JR東日本、JR西日本、車両の装置、部品の共通化を検討へ
国鉄時代は当然ながら全国で共通の車両を使っていましたが、分割民営化で分かれると各社で独自の車両をつくるようになりました。しかし、会社ごとに車両をつくると、非効率になってしまいます。大量に車両をつくったほうが、安いコストでできるのです。
そこでJR東日本とJR西日本は、在来線車両における装置、部品の共通化を目指すことにしました。旅客輸送量や労働生産人口が減っても、将来にわたって鉄道事業を維持発展させ、安定的な輸送サービスを提供するためです。すでに新幹線では北陸新幹線でE7系、W7系の共同設計、相互直通運転を行っていて、それを在来線にも拡大しようとしているのです。
それでは、どのように共通化していくのでしょうか? まずは、装置・部品の共通化の検討から行います。モーター、オイルダンパー、行先表示器、パンタグラフなどから共通化の検討を行います。その後、事業者の独自性と効率化のバランスを見ながら共通化の対象となる部品を拡大していきます。なお、ドアの位置や枚数、車体幅や長さ、前頭部のデザインといった鉄道事業者で独自の仕様となるものについては今後の検討事項となります。中距離電車でも4扉の通勤型が走るJR東日本と、3扉の転換クロスシートが主体のJR西日本では、求められる車両も異なるでしょう。
ただ、JR東日本とJR西日本が装置、部品の共通化を目指すことによって、車両メーカー等に対する発言力が高まります。車両の基本パターンを統一しておけば、規模の小さい鉄道会社でもそれに従えば比較的安いコストで新車を導入することができるようになるかもしれません。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240705_ho02.pdf)
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