« JR西日本のDEC700、9月から姫新線で走る | Main | 「ドクターイエロ-」引退へ »

熊本市交通局等、交通系ICカードから離脱

 交通系ICカードは便利なカード。どれか1枚持っていれば、北海道から九州まで、JRや主要な私鉄に乗ることができます。

 このように交通系ICカードは便利なカードなので、地方のローカル私鉄やバス会社でも、対応できるようにしている会社は多いです。熊本でも、熊本市交通局や九州産交バスなどで使えるようになっていました。しかし、熊本市交通局等では、交通系ICカードが使えなくなります。九州産交バス、産交バス、熊本電気鉄道、熊本バス、熊本都市バスは早ければ2024年中に、熊本市交通局は2026年1、2月に使えなくなります。

 なぜ便利な交通系ICカードを止めるのでしょう? 交通系ICカードの決済システムの更新費用が高いのです。九州産交バスなど5社の交通系ICカード決済システムの保守契約は、2025年3月で切れます。更新するためには約900台あるバスの機器を入れ替える必要がありますが、それには5社合計で12.1億円のお金がかかります。交通系ICカードの代わりの手段として、クレジットカードのタッチ決済やスマホによるQRコード決済を導入しますが、6.7億円で済みます。熊本市交通局もほかの事業者に合わせるかたちで、交通系ICカードの利用を取りやめます。

 しかし、交通系ICカードの利用者は多いです。九州産交などバス5社は全体の24%、熊本市交通局は半分以上の51%が交通系ICカードを使っています。熊本市交通局は熊本駅から市の中心部に行く人が使う乗りもので、ほかの地域の人が使う割合がほかの交通機関よりも高いと考えられます。さすがに半分以上の人が使う手段を廃止することに対して反対する声が強く、熊本市交通局が交通系ICカードの利用を取りやめるかは流動的です。熊本市としては国に対して交通系ICカードの機器の更新をするときにも補助を受けられるようにすることを求めていますが、国も前向きに検討したほうが良い話です。

 また、JR西日本グループの会社は、交通系ICカードを使った、低コスト版の決済システムを開発しているようです。こういうものの導入を考えても良いのではないでしょうか?
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20240528/k00/00m/040/224000c、https://mainichi.jp/articles/20240527/k00/00m/020/265000c、https://mainichi.jp/articles/20240613/k00/00m/040/247000c)

| |

« JR西日本のDEC700、9月から姫新線で走る | Main | 「ドクターイエロ-」引退へ »

鉄道」カテゴリの記事

中四国・九州私鉄」カテゴリの記事

バス」カテゴリの記事

Comments

熊本は地域限定ICがあるにも関わらず全国相互利用のICカードが使えてかつ市電でも民間バスでも現金チャージができるという先進的な地域です。
(片乗り入れではチャージができない地域もまだまだありますから)

だから今回の決定は残念。バスでも5人に1人が相互利用ICなので残してほしかった。

更新費用が高いならば事前に国は動けたはずです。熊本の事業者が離脱を表明しても動かない。これも問題だと思います。

あと相互利用ICカードの規格(フェリカ)が日本国内にしか普及していないのも問題だと思います。もっと海外に売り込める規格なのですが、そういった営業的・技術的な面でも国は動いていませんでした。新規カード不足も未だに解消していません。

クレカタッチ決済は海外の規格です。トラブルの時は自力で解決できず、外国企業頼みになってしまいます。つまり、日本の力、発言力が弱まってしまいます。

国(国交省、経産省)は日本発の技術をもっと大事にしてほしいと思います。

この決定に利用者の声が盛り込まれていないのはとても残念です。

Posted by: 麗奈 | 2024.06.17 11:12 AM

 麗奈さん、こんばんは。

* 更新費用が高いならば事前に国は動けたはずです。

 新規導入のときと同様、更新についても国等の補助はいるでしょう。

* あと相互利用ICカードの規格(フェリカ)が

 交通系ICカードは高性能なので、どうしても高くつきます。JR西日本が取り組んでいるような、廉価版の普及を考えても良いでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2024.06.18 11:42 PM

相互利用交通系ICには魅力が感じられない点があります。以前はあった乗車ポイントが付かないようになっている事業者が続出しているからです。

大口利用者に対するサービスが無さすぎると思います。

それぞれの相互利用ICカードの事業者はもっと魅力ある対策を打ち出さないと、更新費用を理由に離脱の動きが広がるのは避けられないと思います。

FeliCaは日本発の科学技術だったのに・・・。

今回の発表は利用者本位とは残念ながら言えないと思います。

熊本の事業者には正直残ってほしかったです。
また、国は静観せずに動くべきかと思います(科学技術は国防にも通じるので)。

Posted by: ゆめ | 2024.06.23 07:23 PM

 ゆめさん、こんばんは。

* 相互利用交通系ICには魅力が感じられない点があります。

 交通系ICカードは全国どこでも使えるのが最大のメリットなので、割引が絶対条件ではありません。むしろ、割引やポイントはローカルのICカードの仕事でしょう。

* 大口利用者に対するサービスが無さすぎると思います。

 そういう意味でも、ICカードの割引は求められます。現金の利用を減らすためにも。

Posted by: たべちゃん | 2024.06.23 09:48 PM

相互利用ICカードが全国どこでも使えるのが”売り”ならば更新時も費用を国がバックアップすべきだと思います。

そもそもなぜ非接触式なのに機器の更新が必要なのか、なぜ国はバックアップしないのかについて疑問を感じます。この点についてはもう少しクローズアップ・報道されてもいいと思います。

熊本のバス各社においても相互ICカードの利用が20%以上存在するのも事実で決して少ない数値ではないと思います(ローカルICカードが存在するにも関わらず)。

熊本の事業者の決定、その後の国の静観ともに相互ICカード利用者が置き去りにされていると感じます。

Posted by: ローラ | 2024.06.27 07:46 AM

 ローラさん、おはようございます。返事が遅くなりました。

* 更新時も費用を国がバックアップすべきだと思います。

 まさにその通りで、更新時の補助制度をつくらないといけないです。

* 熊本のバス各社においても相互ICカードの利用が

 私もそうですが、交通系ICカードを使っている人はどうすればよいのでしょうか? 交通系ICカードの特徴はどこでも簡単に手に入れることができることです。

Posted by: たべちゃん | 2024.06.29 08:40 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« JR西日本のDEC700、9月から姫新線で走る | Main | 「ドクターイエロ-」引退へ »