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芸備線に特急が走った

 鉄道が利用されるには、車に勝つだけのスピードが不可欠です。新幹線も大都市圏の通勤列車も、車より速いから使われるのです。

 さて、一部区間が悲惨なほどにしか使われていない芸備線。その芸備線も、かつて特急用車両を使って高速化しようとしたことがありました。1991年のことですが、地元の沿線7市町でつくる芸備線対策協議会がJR四国の2000系を借り、広島-東城間を走らせたのです。この2000系を使えば、広島-三次間は59分。当時走っていた急行より11分短縮されます。ただ、このアイデアは実現せず、芸備線に特急が走らないままとなっています。

 はっきり言って、輸送密度が2桁台の区間は、どうやっても維持することができません。いち早く諦めて、実情に合った交通機関にするだけです。それよりももっと大事なのは、都市間輸送が期待できる三次以西を何とかすることです。看板列車としての特急は欲しいところですが、車両だけでなく、線路の改良も必要です。どうしようもない状況になる前に広島県が主体となって改良工事を行わないと、芸備線は広島近郊を除いて使えない鉄道になることでしょう。
(参考:中国新聞2015年5月29日)

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