考:ライトラインホームページ https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/02/宇都宮ライトレール株式会社-春のダイヤ改正24年4月1日-概要.pdf、https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/02/開業半年-ご利用状況について-1.pdf、https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/themes/miyarail/pdf/timetable/outbound-weekday-202404.pdf、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/311672)

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「北海道&東日本パス」、オプション券は発売せず

 JR東日本とJR北海道は、JR東日本、JR北海道、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、北越急行の普通列車が連続する7日間乗り放題となる、「北海道&東日本パス」を発売しています。発売期間は2月20日から4月16日まで、利用期間は3月1日から4月22日までで、「青春18きっぷ」同様、春の分しか発表されていません。値段は大人11330円、子供5660円です。

 この「北海道&東日本パス」ですが、基本的には普通列車しか乗ることができません。しかし、奥羽線新青森-青森間、石勝線新夕張-新得間、室蘭線東室蘭-室蘭間は、特例として追加料金なしで特急に乗ることができます。奥羽線は特急の普通車自由席のほか、全車指定席の快速、普通列車の空席に座ることができます。石勝線は特急の普通車自由席に座ることができます(3月16日からは特急の普通車指定席の空席)。室蘭線は3月16日から、特急の普通車指定席の空席に座ることができます。また、北海道新幹線新青森-新函館北斗間については、別に特定特急券を買えば、空いている席を使うことができます。代行バスを含めて何回も乗り換えが要る「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」よりはるかに使いやすいです。

 なお、これまであった、「北海道&東日本パス北海道線特急オプション券」の設定はありません。大人6000円、子供3000円と値は張るものの、北海道の特急が1日乗り放題となるすごいものでした。札幌近郊を除いて普通列車が少ない北海道ではありがたい切符だったのですが、今回は発売されないのです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240219_KO_hokuto-spring.pdf)

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