JR北海道は北海道新幹線函館乗り入れに否定的
大泉函館市長が打ち出した、北海道新幹線の函館乗り入れ構想。これに対してJR北海道が否定的な態度を示しました。
綿貫JR北海道社長は、17日の定例記者会見で、北海道新幹線への函館乗り入れについて否定的な見解を示しました。その理由として、整備費に車両費が計上されていないことや技術的な裏付けがないことを挙げています。
ただ、車両費については、新函館北斗で乗り換えさせるにしても、新函館北斗-札幌間の区間運転用の新幹線車両は必要です。追加で要るのは函館-新函館北斗間の分だけで、それほど多額ではありません。また、北海道新幹線が函館まで乗り入れることによって、「はこだてライナー」用の車両が不要になり、普通列車は道南いさりび鉄道と同じディーゼルカーで統一することができます。技術的な面でも、どうやっても無理、という致命的な問題ではなさそうです。
分割併合にかかるロスや札幌延伸後に新函館北斗発着の便がどれだけあるかを考えると、東京からの函館乗り入れは難しいですが、新函館北斗-札幌間の道内完結便に関しては、函館乗り入れを前向きに考えるほうが良いでしょう。問題点の指摘は必要ですが、完全に否定するものではないでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASS4K3G0JS4KIIPE008M.html)
| Permalink | 1
「鉄道」カテゴリの記事
- 中央線のグリーン車は10月13日から(2024.09.11)
- 小田急、新型「ロマンスカー」投入(2024.09.10)
「JR北海道」カテゴリの記事
- 10月1日から室蘭が無人駅に(2024.09.03)
- 函館線余市-小樽間の代替バスは1日125本(2024.09.08)
- 日本最東端の東根室、廃止か?(2024.08.24)
- 「沼田町夜高あんどん祭り」で留萌線に臨時列車(2024.08.12)
- JR北海道、特急全車指定席化で増収に(2024.07.31)
「整備新幹線」カテゴリの記事
- 函館線余市-小樽間の代替バスは1日125本(2024.09.08)
- 北海道新幹線、開業は6年遅れか?(2024.08.25)
- 北陸新幹線敦賀-新大阪間の3ルートを比較する(2024.08.12)
- 北陸新幹線敦賀-新大阪間のルートは京都付近の経路によって変わる(2024.08.08)
- リニアの駅がコンサートホールに?(2024.08.06)
Comments
>新函館北斗-札幌間の区間運転用の新幹線車両は必要です
→道内区間便を仮に設定するにしても、東京方面の車両と共通のものにすると思う(現在であればE5系/H5系で10両編成固定だが、その関係と同じ)。
道内完結なら10両編成もいらないと思うが、それでも共通のものにするような気がする。
だから、JR北海道としては、新幹線の車両を独自に作ることはしない予定なのでは。あってもJR東日本の車両に装飾を変更する程度?だから、車両費はと言っている気がする。
Posted by: たかちゃん | 2024.04.24 04:33 PM
たかちゃんさん、こんばんは。
* →道内区間便を仮に設定するにしても、
「北斗」の実績を考えると、道内区間便はそれなりの本数が設定されるでしょうから、何らかのかたちで必要となる車両の数は増えます。
ですから、函館乗り入れに伴う追加の車両費はそれほどかからないと考えられます。
Posted by: たべちゃん | 2024.04.24 10:04 PM
結局のところ、JR北海道は、複雑な面倒なものはやりたくないだけでしょう。
西九州でも、ミニ新幹線は実績がないからできないなどと訳のわからない(?)ことを、JR九州は言っていたくらいですから。
(実績なら、山形・秋田であるけど)
JR北海道としても、大きなメリットがあるならともかく、新函館-函館間のわずか20km弱の距離のために、ミニ車両を作るのが煩わしいのでしょう。
Posted by: かにうさぎ | 2024.04.29 11:44 AM
かにうさぎさん、こんばんは。
* 結局のところ、JR北海道は、複雑な面倒なものはやりたくないだけでしょう。
新幹線が開業すれば、函館-札幌間の輸送は、放っておいても鉄道が最強になるので、乗客利便のための努力はしたくないのでしょう。確かにそれはあると思います。
ただし、そういう姿勢はほかのところで打撃を受けることでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2024.04.29 09:59 PM
北海道新幹線の運行本数(青函トンネル通過本数)の予測では、毎時1本程度なので、札幌・函館間の区間運転(各駅停車)を挟む余地はあります。
ところが、この先、高速化で札幌・大宮間が4時間、札幌・東京間が4時間30分を切るようになると、毎時2本(朝夕は毎時3本)になってもおかしくありません。
(乗車定員では航空機に比して多いですが、新幹線は線で結ぶ乗り物故、途中駅での乗降を考慮して、供給量を多めにする必要があります。)
そうなれば、札幌・函館間の各駅停車を毎時1本挟む必要があるのか、札幌・函館間が供給過多にならないか、という懸念が起こります。
また、函館市の支援で設備を作る場合、途中で放り出すことも減便することも厳しくなります。
現段階では、高速化(線路だけでなく車両や青函トンネルも)の実現の可否が不透明のため、「何とも言えない」のがJR北海道の本心なのではと思います。
Posted by: RICOH | 2024.05.08 10:10 AM
RICOHさん、こんばんは。
* ところが、この先、高速化で札幌・大宮間が4時間、
新幹線が高速化するなどによって想定よりも需要が増えるなら喜ばしいことですが、どこまで増えるのでしょうか?
ただ、少なくとも早朝や夜間は、道内区間運転の列車の活躍の場所がありそうです。
Posted by: たべちゃん | 2024.05.08 10:48 PM