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JRの切符で「106急行」に乗車可能

 盛岡と宮古とを結ぶ山田線は、全線通しの列車はたったの4往復しかありません。県庁所在地と三陸沿岸の町とを結び、それなりの需要がありそうなのですが、鉄道で行くにはあまりにも不便な区間です。

 しかし、この区間には並行して走るバスがあります。「106急行」と言われるもので、停留所の少ない「106特急」を含めて、盛岡駅前と宮古駅前との間を1日12往復(休日は10往復)します。鉄道よりも若干高いものの、速く、本数も多いので、公共交通機関を使うなら「106急行」です。

 このライバル関係とも言える山田線と「106急行」ですが、2024年4月1日から2025年3月31日までの1年間、盛岡-宮古間(「106急行」のない上盛岡、山岸、上米内は除きます)を有効区間とするJRの切符で「106特急」、「106急行」に乗ることができるようになります。実証実験によるもので、逆にバスの切符でJRに乗ることはできません。JRの切符は定期券や回数券のほか、「ジパング倶楽部」などの割引切符でも良いですが、「青春18きっぷ」などのフリーパスタイプのものは対象外です。対象となる駅や停留所は、山田線が盛岡-宮古間の各駅(上盛岡、山岸、上米内を除きます)、「106急行」が盛岡駅前(東口)、区界、松草、川内、箱石、川井、腹帯、茂市、蟇目、花原市、千徳駅前、宮古駅前です。

 実は山田線、昼間に集中工事を行うときは代替バスとして「106特急」、「106急行」が使えます。このように「106急行」を代わりに使うベースがあるのでできた話でしょう。ただ、そもそも根本の話は、山田線の利用者が少なすぎることです。盛岡近郊の上米内までを残して(ここは逆に増発して、県庁所在地近郊の鉄道としての潜在能力を見てみたいところです)、後はバスに委ねても問題はないのでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2023/morioka/20240229_mr02.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2023/morioka/20240229_mr01.pdf)

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