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大鰐線はバス運転士不足のため存続へ

 弘南鉄道の大鰐線については、存廃の話が出ています。2023年には大鰐線で脱線事故があり、4か月にわたって長期運休をしていました。2023年度の決算は弘南線が約0.97億円の赤字、大鰐線が約1.31億円の赤字でした。どちらも収支見通しよりも悪い数字です。

 そんな中、6月25日に大鰐線の沿線の弘前市長と大鰐町長が、会談を行いました。その会談で弘前市は大鰐線を存続させる方針であることを明らかにしました。大鰐町も弘前市の方針に従う方針です。

 大鰐線の2021年度の輸送密度は400人(同時期の弘南線は1897人)、弘南線ぐらいの輸送密度があれば鉄道を存続させるのが望ましいですが、たった400人の大鰐線を存続させるのは意外です。存続させるということは、お金の負担もあるのですから。それなのに、なぜ大鰐線の存続を決めたのかと言えば、代替交通機関のバスの運転士が確保できる見通しが立たないからです。また、鉄道にしろ、バスにしろ、運行するためにはお金が必要です。鉄道を存続するのにもお金が要りますが、バスでも要ります。弘前市の試算では大鰐線を廃止してスクールバスを運行した場合、約1.37億円かかります。鉄道だからと言って極端に大きな金額が必要になるわけではないと考えているのです。

 JRに甘えるだけのJR赤字ローカル線と違い、大鰐線の場合は地元の負担で鉄道を存続させます。その心意気は買いたいです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/konan-owani202406/)

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Comments

まずは利用者の利便性でしょうね。
地元がお金を出すからこそ真剣になれると思います。
通学だけではなく通勤・観光客にいかに使ってもらえるか・・・パーク&ライドに特典を付ける等、大鰐線の活用の道はあるように思えます。

Posted by: ゆめ | 2024.07.06 09:31 PM

 ゆめさん、おはようございます。

* 地元がお金を出すからこそ真剣になれると思います。

 それはその通りで、JRのローカル線問題で話をややこしくしている原因にもなっています。新幹線や大都市通勤路線の利用者からお金を取るだけの話ですから。

* 通学だけではなく通勤・観光客にいかに使ってもらえるか・・・

 沿線の性格から言って観光利用は望めないでしょうが、通勤利用は取り込みたいです。そのためにも増便などの利便性向上は欠かせないでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2024.07.07 07:56 AM

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